コノスル ヴィオニエ ビシクレタ レゼルヴァを買った
近所の「なんでも酒や カクヤス」のワイン棚を見ていたらなぜか自転車のマークでおなじみのコノスル ビシクレタ レゼルヴァの「ヴィオニエ」が目に飛び込んできた。あれヴィオニエってコノスルのラインナップにあったっけ? となんだか妙に気になって買ってみた。ありましたっけ、ヴィオニエって。購入価格は858円。ちなみに3本買えば2178円キャンペーンやってた。安い。
さて、自宅に連れ帰ってまずはコノスルの本国サイトを見て「ありましたっけ、ヴィオニエって。」の部分をチェックしてみると、あれやっぱり載ってないな。だが日本のサイトには売ってるんだから当たり前だが載っていて、公式商品ページによると2013年から生産しているそうだ。全然余裕で前からあった。私が飲んだことないだけだったごめん。
コノスルとヴィオニエ
コノスルの公式情報によれば、そもそもチリにはヴィオニエの木は植えられていなかったのだそうだ。チリのセントラル・ヴァレーはチンバロンゴのサンタ・エリサ葡萄園にヴィオニエが植えられたのは1997年のことで、それがチリにヴィオニエが植えられた初めてだったようだ。
チンバロンゴはコノスルの創業の地で、1993年にコノスルがこの地のブドウ畑を購入したのがその歴史のはじまりだったようだから、創業の4年後にヴィオニエの木が植えられたことになる。明日、世界が滅びるとしても、今日、君はヴィオニエの木を植えるわけですね。
創業の地に植えられたチリで最初のヴィオニエの木。そんな歴史とロマンあふれるブドウから生まれるのがヴィオニエ ビシクレタ レゼルヴァなのになんで本国公式サイトに載ってないんだ。不憫だろヴィオニエちゃんが。私自身が「ありましたっけ、ヴィオニエって。」とかド頭に書いているわけだけれども。
ヴィオニエはどんな品種か
ついでにヴィオニエについても調べるとwikipediaに面白い話があった。
なんでもこの品種はクロアチアで生まれ、ローマ人によってフランスに持ち込まれたと考えられているのだそうで、伝説によれば「ローヌ川をボジョレーに向けて進んでいた貨物船にシラーとともに積み込まれていたが、船が現在のコンドリューの付近で(中略)不法組織に捕縛されたという話も伝わっている」のだそうだ。
そのコンドリューが現在ヴィオニエの聖地みたいに言われてるのもこれまたロマンチック過ぎる。不法組織もたまにはいいことをしますね(しない)。
さらにヴィオニエは、うどんこ病に感染しやすく、収量は低く、作柄の予想は難しく、収穫の見極めも難しく、要するに栽培が難しいということもわかった。その高難易度具合からヴィオニエの名前の由来として“地獄の谷への道”っていうフランス語のローマ読み説もあるレベルなんだそうだ。あんまりだ。
そう考えてみるとヴィオニエ、華やかフルーティなカワイイ系品種だと思っていたけど意外とファム・ファタル系かも知れぬ。私ピンクのストローじゃないと飲み物が飲めないと言い放ったアイドルかなにかか。ともあれその栽培の難しさから大量生産が基本のコノスルのビジネスとあまりそぐわなかったりするのだろうかわかんないけど。わかんないのでそろそろ飲んじゃいましょう。
コノスル ヴィオニエ ビシクレタ レゼルヴァを飲んでみた
さて、グラスに注いでみると色も香りも薄め。なんだけど、味わいはとっても華やかでうーんおいしいなこれ。アンズとかミカンみたいな甘酸っぱさと、レモンみたいなさわやかさが同居していて、果実味はかなり強め。酸味おだやかでこれは明らかに飲みやすさが振り切れてる。あえて悪く言えば味わいが単調かもしれないけど858円ですからねこれ。
1000円しないのかこれ……やっぱりすごいよ、コノスルは。2000円の味がする! とは言わないけれども1290円くらいと言われても納得する。そして1290円くらい出すと上級ラインのコノスル レゼルヴァ エスペシャルが買えちゃうというのがまたすごい。
コノスルって、なんか中級者ヅラして「初心者にオススメ!」みたいに思っちゃいがちだけどこれ普通に自分にオススメだなー。
個人的に、9月は楽天のセールもあるし1本5000円前後の「ちょっといいワイン」を複数本購入したいと考えているところ。ただもちろん1本5000円前後のちょっといいワインを毎日飲むと我が家の財政は破綻し、家族が路頭に迷う。
そこで、ここらでひとつ、コノスル ビシクレタ全13種類を飲む企画をスタートさせようかなと思っている。コノスル ビシクレタは13種類あるみたいなんですけど全部買っても1万円しないとかなんですよすげえ。物好きな方、ぜひお付き合いください。