MIYASHITA PARKの複合施設「or」のカフェにモエの自販機がある!
渋谷に用事があったので、ついでに宮下公園跡地にできた複合施設・MIYASHITA PARKに向かった。目的は、「モエ・エ・シャンドンの自販機」である。
ジュースにはじまり、パン、カップラーメン、たまご、タバコ、米、タコ焼き等々、自販機で買えるものは様々あるがシャンパンを買うのは初めての経験だ。
自販機が設置されているのはMIYASHITA PARK内にある「or(オア)」という複合施設1階のカフェ。渋谷駅を背にして明治通りを真っすぐ進んで、左に曲がるとタワーレコードがある信号の手前の路面店なので、見つけやすいし入りやすい。というわけで店内に入るとすぐ左手に自販機がある。
この自販機は「MOËT MINI-MATIC」という名称。ロンドンやNYに登場し、SNSを賑わせたんだとか。ちなみに買えるのは200ml入りの「モエ・エ・シャンドン モエ アンペリアル」のミニボトルである「ミニ モエ」だ。
さてこの自販機、自販機に直接お金を投入するのではなく、ましてやパスモとかスイカとかナニガシPAYとかでピピッと決済とかでもなく、レジで専用のトークンを購入し、それを投入することで購入できるというシステムとなっている。というわけでレジでそれを購入。価格は1本2500円である。リポビタンD2本分の容量でこの価格……!
そして受け取った金色のトークンを自販機に投入すると、中身が見える方式の自販機内部の機械がウイーンと動き、取り出し口までミニ モエを運んでくれる。取り出し口をパカっと開けるとそこにはシャンパンのミニボトル。絵面がシュール。
さて、この自販機の脇にはワインクーラー的なバケツが置いてあり、そこにカクテルを作る際の計量器のようなものがいくつかまとめて入れてある。これなんスかねと店員さんに聞くと、ミニ モエ専用のミニフリュートなる飲み口なのだそうだ。つまりグラスに注ぐのではなく、飲み口をつけて瓶からそのまま飲むスタイル。「公園とかで飲むと気持ちいいですよ!」とのこと。君は今すごくいいことを言った。
というわけで抜栓し、ミニフリュートなる物体をカチリとセットし、飲んでみた。
自販機で買えるモエ・エ・シャンドン「ミニ モエ」を飲んでみた。
うーん、うまい! そして、これ意外と恥ずかしい! 店内に入ってくるお客さんが自販機をチラ見、「え〜、モエの自販機だって〜」「2500円か〜、たけ〜」とか言ってる目線の先にそれを飲んでる中年男性(私)。(飲んでる人いる……)(おじさんが一人で飲んでる……)(逆にウケる……)みたいな無言の圧がくる。
そしてせっかくグラスに注がずに飲むスタイルなのだから、それを活かさない手はない。ということで店を出て、外飲みすることにした。店を出て目の前のエスカレートを上ると、左手に明治通りにかかる歩道橋がある。そこの手すりにもたれて雨上がりの渋谷の街を行き交う車や人を眺めながら飲んでみたらこれがヤバかった。最高だった。
「なんでおれはシャンパンを飲んでいるんだよ、路上で(笑)」となんだか極めてバカバカ楽しい(バカバカしいと楽しいが合体した言葉)気分になり、自分が抱えてる問題がすべてどうでも良く思えてきてウハウハウハと笑えてきた。20年前は朝まで遊んでトボトボ歩いた明治通りを見下ろしながら妙な飲み口をつけたシャンパンのボトルを飲んでいる。人生は恐ろしい冗談の連続であるとはまさにこのこと。おもしろきこともなき世をおもしろく すみなすものはシャンパンなりけり。
ミニ モエ2500円は高いか安いか
いずれにしても、2500円は商品の価格としては高いが、この体験の価値としては高くないと感じた。もしも社会人1〜2年目の若い人とかがこのブログを読む機会があれば、5000円札を握り締めて気になる彼女と渋谷に向かっていただきたい。シャンパン片手に渋谷散歩なんて最高ですよきっとアナタ。これは2500円で買える非日常。
というわけで、なんかネタ消費っぽく向かった割に、すごく満足した時間を過ごせてしまったのだった。価格がアレなんでじゃあリピートするかと問われればアレですが、一期一会のイベントとしてのストリートモエはオススメできるんじゃないかと思いました。わたしからは以上です!