ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

目玉ワインは1本13,200円! 「よりどり3本1.1万円」セットの“最強の3本”を選んでみた

プレミアムワインをよりどり3本選んで11,000円(税込)。カーヴ・ド・エル・ナオタカの超お得なセットから至高の3本を選んでみました![pr]

カーヴ・ド・ネル・ナオタカの「よりどり3本1.1万円セット」

多種類のワインからよりどり3本選ぶ、みたいなセットがよくある。私はこの手のセットが好き。なんかこう、自分で好きに編成するのがプロ野球のドラフト会議とかゲームのパーティ編成みたいで楽しいのだ。

年末だしぼちぼちこの手のセットに手を出そうかな〜と思っていたタイミングで、いつもお世話になっているショップ、カーヴ・ド・エル・ナオタカから「12月22日にラインナップが更新される1.1万円で15本からよりどり3本選べるセットがめちゃくちゃお得だから紹介せよ」という指令が飛んできた。こんなもんお受けするに決まってんじゃないですかと返信したところ、ほどなくして自宅にワインの詰まった段ボールが届いた。

まずは今回のワインセットの詳細を見ていこう。15本から3本を選ぶこのセットは、まずは3本の目玉ワインから1本を選び、そののち残りの12本から2本を選ぶという仕様になっている。

 

目玉ワインはこちらの3本。

赤 シャトー・オーノーヴ ソン・アルテス サンテミリオン グランクリュ

白 アンナ・フェンディ フラネッラ ピノ・グリージョ IGP

泡 マス シャロット ミレジメ

まずこれは太字で強調しておきたいのだが、この3本のうち「赤」と「白」はそれぞれ単品価格がセット価格の1.1万円を超えている。赤なんて1本13,200円するんすよ。どうなってんだこれ(中の人いわく、歳末のこの期間だけの特別企画みたい)

 

歳末のこの期間だけの特別企画である

 

そして、残りの12本がこんなラインナップになっている。

泡 ドミニク・マサン キュヴェ・スペシャル ブリュット

泡 ヨハニターグート シュナンブラン ブリュット

白 フェルナン・エンジェル リースリング グランクリュ プラウラタンベルグ

白 オー・ブール ミュスカデ コート ド グランリュー オリジーヌ

白 コロンビーニ サンキメント トスカーナ ビオ

白 コッパーケイン ボーエン トリアペレーション シャルドネ

白甘口 シュミット・ゾーネ  真冬の奇跡 エターナルフロスト

赤 クライン クライン エイト・スパー ジンファンデル

赤 マッシモリヴェッティ テッレ・ディ・カルリン バルバレスコ

赤 ネイピア レッドメダリオン

赤 へレディス バローロ

赤 コロンビーニ ロッソ・ディ・モンタルチーノ ビオ

 

私の自宅に届いたのはそのうちの7本。目玉ワインの3本に加え、

私の自宅に届いた7本。ここから3本を選抜していく…!

泡 ドミニク・マサン キュヴェ・スペシャル ブリュット

白 フェルナン・エンジェル リースリング グランクリュ プラウラタンベルグ

白甘口  シュミット・ゾーネ  真冬の奇跡 エターナルフロスト

赤 ネイピア レッドメダリオン

の4本だ。これらを組みわせてヒマワイン的「至高の3本セット」を組み上げるのが今回のミッション。あらやだ楽しい。

 

目玉ワインどれを選べばいいんだ問題

さて、3本を選抜する上でまず大きな問題となるのが、目玉ワインはどれを選ぶかということだろう。

メインの3本。どれも魅力的

目玉ワインはたとえるならばメインディッシュ。メインが肉なのか魚なのかによって選ぶ前菜が変わってくる的な感じで、まずはここを決めないと他の2本も選べない。

 

赤・泡・赤の3本セット27,500→11,000円(60%OFF)

目を引くのは赤のシャトー・オーノーヴ ソン・アルテス サンテミリオン グランクリュだ。最初のほうにも書いたけど1本1万3,200円するんですよこのワイン。この1本でセットの販売価格を上回っているわけなんですよ。1本3,200円の間違いじゃなくてですか。 私はサン・テミリオンのワインが大好きなので、これは正直最有力候補だ。サン・テミリオンのメルローの個人的に「サンテ味(さんてみ)」と呼んでるあの味が好きなんです。

目玉ワインは「赤」を選択。泡と赤を加えた【赤・泡・赤】の編成

この赤を中心に据えるならば、バランスをとるために2本目はラインナップ唯一のシャンパーニュであるドミニク・マサン キュヴェ・スペシャル ブリュットは欠かせない。

ボルドーシャンパーニュの2本槍を獲得し、磐石の体制を築いたあとの3本目はちょっと悩ましいところだが、季節は冬だしもう1本赤を追加し赤・泡・赤で編成するのが一興だ。となれば今回送られたきたなかからネイピア レッドメダリオンを加えてみた。過去に飲んだことがあり、確実においしいことがわかっている1本。南アフリカボルドーブレンドで、1本7,150円の高級ワインなんですよこれも。

