ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

【KALDI】ドンペリは当たるか!? カルディのワインくじ「サマーチャンスボックス」を詳細分析【2021年7月】

カルディの「サマーチャンスボックス」(2021)を買った

 

過去最高の手に伝わる重み。

都内某所のカルディコーヒーファームの店頭で、私はワインくじ「サマーチャンスボックス」の箱を手に載せ、しばし呆然としていた。
なんだこれは……今までに手に載せたものとは明らかに異質な重さである。

f:id:ichibanboshimomojiro:20210719100506j:plain

カルディの「サマーチャンスボックス」を買いました。

私は、2020年3月にこのブログを開設して依頼、シーズンに1度のカルディのワインくじを毎回購入している。その過程でドンペリの入った箱の総重量が1702グラムであることを突き止め、毎回その重量と思われる箱を購入し、敗北を繰り返してきた。

 

himawine.hatenablog.com

しかし、それには明確な原因がある。私は(紳士なので……)重さをチェックするっつってもこのコロナ禍であんまりいろんな箱をベタベタ触るのもなあってんで、持ってみるのもせいぜい4、5個。その中から相対的に重いと感じるものを選んできたのだった。

今回私の手に伝わり、大脳新皮質へとダイレクトに入力された重さは、そんな相対的重さとはレベルが違う絶対的な重さだった。宝くじで数億円という単位のプライズを当てる人は、「その日はいつもとなにかが違った」と感じるものだという。同じことが我と我が身にも起こったようだ。

明らかに重い。そして、ドンペリの固有振動がグラスを通じ、箱を通じて私の手へと伝わってくる。ようやく会えたね、ドンペリ。そう言って、私は箱をレジへと運んだ。

 

カルディ「サマーチャンスボックス」(2021)の中身は?

さて、ここで焦らず今回のサマーチャンスボックスの中身を確認しておこう。確認となるが、カルディのチャンスボックスは各店舗あたり60個の販売。そのうちのひとつがドンペリで、ドンペリを含むラインナップは以下のようなものだ。 ※( )内は個数。価格は税抜き。

ドン・ペリニヨン2010 1万9634円(1)
ファミリア・コタレッラ レ・マチョーケ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 6400円(1)
ガーネット・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール 5000円(1)
アストリア カリブロ 5000円(6)
エンリコ・ガッティ フランチャコルタ ブリュット 5000円(2)
ヴィーヤ・サン・エステバン プライベート・コレクション ブレンド 4000円(2)
ベッラヴェデール シャルドネ ファエーディ 3500円(2)
ミュラー・カトワール リースリング・ファルツ・ハールト・トロッケン 3500円(4)
カナリッキオ・ディ・ソーブラ ロッソ・ディ・モンタルチーノ 3000円(2)
ステレンボッシュヒルズ 1707リゼルヴレッド 3000円(2)サン・パトリニャーノ オラ サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ・スーペリオーレ 3000円(8)
イカルディ ブリッコ・デル・ソーレ モンフェッラート 3000円(9)
ミケーレ・キアルロ チプレッシ ニッツァ 3000円(10)
カンティネ・ピローヴァノ コンテドール チエロ・ドーロ メトド・クラシコ 2500円(10)

サマーチャンスボックスの価格は2200円なので、必ず購入価格以上のワインが手に入るという仕様だ。商品の総額は21万8034円。1本あたりの単価は3639円。税抜きでこの価格なので、期待値としてはおよそ購入価格の倍近い値段のワインがあたるみたいな雰囲気になる。

カルディのワインくじの中身の多くはカルディを運営する株式会社オーバーシーズが輸入元のワイン。利益をとるというよりも四半期に一度在庫調整を兼ねてワインくじを実施するからついでに生ハムとかチーズとかオリーブとかも買ってね、というモデルではなかろうかと私は勝手に考えている。ゆえに、他のくじと比べても(やや)お得感がある。

ちなみに大当たりのドンペリは、2021年1月の「ワイン福BOX」までは2008年ヴィンテージだったが、2021年4月の「スプリングチャンスボックス」から2010年ヴィンテージ に切り替わったようだ。2010年ヴィンテージ、以前試飲して素晴らしくおいしかった記憶がある。たまらん。

 

himawine.hatenablog.com

 

カルディ「サマーチャンスボックス」(2021)の“アタリ”は?

