ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

北海道原産のブドウ品種「旅路」とは? リタファーム&ワイナリー「HANABI 田舎式スパークリング 旅路」を飲みながら調べてみた。

北海道原産のブドウ品種「旅路(紅塩谷)」とは?

ゴールデンウィークに旅に出ることができないので「旅路」という名のブドウ品種で造られたワインを飲むことにした。選んだのは私の推し自治体である北海道余市町登地区のリタファーム&ワイナリーの「HANABI 田舎式スパークリング 旅路」だ。

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リタファーム&ワイナリーの「HANABI 田舎式スパークリング 旅路」を飲みました。

さてこの「旅路」という品種だが、その名はドラマ及び映画『旅路』には由来するようだ。

『旅路』は1967-1968年に放映されたNHKのいわゆる“朝ドラ”で、平均視聴率45.8%、最高視聴率は56.9%だったそうで、最高視聴率は1983年の「おしん」に次いで歴代第二位なんだそうですよなにそれすごい。ちなみに原作・脚本は『御宿かわせみ』の平岩弓枝だ。

その映画版の舞台となったのが函館本線塩谷駅。塩谷駅は北海道小樽市にあり、旅路はもともとこの小樽市塩谷の自生品種だったようで、「紅塩谷」と呼ばれていた。それが、映画『旅路』きっかけで「旅路」と呼ばれるようになっていったようだ。

兵庫県の六甲山は、もともとの名前である「武庫」の「むこ」が「六甲」となり、転じて「ろっこう」になっていったという。でもってそもそもなんで「むこ」なのかというと、近畿から見て「むこう」だったからなんだそうだ諸説あり。名前ってたどっていくと面白いですよね。ちなみに「塩谷」はアイヌ語のスヤ(鍋・岩)あるいはソヤ(草・岩)に由来すると言われているそうだ諸説あり。

ともかく、小樽に自生していた生食用ぶどうはやがて旅路という名で呼ばれるようになった。公益財団法人食の安全・安心財団が運営するウェブサイト「地方特産食材図鑑」にはこのブドウが「旅路(紅塩谷)」と記載されており、「来歴は不明であるが、古くから栽培されていたぶどうを生産者が『旅路』又は『紅塩谷』と名付けた。 」と解説されている。なるほどっすね。

じゃあ「紅塩谷」と呼ばれる前はなんと呼ばれていたのかが気になってくるのだが、ここから先は現地取材して土地の古老、とかに話を聞かないと解明できそうにないのでここで調査を終える。お金とヒマがあったらそういうお金にならない仕事したい。

 

旅路と余市とリタファーム&ワイナリー

「JAよいち」のブログでこの品種が紹介(生食用としてだが)されており、そこには「よいち町で多く栽培されているぶどうです。」という記述がある。旅路は現在余市の特産品的立ち位置になっているようで、余市町の「藤本観光農園」のサイトによれば「余市と仁木でしか栽培されていないので希少価値が高」いと書いてある。余市から仁木は電車で4分、余市から塩谷は同じく14分とかそんな感じの距離感だ。

さて、リタファーム&ワイナリーは1998年に余市リタファームとして開園し、2013年6月、余市町内で3番目となるワイナリーを完成、2014年に自社畑のワインを初出荷したというご夫婦で営まれているという生産者。

「ふじまつ」のワイナリー紹介ページによれば、栽培・醸造責任者の菅原由利子さんは前職であるワインのインポーター時代にシャンパーニュで研修を受けた際に「北のぶどう生産地で造られる酸の強いワインを何とか飲みやすく加工したのがシャンパーニュ製法」だという気づきを得、地元・余市で「白ワインとシャンパーニュ製法のスパークリングワイン造りに特化」した生産者となったのだとか。すごくいい話だ。

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リタファーム&ワイナリー「HANABI 田舎式スパークリング 旅路」を飲んでみた。

というわけで旅路をめぐる旅路もこのあたりがひとまず終着駅っぽい。というわけで野生酵母で醸された田舎方式で5〜6気圧だというこのワインをよく冷やし、王冠をスポンと外し、とくとくとくとグラスに注いで飲んでみた。

色はオレンジと黄色の間くらい、ノンデ ゴルジュマンで濁りのある山吹色みたいな色。でもって香りがですねこれゴマだな。すりゴマ。かなりゴマ。マジでゴマ。ゴマは初めてだなあ。不快な香りではなく、むしろ香ばしいと感じる。そこに野菜みたいな香りが混ざる。家庭菜園で採ったばかりのきゅうりをその場でポキッと折ったみたいな青くてフレッシュな香り。

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デゴルジュマンしてないので濁りあり。ボトルの底にはオリも見えるけど、それも全部飲んじゃいました。

飲んでみると過去に飲んだドメーヌ・モンやドメーヌ・ユイといった余市町の生産者のスパークリングワイン同様、やっぱりトロピカルな香りがする。ドメーヌ・モン(モンペ)、ドメーヌ・ユイ(T6+254ロゼ ペティアン)は亜熱帯のジャングルや南の島みたいな爛熟した香りがしたけど、これは八重山諸島くらいのいわばセミトロピカル感セミトロピカル感ってなんだよ。いずれにせよ、この味の感じが私は非常に好きだ。トロピカルフルーツの香りと若干の苦味。