ドミニク・マサンは6,600円なので3本合計27,500円が11,000円で買えてしまうんですよ私の電卓が壊れてなければ。実に60%OFFだ。

ちなみに、このセットで目玉ワインを赤から白に変えるのもかなり良さそう。

目玉ワインを「白」にすると、白(オレンジ)、泡、赤でバランス抜群に。お得度も高い

白のアンナ・フェンディ フラネッラ ピノ・グリージョ IGPもお値段11,660円という1本でセット価格超えの超絶ワイン。フリウリのピノグリージョで造る、白っていうかオレンジワイン。フリウリのオレンジってのがポイント高い。メインをこちらに変更すると白(橙)・泡・赤の非常にバランスが良い組み合わせになる。

目玉に赤か白を頼むと、ほぼワイン1本分の価格(実際はもっと高額なのだが)で好みのワインが3本頼めるBUY1 GET2フリー状態。大丈夫なのか、このセット(採算的に)!

 

泡・白・甘口3本セット

そして、目玉ワインのなかでは6,930円と単価は下がるけれども見逃せないのがマス シャロット ミレジメ。マス シャロットのカヴァは以前セット商品を購入したことがあるが品質が極めて良いので、「トップキュヴェです、私」みたいな雰囲気漂うこのワインもかなり飲んでみたい。瓶熟5年以上を経た2019ヴィンテージ。カヴァ観を覆す1本に仕上がっている可能性が大いにあり、この1本を中心に据えるのもアリだ。

泡・白・甘の3本。ウインター、って感じがする

 

せっかくこの1本を選ぶのならば、思い切って尖った3本を選びたい。ドザージュ・ゼロの超ドライなカヴァとバランスをとるべく、まずはフランス・アルザスから、フェルナン・エンジェル リースリング グランクリュ プラウラタンベルグを召喚。

残糖のちょっと残るリースリングは寒いこの時期に飲むとうまいんですよね。牛スネかなんかと一緒にコトコト煮込んだポトフに黒胡椒をガリガリ挽いて、このド迫力のリースリングと合わせる……たまらん。たまらんぞ!

そして、カヴァ、アルザスグランクリュときたらここは思い切って地球温暖化でこの先飲めなくなるかもしれないワイン界の絶滅危惧種、ドイツのアイスワインシュミット・ゾーネ  真冬の奇跡 エターナルフロストを選んでしまいたい。

このワインは、以前友人に大福とのペアリングを提案したところあまりにブッ刺さり過ぎて「この組み合わせで店出したい」と言わしめた1本だ。アイスワイン、それは人の人生を狂わしかねない魔性の雫。この3本で揃えた場合、総額19,580→11,000円となる。価格のお得さ以上に、ワインが苦手な人とも確実に楽しめる組み合わせだと思います。

泡・白・甘の3本。ウインター、って感じがする

このセット、上写真のように目玉ワインの泡を赤に変えても面白い。ボルドーの重厚赤、アルザスの軽快白、そしてドイツの極甘で、どんな料理が向こうからやってきても確実に迎撃できる体制が整う。これもいいな。

 

ワインブロガー・ヒマワインが選ぶ3本

さて、これにて目玉ワイン違いで3セットが出揃った。このうち私が注文するとすれば……と悩みに悩んだのだが、今回は赤のシャトー・オーノーヴ ソン・アルテス サンテミリオン グランクリュに、泡のドミニク・マサン キュヴェ・スペシャル ブリュット、赤のネイピア レッドメダリオンを加えた3本セットをファイナルアンサーとしてみた。

ドミニク・マサンとネイピアはどちらも飲んだことがあり、「おいしいことを知ってる」銘柄。目玉ワインを赤にするか白にするかで迷ったが、最後の決め手はボトルのカタチの面白さ。飲み終わったあと花瓶にしても良さそうなとても素敵な形状をしてるんすよこのワイン。

目玉の赤はボトル形状がオシャレ。飲み終えたら花器にする!

