そもそも鬼コスパセットとは?
鬼コスパワインセットとは、ワインショップ「Cave de L Naotaka」が販売する、“鬼のようにコスパがいい”ことから名付けられたセットのこと。

1〜2か月に1回くらいのペースでラインナップは変わるのだが、現在販売中のものは単品価格合計29,031円の9本入りが44%オフで税込15,999円と大幅値引きされており、1本あたりの単価は1,778円となっている。
今ちょうど確定申告シーズンなので昨年のワイン購入履歴を確認していたのだが、昨年唯一複数回飲んだワインセットがこれだった。なぜか? その理由を現在発売中のセットに含まれるワインを例に挙げつつまとめていきたい。
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理由1:「目玉ワイン」がすごすぎる
鬼コスパワインセットの大きな特徴として、1本「目玉ワイン」が入っているということがある。今回でいえば、「フォックス&クロウ オレンジワイン」がそれ。その定価、驚くなかれ5,280円である。

みなさんは5,000円を超える価格のオレンジワインって飲んだことありますか? 私はないことはないがほぼなく、ましてや自分で購入したことはない。
白ワインを赤ワインを造るときのように皮ごと醸す手法で造るのが昨今話題のオレンジワインだが、旨みや複雑さが出る一方、苦味を感じたり果実味が感じられるなくなることもしばしば。
ところが、このワインに関しては旨みがノリノリなうえにめちゃくちゃクリーンで、果実もバチバチに感じられるのだ。オレンジワインで過去一おいしいまである。
今回とくに強く感じたが、毎回「目玉ワイン」がすごくて、それが楽しみというのが「鬼コスパ」を飲む大きな理由のひとつなのだ。このオレンジほんとおいしい。
理由2:「飲みやすい」ワインが多い
鬼コスパワインセットは、Cave de L Naotakaで一番売れているワインセットなのだそうだ。一番売れているということは、すなわち多くの方が手にするショップの「顔」とも言える商品ということ。
多くの人が手に取るからこそ、非常に飲みやすく、万人受けする味のワインが選び抜かれている(ような気がする)。
たとえば今回のセットでいえば、「ロデリア アパッシメント ロッソ」がその筆頭。

アパッシメントというぶどうを陰干ししたあと搾るという手間のかかる方法で造られたワインだが、これが激烈にうまい。
とろ〜り、と表現したくなるようなエキスの凝縮した液体には青や紫のベリーを思わせる豊満な果実味がフル装填されており、そこに控えめな酸と少しのスパイシーさが華を添えている。
使用品種はネグロアマーロ、モンテプルチアーノ、プリミティーヴォで、イタリア品種のことをご存知ない方にコンビニ弁当を例に説明するならば焼肉&唐揚げ&ハンバーグ弁当みたいなイメージ。そのココロは「これ嫌いな人いないでしょ」っていう味ということだ。
飲みやすさ観点でいうと、ベルナール・マグレの「イマーニ プロセッコ」も素晴らしい。フランスのワイン王がイタリアで造るプロセッコ(スパークリングワインの一種)なのだがこれも果実が大爆発している。

プロセッコの味わいの基本は「青リンゴ」だが、このワインに関しては「蜜りんご」。りんごをシャクッとまるかじりしたときのような蜜のニュアンスがありながら、酸味も同時に豊かなので食事の邪魔を一切しない。
この時期旬のハマグリのワイン蒸しにレモンを絞ったものと合わせてみたのだが、ほぼ完璧なマリアージュだった。絶対やってほしい。
この2本が目玉ワインに加えて非常に印象的だったが、他のワインも総じて飲みやすいのがうれしいところ。ワイン初心者の方もこれを選んでおけば間違いがないし、愛好家も十分に楽しめる。
理由3:「自分では買わないワイン」が飲める
これはむしろ愛好家の方向けの情報なのだが、ワインを長く飲んでいると、だんだん飲むワインが決まってきてしまう。白はシャルドネ、赤はピノ・ノワール、みたいに味わいのコンフォートゾーンみたいなところからなかなか出られなくなってしまうのだ。
鬼コスパワインセットのいい点は、飲みやすいワインが揃っていながら、必ずなにかしらサプライズが紛れ込んでいる点だ。
たとえば今回最大のサプライズは「PIWI品種」という病気に強い交配品種を使ったワイン。それが「ドナウ・フェルトリーナー」という初耳すぎる品種を使った、フィフィテンバウアー モールド ドナウ・フェルトリーナー2023という1本。

で、これが珍しいだけでなくしっかりと旨いんすよ。なんなら今回のなかでトップ3を争うくらいおいしいのだ。ハチミツやらレモンやら洋梨やらあんずやら、世でおいしいとされるものの要素をすべて詰め込みました、みたいな味わいで、和柑橘を思わせる酸とほんのわずかな苦味もいいアクセント。
似たような表現を再使用してしまって恐縮だが、PIWI品種のワインのなかで過去一うまくないか? っていう味わいで、これはオリーブオイルで両面カリカリに焼いて塩を振っただけの焼きガキと合わせたところ異様に合った。絶対やってほしい(2回目)。
残りのワインも、「南アフリカのカベルネ・フランのロゼ」に「アルゼンチンのマルベック」「微発泡じゃないヴィーニョ・ヴェルデ」「モスカテル(マスカット)のスパークリングワイン」「樹齢40年のミュスカデ」と、どれもニヤリとさせられるラインナップ。
単一品種のワインばかりなので、飲むと品種の勉強にもなるから、ワインの資格試験などを目指している方にとっても良さそうだ。

あと、さらっと書いてしまったがスペインのモスカテルで作ったスパークリングが桃の天然スパークリング、みたいな印象のめちゃくちゃ飲みやすい味で最高だったことを書いておきたい。ラベルも日本風でかわいいんすよ。
理由4:季節に合っている
国民的アニメ「サザエさん」はいつ見ても画面に変化がないように見えて、実は磯野家の庭に咲く花やカーテンの素材を描き分けるなどしてさりげなく季節感を演出しているそうだ。
鬼コスパワインセットもそれに似て、発売されるタイミングによって中身が大きく異なる。今回の鬼コスパワインセットは泡2本、赤2本、白4本(オレンジ含む)、ロゼ1本。明らかに赤が少なめ、白多め。そして白は爽やか系中心。いかにも早春に飲みたい印象のワインばかりなのだ。
季節に合わせたワインが選ばれている印象なので、自ずとこの時期においしい料理に合ってくる。ハマグリや牡蠣はもちろん、オレンジワインとフキノトウの天ぷらとかおいしそうだし、これからの季節ならカベルネ・フランのロゼと桜鯛なんてのも一興。モスカテルの泡でホタルイカ、なんてのも乙かもしれない。
その時期のおいしい食べ物を思い浮かべて、あれと合わせようかなこれと合わせようかなと想像するのがまた楽しいのだ。おいしいパスタソースまでオマケででついてくるので、それと合わせるのも良い。

というわけで、今回も鬼コスパワインセットを存分に堪能させていただいたのだった。ワインビギナーの方はもちろん、愛好家の方もぜひ、一度試してみることを強めに勧めます。
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