価格は2695円で、フルーツとしての生食用ブドウの価格を考えると高くないように思える。世界には2695円で飲めるおいしいワインが無限にあるが、「旅路」という品種で造られたワインは日本ならではの感があって、それも買う理由となる。「旅路」の特徴がどのようなものかは初めてなので正直まだよくわからないけど。

そして、余市町のワインにはガチのマジでハズレがないという私のなかでの余市不敗神話がまたひとつ継続されたのであった。

 次はなに飲もうかな。推し自治体があるって素晴らしい。

 

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うきうきワインの玉手箱の1日限定「シャンパーニュ福袋」の中身をネタバレ!

うきうきワインの玉手箱の3本1万円福袋、シャンパーニュコースを買ってみた。

うきうきワインの玉手箱(以下、うきうき)の福袋は、楽天ユーザーのワイン好きの間で評価の高い福袋。セール時を除けば毎月1日限定で発売されるそれを、2021年4月1日、初めて購入してみた。購入したのはシャンパーニュコース、3本で1万1000円をクーポンを利用することで1万円ちょうどで手に入れた。(楽天市場では毎月1日に『食フェス』なるイベントが開催され、1000円オフのクーポンが容易に入手できる)

3本1万円なので、1本あたり3333円。それで一体なにが当たったのか、レポートしていきたい。

<以下、福袋のネタバレを含みます>

 

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箱の中身は?

 

1本目:アンリオ ブリュット スーヴェラン

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あ、アンリオだ。

さて、箱を開けた瞬間に中身がわかるのがまず1本。アンリオ ブリュット スーヴェラン。いきなり好きなシャンパーニュきた。だいたい5000円くらいで売られている印象のシャンパーニュで、うきうきでの売価は4818円。投資額の半額がいきなり回収できたということになる。幸先よく先頭打者が初球をとらえて2ベースヒットであります。

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1本目はアンリオ「ブリュット スーヴェラン」でした。

 

2本目:ジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル

さて、では続いてはどんなワインが召喚されるのだろうか。文字通りウキウキしつつピックアップすると……これはジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル!

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2本目はジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル!

英国王室御用達のこのシャンパーニュ 、うきうきでの売価は5197円とアンリオをさらに上回ってきた。2本合計で1万15円。なんと、2本の時点で1万円を超えてきた……! すごいなこれ、まさしく連打で1点先制である。

この時点で私的にはかなりニッコリ。飲んだことがあり、好きな味のアンリオに、飲んだことがなく、かつ5000円級のジョセフ・ペリエはいい並び。だがもっとも重要なのは最後の1本だ。

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2本ですでに1万円の元はとれてしまったが…?

「福袋」ではない通常のセットで散見されるのが、“3本目がいまいち”パターン。5000円クラス2本に対して、2000円前後の格安シャンパーニュがセットになってるというケースだ。中身が見えない福袋は、中身が見えているセットよりも内容が豪華でないと意味がない。3本目のワインがなにかに、うきうき福袋の真価が問われることとなるだろう。

 

3本目:ビルカール・サルモン ブリュット・レゼルヴ

というわけで、いざ3本目の召喚の儀式へと移っていく。出でよ、いいやつ(雑)!

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ビルカール・サルモン! これはうれしい。

と、私の求めに応じて姿を現したのはビビ、ビルカール・サルモンじゃないのアナタ! まさかの3本目に一番いいやつキタコレ。えっ、マジ。いま家のなか超散らかってるんですけどみたいなテレビの企画で急に芸能人が来たときの一般人的変なテンションになる。ビルカール・サルモン ブリュット・レゼルヴ、6578円のシャンパーニュだ。

実はこのシャンパーニュ、かれこれ1年くらいずっと購入候補に挙がっており、5000円以下では買えない値段であることで購入を躊躇し続けているうちに夏秋冬、そして今また春が過ぎ去ろうとしている、みたいな1本。ここでツモすることができたのは本当にありがたい。個人的には文句なしのホームラン。初回から3連打で3点先制だ。鮮やか。

 

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個人的には大満足の3本でした。

うきうきワインの玉手箱の福袋・シャンパーニュコース内容まとめ

まとめよう。2021年4月のうきうきシャンパン福袋、他の人も同内容だったかどうかは定かではないが、私のところに届いた箱に入っていたのは以下のような3本だった。

アンリオ ブリュット スーヴェラン 4818円
ジョセフ・ペリエ キュヴェ ・ロワイヤル 5197円
ビルカール・サルモン ブリュット・レゼルヴ 6578円

有名メゾンのスタンダードが揃って単品での総額は1万6593円。ザックリ約40%引きの価格で、個人的にはめちゃくちゃお得感があると思うことができた。

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単品価格の合計は1万6593円。およそ40%引きで手に入れることができた!

