ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ワインのブラインドテイスティングに挑戦! 予想から結果までをすべて発表

ワインマーケット・パーティのブラインドテイスティングに挑戦

東京・恵比寿のワインショップ「ワインマーケット・パーティ(以下、WMP)」で毎週月曜日と火曜日にブラインドテイスティングイベントをやっていると聞いたので行ってみた。

毎週月・火に開催中だ

ブラインドテイスティングとは、ワインの名前も、生産国も、品種も、要するにすべての情報を知らない状態でワインを飲み、その香りや外観、味わいといった情報からどこの国のどんな品種のワインかを当てるといった遊び。

遊びと書いたが真剣に取り組んでおられる方も多く、なかには国と品種どころか村の名前、生産者の名前、はなはだしくはワインの名前までピシリと言い当てる人もいるというからすごい。ちなみに私のブラインドテイスティングレベルはスライムにも苦戦するレベル。つまりほぼレベル1の状態だ。

 

ブラインドテイスティングのルール

さて、ここでWMPのブラインドテイスティングの概要を記そう。参加費は1100円税込。3つのテイスティンググラスに注がれる40〜45mlのワイン、それがなにかを当てる。

当てる項目は4つ。生産国、品種、年号(ヴィンテージ)、アルコール度数だ。アルコール度数なんてわかるわけないじゃないですか。

ともかく、それらをすべて正確に当てるとなんとお店で使える10000ポイントが付与される。パーフェクトは無理でも、参加者のなかで独自の基準で採点されたポイント制の上位2名に入ると500ポイントがもらえるという。

ポイントに関してだが、WMPの沼田英之店長いわく「たとえば年号ならばピタリと当てたらもちろん満点。1年違うごとに1ポイントが減っていきます。同じように、アルコール度数なら0.5度違うごとに1点減点。ただし満点が何点かはナイショです(笑)」とのこと。生産国は仮に外しても旧世界か新世界かが合っていれば加点されるが、品種だけは外せばゼロ点のようだ。品種は外せぬ。

というわけで前置きはこのへんにしていってみよう。私の目の前には3杯のグラスが並んでいる。

 

ブラインドテイスティング1杯目

1杯目は白ワイン。やや濃いめのゴールドの外観だ。クンクン匂いを嗅いでみると、うーん、いい香り。実においしそうな香りが漂ってくるのだがこれはブラインドテイスティング「おいしそう」とか言ってる場合ではない。

色が濃いめなこと、樽が感じられること、さらには果実味もたっぷりとあるところからニューワールドの白ワインと予想した。ただ、カリフォルニアのシャルドネほどわかりやすいスタイルには感じられない。さりとてニュージーランドほど線が細くはない。ということは……オーストラリアの冷涼な産地のシャルドネだッ!

と、「オーストラリア シャルドネ 2021 アルコール度数13%」と予想したのだが、これは第一印象。時間を置いて何度も飲んでいると、「チリのソーヴィニヨン・ブランかも」みたいに思えてきて全然わからなくなる。WMPのブラインドでは過去に品種と生産国は全問正解、アルコール度数と年号をひとつずつ外したという方がいたらしいが端的に言って神だ。

 

ブラインドテイスティング2杯目

続いて2杯目は赤ワイン。外観はやや濃いめのルビーレッド。で、グラスから漂う香りは……紛れもなくイチゴキャンディ! 第一印象はズバリ、マスカットベーリーAだ。マスカットベーリーAはそりゃアンタ、いろいろ飲んでるし他に似た品種もないしで外しようがない。

念のために飲んでみますかと飲んでみて困った。渋みたっぷりなのだ。マスカットベーリーA、渋みない。ほとんどない。樽っぽい感じもするけど、樽から渋みって出るっけ? となる。そして酸味もあって全体的には非常においしい。好み。

みなさん、これなんだと思いますか?