というわけで私が選ぶ理想の3本は決まった。ただ、実際はこのセット、目玉ワイン3本+その他12本から選ぶことが可能だ。「その他12本」のうち今回自宅に届いたのは4本。残りの8本のなかにも美味しいワインはたくさんあるので、とくに推せるワインを3本ご紹介したい。

・マッシモリヴェッティ テッレ・ディ・カルリン バルバレスコ

・へレディス バローロ

・コロンビーニ ロッソ・ディ・モンタルチーノ ビオ

以上の3本。どれもイタリアワインの赤ワインなのだが、1本3,666円で買えるレベルではない品質の高さがある。メイン1本に加えてこの3本のなかから2本選ぶのも全然アリだと思うレベル。イタリア好きの方は選んで間違いないです。

 

シャトー・オーノーヴ ソン・アルテス サンテミリオン グランクリュを飲んでみた

さて最後に、どうしても気になることがある。1本13,200円の超目玉ワインシャトー・オーノーヴ ソン・アルテス サンテミリオン グランクリュの味わいだ。気になる。どうしても気になって飲まないことには記事が書けないのでこれは開けるしかないのだそうなのだ。ヴィンテージが2022と新しいし、まだガッチガチで飲めない可能性もありますからね!(言い訳)

蝋キャップごと抜栓しグラスに注いでみると、濃いめだけれどもどこか淡く、澄んだ美しいガーネット。そしてグラスの中心から一筋の煙のようにスミレ、木炭、小さな赤い果実の香りが立ち昇ってくる。飲んでみると……。飲んでみるとですね。これはっきり言っていいのかな。

あなたグランヴァンでらっしゃる?

という味わいなんですよ。これが実質3,667円? 嘘だろ? という味わい。もちろんモノホンのグランヴァンと比較すればスケールは小さいけれど、白いテーブルクロスが敷かれたテーブルに、ソムリエが宝物のように運んでくる姿が容易に想像できる存在感がたしかにある。すごくいいワインです、これ。

あと数年熟成させてもさぞかしうまいはず。でも今飲んでバッチバチにうまい。

というわけで、このワインがもう1本欲しいので私は今このセットを買おうと計画中。よりどり3本1.1万円セットは通年で販売されている商品だが、その中身は季節によって入れ替わり、年末、年度末などはとりわけお得になることが多い。今回のはその典型例という感じがする。おすすめです。

 

みなさんもぜひ。買って損することがなさすぎる↓

item.rakuten.co.jp



 

 

カリフォルニアのグランクリュ! 「ボンド」のワイン飲み比べてみた

カリフォルニアカルトの一角・ボンドのセミナーに参加

カリフォルニアにはカルトと呼ばれるワインが数あるが、なかでも有名なうちのひとつがハーラン。そして、そのハーランの兄弟ブランドといえるのがボンドだ。

カリフォルニアカルトの代表選手。飲みたいものだ、来世で。と思っていたら、なんと「ボンドのセミナーがあるから来ないか」と輸入元である中川ワインの方からお誘いいただいた。

ちょうど現世で飲みたいんと思ってたんですよと脇目もふらずに参加させていただくこととしたので、その日の模様をレポートしたい。

この日はボンドの支配人でありマスターソムリエであるマックス・カーストさんが来日。東京・有楽町のザ・ペニンシュラを会場に、7種類のワインをテイスティングしながら貴重はお話を聞かせていただいた。

まずは7種類のワインのラインナップを見てみよう。こんな感じだ。

2021 メイトリアーク

2021 クェラ

2021 メルバリー

2021 セント・エデン

2021 ヴァシィーナ

2021 プルリバス

2011 プルリバス (蔵出)

いきなり野暮なことを書くと、メイトリアークの価格は60,000円。他のワインは158,000円だマジか。2011 プルリバスに至っては参考試飲のみで一般販売なし。すごいワインばっかりだ。ワインブロガーやっててよかった。

ちなみに私の周りには高級ホテルやレストランのソムリエ然とした方々ばかり。場違いな空間に紛れ込んでしまってもまったく気にならないタイプでよかった。

 

ボンドはどんなワインか?

ワインの感想を述べさせていただく前に、まずはサクッとボンドについてまとめていこう。まずハーランとボンドでなにが違うのかだが、それは端的にボルドーブルゴーニュの違いと言えるようだ。

ハーランはカベルネ・ソーヴィニヨンメルローカベルネ・フラン、プティ・ヴェルドなどを組み合わせて造られるのに対し、ボンドはカベルネ・ソーヴィニヨン単一で造られる。そしてメイトリアークを除いた5キュヴェは、すべて単一畑のぶどうで仕込まれている(メイトリアークはマルチヴィンヤードのセカンド的位置付け)。キュヴェ名すなわち畑の名前となっている。

なぜそうなったのか。それはハーランの創世神話に由来する。

ハーラン/ボンドの創始者であるビル・ハーランは、オーパス・ワンのラベルに描いてある横顔でお馴染みのカリフォルニアワイン界最大の有名人、ボブさんことロバート・モンダヴィと親交が深く、彼に勧められてフランスに視察にいったそう。