以下余談になるが、先日、雑談のなかでこの福袋の話題が出た。そこで出たのは「うきうきの福袋は、有名銘柄ばっかりでちょっとね」といったようなこと。たしかに、それは今回届いた3本からも伺える。そのため、ワイン歴から長い方からすると面白みに欠ける印象となるようだ。だが一方で、私のようにキャリアが浅く、むしろ有名銘柄こそ積極的に飲みたいと思っている初心者にとっては大変ありがたい商品ということになる。

というわけで、2021年5月は「赤ワインコース」あるいは「白ワインコース」で福袋を購入する予定。その内容は、またレポートしたいと思う。

2021年も3分の1が終了! おいしかった赤ワインBEST5を選んでみた

2021年の1〜4月にボトル1本を飲んでおいしかった赤ワインを選んだ

2021年も今日4月30日をもって1/3が終了したなにそれやだ早い。この間、週に1回設けている休肝日を除いては毎日ワインを飲んでいるので、現時点でのベスト5をまとめた。なお、ここで挙げるのは自分で購入して1本飲んだワインに限定する。また、5本に絞る過程で悩みに悩んだのだが最終的には入手しやすさも加味して選んだ。ちなみに冬場は赤ワインばっかり飲んでたので、赤縛りで選んでいる。さっそくいってみよう!

 

第5位:ダンジャン・ベルトー「ジヴリ プルミエ・クリュ ラ・プラント ルージュ2018」

まずはブルゴーニュの一級畑だ。なにがブルゴーニュの一級畑だよ、調子に乗りやがって、と思われるかもしれないが誤解だ。このワイン、価格はマイナー村ということもあってか驚きの2590円。お財布にやさしいプルミエ・クリュ、俺たちのプルミエ・クリュと呼びたくなるワインなのだ。

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それでいて味は実にいい。甘渋すっぱのバランスが良く、ちょっと2000円台とは思えないような味がした。

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第4位:エセンシア・ルラル「パンパネオ テンプラニーリョ ナチュラル2018」

ラシーヌの試飲会で飲んで気に入って買って帰って飲んだらやっぱりおいしかったスペインの赤ワイン。産地は安うまワインの母なる大地、ラ・マンチャ。かつては灌漑を行って大量収穫していた畑の灌漑をやめたら自然に収量が下がり、ブドウのクオリティが上がったのだけれどもなにしろ土地が広いから収量は下がっても価格は1000円台でご案内という素晴らしい1本。

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発酵・熟成はともにステンレスタンクで、無濾過・無清澄の自然派的な造り。結果、すごくピュアでチャーミングな甘ずっぱワインとなっている。「つぶつぶ入り」と表記したほうがいいんじゃないかというほどの大粒のオリにビックリしたのもいい思い出である。これは本当に大好きになったワイン。

 

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第3位:デントン・シェッド ピノ・ノワール2018

ソムリエ/ワインディレクターの田邉公一さんがツイッター上でオススメされていたオーストラリアの超ギリギリ2000円台ワイン、それがデントン・シェッド ピノ・ノワールだ。

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その味わいは香りがドカン、甘み、酸味、渋み、すべて派手目。なのに決してニューワールド的な濃さがあるわけではないという絶妙なバランス。個人的に探索している3000円以下ピノ・ノワールとしてもTOP5級の味だった。

デントン・シェッドはカベルネフランも評判がいいので、そちらも近々試してみたい。

 

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2019ヴィンテージ↓

 

 

第2位:ブーケンハーツクルーフ  シラー2016

この手のランキング的な記事をまとめるとなんだかんだで必ず入ってくるのが南アフリカワイン。そして世評の高いこのワインを今年初めて飲んでみたのだがやっぱりとってもおいしかったのだった。

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とにかく滑らか。ブログ記事から引用するならばおばあちゃんの勝負風呂敷みたいなすごくいい素材感。正月に飲んだのだが正月にふさわしい、華やかな味わいだったのだった。2016は開けるにはまだちょっと早いといった声もあるけど、今飲んで十分においsかったです。

 

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ベスト:ラファエル・ギュイヨ レ・ザット2019

ブドウ品種がブルゴーニュピノ・ノワールで(ただし格付けはヴァン・ド・ペイ)で、アルコール度数が12%と高くなく、味は甘酸っぱ系と私の好きな要素グランドスラム。さらにこれがファーストヴィンテージで醸造するのは若い女性で飲んだシチュエーションは数年ぶりに会った友人と再会を祝してだったという無数のドラも乗り、見事2021年1-4月のベストとなった。これおいしかったなー!

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2019年といえば私が道を歩いていたらふたが開けっぱなしになっていたマンホールの穴に気づかず落ちた、みたいな感じで突然ワインにどハマりした年。その年にファーストヴィンテージを迎えたこのワインのファンに私は一発でなってしまった。次のヴィンテージも楽しみに飲みたいワインだ。

 

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レ・ザットは売り切れてた

a.r10.to

 

以上が赤ワインのベスト5。ちなみに、部門別ベストも挙げておく。以下だ。

泡部門:ヴァザール・コカール ブリュットレゼルヴ

白部門:マルセル・ダイス アルザスコンプランタシオン

甘口部門:ラングマン ゲヴュルツトラミナー ベーレンアウスレーゼ
ロゼ部門:ドメーヌ・ユイ T6+254ペティアン ロゼ

次の1/3もおいしいワインと出会えますように!

