カルディ「ウインターチャンスボックス」概要と賞品一覧
2020年12月1日から、カルディ コーヒーファーム（カルディ）の季節に一度の恒例行事であるワインくじ（通称ワインガチャ）が順次発売開始されている。正式名称は、「ウィンターチャンスボックス」で、店舗ごとの販売数は60個。価格は2200円税込で、1等はドンペリことドン・ペリニヨンの2008年ヴィンテージだ。私は過去に複数回これを購入し、いまだドンペリが当選したことはないが、日常のささやかなスパイスとしてこれを買うのを楽しみにしている者の一人だ。
himawine.hatenablog.com言ってしまえば季節に一度のカルディのワインの在庫整理で、売る側はセールで値崩れさせることなく売り切ることができ、買う側も高額なワインをそこそこの確率で入手できるためいい感じにWIN-WINの関係にあると私は思う。楽しいし。というわけで、まずは今回の「ウインターチャンスボックス」のラインナップを見てみよう。以下のような感じだ。
1本 ドン・ペリニヨン2008 1万9634円
1本 シャトー・ボイド・カントナック 1万800円
2本 カナリッキオ・ディ・ソーブラ カナリッキオ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 5800円
1本 カステッロ・ディ・ガビアーノ イル・ルーヴォ オーク・エイジド グリニョリーノ 5000円
1本 グラヴェル・パーレッドマウンテン・リザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン5000円
9本 サン・パトリニャーノ モンテピローロ 4500円
5本 ローレルウッド リザーヴ ピノ・ノワール 4000円
5本 スペリ リパッソ ヴァルボリチェッラ・クラッシコ・スーペリオーレ 3600円
10本 ボデガス・トゥルス トゥルス・クリアンサ 3500円
2本 ファレスコ ベスト・ブリュット エスト! エスト!! エスト!!! 3000円
10本 ゾーンクラーク イーデン・ヴァレー NVブリュット 3000円
10本 トンマージ・ヴァティコルトーリ ボッジョ・アル・トゥーフォ ソリス 3000円
3本 ボルトルッツィ メルロー 2700円
13種60本の平均価格は3993円。前回、2020年夏の「サマーチャンスボックス」は同じ価格で平均価格は3388円だったので、今回のお得度は高い。1万円超えのシャトー・ボイド・カントナックの存在が大きく、前回は6本あった2000円台のワインが3本と半減しているのも全体を底上げしている。基本的には、投資価格の1.815倍の価格のワインが手に入るということだ。
カルディ「ウインターチャンスボックス」の価格帯ごとの本数と、当選確率
価格帯ごとの種類と本数、当選確率は以下のようになる。
ドンペリ/1本/1.6%
1万円台/1種1本/1.6%
5000円台/3種4本/6.6%
4000円台/2種14本/23.3%
3000円台/5種37本/61.6%
2000円台/1種3本/5%
2000円台、3000円台の和がきれいに2/3。というわけで3000円台までがハズレだ。ハズレです。ワインはありませんので水飲んで寝てください、とならないところがワインくじのいいところで、ワインを受け取ることでカルディの在庫整理に貢献することができる。ともあれ、そうは言っても3000円のワインなのでおいしくないことはないはずだ。わずか300円の違いではあるが、3本しかない2700円のボルトルッツィ メルローが当たった場合に明確なハズレ感があるが、評価サイトvivinoの点数は悪くなく、むしろ高く、仮にそれが出ても安心だ。
4000円台と5000円台が出る確率は約30%。4000円以上するワインはおいしくないってことがまずないと思われる上、投資額の約2倍の金額のワインとなるため、ここは素直にラッキーと思うべきだ。5000円のワインだとしても投資額は2200円なので気軽に開けられるのもメリット。5800円のブルネッロ・ディ・モンタルチーノは地味に欲しい。いや違う、ドンペリ以外欲しくないんだった。
そして、1万円台のワインとドンペリがそれぞれ1本ずつだ。1万円ワインが当たると「ならドンペリが当たれよ」と思う可能性があるのでやっぱり当たりはドンペリただひとつである。そして、ドンペリが当たる確率は1.6%である。