最初にボルドーで一級シャトーをすべて巡ったあと(そこで200年続くワイナリーをナパに造ろうと決意したそうな)、向かったのがブルゴーニュ

そこでビルさんは思ったのだそうだ。「なんで同じピノ・ノワールなのに、こんなに味が違うんだッ」と。同時にロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、ロマネ・サンヴィヴァンといった偉大な畑はすべて東向きの斜面の中腹にあることにも感銘を受けたのだそうだ。

帰国したビルさんは、ナパ・ヴァレー中を駆け巡って、コート・ドールで見た陽の当たる東向きの斜面の探索を開始(当時のナパはバレーフロアと呼ばれる平地で主にぶどうが栽培されており、斜面の畑はあまりなかったそうだ)。そこで見つけたのがヴァシィーナとメルバリーのふたつの畑であり、このふたつの畑から「ボンド」は産声を挙げることになる。

まるで囲んだのがボンドの5つの畑。斜面にあることが地図からもわかりますね。

その後5つにまで増えた畑はそれぞれ土壌も違えば標高も違い、ときに仕立て方も異なっていたりするそう。醸造はすべてのワインで同じなのだそうが、先に結論を言うと、畑の違いによる味わいの違いは心底驚くべきものだった。

「ナパのグランクリュ」が生むワインの実力、一杯ずつ見ていこう。

 

ボンド メイトリアーク 2021

まずはメイトリアークだが、ここでこの日の講師を務めてくれたマックス・カーストMSのヴィンテージコメントを紹介しておこう。

 

「2021年は7インチしか雨が降らない、つまりほとんど雨が降らなかったヴィンテージです。ぶどうは粒が小さく、そのぶん皮が厚い、タイトにしまった小さい房になりました。非常にパワフルで、力強いヴィンテージです」

雨少ない>粒小さい&皮暑い>房小さい>凝縮度鬼高い、みたいな理解で一旦問題ないと思う。そして、メイトリアクについてはこう語ってくれた。

メイトリアークはボンドのセカンドワインです。5つのクリュ(畑)は小さい区画ごとに収穫、区画ごとに醸造を行います。ワインとして仕上げたあとで区画ごとのワインをテイスティングし、ベスト・オブ・ベストを選んでブレンドし、ファーストワインとして仕上げたあと、残った樽をブレンドしたものがメイトリアークになります。そのため、ボンドのすべての畑の要素が入っているのがメイトリアークの特徴です」(カーストさん、以下同)

私はこのワインを飲んで、「これは無限に続くレッドカーペット街道だ」と思った。カリフォルニアのぶどう畑、その畝と畝の間にレッドカーペットが敷き詰められ、それが丘の向こうにまで続いている。

重厚なのにエレガント。そして味わいの奥行きが無限に深いベリー無限廻廊。めちゃくちゃうまいなと感じたが、真のビックリ体験はこのあとやってくる。

 

ボンド 2021 クェラ

いよいよカリフォルニアのグランクリュの世界へ分け入っていこう。2杯目に飲んだのは「2021 クェラ」。れがとんでもないワインだったのだった。クェラはドイツ語で「純粋な源」という言葉に由来する。古代には川底だったところが隆起したという土地なのだそうだ。

飲んだ印象は宇宙一優雅なブラックホール注がれたワインは30mlほどだが重量は300グラムはあるんじゃないのかな少なく見積もって、という密度。パワーが内側へ内側へと向かっており、3リットルの液体が圧力によって30mlになってしまったような雰囲気を湛えている。

メイトリアークはものすごくおいしいワインだった。だが、それと比してもこれは端的にレベルが違う。

 

ボンド 2021 メルバリー

この日飲んだボンドの畑違いのどれが一番おいしいかは人によって意見が異なると思うが、私が一番好みだったのがこのメルバリー。

「こちらは粘土質土壌なので、火山質土壌のクェラとは雰囲気が異なるのではないでしょうか。オーガニック栽培で不耕起というマサノブ・フクオカ(福岡正信)の教えにならっています」(カーストさん)

というこの畑は灌漑を行なっていないため、雨の少なかった2021年は過去もっとも収量が少なかったそう。ワイン界隈では「厳しいヴィンテージで収量が少なかった分、採れたぶどうには凝縮感があり、造られたワインは素晴らしいものになった」みたいな宣伝文句はよくあり、いつも「ほんとかよ」と私は思っているのだが、これはちょっとほんとにとんでもないワインだった。

限界までなめらかでつるつるすぎる球体を思わせる味わいで、ボリュームたっぷりの果実が高密度で存在しながらも、タンニンと酸が豊かすぎるがゆえにそれを感じさせずに印象はあくまでもエレガントで、同時に極めてチャーミング。これがカベルネ・ソーヴィニヨンだって? 嘘だろ? という味わい。すごいなボンド!

