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ドン ペリニヨン2010はどんなワイン? 50ml1本勝負で飲んでみた!【DOM PERIGNON2010】

ドンペリを飲みに銀座エノテカ

エノテカ銀座店併設のカフェバー「エノテカ・ミレ」でドン・ペリニヨンテイスティングイベントが実施されているということを知ったのは、週末のイベント期間終了後の火曜日のことだった。

とはいえ、「よし、イベントも終わったことだし、残ったドンペリは捨てよう」となるわけがなく、残っている可能性はある。というわけで電話で問い合わせをしてみると「日曜日に抜栓したものが200ml残っている。ただ、泡はもって今日中だと思います」との返答。

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ドン ペリニヨン2010をテイスティングしました。

まさかの泡、余命数時間。ドンペリの泡、今夜がヤマ。となればお救い申し上げなければワイン好きの名折れだとすべての予定をねじまげて銀座に向かった。スケジュールを魔改造したので、滞在可能時間は最大20分である。ドンペリ50mlを飲むには十分な時間であるはずだ。

というわけで唐突に人生初ドンペリがこの日に決定。うはは、今から俺はドンペリを飲むんだ! と浮かれ気分で銀座へレッツゴーである。

ドンペリニヨン2010はどんなヴィンテージなのか

で、到着。カウンターに陣取ると、ドンペリが登場する。残り200mlは伊達じゃないっていうかなんていうか、見た目には底のほうにちょっと残ってる、みたいな見た目。しかも日曜日に抜栓で、泡残ってるんですかねこれ。

さて、この日飲んだのはドンペリの2010ヴィンテージ。ドンペリは作柄の良い年にしか作られないのですべてにヴィンテージが記載されてるわけですね。ドンペリの公式サイトを見ると、2010は最新ヴィンテージ。21世紀に入ってからだと、2007、2001ヴィンテージは存在しないことがわかる。

himawine.hatenablog.comそしてこの秋に発売開始された2010ヴィンテージは、28年にわたり醸造最高責任者を務めたリシャール・ジェフロワから、ヴァンサン・シャプロンに醸造家が変わった、その最初のヴィンテージなのだそうだ。

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裏ラベルはこんな感じ。

そういったガワはさておき中身はどんな感じなのかとこのヴィンテージの登場時のプレスリリースを読むと、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2010を発表すること、その決断はメゾンにとって大きな賭けでした。」という文言がある。なんでも、収穫を間近に控えた8月の15、16日の2日間に2か月分の雨が降り、灰色かび病がピノ・ノワールに発生してしまったんだそうだ。

ただ、その後毎日ブドウを綿密に選別した結果、「一部のブドウは失われましたが、救われたピノ・ノワールの出来は絶品」となり、「30年間で最高の出来」だったというシャルドネアッサンブラージュされた結果「奇跡のヴィンテージ」となったんだそうだ。言葉の意味はよくわからんがとにかくすごい自信である。

ドンペリ2010を飲んでみた

さて、ザルトのグラスに注がれたドンペリを見ると、グラスの底から泡が立ち上る様子は見られない。色は濃い目のゴールド。美しいなあ。そしてこの時点で香りがヤバい。すごく華やかなんだけど、さっきハサミで茎を切ったばかりの生花、爛熟した果実、ドライフラワーとか、植物のさまざまな状態を思わせる複層的な香りがする。3時間くらい嗅ぎたい。

そして味わいはというとこれがミラクルうまい。目に見える泡はないのに、液体の中には泡が溶け込みまくっていて、口のなかでシュワワと弾ける。これが10年熟成させたことによるものなのか、なんなのか、私にはわからないけれども見た目は完全に白ワインなのに飲むとシャンパーニュ 、という感じで私にとっては衝撃的。

himawine.hatenablog.com飲んでみると酸味がしっかりとして、レモンの皮みたいな苦味が少し。美しくカットされた宝石が光の注がれる角度によって表情を変えるように、口の中の座標軸のどこに液体が存在しているかによって異なる味を感じられるような気がする。え、こんなにおいしいのドンペリって。これを書いてる今は自宅で飲み残しの某500円泡を飲んでるんですけど500円泡お前さあ……もうちょっとしっかりしたほうがいいんじゃないの? お前のためを思って言ってるんだよ? と思わずウザい上司みたいなモードになる勢いだけでおこれは500円泡とドンペリを無意識とはいえうっかり比較しちゃうほうが悪かった。ごめん、500円泡。にしても見た目には発泡しているように見えないのに口に入れると泡が弾けるのはどういう魔法なんですかね。

惜しむらくはわずか50ml。うまっ、すごっ、うへへ最高。みたいな言葉を声に出さずにつぶやきながら、外見上は「ふーん、ドンペリの2010ヴィンテージってこんな感じなんだ。なるほどね」みたいに見えてほしいみたいな体で飲んでいるとあっという間に液体は消滅。はああ、もうなくなってしまった。5000ml飲みたい。

1杯1900円、税込み2090円を支払って滞在10分、ふたたび私は元来た銀座の街を駅へと歩いて向かったわけだけれども10分前の自分と体内に50mlのドンペリ成分が注入された10分後の自分ではなんだか別人感がある。なんでしょうかこの走り出したくなるような気持ち。

「100キロだって走れる。」と僕は鼠に言った。

「俺もさ。」と鼠は言った。

村上春樹風の歌を聴け』より)

 「僕」と「鼠」、ドンペリ飲んだんじゃないかな。

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