ローマ ビアンコとルカ・マローニ
安うまワインを手っ取り早く探すにはイタリアの著名評論家ルカ・マローニ高得点ワインを飲むのが一番手っ取り早いんじゃないかという雑な仮説を検証すべくルカ・マローニ高得点セットを買って飲む企画、2本目はポッジョ・レ・ヴォルピの「ローマ ビアンコ」だ。ローマ ビアンコすごい名前だな。
ポッジョ・レ・ヴォルピのワインは2021年5月に「ドンナルーチェ」を飲んでいる。これが2000円台半ばのアロマティック白ワインとしては過去最強レベルでおいしかったのだった。
ちなみにドンナルーチェはルカ・マローニで2011年以降99点か98点しか獲ってないマローニ受けの良いワインだ。「マローニ受け」って言葉の響きが妙に良い。ポッジョ・レ・ヴォルピでいうと安うま界隈ではプリミティーヴ・ディ・マンドゥーリアも有名だ。ちなみにポッジョはイタリア語で丘。ヴォルピはキツネ。おいしいブドウを目当てにキツネがやってくる、その姿から命名された名前のようだ。
ローマ ビアンコとDOCローマ
「ローマ ビアンコ」はDOCローマのワインなのでまずはDOCローマについて調べると、2011年11月に制定された比較的新しいDOCなんだそうだ。ラツィオ州にはすでにいくつかのDOCがあるため、それが本当に必要なのか「レオナルド・ダ・ヴィンチ空港の免税店を通る観光客に向けた賢いPR」なのかは意見が分かれるところだとitalianwine.guideっていうサイトに書いてあった。なるほど。
ちなみにルカマローニ6本セットの「1本目」はとてもおいしかったです。↓
ボトルの中身を見ていくと、ローマ ビアンコはマルヴァジア・プンティナータを100%使ったというワイン。なるほど、マルヴァジア・プンティナータね。マルプンね。すみませんまったく知らない品種なので調べるとラツィオ州の土着品種であり、別名はマルヴァジーア・デル・ラツィオっていうそのまんまの名称だとwikiにある。イタリア白によく使われるマルヴァジーア、それ自体は基本的にはスッキリ系の品種というイメージだ。
公式サイトを見ると発酵・熟成の過程はすべてステンレスタンクで行っているとあり、そのことからも酸味が主体っぽい雰囲気が伝わってくる。単品価格は1991円。ルカ・マローニ96点だというその2019ヴィンテージ、果たしてどんな味わいなのか、いざ味わってみよう。
ローマ ビアンコを飲んでみた
というわけでグラスに注いでみると薄めイエロー。香りはレモンとパイナップル半々といった印象のさわやかトロピカル。飲んだ印象もほぼそのままで、果実味のあるシャルドネと、さわやかなソーヴィニヨン・ブランを50:50で合わせましたみたいな味わいだ。
このワインのルカ・マローニ評価は96点。バランスと欠陥のなさはそれぞれ満点の33点。味わいの量が30点(満点は99点)。バランスはいいし、欠点もないけれど、ワインとして突き抜けてるわけではない感じはたしかにする。おいしいんだけど。うーんわからんでもないなこれ。だんだんマローニ脳になってきた気がするぞ。
というわけでルカ・マローニ6本セットのうちの最初の白、ローマ ビアンコは「普通においしい」みたいなワインだったのだった。全然悪くないけど、同じ造り手でルカ・マローニ99点のドンナルーチェのほうが(その分高いけど)個人的にはおいしいと思う。気が合うな、ルカ!
そして末筆ながら、このワインはセブンイレブンで売ってる冷凍の「海老とマッシュルームのアヒージョ風」にちょっと恐ろしいほど合う。飲む機会がもしあったら、ぜひ「海老とマッシュルームのアヒージョ風」を合わせてみてください。アヒージョ風ってなんだよ。
買ったのはこのセット↓