 

ボンド 2021 セント・エデン

ここまでの3杯は「これがカベルネ?」という印象の、繊細でエレガントな印象の味わいだったが、続くセント・エデンからはまったく異なる印象を受けた。

バレーフロアに位置するこの畑は、夜が寒く昼は非常に暖かい土地なのだそう。それだけに、これがナパのキャベルネじゃ! と言わんばかりのパワフルでビッグ&ボールドな味わい。お願いだから今すぐにTボーンステーキを持ってきてください、血が滴るほどのレアで! と言いたくなる、カリフォルニアワインの王道感あふれるワインだった。

クェラの内向きで陰性な旨み、メルバリーのエレガントな果実味、そしてセント・エデンのクラシックなナパカベを思わせるボリューム……畑ごとの違いってこんなにわかりやすく出るもんなんだという驚きがある。

 

ボンド 2021 ヴァシィーナ

次のヴァシィーナはカーストさんいわく「クリュ(畑)ではなくリュー・ディ(区画)」とのことで、他のワイナリーも使う畑の、ボンド専用の区画のぶどうを使用しているとのこと。ちなみに、5つの畑のなかでもっとも涼しいそうだ。

その気候は液体にも反映されているようで、冷たくて硬いけれども極めてなめらかといった印象。失踪するチーターやグライダーのような機能美にあふれる流線型が自然と想起されつつも、果実味と酸味が爆発的に弾けていて人懐っこさもある。偉大なワインの2021ヴィンテージがもう飲める、それもカリフォルニアワインの良さだなあと、そんなことを思わせてくれるワイン。

 

2021&2011 プルリバス

最後に2ヴィンテージの垂直試飲を試すことができたのが、標高347〜404メートルとボンドのなかでもっとも標高の高い畑だというプルリバス。タンニンが高くなりやすい“山カベ”。2021と、蔵出し2011の贅沢な飲み比べとなった。

まずは2021だが、飲んだ印象は「黒一色」。口に含んだ瞬間に電気が消されて部屋が闇に包まれたような感覚がある。暗く静かなエネルギーにあふれているのだが、薄暗い茶室に活けられた一輪の山茶花のような果実味もあって、それが飲み手に救済をもたらすような、ストイックさのなかに親しみやすさが隠されている。

宇宙のエネルギーの7割を占めることがわかっているにも関わらず今の人類では観測することすら叶わないというダークエネルギーの正体ってナパ・ヴァレーのカベルネが発するエネルギーなんじゃないかという仮説まで成り立つ(成り立たない)ようなワインだったのだった。

そして今回のお楽しみ、ボーナスステージであるところのプルリバス2011だが、これは「黒」が時間経過で「紫」へと変化したような味わい。紫はさらに「赤」と「青」に分解されている。深く暗い森の中のそこだけ光が降り注ぐ一角に、同時に豊かな雨が降っている。冷たくて暖かく、有機と無機が混淆している。矛盾している要素が違和感なく共存し、とんでもなく広い世界をボトルのなかで形成している。

印象としてはまだ若々しいけれど、ゆっくりと熟成の歩みもはじめつつある。掉尾を飾るに相応しい、素晴らしいワインだった。

 

ボンドの5つの畑について

そんなわけで中川ワイン主催の「ボンド マスタークラス」は幕を下ろした。

ボンドが誇る5つの畑を一通りテイスティングさせてもらったが、

クェラ/プルリバス=陰

メルバリー/ヴァシィーナ=中庸

セント・エデン=陽

というのが個人的整理。これが正しい整理かどうかは一旦さておいて、畑によってカベルネ・ソーヴィニヨンはびっくりするくらい表情を変える。ボンドが証明するのがその圧倒的事実である点は疑う余地がないだろう。

カーストさんいわく、「ボンドは40年の時をかけて120の畑に携わり、5つの畑を見つけました。今は最後のひとつを探している途中です」とのこと。40年で5つの畑を見つけたわけだから、ひとつの畑を見つけるのに10年近くの時間をかけているということになる。今回5つの畑の5つのキュヴェを飲んみると、それも納得だ。すべてがおいしいのは当たり前として、とにかくそれぞれの個性がすごい。

カリフォルニアワインは本当に奥が深い。もっともっと知りたいので中川ワインさんまた呼んでください!(直訴)

なんだかんだいろいろ飲ませてもらっています↓

himawine.hatenablog.com

himawine.hatenablog.com

 

氷温熟成日本酒「°Ondo」5本をまとめて飲んで“ワイン好きに刺さる”のはどれかを考えた

氷温熟成日本酒ブランド「°Ondo」。ここまで発表された5本をすべて飲み、ワイン好きに刺さるのはどれかを改めて考えました![pr]

 

氷温熟成日本酒「°Ondo」をあらためて飲んでみた

このブログでたびたび取り上げてきた氷温熟成日本酒ブランド「°Ondo」(オンド)。その最大の特徴はなんといっても「氷温熟成」。0℃から氷点下5℃の“氷温庫”で長期間熟成した日本酒だけを揃えている。

