ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

新宿西口ハルクのビックカメラでワインを飲む。なにが飲める? 価格は?

ビックカメラの試飲カウンターふたたび。今度は新宿だ!

先日、赤坂のビックカメラでジョセフ・ドルーアンの村名ワイン飲み比べをするという不思議体験をしたところこれが最高だった、直後に食べた「名代 富士そば」のかけそばまでうまかった、という記事を書いたところ、twitterで交流させていただいているワインブログ界の偉大なる先達であるKOZE氏から「ぜひ、新宿西口ハルクのビックカメラにも行ってみよ」とご教示いただいたので行った。

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東京メトロ丸ノ内線新宿駅から直結の新宿西口ハルク地下2階へ、エスカレーターで2階に上がるとそこからの数フロアがビックカメラで、その玄関口と言える場所に酒販コーナーはある。ビックカメラ、カメラと銘打っておきながら売っているのがヨーイドンで酒、という思い切りがいい。

新宿西口ハルク店内のビックカメラ試飲カウンターで飲めるのは?

その売り場は広大だ。ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキーなどなど、ただ酒を分類別、地域別に並べているだけでなく、スタッフおすすめ棚を作ったり、ほぼコノスルだけの棚があったりと、大型書店が棚にこだわるように陳列にもこだわりが見られる。棚は大事なんすよ本当に。神保町の三省堂書店にはその人が推した本は必ず売れると言われる伝説の書店員さんがいたりしてビックカメラの話だった。

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スタッフおすすめの棚、とかがあって楽しめます。

さて、ワインを一通りチェックし、高級ワインが陳列されるウォークインセラーを眺めてさて目的はなんつっても試飲カウンターである。なるほど、規模に応じて赤坂店よりも席数は多め。座席間とカウンターはご多聞に漏れずビニールシートが設置されているが、カウンター自体は通常営業しているようだ。

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30分以内、お一人様3杯までが試飲カウンターの掟。

なにが飲めるのか。メニューを開くと、赤白4種類ずつが記載されていて、そのうち販売終了されていないものは各3種。それが以下だ。あくまで試飲なので、提供量はすべて60mlとなっている。

【白】

山辺ワイナリー ナイヤガラ甘口2018 100円

ル・ミリュウ ポラリス シャルドネ 300円

クラウディベイ ソーヴィニヨン・ブラン 400円

【赤】

ウッドブリッジ メルロ 100円

コノスル カベルネ 20バレル リミテッド・エディション 300円

クネ インペリアル グランレゼルバ 700円

うーんなるほど。日本ワインと、わりと有名どころの飲んでしっかりおいしいワインが揃ってる感じだろうか。

他にも選択肢はあるのかな? と調べてみると、ビックカメラが押してるアゼルバイジャンワインの試飲もできるようだ。白、甘口赤、赤のそれぞれ一杯200円のもの、白、赤のそれぞれ300円のもの、計5つが選択肢となる。

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最近ビックカメラが押してるアゼルバイジャンワインも飲めます。

そしてもうひとつ、「2002年度全日本最優秀ソムリエ阿部誠のワイン三昧 日常の中のワインセレクション」という企画の一環として、北海道余市町の平川ワイナリーのワインも白ロゼ赤が各400円で飲めることもわかった。

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平川ワイナリーの「Les Amitiés」シリーズも飲める。『「阿部誠のワイン三昧」サイトオープンを記念し、特別にBic Camera Liquorで初めて直販』とのこと。

グランドメニューから6種類、アゼルバイジャン5種類、平川ワイナリー3種類。ビックカメラの試飲カウンターのルールは「30分以内、3杯まで」のいわば30分3本勝負なので14種類から3種を選ぶ必要があるということになる。

え、意外と迷う。まずは白から行きたいところだが、どうしようこれ。クラウディベイも平川ワイナリーも飲みたいし2018年設立だという長野のワイナリー、ル・ミリュウも気になる。山辺ワイナリー ナイヤガラ甘口っていう変化球を100円玉一枚で飲む、っていうのも魅力的だがここは平川ワイナリーで行く。前に別のワインショップでオススメされていたし。

平川ワイナリーの「レ ザミティエ」シリーズを飲んでみた

というわけで500円玉を「王手!」みたいなノリでトレイにパシッと置いて待つこと少々、テイスティンググラスに「レ ザミティエ ブラン」が注がれる。その一瞬を利用して調べたところ、Les Amitiesの意味は“友情”とのこと。私は今大都会新宿でたった一人なんの因果かビックカメラのカウンターで酒を飲もうとしているけれどもとにかく友情に乾杯である。

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平川ワイナリー レ ザミティエ ブラン。アロマティックでとてもおいしい。

でもって飲んでみるとこれが非常に美味しかった。「おっ」って感じになった。グラスから立ち上るのは柑橘系のフレッシュで甘い香り。飲むとはっきりした酸味を感じて、すごくおいしい梨を熟す直前の最高のタイミングで食べたときのような気持ち良さ。

すっかりいい気分になったので2杯目も一瞬迷った末平川ワイナリーのロゼをチョイスしたのだがこれがまた正解だった。結果的にはこれが今日イチ。果実味たっぷり、だけど渋みもしっかりで、おいしいロゼってこういうことかってなる。新宿のど真ん中で感じる北海道の風。ビーックビックビックっていういつものアレが鳴り響く店内で私の耳に届いたのは松山千春の歌声……?(幻聴)

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平川ワイナリー レ ザミティエ ロゼ。チャーミング極まりなくて最高。

おいしい2連発。こうなってしまえばもう「平川ワイナリー 白ロゼ赤飲み比べ」に企画変更である。というわけで、ラスト3杯目も平川ワイナリーで「レ ザミティエ ルージュ」を選ぶ。

この時点で実は次の予定の時間が迫っており、やや急いで飲んでしまったのでちょっとしっかり味わえなかった。公式サイトには「ブルゴーニュタイプのグラスでお楽しみいただけますと、味わいがほぐれて飲みやすくなります」と記載されているのでこれはこちらの落ち度。もっとゆっくり飲むべきだった。

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平川ワイナリー レ ザミティエ ルージュ。ゆっくり時間をかけて味わいたいしっかりした赤。

以上、滞在時間は約25分。1杯400円のワインを3杯飲み、ビックカメラを後にしたのだった。地下にはエノテカとカルディもあるしワイン好きには非常に楽しめるんじゃないでしょうか新宿西口ハルク。家電量販店で角打ちができる未来に僕は生きている。

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ビックカメラのオリジナルブランド「我山」に至っては試飲が無料ですよ。どうなってんだよ。

あとで調べると、平川ワイナリーのワインは、広尾にあるアンテナショップで飲めることがわかった。次はそこへ行くことになるだろう。

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