ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

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チウチウ「アルタ・マレア・パッセリーナ・ブリュット」を飲んで味と価格と感想をまとめてみた。【CIU CIU Alta Marea】

チウチウとパッセリーナ

気温の上昇とともに必要となるものが3つある。半袖の衣服、日焼け止め、そしてスパークリングワインだ。昼間の気温が25度を超えるような暑い日に、陽が沈んだら飲もうとワクワクしながら泡を冷やし、ちょっと待ちきれなくて16時半頃から飲み始める泡よりおいしい飲み物ってほかにあるんですかね。

「昼飲み」という言葉にはどこか依存症、家庭崩壊、一家離散、といったワードの影が忍び寄るが、これが「夕方飲み」ならば途端に、優雅、アーバンライフリア充、みたいなイメージになる。なることにしてください。昨日、今日と昼から飲んでるけど。

というわけで昨日のよく晴れた夕方に、スポンと抜栓したのがイタリアのチウチウ(Ciu Ciu)の「アルタマレア パッセリーナ ブリュット」だ。チウチウよりかわいい名前のワインメーカーってほかにあるんですかね。

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チウチウの「アルタ・マレア・パッセリーナ・ブリュット」を飲みました

パッセリーナはワイナリーのあるイタリア、マルケ州の土着品種なんだとか。なんともパセリ感のある名前だけれども実際はイタリア語のすずめ=passeroに由来するのだとか。なんでも、すずめがこのブドウの実をよく食べてからその名がつけられたそうです。適当か。

チウチウ アルタ・マレア・パッセリーナ・ブリュットの製法

チウチウのサイトは英語表示もあって、内容も充実。それによれば、海抜280メートルの高地で栽培されたブドウは9月の最初の10日間に手積みで収穫。その後クリオマセレーションっていうのをするらしいんですけどこれは低温浸潤っていうんでしょうか。クリオっていうのは低温とか冷凍という意味だそうで、ブドウを凍らせてプレスすることで糖度の高い果汁が得られるんだとか。ワイン作りって本当にいろんなやり方があるよなあ。

ともあれそれをしたのちに発酵。瓶内二次発酵ではなくタンクの中で発酵させるシャルマ方式、なんだけど、シャルマ方式っていうのはフランス人のシャルマさんに由来し、イタリアではシャルマさんに先んじてマルティノッティさんって人がこの方式を編み出していたらしい。というわけでチウチウにおけるこの方式の表記は「シャルマ・マルティノッティ・メソッド」。それにより25日間かけて泡を生じさせ、3カ月間リファイニングとあるんだけど清澄ってファイニングじゃなかったでしたっけ。リファイニングってなんだろう。スティルワインを作るときに一度清澄して、もう一回やるのかな。どなたか教えてください。ともあれそれをしたのちに3カ月間瓶で熟成させて完成とのこと。おつかれさまでした。

チウチウ アルタ・マレア・パッセリーナ・ブリュットの味と価格

グラスについでみると、薄いけれどもしっかりと色彩を感じる限りなく透明に近いイエロー。色のキレイさは特筆ものなんじゃないでしょうか。

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木漏れ日に鎮座するチウチウのお姿。色がキレイ。

でもって、色が薄いから味や香りも薄いかといえばさにあらずで、むしろ味わいはしっかりしてる印象。柑橘系というかリンゴ系。なんなら梨まであるっていう感じの味がする。うまいなこれ。非常にいいな。レモンの皮みたいな苦味もあって。これだけフルーツを感じる味わいなのにじゃあフルーティとかジューシーかって言われたら「いや、全然?(真顔)」ってなるからワインって不思議だ。