なんで氷温熟成するかといえばアルコール分子の間に水分子が入り込むことによって酒質がまろやかになる「クラスター効果」が得られるから。それでいて、0℃以下の温度帯では通常の意味での熟成はほとんど進まないので、圧倒的にまろやかでありつつも、開けたてのフレッシュさも共存した、ちょっと他では見られない味わいになる。

私も過去に何度か飲んでいるが、あきらかにその効果は感じることができ、ワイン好きが飲んでおいしいと感じられる日本酒という方向性になりやすいのが“氷温熟成日本酒=°Ondo”だと思っている。

 

氷温熟成日本酒についてはこちらをチェックしてください↓

himawine.hatenablog.com

 

スパークリングの「°Ondo 001」を皮切りに、「000」「002」「003」「004」と、それぞれ個性の異なる氷温熟成日本酒が5モデルラインナップされているが、この5種類を「日本酒好きに向くのか、ワイン好きに向くのか分類せよ」というオーダーが舞い込んだ。そこで今回改めて全種類を飲み比べてみたのだが、かなり衝撃を受ける体験をしたので、ぜひ最後まで読んでいただければ幸甚だ。

ondosake.com

 

 

クリスタルクリアな衝撃。「°Ondo 004」を飲んでみた

まずは発売されたばかりの「°Ondo 004」から飲んでみた。精米歩合50%、−5℃〜−10℃という極低温で2年間氷温熟成された純米大吟醸だ。

いやでも、よく「この日本酒はワイン好きに飲んでもらいたい」、とか「ワイン好きに刺さる!」とか言うじゃないすか。そして、よく言う割には日本酒とワインの境界はしっかりある気がしている。

そんななか、この「004」は日本酒とワインの間の壁を乗り越えるポテンシャルを持つワイン、じゃなかった日本酒だと感じた。

果実や柑橘の香りに、究極レベルの透明感。本質的にはもちろんお米を磨いて美しい水で仕込んだ日本酒だと思うのだが、どこかブルゴーニュのアリゴテや、ドイツのリースリングに通じる、水晶を溶かしたような美しくも爽やかな酒質をしている。

これはワイン好きには刺さる味のはず。ただ、同時に最近は果実味と酸味を具備した日本酒がトレンドと以前酒販店の方に聞いたことがある。その意味では、この日本酒はそのトレンドに沿った、「日本酒らしい日本酒」にも思えてくる。

果実味:☆☆☆☆

酸味:☆☆☆

ワインでいえば:アリゴテ、リースリングなど

004 VintageSake 2023純米大吟醸 – Ondo

 

 

甲州みたいなシャープさ! 「°Ondo 003」をあらためて飲んでみた

004からはじめたので次は003を飲んでみよう。山形県オリジナル酒米「雪女神」を40%まで磨き、0°で氷温熟成3年を経た純米大吟醸だ。

こちらは004とはタイプが大きく異なり、レモンやライム、ゆずなどの和柑橘、そこに木の芽みたいな和スパイスっぽい香りが漂う緑がかったルック。果実味というよりシャープな酸が前面に出ているタイプに感じられる。

味わいも香りの印象の通りで、キュッとした豊かな酸味があって、うーん、これもうまい。「ワインっぽい」というよりは、日本酒らしさを残したまま氷温熟成の影響で純粋性をさらに高めたような印象で、強いて言えば似ているワインは甲州だろうか。

そして、この日本酒に感じるのは氷温熟成ならではの良さ。3年を氷温庫で過ごしているにも関わらず、まるで昨日完成した新酒ですといわんばかりのフレッシュさ。それと同時に新酒ではありえない角のとれた丸み。なんでも貫く矛となんでも防ぐ盾の両方を装備した人、みたいな、矛盾が違和感なく存在しているこの姿は氷温熟成でしかありえないんだと思う。

氷温熟成日本酒ってなんぼのもんじゃ? と思う方はまずこれを飲んでみるといいかもしれない。

果実味:☆☆☆

酸味:☆☆☆☆

ワインでいえば:コクのある甲州

003 VintageSake 2022純米大吟醸 – Ondo

 

 

ブルゴーニュに通ずる重層感! 「°Ondo 002」を飲んでみた

つづいては「002」。精米歩合40%、氷温熟成3年の“2022ヴィンテージ”と、スペック的には「003」に似ているが、酒質は大きく異なる。

米由来のふくよかな甘みを感じる香りや、トロピカルフルーツを思わせる果実を感じる香り。

飲んでみると、薄い層を幾層も積み重ねたような重層的で奥行きのある味わい。その薄い層それぞれに微妙に異なる味わいと香りがあり、それらが一口ごとに、あるいは時間の変化とともにめくられていき、新たな印象を与えてくれる。