 

5月1日は福袋買います。

 

リカマングループも先月から1日限定福袋出してる。

 

 

9万3500円のサロンは当たるか!? 「プレミアムシャンパンくじ」をみんなで開けてみた。

サロンが当たる「プレミアムシャンパンくじ」をみんなで開ける会

シャンパーニュくじをみんなで開ける会」というイベントを主催してみた。楽しみでよく買うワインくじ。箱を開けた瞬間のドキドキをみんなでシェアしたらきっと楽しいに違いない! がコンセプト。参加者11名をGoogle meetでつないでのオンライン開催である。

購入したのは、カーブドエルナオタカ等のリカマングループで400セット限定で販売されていた、9万3500円の「サロン 2006」が当たるという「プレミアムシャンパンくじ」だ。

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プレミアムシャンパンくじの箱。中に入っているのはなにか!?

特賞のサロンが1本。以下、1等が4本。2等が128本。3等が267本と続く。1/400の当選確率は無に等しいが、11人が参加すれば確率は1/36.3にまで高まる。学年に一人だけ当たる、だったのがクラスに一人サロンが当たる、になったことになる。おし、いける。仮に自分のところにこなくても、誰かのところにサロンが降臨すれば盛り上がるので会としては勝利だ。

 

シャンパーニュくじをみんなで開ける会」に集った物好きなみなさん

さて、会の期日が近くにつれて、Twitterのタイムライン上で奇妙な事象が起きた。「サロン」の当選報告(見込み)が相次いだのである。会の参加条件は「くじを未開封の状態で手元に置くこと」。未開封のくじを手元に置いているうちに私を含めた参加者の「私の手元にあるこれがサロンに違いない」という妄念が暴走、「どうやら手元にサロンがあるようだ」というツイートがあふれたわけである。獲らぬ狸の皮算用ならぬ獲らぬサロンの泡算用状態。

と、事前から大変に盛り上がって当日を迎えた。しかも、くじの売主であるリカマングループの重要人物・戸塚尚孝氏も自らワインくじを購入して参加するという豪華な会となった。

ナオタカ氏いわく、くじにはあらかじめ1から400までの通し番号が振られており、倉庫では注文された順番にそれらを機械的に発送していくという。つまり、不正ができない仕様。もしこの会でサロンが当選したならば、それは純然たる幸運のなせる業だ。

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今回のプレミアムシャンパンくじの賞品一覧。

とかんとかいってるうちに開会の時間がやってきた。備忘録的に参加者のお名前を記すと、ナオタカ氏、安ワイン道場師範、Momoさん、カツミさん、stormさん、Yuichi Satoさん、ちゃこさん、dakahiさん、yutaさん、MAMIさんである。うーん、豪華メンバー。そこに私を加えた11名で、サロンへと挑戦していく。実際は、『サロンが当たるくじ』以外のくじでイベントに参加された方もいるが、とにかくみんなで特賞を目指す試みがスタートである。

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怒涛! 5940円のシャンパンくじ11連ガチャの結果発表

さて、くじの開ける順序だが、事前に参加者の名前を紙片に書き、折り重ねたくじを用意。それを私が引き、出た順に開けるという「くじを開ける順番をくじで決める」という方式を採用した。

このあとは、私が会のモデレーターを務めた関係でメモをとる余裕がなく、詳細な記述ができない。かろうじて当選ワインだけメモしてあったので、それだけを記していきたい。怒涛のワイン11連ガチャ、その記録である。なお、別くじで参加された方もいるため、「サロンが当たるくじ」の賞品リストに載っていないワインもある(間違いに気付いた方はご指摘ください……!)。

【くじ1】 A.ベルジェール ブラン・ド・ブラン グランクリュ (3等)
【くじ2】 ラミアブル スーフル デトワール (3等)
【くじ3】 アレクサンドル・ボネ トレゾール カシェ2012 (2等)
【くじ4】 ガメ ロゼ・ド・セニエ (3等)
【くじ5】 ゴッセ ブランドブラン (3等)
【くじ6】 シャルルエルネー グランレゼルヴ(?等)
【くじ7】 ドミニクフルールブリュット グランクリュ (末等)
【くじ8】 ガルデ プレステージ シャルル ガルデ2005(2等)
【くじ9】 ポメリー アパナージュ ブラン・ド・ブランNV (3等)
【くじ10】 A.ベルジェール キュヴェ フルール ブラン・ド・ブラン(2等)

 

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 ここまでサロンはおろか、1等の当選も出ていない。もちろん確率の範疇でなんの不自然もなく、売主であるナオタカ氏のお話をうかがいながらみんなでワイワイ盛り上がった時点で元は十分にとれている。そもそもサロンという高額商品を特賞に設定しようと思えば、くじの本数は400本といった多数にしないと商品として成立しないのだそうだ。そのためそもそも確率は低い。だが、最後のくじを開けるまで、結末はまだわからない。

状況はまさに9回裏2アウト満塁。点差は3点。俗にいう「逆転サヨナラ満塁ホームランおつりなし」のているといった状況だ。そして、神よ、どんな気まぐれなのかあなたは私に打席に立てとおっしゃる。くじを引く順番をくじで選んだので本当に偶然なのだが、ここで打席に立つのは代打・ヒマワインである。満願成就の時が来た。

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出るのはなんだ……!?