ちなみに1.6%がどれくらいの確率かを知るための簡単な方法がある。用意するのは一枚のコインだ。それを空中に投げ上げ、テーブルに落とす。出るのは表だろうか？ 裏だろうか？ これを6回連続で的中させる確率が1.6%だ。できるような、考えてみると無理ってことがわかるような、それでも一縷の望みはあるような絶妙な確率と言えると思う。
カルディ「ウインターチャンスボックス」でドンペリを当てる方法
さて、続いては、ではどうやって当てるのかという問題に移る。実は、このくじを購入したことをツイートしたところ、実際のドンペリを所有されている方から、ドンペリの重量は1671グラムであるという情報が写真入りで寄せられた。「1671＋箱＝ドンペリ」という式がここに成立し、1671グラム＋箱の重さを正確に感知することができれば、実際にできるかどうかはともかく、また店頭で60個のワインくじの箱をすべて手で測ることのマナー的な是非は論じないという前提とはなるが、労せずしてドンペリを入手することが可能となる。
また、これはまったくなんの根拠もないが、今はSNS時代。当該ワインくじを購入し、見事当選した人が「（店舗所在地）のカルディのワインくじでドンペリ当たった」旨をSNSに投稿する可能性は少なくなく、それが拡散した場合、「当該店舗ではすでに当たりが出た」という情報が巷間に流布、結果売れ残る、みたいなことにもなりかねない。となると、当たりはディスプレーの奥深くに潜ませる穴熊戦法が常道となりうる。なので、もしかしたらあえて売り切れる寸前まで待って買う、という作戦もアリかもしれない（私は発売とほぼ同時に買ったけど）。
さて、以上で調査は終了。あとは開封の儀を待つのみである。身を清め、いざ封印を解こうと思う……と、その前に、今回はまず重さを計測してみることとする。ドンペリの重量は前述したように1671グラム。ということは、少なくとも1671グラム以上でなければドンペリである確率はないということになる。1700グラムちょっと、といった数字だった場合、俄然ドンペリチャンス、パチンコでいえば激アツ、みたいなことになるはずだ。というわけで載せてみた。
タイム。ちょっと待って。おかしいですねこれ。私は料理が好きでキッチンスケールもかなり高い頻度で使用する。その酷使に耐えかねて壊れちゃったかな？ 自分の相棒的キッチンスケールがまさか楽しみにしてたワインくじの中身が買う前からドンペリではないことを無慈悲に示したりしないよね？ それにたまたまボトリングの際に詰めた液体の量が少なくてそれがどういうわけだが検品を潜り抜けて出荷されちゃったってことだってあるかもしれないじゃないかッ（泣きながら早口で）。
ともあれ、すべての物事は観測されるまで確定されないというのがこの宇宙のルール。奇跡を信じていざ、開封である。
カルディ「ウインターチャンスボックス」開封してみた
まずは箱を開けてみると……、
おっ、泡っぽいの出てきた！ これはまさか……!?
ドンぺ……!?
リ、じゃない（知ってた）！ これはソーンクラーク イーデン・ヴァレーNVブリュット 3000円！ つまりハズレだちっきしょおおおおおお！
というわけで、今回もドンペリは出なかったがこのイーデン・ヴァレーNVブリュット、評価サイトのvivinoで調べると3.7点と悪くない。2000円台で買えるシャンパーニュも珍しくないなか、3000円する南オーストラリアの泡、これはこれで興味津々だ。品種はピノ・ノワールとシャルドネ 。クラシカルなラベルデザインといいなんかおいしそうじゃない。飲むのが楽しみ。
カルディ「ウインターチャンスボックス」を終えて
以上で今回のワインくじは終了……ではない。今回は重要なミッションが残っていて、それは箱の重さを測ることだ。ドンペリの正確な重さが集合知によってもたらされたことで、箱の重さがわかれば、ドンペリの入った箱の正確な重さが算出できる。というわけで、ハカリに乗せてみた。
結果は171グラム。ドンペリの重さは1671グラムなので、ついに答えは導かれた。
総重量1842グラム。
これが、カルディの「ウインターチャンスボックス」でドンペリが入った箱の重さだ。今回私が当たったイーデン・ヴァレーNVブリュットの箱を含めた総重量は1587グラム。実に、ドンペリの予想される重さとは255グラムも違う。調べたところ生後2週間ほどの仔猫がこれくらいの重さみたい。みなさん覚えてください。ドンペリは猫の赤ちゃん一匹分重い。
イーデン・ヴァレーNVブリュット＋生後2週間の子猫＝ドンペリ
もし私が今後の人生で捨てられた仔猫を拾い、育てるようなことがあるとするならば、名前は「ドンペリ」で決まり、かもしれない。
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