私の答えは「あ、ガメイか」というもの。キャンディっぽい香りに渋みがあり、酸もある。となればこりゃもうガメイ一択でしょう。で、ガメイっつったらフランスでしょうどう考えても。ていうか私にはほかに選択肢が思いつかない。というわけで「ガメイ フランス 2018 アルコール度数12.5%」と予想した。年号とアルコール度数はただの勘だ。とくに根拠はない。

 

ブラインドテイスティング3杯目

さて、最後の3杯目は香りがいきなり独特だ。独特っていうか、明らかに自然派だ。で、けっこうボリュームがある。果実味たっぷりで全体に濃い。となればこりゃもう南仏かスペインだ。根拠は……強いていえば南の風を感じるっていうんですかね(根拠なし)?

でもって、2杯目をフランスと予想したので3杯目はスペインにした。スペインのあったかいところで自然派的な栽培をされてそうなところでラ・マンチャのガルナッチャ! 語呂もいいし(ブラインドテイスティングに語呂は関係ない)!

というわけで「スペイン ガルナッチャ 2020 アルコール度数14% (ラベルが個性的)」と予想した。ラベルが個性的なワインっぽい味がしたんです。

こんな感じで予想しました

以上が私のブラインドテイスティングの予想だ。なんだか思ったよりいい感じに予想できた気がする。パーフェクト、でちゃったらどうしよう……(杞憂)?

所定の紙に予想を記してWMPテイスティングバーに設置されたポストに投函したら、いよいよ結果発表のお時間だ。

 

ブラインドテイスティング結果発表

まず1杯目。正解はこちらだった。当たれっ!

予想「オーストラリア シャルドネ 2021 13%」
正解「フランス シャルドネ 2020 12.5%」

生産国は新世界・旧世界も外して完全なる不正解。品種はシャルドネで正解。年号とアルコール度数は一個ずつズレている、という結果となった。銘柄はルイ・ジャドのスティーシャルドネ。樽を使わずにタンクで使うシャルドネだが、「樽を感じる」とか思いっきり書いちゃったテヘペロ。

続いて2杯目。正解はこちらだった。これは一番自信あるやつ!

予想「ガメイ フランス 2018 12.5%」
正解「日本 メルロー 2021 12.0%」

カスりもしてなかった。品種、生産国、ヴィンテージ、アルコール度数すべて不正解の完全不正解。長野のメルロー、言われてみると納得だが飲んでる最中は考えもしなかったという点で、すごく良い出題だと感じた。言われてみれば長野感あったなー!

銘柄は信州たかやまワイナリーの「アント 高山村 メルロー」。これは非常においしいワインだった。信州たかやまワイナリーは以前ソーヴィニヨン・ブランを飲んだことがあり、それも大変良かった記憶があるが、希望小売価格2650円でこの味わいはいい感じだ。

さて運命の3杯目だ。ここまで1杯目の品種しか当たってないので気持ちよく正解したいものだが、どうだっただろうか。結果は以下だ。

予想「スペイン ガルナッチャ 2020 14%(ラベルが個性的)」
正解「フランス ガメイ 2020 14%」

年号とアルコール度数は謎のピタリ賞。生産国と品種は2杯目の予想がピタリ賞、というパラレルワールド的結果。どうなってんのこれ。南の風どこいったの。ラベルが個性的ですらないんですが。

銘柄はドメーヌ ド ヴェルニュスの「モルゴン」。なんでもエマニュエル・ルジェの次男、ギョーム・ルジェがコンサルをしているというワイナリーだそうで、なるほどおいしいのも納得だ。スペインでも南仏でもなかったが、とってもおいしいワインが飲めてラッキーだ泣いてない。

公式の結果発表。3本ともとてもおいしいワインだった!(画像はワインマーケットパーティ公式より)

というわけで私のブラインドテイスティングは12問中3問正解の惨敗という結果となった。品種と生産国、ひとつしか当たらなかったなァ……!

悔しいのでまた近々リベンジに挑む予定。みなさんも月曜・火曜はワインマーケット・パーティでブラインドに挑戦しましょう!