ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワイン歴2年のワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

プイィ・フュイッセ。ブルゴーニュ南部・マコネ地区の村名格AOCについて調べて飲んでみた

プイィ・フュイッセについて調べることにした

2022年正月に購入した「うきうきワインの玉手箱」の赤白6本1.5万円福袋に入っていた白ワイン、ドメーヌ・コルディエ・ペール・エ・フィス プイィ・フュイッセ ヴィエイユ・ヴィーニュ2019を飲んでみた。

himawine.hatenablog.com考えてみるとプイィ・フュイッセのワインを飲んだのははじめて。せっかくだしこれを機に産地について調べてみたというのが本稿の趣旨だ。

 

プイィ・フュイッセの地理

プイィ・フュイッセはブルゴーニュ南部のマコネにある村名格のアペラシオン。シャルドネを使った白ワインだけが認められているのだそうだ。一体どんな土地なのかさっそく調べてみようそうしよう。

プイィ・フュイッセの地理的条件をまず調べると、マコン市南西〜南部のフュイッセ、シャントレ、ソリュトレ・プイィ、ヴェルジソンの4つの村が生産地域なんだそうだ。プイィとフュイッセを合体させた、祖師ヶ谷大蔵命名のされ方をしてるわけですね。

この地にはソリュトレ山という標高500メートルほどの山っていうか岩がある。それは石灰岩でできていて、その影響でプイィ・フュイッセ周辺はキンメリジャン土壌となっているのだそうだ。出たキンメリジャン土壌。

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ソリュトレ岩のご様子。
By Yelkrokoyade - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6650260

Wikipediaの「List of vineyard soil types」ページにはキンメリジャン土壌の項目があり、そこには「キンメリジャン土とは、キンメリジャン石灰岩を含む石灰質粘土のことである。ロワール渓谷、シャンパーニュ地方、ブルゴーニュ地方の主要な土質である」と説明がある。アルカリ質でミネラル分に富み、シャルドネと相性がいいんだそうです。

 

プイィ・フュイッセに関する余談

そして完全なる余談かつ真偽不明の情報ながら、昭和生まれには懐かしいプロレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアント(フランス人)が愛飲していたそうですプイィ・フュイッセ。身長223センチのアンドレ・ザ・ジャイアントは酒豪伝説で知られる人物で、ワイン1ダースを移動中のバスに揺られながら2時間半で空にしたという逸話が残る。すごすぎる。

またプイィ・フュイッセに似た名前のワインにプイィ・フュメがあるが、フュメのほうは行政区分上はブルゴーニュに分類される土地で造られるけれどもロワールワインに分類されるというややこしさ。品種はソーヴィニヨン・ブランなので、名前な似てるが味わいは完全に別物だ。千歳烏山京王線千歳船橋小田急線だ。なんの話だ。

 

プイィ・フュイッセワインの特徴

今回飲んだドメーヌ・コルディエは現当主がブルゴーニュワイン専門誌が選ぶヴィニュロン・オブ・ザ・イヤーに選ばれるなどした名門なのだそうで、今回飲んだワインは輸入元のフィラディスの説明によれば350リットルの特注バリックで12か月の熟成後リリースされているそう。

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改めまして、今回飲んだドメーヌ・コルディエ・ペール・エ・フィスのプイィ・フュイッセ ヴィエイユ・ヴィーニュ2019

プイィ・フュイッセのワインにはそもそもどんな特徴があるのだろうか。わからないので「プイィ・フュイッセ 特徴」で検索、出てきた内容はこんな感じだった。

リッチな味わいながらも繊細さとエレガントさのある 辛口 白ワイン」(ワインブックス)
「芳醇な香りのリッチな白ワイン」(ワインショップドラジェ)
リッチでミネラル感豊かなエレガントさが特徴」(ワインバザールニュース)
「明るい緑色を帯びた黄金色で、辛口であるが、やさしく繊細な味わい」(ウィキペディア
繊細で上品、(中略)蜜のニュアンスを秘めたふくよかで飲みごたえのある果実感」(世界のワイン葡萄屋)

ここから頻出ワードをピックアップすると、
リッチ 3
繊細 3
エレガント 2
といった感じになる。リッチで繊細。人間に置き換えるとお金持ちだけど傷つきやすいみたいな感じか。守ってあげたい。

 

プイィ・フュイッセのワインを飲んでみた

実際のところはどうなのかと飲んでみて納得がいった。温度の低い状態だと非常に繊細な印象でキレイなワイン、温度が上がるに従って液体のなかから蜜々した感じが出てきたからだ。

印象的なのはワインの色合いで、本当に緑がかって見える。その色の印象もあるのかもしれないが、香りはかなりメロン。味わいもメロン味と言っていいレベル。それも夕張メロン。あと四半世紀ほど前に中国西域を旅したときに道端で食べたご当地食材・ハミ瓜の味も思いだした。え、マジか超懐かしい。バスに乗ってパキスタン国境に向かう途中で食べたんですよ。おいしかったなあ。20数年前の味わいの記憶が瞬時によみがえるんだから人間の記憶ってすごいしワインってすごい。

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vivinoの評価も4.2と超高い。

それが2日目となると、夕張メロンまたはハミ瓜のニュアンスは退行し、ゴールデン蜂蜜レモンみたいな堂々とした味わいへと変化していった。貧乏旅行のバスに乗り合わせ、道端で売ってる瓜を食べて仲良くなった外国人の友人の実家に招かれて行ってみたら城でしたみたいな感じだ。リッチ&繊細、そしてエレガント……!

というわけで、初めてのプイィ・フュイッセ体験は大満足の結果となった。このワイン、6本1万6500円の福袋に入っていたので1本あたり単価は2750円なのだが、定価は5500円。通常モードの私の経済力・精神力では1本5000円超のワインは軽々に開けられないが、福袋なら開けられる。それでなくとも思いがけないワインと出会わせてくれる、福袋は良い文化。