ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

「タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア」。『神の雫』掲載のイタリア赤を飲んでみた。【Talo Primitivo di Manduria】

「タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア」は『神の雫』登場ワイン

なんでも酒や カクヤスのワインコーナーに、なぜか漫画『神の雫』コーナーがあった。有名すぎるほど有名なこの作品を私は読んでおらず、あまりに有名すぎちゃってなんなら敬して遠ざけるまであったのだがたまたま目に入ったのもなにかの縁ということで同作掲載ワインを1本買ってみた。それが「タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア」だ。

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タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリアを飲みました。

『マリアージュ神の雫最終章〜』第11巻 #98「美咲の機転」というお話に登場したと店頭POPには記されている。美咲なる人物が一体どういった機転をきかせた結果このワインが物語の中に登場したのだろうか。わからない。気になるけれども今はワインについて調べてみよう。愛読者の方お時間許せばご教示ください。

タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリアはどんなワインか?

さて、このワインの造り手はイタリアのかかとでおなじみプーリア州のサン・マルツァーノ。さっそく公式サイトを見てみると、あれ、どこかで見たことあるなこれ。確実に過去に見てるなこのサイト、と調べてみると、vivino3000円位かベストバリューワインこと「コレッツィオーネチンクアンタ」を造ってるとこじゃないっすか。あれはおいしかった!

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というわけで期待値は一気に上昇である。ワイン名には「プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア」とあり、それでDOP(原産地名称保護制度)認定されているようだ。マンドゥーリアは都市の名前。汲んでも汲んでも水位が変わらない不思議な井戸っていうドラクエだったら確実に迷宮化してそうな観光名所があるそうで、そんなマンドゥーリアで採れたプリミティーヴォ100%のワインが名乗れる的なDOPのようだ。

さて、プーリアで造られたプリミティーヴォっていうのも過去に飲んだ記憶があって、あれですよ。カルディ最強ワインの一角とも言われる「チャンキー・レッド・ジンファンデル」。あれはおいしかった(2段落ぶり2度目)! 7カ月前に書いた記事を読んでみると「ぽっちゃりモテワイン。」って書いてある。なにを言ってるんだこの人。自分だけど。

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いずれにしても、造り手、産地、ブドウ、どれも過去に経験していていずれも非常に印象深い。どちらも今年飲んだワインの価格帯別TOP5に入るレベル。ということで今回飲むワインも非常に楽しみになってきた。

タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリアのブドウと製法

ちなみに、公式サイトの「ニュース」の項を見ると、香港インターナショナルワイン&スピリットコンペティション2020でタロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア2019がゴールドメダルを獲得したとある。日付は2020年11月11日。このブログ記事を書いているのが2020年11月13日なのでマジで最新ニュースだな。おめでとうございます。念のため当該コンペの公式サイトも調べてみたけどイタリアのスティルワインでゴールドを受賞した6本のうちのひとつみたいです。やるじゃない。

ワイン名の「タロー」は地元の栽培農家の名前。ブドウは海抜約100メートルのエリアで栽培されたプリミティーヴォを100%使用。10日間のマセレーション後、アルコール発酵。フレンチオークとアメリカンオーク樽で6カ月間熟成とある。

タロー プリミティーヴォ ディ マンドゥーリアを飲んでみた

さて、味はどうかなと飲んでみるとこれはまさに予想通りのおいしさ。ブルーベリージャムみたいな甘やかな香りがして、飲んでみるとあれですよ。群馬あたりの山のほうの道の駅で売ってる地元産のよく知らない果実でつくったジャムとかそういう味。コケモモ、とかそういうの。すっぱ甘くてちょいワイルドで後引く感じ。野の味。そこに、ローストしたコーヒーをお湯でうすめたウルトラアメリカンコーヒーみたいな香ばしさが加わって、藤子不二雄A先生風にいえば「ンマーイ!」が出る。ときわ荘のそばにある松葉のラーメンを初めて食べた満賀道雄(のちのA先生)状態。松葉は現存するのだそうで、ぜひとも行きたいものであるワインの話だった。街中華にこのワイン合わせたら楽しかろうなあ。シューマイ、レバニラ、肉団子ととかってメニューに合わせたい。絶対合う。

とにもかくにも、豊かな果実味と、ちょっとの酸味、14度と高いアルコールと濃くて甘めの味。個人的に寒い季節に飲みたくなるイタリアの暖かい地方のワインの特徴が存分に発揮されてる感じがした。予想をはるかに超える味、とかではないけれど、しみじみおいしくて。うんこれこれ、みたいな感じがする。

「チャンキー・レッド・ジンファンデル」もおいしかったがこれもいい。プーリア州の親しみやすいおいしい安ワイン、カクヤスに行かれた際には是非、である。

ネットで買ったほうが安いけど↓