ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

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メゾン・ルロワのピュリニー・モンラッシェは当たるか!? ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」のお得度を検証する

ワインショップソムリエ「トレジャーハントワインくじ」を買ってみた

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」(第24弾)を買った。赤、白、泡とあるうち、私が購入したのは1本2200円の白ワインくじ。

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ワインショップソムリエの「トレジャーハント 白ワインくじ」を買ってみました。当たったのは!?

くじの総数は300。特賞がメゾン・ルロワのピュリニー・モンラッシェにコルトン・シャルルマーニュ グランクリュと豪華なのもさることながら、ル・プティ シュヴァル・ブランやら一度飲んで最高においしかったエール・ダルジャンやらが1等に含まれ、その本数が8/300と決して少なくない点が購入した理由だ。特賞も含めれば“大当たり”が10本3.3%。うーん、悪くない。ということで3口買ってみた。

 

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ 第24弾」の中身

開封する前に、まずはその中身を見てみよう。以下のような感じだ。

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当選品一覧がこちら。

【特賞】2/300
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・アモー・ド・ブラニー/メゾン・ルロワ(税込 43,956円)
コルトン・シャルルマーニュ・ブラン・グラン・クリュ/ドメーヌ・トーズ(税込 34,595円)

 

【1等】8/300
ル・プティ・シュヴァル・ブラン/シャトー・シュヴァル・ブラン(税込 18,480円)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・シャン・ガン/ドメーヌ・トーズ(税込 18,832円)
エール・ダルジャン/シャトー・ムートン・ロートシルト(税込 12,100円)

 

【2等】40/300
ムルソー/ドメーヌ・マニュエル・オリヴィエ(税込 12,848円)
シャトーヌフ・デュ・パプ・ブラン/ドメーヌ・ド・クリスティア(税込 8,437円)
コート・ド・ボーヌ・ブラン ラ・グランド・シャトレーヌ/ジャン・クロード・ラトー(税込 7,029円)

 

【3等】100/300
グラン・ヴァン・ブラン/シャトー・リヴィエール・ル・オー(税込 4,862円)
オート・コート・ド・ボーヌ・ブラン/ジャン・クロード・ラトー(税込 4,840円)
プイィ・フュメ/ドメーヌ・ランボーピノー(税込 4,147円)

 

【4等】250/300
リースリング・ビオ/カーヴ・ド・リボヴィレ(税込 3,718円)
ランドマーク・グリューナー・ヴェルトリーナー/ミスティ・コーヴ(税込 3,278円)
ぎんの雫・グット・ダルジャン・ソーヴィニョン・ブラン/ヴィニャ・マーティ(税込 3,278円)
ぎんの雫・グット・ダルジャン・シャルドネ/ヴィニャ・マーティ(税込 3,278円)

 

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」の勝利条件

特賞、1等なら大勝利。2等でも勝利だが3等、4等は明確に負け。そして3等あるいは4等が当たる確率は83.3%だ。

83.3%の確率を3回連続で“当てる”確率は57.8%だ。これを逆さまにすれば3口購入した私が2等以上を当てる確率、つまりこのくじに勝利する可能性は4割強ということになる。確率が4割強ならばこんなもんつっこむ一択である。

というわけで送料無料ワイン1本とともにワインくじ3本をカートに蹴り込み、決済を済ませると、その2日後にくじが到着した。いざ決戦の時である。負けられない戦いってほどのもんでもないんだけれどもできれば負けたくない戦いがそこにはある。

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人はこう呼ぶ。「可能性の獣」と。

以上のような経緯を経て、私の目の前には3本のくじの箱がある。俗に言う「可能性の獣」という状態だ。箱を開けるまでこの箱の中身は4等の「ぎんの雫」かもしれないし、あるいは特賞のメゾン・ルロワのピュリニー・モンラッシェかもしれない。ワインくじの中身は量子的ゆらぎの中にある。

 

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」1本目

いざ、その可能性を確定させていこう。いでよっ、モンラッシェ!

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これモンラッシェじゃないっすね。

というわけで1本目はカーヴ・ド・リボヴィレ リースリング ビオだった。まああれですよ、なんていうのかな。末等っていうんですかね、俗に。

言っておきたいのだがこれは吉兆だ。末等の4等を1本消費したことにより、2本目以降末等をつかむ確率は1/300だけ減ったのだ。うーん、ラッキー。羽柴秀吉による三木城の兵糧攻めを想起させる戦略的敗北である。勝負は2本目以降である。

 

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」2本目

たしかに近づいている勝利に向けて2本目行ってみよう。こいっ、ル・プティ・シュヴァル・ブラン

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これプティ・シュヴァル・ブランじゃないっすね。

というわけで2本目はミスティ・コーヴのランドマーク・グリューナー・ヴェルトリーナーだった。そうですよ末等ですよ。笑いたかったら笑えばいいんだっ。

いや違った。前述のようにこれは勝利に向けての布石に過ぎないのだ。マサイ族のことわざにこんなものがある。「勇敢な戦士の尖った骨は、敵が踏むのを待っている」2本続いた末等は、まさにこの“骨”だ。勝利のために必要な尊い犠牲であった。後世の歴史家はそう記すであろう。

 

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」3本目

君子は慌てない。悠々と3本目を開封しようではないか。なんでもいいからいいやつきてくれっ!

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これはいいやつ……?

というわけで3本目は3等のシャトー・リヴィエール・ル・オー「グラン・ヴァン・ブラン」だった微妙だな! ブログの記事としては全部末等、あるいはラストでいいやつが出るほうが書きやすかったりするんだけどまいっか!

 

ワインショップソムリエの「トレジャーハントワインくじ」のお得度を検証する

このように、結果は末等(4等)、末等(4等)、3等となった。問答無用の敗北だ。結果を、税込みの通常価格とともにまとめよう。

1本目(末等):カーヴ・ド・リボヴィレ リースリング ビオ(3718円)
2本目(末等):ミスティコーブ ランドマーク・グリューナー フェルトリーナー(3278円)
3本目(3等):シャトー・リヴィエール・ル・オー グラン・ヴァン・ブラン(4862円)

3本の通常価格合計は1万1858円。投資総額は6600円なので、見た目上はお得なのだが、3本ともに自社輸入ワインで価格弾力性は極めて高いと思われるため、実際のお得度は通常価格は推し量れない。

客観的にどのような評価であり価格なのか。いつも使うワインサーチャーとvivinoで、市場価格と口コミの評価を調べてみよう。

カーヴ・ド・リボヴィレ リースリング ビオ 15ユーロ(1944円)、vivino評価3.6
ミスティコーブ グリューナーフェルトリーナー 12ユーロ(1555円)、vivino評価3.8
シャトー・リヴィエール・ル・オー グラン・ヴァン・ブラン 市場価格不明、vivino評価3.4

こうやって見てみると良質なワインをほぼ現地価格で手に入れることができたという意味で必ずしも悪い結果じゃなかったような気分になれる。3等のワインの評価が低く、かつ価格が不明なのはアレだが往々にしてこういうワインがおいしかったりするし(自分に言い聞かせるように)。

くじの記事ではいつも書くことだが、ワインは自然の恵と人類の叡智の交差点で生まれた神の恩寵であり、くじにハズレはあるが、ワインにハズレなどない(不慮の劣化はあると思います)。当たった3本のワインはすべてセラーの新たな仲間。おいしくいただきたいと思う所存だモンラッシェ……(未練)

最後に、読者の皆様におかれましては私が3本ハズレを引いたことによりこの「トレジャーハントくじ」は当選確率がアップしております。ぜひ、挑戦してみてはいかがだろうか。