この、時間とともに変化していく感じ。移ろいゆく時のなかにしか存在しない風味の感じは、どこかブルゴーニュ的な感じがする。

ワイン好きの方ならばきっと楽しめる、「ワイン好きに刺さる日本酒」といえる1本だ。

 

果実味:☆☆☆☆

酸味:☆☆☆

ワインでいえば:ブルゴーニュ シャルドネ

002 Vintage Sake 2022純米大吟醸 – Ondo

 

 

アロマティック日本酒! 「°Ondo 000」を飲んでみた

数字の上では次は001だが、リリース順としては次に000がくるので、先に000を飲んでみた。−2~−4 ℃で氷温熟成1年、精米歩合40%の純米大吟醸。酒造米は京都産の山田錦を使用している。

でもってこれが面白い! 香りはメロンやバナナ、白桃といった完熟フルーツ。ワインでいえばアルバリーニョ……いや、ヴィオニエか。

飲んでみると甘みというより果実味を感じる味で、イタリアの北のほうのワインの雰囲気も感じる限りなく透明に近いピーチ味。ガヴィとか、アルネイスとか。アロマティックで酸味豊かなワインの雰囲気が間違いなくある。

5本のなかでもっともアロマティック。香り高いワインが好きな方は、ぜひ試してもらいたい“日本酒”だ。

果実味:☆☆☆☆

酸味:☆☆☆☆

ワインでいえば:アロマティックな白ワイン

000 Vintage Sake PERPETUAL STYLE – Ondo

 

すごかった! 「°Ondo001」を改めて飲んでみた

さて、最後は「°Ondo001」だ。

シリーズ唯一のスパークリングタイプで、コルクで打栓された瓶内二次発酵(シャンパーニュと同じやり方)の非常に手間のかかった日本酒。私はこれを昨年一度飲んでおり、半年以上ぶりに飲んだのだが、おかしいな別物くらいおいしくなってませんかこれ? 

香りはまるでシャンパーニュのブラン・ド・ブラン。非常に豊かな酸味を感じさせると同時に、ビスケットのような香ばしい香りも漂ってくる。

私は全部のワインのなかでシャンパーニュのブラン・ド・ブランのちょっと熟成したやつがいちばん好きだが、日本酒から大好物の香りがすること自体にまず驚く。半年前はここまで香らなかったので、この半年強でいい感じに熟成が進んだんだと思う。

グラスに注ぐと豊かな泡がグラスの底から立ち上る。口に含むと苦味・雑味が一切ない透明な結晶のようなクリアな果実感と、シャープな酸味が違和感なく併存している。それでいて、やはり研ぎ澄まされた米の旨みはたしかに感じられる。これは無二!

シャンパーニュとの最大の差分はアルコール度数で、11.5%程度のシャンパーニュに対して°Ondo 001は14%。これは心からシャンパン好きに飲んでほしい! と言える日本酒だと思う。残り少ないと思うので、これは早めに購入することを進めたい。

果実味:☆☆☆☆

酸味:☆☆☆☆☆

ワインでいえば:ちょい熟ブラン・ド・ブラン

001 Sparkling Sake 2019 純米大吟醸 – Ondo

 

°Ondo5本を飲んでみて

というわけで、°Ondo5本を飲み終えた。どれがワイン好きに刺さるかという点でいうと、以下がツートップとなりそうだ。

°Ondo 001「まるでシャンパーニュのブラン・ド・ブラン!」

°Ondo 002「まるでブルゴーニュのような重層感」

5本全部を飲んで思うことは、ワインに比べてはるかに経験値は少ないものの、私が経験したことのない日本酒ばかりということ。これは明らかに氷温熟成の影響だと思う。フレッシュなのにまろやか。ふくよかなのにシャープ。氷温熟成は、この表現の矛盾を解消する手法だ。

「°Ondo」シリーズは、すべて蔵から出荷されたあとも、通常の冷蔵庫ではなく氷温庫に保管され、そこでさらなる熟成が進むのだそうだ。それがゆえに「°Ondo 001」のように衝撃的な“進化”が起こることもあるのだろう。

定番酒だという「°Ondo 000」を除いてはすべて生産数は少なめ。気になるお酒があったら、ぜひ早めにゲットを。日本酒好き/ワイン好きへのプレゼントとしても最適だと思います。

ondosake.com



 

 

 

ワインと料理が高め合う! 「田邉ペアリングセット」を飲んでみた

田邉公一ソムリエがフードペアリングを監修した「ペアリングワインセット」を実際にワインとフードをペアリングさせてテイスティング! もっともおいしかったワインと、もっとも秀逸だったペアリングを紹介します。[pr]