 

サロンは出るか!? 最後のプレミアムシャンパンくじをオープン

ならば引こう! サロンを! 箱が妙に軽いけど!
思わざれば花なり! 思えば花ならざりき!(箱の中身がサロンだと思えばサロンではなく、サロンではないと思えばサロンだの意)
エロイムエッサイム! 出でよっ! サロンッッッ!

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はいサロンじゃない。

出たのはアレクサンドル・ボネ。これ末等ですね。というわけで結果は末等です。知ってた。軽かったもの、箱。しかも末等のなかでも金額的には下から3番目という二軍のなかでもさらに控えメンバー的1本。

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全賞品のうちの下から3番目、堂々の末等でした。うむ、悪くないオチだ!

ナオタカ氏いわく「でもおいしいですよ!」とのことだ本当にありがとうございます。シャンパン&スパークリングワイン世界選手権でワールドチャンピオンになった生産者のワインだそうですよ世界一になったのはこのキュヴェじゃないけど。いいんですよそんなことは。縁があって我が手元に来たワイン、あとは愛するのみである。

そんなこんなでサロンも1等も出なかったが、それを補ってあまりある楽しい飲み会となったのだった。目の前で自社商品のワインくじを消費者が開ける場に居合わせるという罰ゲームみたいな状況を引き受けてくれ、会を大いに盛り上げてくれたナオタカ氏こと戸塚尚孝さんと、ご参加いただいたみなさんに改めて感謝。またやりましょう!

 

ワインくじ楽しいのでぜひ!↓

 

 

 

 

 


 

「安定剤(アカシア)=アラビアガム」ってなに? ワインの添加物について調べてみた。

ヴァルヴァリオーネの「ドーディチ エ メッツォ プリミティーヴォ デル サレント ファッション エディション」を買ったが……

イタリアはマンドゥリアの生産者、ヴァルヴァリオーネの「ドーディチ エ メッツォ プリミティーヴォ デル サレント ファッション エディション」という長い名前のワインを買った。

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ヴァルヴァリオーネ「ドーディチ エ メッツォ プリミティーヴォ デル サレント ファッション エディション」のご様子

サクラアワード2021Wゴールド受賞きっかけで存在を知ってvivinoで検索してみると評価も「4.0」と高く、1760円とお値段は安い。マンドゥリアはブーツのカカトの付け根部分。サレントはローキックを放った場合にヒットする箇所。どちらも南のほう。イタリアの南のプリミティーヴォは雑なことを言うと100%おいしいのでこのワインもおいしいに違いない。

ということで購入し、早速どんな生産者か調べてみよう、ワクワク、と公式サイトを訪問するとwordpressデバッグ作業中だかなんだかで、要するに工事中のようだ。インポーターとかショップ情報じゃなくて一次情報にあたるのが私の趣味なので困った。

 

安定剤(アカシア)とはなにか

なにかブログの切り口ないかなと裏ラベルを見てみると、原材料名のところに「酸化防止剤」とならんで「安定剤(アカシア)」の文字。

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インポーターラベルに「安定剤(アカシア)」の文字を発見。

せっかくなので、ワインの添加物として代表的なもののひとつである「安定剤(アカシア)」について調べてみることとした。

私の立場を最初に述べると、添加物が入っていてもとくに気にならないがもちろん無添加ならばそれはそれで良いとはいえそれでおいしくなかったら意味がないみたいな、要するにニッポンの意識の低い最終消費者のそれだ。以上をふまえて、「安定剤(アカシア)」とはなにかを調べてみよう。

そもそも安定剤とは

まずは、安定剤とはなにかから調べてみた。寒天などの食品原料を扱う株式会社朝日のサイトによれば、食用安定剤とは「食品成分を安定させ均一にする目的で使用」するものだと定義してある。

では「安定剤(アカシア)」とはなにかといえば、これはいろんなところで書かれているのでご存知かと思うけれどもアラビアガムと呼ばれるものだ。

ガムシロップとアラビアガム

アラビアゴム、あるいはアカシア樹脂とも呼ばれ、アカシア属のアラビアゴムの木の樹皮の傷口からの分泌物を乾燥させたものがその正体だ以上wikipediaより。

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これがアラビアガム。水に溶けそうにないけどよく溶けるそうです。画像はwikipediaより。

水に溶けやすく、水溶液が強い粘性を示すことで、乳化剤、安定剤として用いられる。代表的な食品はズバリ、ガムシロップだ。

ガムシロップってなんでガムシロップっていうかみなさん知ってますか? 「砂糖と水、アラビアガムを煮て作った甘味料」だったからだそうですよ現在は製造技術の向上によってアラビアガムは使われなくなっているそうだけど。

ガムシロップ、フランス語だとsirop de gomme。またひとつ賢くなってしまった……。

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アラビアガムは安全か?

