ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

税込948円の「ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー」を買って“ぼくのかんがえたさいきょうのワイン”を妄想した話【La Croisade Reserve Cabernet Syrah】

南仏の安赤ワイン「ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー」を買ってみた

お盆に銀座のエノテカ・ミレでプレステージシャンパーニュの試飲イベントに参加、おいしいな〜プレステージシャンパーニュ。これを知ってしまったらもう昨日の自分には戻れない。ああ、知る悲しみ。とか言って浮かれていたところご先祖様から調子に乗るななにがプレステージシャンパーニュだ馬鹿モノと叱られたような気がしたので初心に帰ってアンダー1000円のワインを購入した。購入ショップはローソン(コンビニ)である。

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でもってこのワインがフツーにおいしくて4万円のワインの次に948円のワインを飲んでもどちらも楽しめるんだからワインってつくづく不思議かつ最高だよなと感じつつ、せっかくなのでワインについて調べたところ、造り手というか製造元の会社が面白かったって話を今日は書きます。

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ローソンで買ったラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー。お値段は税込948円であります。

さて、ローソンで税込948円で購入したそのワインの名称は「ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー」。ブレンド比率は50%ずつ。格付けはヴァン・ド・ペイ・ドックなのでフランス南西地方のワイン。造り手は城塞都市・カルカッソンヌが本拠地のLGIワインズということがわかった。

LGIワインズでオリジナルワインを(妄想で)作ってみた

なので続いてLGIワインズを調べ、公式サイトを訪問すると、これが面白かった。書いてあることを総合すると、彼らは「フレンチ・ワイン・クリエーター」であり、その社業は「クリエイト・ユア・オウン・ワイン」がキャッチコピーのワインの商品化代行業といったところ。

顧客がある日「そうだ、ウチのオリジナルワインをつくろう!」と考えたとする。その場合、造り手と直接交渉して……となると大変だ。ツテもないし。そこでLGIワインズの出番となるようだ。

ラングドックを中心に、ガスコーニュコート・デュ・ローヌまで、多数の生産者・ワインパートナーと契約を結んでいることから、彼らは「フレッシュ、クリスピー、スパイシー、フルボディ、オークのワインから、エレガントでミネラルなワインまで、(中略)最終製品がお客様の味に完全に合うようにします」と宣言。さらにはラベルデザインやブランディングまで行ってくれる。

 

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なにそれ超面白そうじゃない。俺もやりたい。というわけで、私もオリジナルワインを作成することとした(妄想で)。

さて、カルカッソンヌにあるLGIワインズのオフィスを訪ねると、案内されるのは複数のワインだ。様々な産地で、様々な製法で作られた様々な品種のワインを組み合わせて、もっともイメージに近いワインを作る。うーん、南西地方の果実味たっぷりのワインもいいし、コート・デュ・ローヌも魅力的。いや待てよ、意表をついてロゼという選択肢もあるな……と考え始めるとキリがなく、いきなりうれしい悲鳴である(妄想です)。

なんとか「これでいこう!」と決めると、続いてはクリエイティブチームとのミーティングが待っている。ボトルの形はボルドー型か、ブルゴーニュ型か。もちろん、それ以外の形状や色も選べる。コルクか、スクリューキャップか。コルクなら天然コルクか合成か。ラベルの素材は? デザインは? と、ひとつひとつを決めていく。私はどちらかといえばクリエイティブ寄りの職に就くワイン飲みなのでここは(妄想とはいえ)譲れない……!

ちなみに、私が実際にこの作業を行うとするならば、それは庭から石油が出た場合、宝くじで7億円が当たった場合、顔を見たこともない大富豪の親戚の遺産が転がり込んできた場合の3パターンなので、その名称は「ガーデン・オブ・オイル」「セブンハンドレッド・ミリオン」「ザ・レガシー(遺産)」のうちのいずれかを採用する予定。「ガーデン・オブ・オイル」がお気に入りであります(妄想だけど)。

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いやでもしかし、これ本当にいくらかかるんだろう。数字になにひとつ根拠はないけれど仮にミニマムロットが1万本だとし、コミコミで1本1000円かかるとしてグロスで1000万円。なんとなくありそうな感じがする金額なのが渋い。だとすると1980円とかで売るのかな。無名ブランドがその値段じゃ売れないよなあ。予算感が全然わからない上にそもそも妄想だってのに悩ましい。思わずLGIワインズに問い合わせメールを送りそうになるレベル。

とにもかくにも、飲んだのは948円のワイン。なのだが、その一本のワインについて調べていたら、気がつくと世界を股にかけたワインビジネスの片鱗を味わうことができてしまったからワインってつくづく面白い。こんな感じで「もし自分プロデュースのワインを造るなら?」っていう、要するに「ぼくのかんがえたさいきょうのワイン」を考える時間に人生のうちの30分くらいを費やした。人生は冥土までのヒマつぶしだが、悪くないヒマつぶしだった。

ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラーを飲んでみた

さて、誰も覚えていないかもしれないがこの記事の枕は「ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー」というコンビニのローソンで948円で買ったワインだったので、それについても念のため記す。つってもLGIワインズは今紹介したような会社なので、このワインもかろうじてサイト内にトリミングされた写真が1点だけ掲載されているのみ。どう造ったか云々の情報はない。輸入元によると、「一部を樽熟成」だそうです。

さて、暑いのでなにも考えずに冷蔵庫で冷やして飲んでみると、果実味たっぷり、酸味弱め、香り弱め、味濃いめ。コンビニで948円で買える赤ワインに期待することの多くを満たしている。飲み残したらスクリューキャップをキュッと締めるだけ。

からあげクンアメリカンドック、おでん、フライドポテト、おしんこ、やきそばパン、サラミ、6Pチーズといったアレコレをコンビニで買い、テーブルに雑に広げて仲間とシェアしてワイワイ飲んだ場合に最大のパフォーマンスを発揮しそうなワイン。大変愉快に飲めたことをご報告しておきます。