ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ドイツで働く醸造家・Nagiさんってどんな人? どんなワインを造ってる?

醸造家・Nagiさんと私

2月11日に「Nagiさんワイン会」を開催することとなった(※現在は募集を締め切っています)。というわけで、やや唐突だが「私とNagiさん」という作文を今から書こうと思う。

Nagiさんはドイツでワインを造る醸造家だ。もともとワインラヴァーだったわけではなく、とある事情からワイン造りを志すことになり、東京でのサラリーマン生活に区切りをつけてドイツのガイゼンハイム大学に入学し、醸造学を修めて卒業。現在はドイツで800年続く醸造所の醸造責任者としてキャリアを築いているすごい人だ。

Nagiさんとの初対面がこちら↓

himawine.hatenablog.com

Nagiさんの魅力を一言でいえば、誠実である、という点にあると思う。逆にいえば、適当でない、と言えるかもしれない。自然派、あるいは無農薬、みたいな文言に我々一般消費者は漠然と「良さそう」という印象を抱く。しかし、栽培・醸造の現場から見れば、それらはときに非科学的で、保証されるべき品質に対して妥当ではなかったりもするとNagiさんは指摘する。

Nagiさんが考える「いいワイン」の条件↓

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その姿勢を私は科学的だと感じる。科学的とはエビデンスが存在し、ゆえに再現可能な手法であるということ。それに対して現実のブドウ栽培は天候の影響を強く受けるため、厳密には再現可能ではそもそもない。その狭間で苦闘しながらも、日本人的律儀さでもって欧州基準の、きちんと現地の評価誌でも評価されるワインを造る。その姿勢が誠実だなあと感じるのだ。

それに対して私は適当だ。目の前のグラスに入っている液体がおいしいと感じられればあとはなんでもいい、というのが私のワインに対する基本的態度で、おそらくはワイン界隈マトリックス図があれば私はNagiさんの対極に位置している。にも関わらずとても仲良くさせていただいており、昨年からはYouTubeチャンネルも共同運営しているから不思議だ。ものすごくきっちりした女性がものすごく適当な男性と付き合ったりすることがあるが、そんな感じかもしれない。どんな感じなんだよ。

[Nagiさんと、ワインについてかんがえる。CH]ぜひご覧ください↓

www.youtube.com

「Nagiさんワイン会」開催の理由

そんなNagiさんと2月11日に「Nagiさんワイン会」を実施する。このワイン会を企画した理由はシンプルそのもので、私の「Nagiさんのワインをたっぷり飲みたい」という思いに起因する。Nagiさんのワインは現在日本国内で流通しておらず、国内で飲もうと思ったらNagiさんが帰国した際にハンドキャリーしてくれたものを飲むしか方法がない。それだとあまりたくさんは飲めない。でもたくさん飲みたい。困った。

ならばワイン会を実施すればいいんじゃないか、というのがシンプルすぎる企画意図だ。

だってむちゃくちゃおいしいんですよ、Nagiさんワイン。とくに昨年いただいた「Nagiさんが研修生時代に造ったワイン」がすごかった。それはNagiさんが某国の有名ワイナリーで研修生をしていた折、研修先の基準でハジかれた使わないブドウで造ったというTOKIOの番組『ザ!鉄腕!DASH!!』における“0円食堂”的企画で造ったというワインだったが、これが正直に申し上げて2022年の白ワインベスト級においしかったのだ。

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廃棄されるはずのブドウで造ったワインがこの味ならば、ドイツの特級畑で採れたブドウと専門の設備で造られたワインはどうなってしまうんだ? という興味を抑えることはできない。そのワインを飲んだ瞬間から、遠くない未来にNagiさんのワインをたくさん飲めるワイン会を企画しよう…! と考えていたのだった。それがついに実現する。胸熱だ。

 

Nagiさんワイン会で飲めるワインについて

このワイン会のためにNagiさんが現地から送ってくれたワインは6種類。うち5種類はリースリングで、なかでも楽しみなのは3種類のGG(グローセス・ゲヴェックス、ドイツにおける格付け最上位の辛口ワイン)、すなわち。Johannisberg、Scharlachberg、Felseneckという3つの特級畑の飲み比べだ。

Nagiさんファーストヴィンテージのワインがこちら。おいしかったなあ。

「Felseneckは3本のなかではもっとも涼しい畑で酸が立っています。土壌は緑色粘板岩です。 JohannisbergはFelseneckよりも丸みがある酸で膨らみがあります。土壌は赤色粘板岩です。 Scharlachbergはナーエではなくラインヘッセンの畑で、この中ではもっとも暖かい畑です。水の供給がよくかなりボリューム感があります。土壌は石英中心の粘土ですね。 ちなみに3本ともMeiningerのGGコンテストで400本くらいのなかで上位5%に入っています」

この3本のワインについて聞いた際のNagiさんの回答がこれだ。GG400本のうちの上位5パーに入ってるって文末にさらっと書いてあるけどすごくないすかこれ。それって3本ともドイツの辛口ワインのBEST20に入ってるってことなんじゃ……?

というわけで、2月11日のNagiさんワイン会にぜひご参加を。(※現在は募集を締め切っています)ロシアのウクライナ侵攻を受けて航空便の値段が高騰していることもあって参加費はやや高めになってしまったが、Nagiさん本人によるワインの詳細な解説あり、直接質問もできるということもあって(もちろんおいしい食事もしっかりつく)、参加して損のない内容となっている。

参加希望の方は、
hima_wine@outlook.com
までメール、あるいはTwitterアカウント
@hima_wine
までDMをお送りいただきたい。トップにワイン会の告知投稿を固定しているので、そこにリプライを送っていただいてもOK。私ヒマワイン、ならびにNagiさんと面識がなくても参加は大歓迎だ。

ぜひ、ふるってご参加ください!

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