添加物っていうと安全性云々の議論になると思うのだが、アラビアガムは薬品にも使用される。株式会社ウチダ和漢薬のサイトによれば、アラビアガムは「丸剤や錠剤の結合剤」が主たる用途で、「皮膚の軟化薬や皮膚や粘膜の保護など,また皮膚感染症に用いられることもある」とある。

添加物と聞くとなんか嫌な感じがするけど薬にも使われているんですよと言われれば「じゃあ安心ですね」ってなる。情報は綱渡りみたいなものだ。手に持った棒が右に振れることもあれば左に振れることもあるけれど、右左バランスをとってこの細い人生という名の綱を渡っていきたいと私は思うものである。

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アラビアガムの働きは?

さて、アラビアガムの働きについて調査を続けよう。『「健康食品」の素材情報データベース』によれば、アラビアガムの水溶液には「強い乳化安定性と保護コロイド性をもつ」とある。ではコロイドとは一体なんだろうか。わからないのでwikipediaで調べてみると、このように説明されていた。

一方が微小な液滴あるいは微粒子を形成し(分散相)、他方に分散した1組の相から構成された物質状態である。
ハイ1mlもわからない。マジでなにを言っているのかわからない。生まれ変わったら理系になりたい。

ところがこのページには非常にわかりやすい例が載っている。牛乳だ。牛乳とは、「水溶液の中に脂肪が分散したコロイド」なのだそうだ。その他の例として挙げられているのが、バター、インク、塗料や糊などがコロイド。専門的なことはさっぱりわからないのでトロッとした感じの液体がコロイド、と理解しておく。水みたいな液体を牛乳みたいにする素材がアラビアガムってことですねめちゃくちゃ雑に理解すると。間違っていたらご指摘ください。

 

アラビアガムをワインに使うメリット

それをワインに使うとどうなるか。家庭でのワイン造りのための情報を発信する雑誌WineMaker Magazineのウェブサイトの記事を見てみよう。タイトルは「Gum Arabic: Winemaking’s Secret Weapon」だ。タイトルすごいな。ワイン造りの秘密兵器。それがアラビアガムだ。

記事によれば、アラビアガムを用いるメリットは、
・深みのある赤の色合いを保つ
・タンニンを和らげ、ワインの渋みを抑える
・微生物的安定性を高める
・寒冷な環境下で結晶の発生を防ぐ
・スパークリングワインのパルラージュ(泡立ち)を改善する
といったことだそうだ。
いい色にして渋みを抑え、オリなどの沈殿物を防いで品質を安定させる。といったことが書いてある。これはシークレットウェポン。

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高級ワインにはなぜアラビアガムが使われないのか

と、以上は「使う理由」なのだが、じゃあ「使わない理由」はなんだろう。高いワインにはアラビアガムが使われていないことがほとんど。その理由が知りたいのだが、わざわざ「使わない理由」を書いている資料が見当たらない。

なのでこれは資料なしすなわち根拠なしで書くことだけど、よく言われるように「それなりにおいしくなっちゃう」ことが問題なのだと思う。私は料理が趣味なのだが「創味のつゆ」はおいしいが、入れるとすべてが「創味の味」になってしまう問題と同じではないかと考えている。最高の鰹節、最高の昆布……と最高の素材からとった出汁に市販のめんつゆを入れないように、高級ワインにはアラビアガムが必要ないのだろうきっと。

 

「ドーディチ エ メッツォ プリミティーヴォ デル サレント ファッション エディション」を飲んでみた

いろいろ調べて勉強になったようなならないような感じだが、そんな感じで安定剤(アカシア)が添加された「ドーディチ エ メッツォ プリミティーヴォ デル サレント ファッション エディション」を味わってみたいと思う。ちなみに、vivinoでの販売価格は9.30ユーロ約1215円。

輸入元の株式会社メモスの商品ページによれば、ワインは少し早めに収穫し、MLF後、アメリカ産バリックで最低でも6か月間熟成。アルコール度数は12.5度で、「ウーディネとボローニャの大学と産学研究し、しっかりとしたボディを保ちながら、ライトな味わいとアルコール度数を実現」したとある。

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vivinoの評価は4.0と高い。おいしいもんなー。

でもって飲んでみるとこれが非常においしい。とにかく舌触りが非常に良くてアカシアガム仕事してる感ある。そして果実味がしっかりとあり、酸味も適度、渋みはおだやかでうーんこれぞイタリアの南のほうのプリミティーヴォ。1000円台としては破格のおいしさだったのだった。しかもアルコール度数が12.5%と軽いのがいい。

