ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

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ギブストンヴァレー GVコレクション リースリングを飲んでみた。【Gibbston Valley GV Collection Riesling 】

ギブストンヴァレー GVコレクション リースリングがやたらとおいしかった

グラスフェッドビーフマヌカハニー、そしてワインを取り扱うニュージーランド食材ショップ的なお店「MANUKA ONLINE」で6000円送料無料の福袋的セットを購入した話を先日ブログに書いた。

himawine.hatenablog.com

今回の記事はその続報なのだが、先に結論を書くと3本入っていたうちの1本、ギブストンヴァレー・ワイナリーの「GBコレクション リースリング」がちょっと驚くほどおいしかったっていう話をこれから書きます。ビビった。

 

ギブストンヴァレー GVコレクション リースリングはどんなワインか

まずワインについてサクッと調べると、ギブストンヴァレーワイナリーがニュージーランドは南島のセントラル・オタゴに誕生したのは1980年代。アラン・ブレイディという人物が「誰もがブドウ栽培には寒すぎると思った」南緯45度の地にブドウの樹を植えたところに端を発するそうだアランさんグッジョブ。「愚か者と先見者の違いは紙一重」っていう公式サイトの「OUR HISTORY」の項の見出しが渋い。男はみんな、ロマンティックな愚か者だ。

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「ギブストンヴァレー GVコレクション リースリング」を飲みました。ヴィンテージは2016。

ギブストンはただでさえ冷涼なセントラル・オタゴにあって、その標高の高さからとりわけ冷涼な冷涼・オブ・冷涼な産地。初年度は「ワインメーカーとしての試練を実感した」っていうから寒すぎたんでしょうねこれやっぱり。最初は苦労したようだが、ピノ・ノワールピノ・グリ、リースリングシャルドネなどの寒冷地品種に特化することで評価を高めて発展を遂げ、今やギブストンヴァレーは一大ワインリゾートになって人気観光スポットにもなっているようだ。アランさんやったね。

ワインに目をやると、「柑橘系やミネラルの芯を残すために」比較的早めにブドウを収穫し、全房プレス後清澄、フリーランジュースと混ぜて低温発酵させるという「シンプルな醸造方法」をとっているとある。

テクニカルシートにデータがかなり詳細に記されているんだけどPH値2.88が目を引く。なんか普通3点台じゃないですかPHって。wikipediaの「ワインの酸」ページを参照すれば、「大部分のワインのpHは、2.9-3.9の間に入る」とある。すっぱ系が予感される数字だ。

 

ギブストンヴァレー GVコレクション リースリングを飲んでみた

で、実際に飲んでみるとこれがかなりすっぱい。だがうまい。非常にすっぱうまい。MYすっぱうまワイン史上過去最高と言っていいくらいすっぱうまい。

グラスから漂ってくるのはガツンとゆずだ。そして味わいもゆず。原材料名にぶどうじゃなくてゆずって書いてあるんじゃないかレベル。夏の盛りに禅寺で小僧に出された汲んだばかりの井戸水を飲んでみると、そこはかとなくゆずの良い香りが漂っていた、みたいな清涼感。幼少期の石田三成が気を利かせて出してきそうな味だ。

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母数が185と少なめだけどvivinoの評価は4.0と高い。納得!

PHの値が低いのがどこまで影響しているのかは定かではないが、クエン酸ドリンク的なすっぱみがあり、苦味、渋み、甘みといった要素が隠し味的にそれを支えているのでちゃんと複雑で同時に非常に飲みやすい。さらに、翌日はそこにハチミツのような甘みがトロリと加わって、さらに非常にうまい。

初日の雑味のないハイサワーみたいな味わいも素晴らしいし、2日目のクリアなはちみつレモンみたいな味わいも非常に良かった。6000円セットを購入してすぐに飲んだ現地価格では上回るワイルドアース ピノ・ノワール(46NZドル)もとてもおいしいワインだったが現地価格29NZドルのこのワインは個人的にはさらに気に入った。忙しい日にデパ地下で買った中華惣菜軍団と合わせたのだが、こってり濃厚なデパ地下中華惣菜軍団に異様によく合った。ぜひデパ地下中華惣菜軍団と合わせてみてください。

このワイン、開催中の楽天スーパーセールで2450円送料無料かつポイント10倍というぶっ壊れた価格で買える。現地価格の日本円換算2269円なんですよこのワイン。どうなってんだマヌカオンライン。責任者出てこい(お礼を言いたいので)

ワイルドアース ピノ・ノワール、そしてこのギブストンヴァレー GBコレクション リースリングの2本は、個人的にはどちらも長打コースのヒット。GBコレクションのピノ・グリやピノ・ノワールを試すか、もう1回福袋的セットを購入するか(私が購入したのは8月なので中身は入れ替わっているはず)、あるいはほかのワインを選ぶべきかが悩ましいところだが、リピートするのは確定である。

a.r10.to