「Clubhouseワイン会」をはじめてみた
Clubhouse、というアプリがある。音声SNSというのか、設定された「場」にユーザーが集い、ワイワイガヤガヤ議論をしたり雑談したりする、コミュニケーションツール的なもので、ヒップでナウなヤングがライドンしていいヴァイブスだしまくってる感じ。ならば乗るしかないでしょうこのビッグウェーブに、と「Clubhouseワイン会」なるイベントを立ち上げてみた。
結果的に60名を超える方にご参加いただき大盛況、面白い話がたくさん聞けて大満足、といった感じで一安心だったのだが、Clubhouseは利用規約的にアプリ内で交わされた話の内容は口外しないのがルールなのだそうで、ここでは「Clubhouseワイン会」のちょっとした裏話を日記風に書く。ではいってみよう。
「Clubhouseワイン会」開始4時間前。今日飲むワインがない!
某月某日午後18時。私は焦っていた。22時から第一回のClubhouseワイン会がはじまる。テーマは自分で設定した「今日、なに飲んだ?」である。流れ的に主催者である私が「今日はこれを飲んでるんですよ〜」という話をするところからスタートするのが筋だろうどう考えても。
「先日注文したワインが届くから、そのうちの1本を開けよう」と思っていた私が待てど暮らせど届かぬ宅急便に業を煮やしてメールをチェックしたところ、荷物が届くのが翌日だと判明したのが18時。冷蔵庫にはカルディで598円(税抜き、セール価格)とかで買ったレッドウッド シャルドネがよく冷えてる。
このワインたちがギリギリ間に合わなかった↓
レッドウッド シャルドネはおいしいワインだ。100円台とは思えない。ワインはまったく悪くない。しかしバーチャルとはいえ一応ワイン会を名乗る催しの主催者が飲んでるワインが598円でいいのだろうか問題。はあ? 100円台? なめてんの、貴君? やめだやめだ、帰ろうぜ、みんな! みたいに言われる可能性が高く、私はパーティの準備を整えた部屋で悲しみのレッドウッド シャルドネを孤飲するハメになる。
エノテカで「3000円以下のおいしいピノ・ノワールください」と言ってみた
しかし時刻は18時! 今から買いに行けばまだ間に合う! 私は愛車(ママチャリ)を駆り、近所のエノテカへと向かった。近所にエノテカがあって良かった。家の近所には、病院、学校、公園、エノテカの順に必要。
セラーからあふれるほどワインがあるのに今夜開ける一本がないっていう状態、クローゼットからあふれるほど洋服があるのに今夜のデートに着ていく一枚がないっていう状態に似てる気がするなー。
— ヒマワイン (@hima_wine) 2021年2月5日
ママチャリのペダルを漕ぎながら脳内会議を開始した。598円のワインが貴様(私)の安っぽい自尊心・虚栄心を満たさないのだとしたら、今日の会にはなにがふさわしいと思うのか? がテーマである。
私A:いやでもさ、だからっつって高いワインもアレだよな。
私B:そらそうよ。「僕ですか? えーっと、これはオーパス・ワンっていうのかな? まあデイリーワインですね」とか言ったら嫌味だし。
私C:第一ウソだしな。オーパス・ワンは試飲したことがあるだけだし、実際は598円のワインを飲んでるわけだから。
私A:つっても定番すぎるのもアレだよな。
私B:そこなんだよ。「モンテス飲んでます」っていうのも芸がない。「うわっ、普通っ」って言われて終わりだよ。
私C:実際はモンテス大好物だけどな。友達の家にいくときとか大体モンテス。
私A:悪そうなやつは?
私B:だいたい友達っ。
私C:やかましいわ。
私A:安くても高くても定番すぎてもアレなら、なんか金額じゃないテーマが要るんじゃないの?
私B:テーマかー。
私C:テーマねー。
私A:3000円以下のピノ・ノワールを探すっていうブログのテーマに沿う、とか?
BC:それだーッ!
というわけで、【エノテカに行き、店員さんに「3000円以下のおいしいピノ・ノワールをください」と言ってみる】という企画を立案。実施し、ススメてもらったのが「レ・コティーユ・ピノ・ノワール」1980円税込である。ブルゴーニュの生産者が造るピノ・ノワール100%の格付けヴァン・ド・フランスのワイン。ブルゴーニュと、それ以外の地域のブドウを使って造られてるみたい。
3000円以下と言って1000円台を勧められたのがちょっと意外だったが、「今日開けて、今日おいしいですよ」という店員さんの言葉に背中を押されて即購入。22時のClubhouse飲み会に先駆け、夕食時にスポンと開けて飲んでみた。
レ・コティーユ・ピノ・ノワールを飲んでみた
まず色はピノ・ノワールらしいルビーみたいな色。香りはバラとか雨が降った次の日の森みたいな意外と複雑な香り。あらいいじゃない。そして飲んでみると、うーん、シンプル。
まずボーカル兼ギターの「渋み」がギターをかき鳴らしてシャウト。ベースの「酸味」がそれを支え、ドラムの「果実味」はシンプルな8ビートを刻み続ける。しかし、ライブ後半はそれまでおとなしかったドラムが躍動、ズダダンズダダンとパワフルなドラムを披露してるようなイメージ。バンド名は言わずもがな『ピノ・ノワール』である。
突出したおいしさはないものの、ソツなくまとまってスイスイ飲める。1000円台で買えるブルゴーニュ入門編として、これはアリなんじゃないかという気がするヴァン・ド・フランスだけど。そういや石垣島のリゾートホテルでもエノテカのワインを買ったなあ。困ったときはエノテカ。エノテカ、エノテカ、雨、エノテカ。
と、以上のような経緯をClubhouseワイン会で発表。しょうもない話だなあと満場の失笑を買った、というのが今回私に起こったことのすべてだ。失笑でも笑いは笑い。チャリを走らせた甲斐があったな、よかったなと思った次第である。
Clubhouseワイン会、また実施したいと思っているので、ご興味のある方はぜひご参加いただきたい。詳細はtwitterで告知します。
「Clubhouseワイン会 #1」にご参加いただいた皆様、今日はありがとうございました。最高に楽しい時間でした! 至らない点だらけで反省点まみれですが、懲りずに近々また開催したいです。みんなで飲んでる感あったなー!
— ヒマワイン (@hima_wine) 2021年2月4日
2月5日は京橋ワインが10%オフクーポンを出していてお得です。このワインセットは過去に買ってめちゃくちゃおいしかったやつ。