この味わいだと14%を超えてるのは間違いなさそう……っていう濃厚さでありながら軽やかに飲めちゃうというのは大きなメリットだ。

というわけで、なにがアラビアガムの要素かは実のところさっぱりわからないけれど、とにもかくにもおいしいワインが1760円で買えて大変満足だったのだった。

a.r10.to 

※健康に関する情報も含まれるので、詳しくは参照元をご覧ください。

<主な参考サイト>
https://asahi-aaa.co.jp/site/anteizai.html
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail712lite.html
https://www.uchidawakanyaku.co.jp/tamatebako/shoyaku_s.html?page=274
https://winemakermag.com/technique/gum-arabic-winemaking-secret-weapon

https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail712lite.html

 

ウルグアイのワインってどうなの? ボテガ・ガルソン タナ レゼルバを飲んでみた。【BOTEGA GARZON TANA RESERVA2018】

ウルグアイのタナ「ボテガ ガルソン タナ レゼルバ」を手に取るまで

「いきなりステーキ」でウルグアイ産牛肉のステーキのキャンペーンをやっている、という看板を見かけ、こりゃウルグアイワインと合わせたらさぞかしおいしいに違いないとウルグアイワインを購入した前日に当該キャンペーンが終了していた、という小さめの悲劇が我が身に起きた。いきなり終売だったマジか。

一瞬ウルグアイ産牛肉を入手するところからやるかこうなったら、と思ったがさすがに面倒なのでワイン単体で味わうこととした。ウルグアイワイン、その実力やいかに。ちなみに飲むのはおいしいという評判を見かけたボテガ・ガルソンのタナ・レゼルバだ。ウルグアイといえばタナだ。

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ボテガ・ガルソン タナ レゼルバを飲んでみました。

タナとウルグアイとボテガ・ガルソン

Wikipediaによれば、タナはウルグアイの「ナショナル・グレープ」なのだそうだ。ウルグアイにタナを持ち込んだのはパスカル・ハリアグという人物。そのブドウはウルグアイで大いに繁栄し、アルゼンチンへと広がり、やがてカリフォルニアにまで伝播していった。タナ、ウルグアイでは「ハリアグ」とも呼ばれてるそうですよパスカル・ハリアグさんすげえ。田中さんが持ち込んでたら「タナ」じゃなくて「タナカ」だった……!?

タナはタンニン語源でそれだけにタンニンが強くて云々みたいな説明をよく見るが、ウルグアイのタナは「エレガントでソフトなタンニンとブラックベリーの果実の香りが特徴」なんだそうで、さらに近年のクローンは「よりパワフルなワイン」を生産できるようだ。タナっつってもいろいろあるんだなぁ。

himawine.hatenablog.com 

さて、今回飲んだワインの生産者ボテガ・ガルソンは南米を代表する経済人のオーナーが、自らウルグアイのガルソン地区を開拓し、オープンさせたというワイナリー。世界のトップ100ワインに、同国のワインとして初めて選ばれるなど評価の高い造り手だと輸入元のヴィノスヤマザキのサイトにある。

さてここで問題だ。みなさん「竡」って読めますか? 「立」に「百」で正解は「ヘクトリットル」だ。1ヘクトリットル=100リットル。「立=リットル」だから「竡=ヘクトリットル」。そのままか。あとこれはまったく関係ないけどウルグアイの漢字表記は宇柳貝だ。

ともかくガルソン タナ レゼルバは150ヘクトリットル入りのコンクリートタンクで発酵後、ステンレスタンクで6-12カ月熟成するとのこと。価格は680ウルグアイペソ。日本円で1663円で、ヴィノスヤマザキでの販売価格は2948円税込。

 

ボテガ・ガルソン タナ レゼルバを飲んでみた

そのお味はいかがなものかと、抜栓して飲んでみることとした。色は濃い目の紫色で、香りはなんですかねこれ。南米的な派手な香りは意外となくて、森の奥のワインショップ(個人経営)の店内、みたいな落ち着いた香り。

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vivinoの評価は4.0と高い。そして評価数がすごい!

飲んでみても印象は大きく変わらず、古い喫茶店で文庫本読んで気がついたら2時間経ってましたみたいな落ち着きが得られる。これ意外だな。もっと果実味ドカン! タンニンドッカン! みたいな感じかと思いきや違った。

なんならロッテのブルーベリーガムみたいな味をちょっとイメージしてたけど、ボルドーのどこかで造られたワインですって言われたら「そうですか」と言って飲みそう。

ここで急に統計的なデータを出すと、日本人の一人当たりの平均年間牛肉消費量は5.8キロ(農水省発表、2015)なのに対し、ウルグアイ人は60キロなのだそうだやべえ。1日あたり166グラム。2日に1回300グラム超のステーキを平らげる、みたいな計算になる。

このワインも、どこかそれが念頭に置かれているように思う。肉の脂とか、旨味をいかすためには、ワインに求められるのは極端な個性とかではなく飲みやすく、中庸であることなんじゃないか。肉を胃の腑に流し込むことに最適化してる印象がちょっとあった。ウルグアイステーキと合わせたかったな話は冒頭に戻るけど。

タナのワインを飲むのはこれがはじめて。ほかのも飲んでみて、さらにこの品種への理解を深めていきたい。マジメか。

 