商品ラインナップに戻ると、14種60本のうち、税抜き3000円以下のワインが全体の2/3以上の41本を占めることがわかる。

2500〜3000円が41本
3500〜4000円が8本
5000〜6400円が10本
そしてドンペリが1本だ。
私の手元にあるのはこれはもうほぼドンペリで間違いないのでアレなのだが、ま、3000円以下を避けられれば御の字、5000円以上が出たらラッキーくらいで考えておくと良さそうな感じだ。ドンペリでなければなんか別の泡がほしいですね、夏だしね。

 

ドンペリの重さは? くじの「当て方」を分析

さて、前述のようにドンペリの入った箱の総重量は1702グラムである。これは、過去にtwitterで教えていただいたドンペリ自体の重量と、私が計測したカルディのワインくじに使われる厚紙の箱の重量を足したもの。もちろん個体差はあると思われるが、おおよそ1700グラム前後であるのは間違いがない。

くじのなかには非・ドンペリかつ重量ボトルを採用したワインが入っているケースがあることから、必ずしも重い=ドンペリと断言できるわけではないのだが、少なくとも「ハズレかどうか」はわかる。明らかに軽ければ、それはドンペリではない。

正直今回、この手順は省いてもいいと私は感じていた。それだけ手に伝わる重量が過去何度も味わったそれと異質だったからだ。とはいえ、ワインくじ開封記事は私のブログのなかのある種の定番とも言えるもの。その型は崩すべきではないだろうと念のためハカリに乗せてみた。

f:id:ichibanboshimomojiro:20210719100634j:plain

国破れて山河あり。

というわけでおれたちの戦いはまだはじまったばかりだぜ、ということになった。あれおっかしいな。なんなの我が感覚器。なにが「今までに手に載せたものとは明らかに異質。」だよ。なにを載せてきたんですか? あなたの手は? なにが「その日はいつもとなにかが違った」だよ。いつも通りだよ!

というわけで今回もこの箱の中身はドンペリではないのでみなさんどうかご安心ください。60本のワインのうち、ドンペリでないことだけが確定している箱の中身を、いざ見ていこう。え? なに? やだな泣いてるわけないじゃないですか

 

カルディ「サマーチャンスボックス」(2021)を開けてみた

さて、いざ開封の儀だ。

 

f:id:ichibanboshimomojiro:20210719100728j:plain

いざ開けていきましょう。ドンペリじゃないけど。

ドンペリじゃないことはわかった。しかし、すべてのワインは栽培家の方が苦労してブドウを育て、醸造家の方が一生懸命ワインにしてくれた天の恵みと人の営みの交差点上に存在する一種の奇跡だ。なにが当たったって、それが当たりなんだハズレなんてないんだと予防線を張りに張っていってみよう。

いくぞ! なんかいいやつ出ろっ(雑)!

f:id:ichibanboshimomojiro:20210719100757j:plain

ドンペリじゃないやつ出た。

というわけで出たのはチリはアコンカグアの赤ワイン「ヴィーヤ・サン・エステバン プライベート・コレクション ブレンド」だった。参考上代4000円。

f:id:ichibanboshimomojiro:20210719100816j:plain

ヴィーヤ・サン・エステバン プライベート・コレクション ブレンド 4000円が当たりました。


カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カルメネールのブレンドのようなのでボルドーっぽい感じなのかな。もちろん、楽しみに飲ませていただこうと思う次第だ。

 

というわけで、今回もドンペリは出なかった。しかし、買い続けていればいつかは当たる日が必ずくる。カルディがワインくじをやめるのが先か、私がドンペリを当てるのが先か……おれたちの戦いはまだはじまったばかりだぜ(白目を剥き出して口から泡を吹きながら)!