ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

フィサンのスター! ベルトー・ジェルべ「フィサン ブラン シャン・デ・シャルム」を飲んでみた。【BerthautGerbet Fixin Blanc】

ベルトー・ジェルべ「フィサン・ブラン シャン・デ・シャルム 2018」と福袋

ドメーヌ・ベルトー・ジェルべの「フィサン・ブラン シャン・デ・シャルム 2018」を飲んだ。単品価格5940円の高級ワイン。普段1000円台や2000円台のワインばかりを飲んでいる私がなぜこのような高級ワインを飲んでいるかといえば、購入ショップであるカーブ・ド・エル・ナオタカの3本1万円福袋に入っていたからなのであった。

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ドメーヌ・ベルトー・ジェルべ「フィサン・ブラン シャン・デ・シャルム 2018」を飲みました。

5940円のワインは開けるのを躊躇してしまうが、1本3333円と思えば「金曜がきたぞ」くらいの理由で開けることが可能だ。毎週末高級ワイン飲みたい。

 

フィサンのスター、ベルトー・ジェルべの歴史

ベルトー・ジェルべはイマイチ地味なフィサン村にあってスター的生産者なのだそうで、その歴史は18世紀、公式サイトに「フランソワ・ベルトーの父親」とだけ記されている人物からスタートしたようだ。

その後、初代→フランソワ(二代目)→フィルミン(三代目)→(四代目)ベルナール
と代を重ねていくが、ベルナールが30代前半の若さで逝去。しかし、その息子でのちに五代目となるギィという人物が優秀だったようで、ワイナリー元詰めのワインの販売を開始、ジュヴレ・シャンベルタンに区画を借り、アメリカへの輸出を開拓するなど中興の祖的な感じでドメーヌを大きくしていったようだ。幼くして父を亡くした息子が成長してワイナリーをデカくするっていう物語の映画を誰か撮ってください。泣きながら観るので。

1974年にそのギィから家業を継いだ六代目のヴァンサンとドゥニの兄弟(?)も引き続きワイナリーを発展させて迎えた2013年、ドゥニとヴォーヌ・ロマネのドメーヌ・フランソワ・ジェルべのマリー・アンドレ・ジェルべの間に生まれた娘であるアメリーが、ベルトー家、ジェルべ家、両者を組み合わせて、七代目としてドメーヌ・ベルトー ・ジェルべをスタートさせたようだわかりにくいけど。

 

ベルトー・ジェルべの公式サイトをみてみると……

さて、ベルトー・ジェルべの公式サイトでは、ブルゴーニュのどこでどのワインが作られたかが一目でわかる図、みたいなのが掲載されていて大変わかりやすい。全ドメーヌこれやってくんないかなレベル。これだ↓

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この図によるとキュヴェ数は23。そのうち白ワインは3種類しかないようで、そのうちふたつはブルゴーニュシャルドネブルゴーニュ・アリゴテ。3つ目が本拠地フィサンで造られる「フィサン ブラン シャン デ シャルム 」のようだ。いわゆる混一色ホンイツ)ですねこれ麻雀でいうところの。白は役牌、白(ハク)だけに。(伝わる人だけに伝わってください)

 

ベルトー・ジェルべ「フィサン ブラン シャン デ シャルム」の畑はどこ?

さて、せっかく畑の位置が明示されているとなれば実際に畑を見てみたい! と思うのは人情。なので、この図とGoogle マップを比較して、今から飲むワインのブドウがとれた畑を見にいくことにした。

まず、この図は北が右、南が左になっていてわかりにくいので、反時計回りに90度回転させる。こんな感じだ↓

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これで向きが揃ったので、Googleマップと縮尺を合わせて対比してみる。するとこういう感じになる↓

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上の比較図をよく見てもらうと、道の形状などから畑の位置の大体のところが見えてくるのがわかるはずだ。楽しいなこれ。

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両者をよくよく見比べた結果、どうやら畑の位置はこのあたり↑のようだ。場所がおおよそ確定したので、次はGoogleストリートビューの出番である。いけっ、ペグマン!

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南北に長い畑を東側から見たのが上の図なので、ぶっちゃけ今回飲んだワインの原料であるブドウが栽培されているのは、上のキャプチャ画像で地平線の彼方まで伸びるブドウ畑のうちのどこか、くらいに過ぎないのだが、彼氏の実家を初めて訪問した彼女が「へ〜、こんな街で育ったんだー」とかなんとか言うレベルの感慨を得ることは可能だ。へ〜、こんな畑で育ったんだー(ボトルをうっとりと見つめながら)

以上、高級ワインをより楽しむための背景調査の儀はしめやかに終了した。あとは飲むのみである。

 

ベルトー・ジェルべ「フィサン・ブラン シャン・デ・シャルム」を飲んでみた

グラスに注ぐと、少し枯れ始めた秋の野原を思わせるような黄金色。なのに、グラスからは咲き始めたばかりの春の花のような可憐な匂いがする。秋と春がグラスという名の二世帯住宅で同居している印象だ。

飲んでみるとキュッとくる完熟レモンのような酸味が主体。なのにすっぱいわけではない絶妙なバランスだ。すっぱそうですっぱくないすこしすっぱい梅干し、みたいな印象でいくらでも飲める。うまいなこりゃ。

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母数が極端に少ないので参考程度だが、vivinoも高得点

1本あたり3333円で飲めてしまったこのワインだが、ウィンサーチャーで調べたところ現地平均価格は33ユーロで約4298円だった。3333円で飲めたのはラッキーだったいうかなんなら今年家で飲んだ白ワインで普通に一番おいしかった。

ブルゴーニュのワインってやっぱりおいしいんだなあと、今さらながら思った次第だ。

カーヴ・ド・エル・ナオタカの現在買える福袋↓

同グループのショップ「セラー専科」の中身の見える福袋も良さそう↓