これはさらに廉価レンジ↓

 

楽天お買い物マラソンで気になってるワインくじ、福袋、セットなど↓

 

キスヴィンワイナリー! ファンキーシャトー ! 小布施ワイナリー! IMADEYA GINZAの角打ちで注目の日本ワインを飲んできた。

GINZA SIX地下二階のIMADEYA GINZAに角打ちしに行った

銀座で用事を終わらせたその足で、GINZA SIX地下2階のIMADEYA GINZAに向かった。お目当ては「角打ち」だ。

IMDEYA GINZAの角打ちは、2000円で3種のワインが70mlずつ飲めるセットがお得。ラインナップもいいので日本ワインをあれこれ飲むのにとてもいい、ということで行ったのだが今回も実に良かった。ラインナップは以下だ。

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タケダワイナリーに、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で話題のキスヴィンワイナリー、一度飲んでみたいと思っていたファンキーシャトーに、小布施ワイナリー。かゆいところをピンポイントでなにかそれ専用のとがった器具でかいてくれてる的な並び。悩みに悩んで選んだラインナップがこちら。

先発 キスヴィンワイナリー シャルドネ 2019(白)

中継ぎ ファンキーシャトー サンジョヴェーゼ ロゼ2019(ロゼ)

抑え 小布施ワイナリー セパージュ ヨーロピアン2019(赤)

うーんいいラインナップ。完封リレーが期待できそうな強力投手陣を編成することができた。白ロゼ赤といいバランスで、抑えの小布施ワイナリーの守護神感がすごい。

時は2021年4月、緊急事態宣言発令直前と目されるタイミング。酒類の提供ができなくなる緊急事態宣言中は角打ちカウンターもお休みになるようだ。みなさん、IMADEYA GINZAの角打ちが気になったら4月24日土曜日にぜひと、最初に書いておきたい。

 

キスヴィンワイナリー 「シャルドネ2019」

まず飲んだのはキスヴィンワイナリーのシャルドネ。キスヴィンワイナリーのワインは過去に2本飲んでいるけどこれが一番おいしいと思った。すごくすっきりしつつ、樽由来っぽいこってり感もちょっとあってナッツみたいな風味もある。うーん、うまい。

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キスヴィンワイナリー シャルドネ2019。これおいしい。

お店の方に聞くと、やはりテレビ効果はすごかったようで、このワインも在庫切れ(参考までに、エノテカでの販売価格は4950円)。キスヴィンのワインで残っているのはプレミアム価格帯のシャルドネ レゼルヴだけという状態のようだ。ちなみにシャルドネ レゼルヴの店頭価格は1万4960円だった。

 

ファンキーシャトー 「サンジョヴェーゼ ロゼ2019」

続いて飲んだのはファンキシャトーのサンジョヴェーゼ ロゼ。ファンキーシャトーは初めて飲むのだが、注目している千曲川ワインバレーの一角で常々飲みたいと思っていたのでこれはラッキーファンキーシャトーである。

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ファンキーシャトー サンジョヴェーゼ ロゼ2019

で、結論をいうと今回飲んだ3種のなかで一番好きだったのがコレだった。少しだけオレンジがかった薄ピンク色の外観で、香りは弱めだけどイチゴとかのかわいい感じのいい香り。味わいはちょっと桃みたいな水分の多いフルーツの感じで極めて飲みやすくかつドライでいい塩梅。サンジョヴェーゼらしい甘ずっぱさがいい。

なんかこう、味も香りも主張しすぎない繊細なバランスがさわやかさを通過してはかなさ、みたいな領域に着陸している感じ。高校生のころに好きな女の子と一緒に飲んだら最高だろうなって味だ高校生はワインを飲んではいけないけれども。これは店内で販売していて3410円でした。

 

小布施ワイナリー「ドメイヌソガ セパージュ ヨーロピアン2019」

でもって最後は小布施ワイナリーの「ドメイヌソガ セパージュ ヨーロピアン2019」。セパージュ ヨーロピアンとはなにかと裏ラベルを見ると、「プティヴェルド77%、メルロ10%、ツバイ10%、ピノ3%」と書いてあり、「ドメイヌソガで栽培するヨーロッパ原産ワイン品種で醸造した」と説明がある。

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小布施ワイナリーのドメイヌソガ セパージュ ヨーロピアン2019

「瓶熟成を5年ほど望む」というワインなので飲み頃ではないのかもしれないけれど、これが今飲んで十分においしいわけなんですよ。非常に深い果実や土とか森みたいな香りがして、味わいは酸味が強く渋みもしっかりあるんだけど、ウイスキーをロックで飲んでいるうちに氷の角がとれて液体が甘味を増していくみたいな感覚でなんとも良い。5年後にまたお会いしたい。店頭価格は2860円。

そんなこんなで3杯計210mlを30分ほどでサクッと飲んで2000円。緊急事態宣言にギリギリ間に合って良かった角打ち体験であった。タイムリミットはあと1日。みなさん、24日はIMADEYA GINZAにレッツゴーである。

 

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