「田邉ペアリングセット」を飲んでみた

「ユニークなお酒との出会い」がキャッチコピーのショップ、「酒日向。」から、田邉公一ソムリエがフードペアリングを監修した「家飲み革命! ペアリングワイン11本セット」、通称“田邉ペアリングセット”が発売された。

田邉ソムリエがワインに合うフードをセレクトしたというワインたち。百聞は一見に如かず、まずは11本のラインナップを見ていこう。

 

【泡】

ハモンイベリコにぃーよ

>甘やかな香りで味わいドライなスペイン泡

 

【白】

スモークサーモンにぃーよwithレモン

>王道系ボルドーの白ワイン

 

カマンベールにぃーよ with 林檎スライス

>ほのかに甘いドイツ白

 

野菜の天ぷらにぃーよ with レモン

>香り高く味わい爽やかなスペインの白

 

サラダにぃーよ フルーツとトマトを添えて

>香りが非常に華やかなスペインの白

 

フライドチキンvsスペイン白

>桃の香りと爽やかな酸が魅力のスペインの白

 

【ロゼ】

焼餃子vsスペインのロゼ with ラー油&トマトソース

>赤果実のニュアンスあふれるフードフレンドリーなロゼ

 

【赤】

ローストビーフにぃーよ with ピンクペッパー

>熟した果実味とタンニンが魅力のスペイン赤

 

カルビにぃーよ

>果実味たっぷりなスペイン赤

 

ラムチョップにぃーよ

>スパイシーで濃厚なスペイン赤

 

【甘】

フルーツにぃーよ

>桃と白ぶどうの香りの爽やか微発泡

 

以上11本を飲んでレビューせよという指令が届いた。届いたのだが、これは「ペアリングワインセット」。ただ飲むだけでは芸がない、ということで、いつもの飲み仲間をお誘いしてみんなでペアリングフードを調達、各ワインと組み合わせ、どのペアリングが秀逸かを検討することとした。

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今回、5名のメンバーで飲んで評価したのは、

・単体のおいしさ部門

・ペアリング部門

のふたつ。通常は単体でのおいしさ評価だけになるが、今回はあくまでもフードペアリングが前提のワイン。「ペアリングとしての秀逸度」も評価軸に加えた。

「フルーツ」から「カルビ」まで。泡から甘口まで、クセ強め、じゃなかった個性豊かなラインナップのなかで、BESTペアリングはどれか。ワイン単体でおいしいのはどれだったのか? まずは、「単体でのおいしさ部門」から見てみよう。

 

単体のおいしさ部門【第3位】 カルビにぃーよ

まず3位には、「カルビにぃーよ」がランクインした。テンプラニーリョとガルナッチャをブレンドした赤ワインで、原産国はスペイン。豊かな果実味に加えてちょっとのスパイシーさがあって、焼肉のタレを絡めて焼いた牛カルビに王道のペアリングを見せてくれた。

「単体で飲んでふつうにうまい。カベルネ・ソーヴィニヨンっぽい雰囲気」

「アリ寄りのアリ。カルビによく合うっていうか、肉ならなんでも合いそう(笑)」

「甘めの味わいが、カルビの脂によく合う」

といった評価が聞かれた。

赤ワイン×肉。王道のペアリングながら、「カルビに合う」っていう一点を煮詰めているのが面白い。

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単体のおいしさ部門【第2位】 野菜の天ぷらにぃーよ

続いて2位には「野菜の天ぷらにぃーよ」がランクインした。

「アロマティックなんだけどアロマティックすぎず、イタリアのヴェルメンティーノを思わせる味わい。苦さが味わいのアクセントになってて、天ぷらによく合う!」

という声が聞かれたスペインの白で、品種はスパークリングワイン・カバの主要品種として知られるマカベオ。マカベオ単独の白ワインっていうのを私はあまり飲んだ記憶がないのだが、たとえるならばソーヴィニヨン・ブランとアルバリーニョを足して2で割ってベルデホを加えました、みたいな味だ(伝わってください)。

単体価格2,980円とお高めなのも納得の、高品質な味わいだったのだった。

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単体のおいしさ部門【第1位】カマンベールにぃーよ with 林檎スライス

そして1位にランクインしたのが「カマンベールにぃーよ with 林檎スライス」。アルコール度数で11度でほのかに甘みの残るドイツの白ワインで、苦みやクセがなく、非常に飲みやすい味わい。

「単体でおいしい。家にあったらあっさり1本飲みきっちゃいそう」

という意見が代表的なこのワイン、実は単体部門では1位に輝いたもののペアリングワイン部門では圏外。「一番おいしいワインが一番いいペアリングワインというわけではない」というのが実に面白いなあと感じた。個人的にはカマンベールと林檎が生ハムメロン的にとてもおいしく、ワインともよく合うと思った次第。

ちなみに、参加者のある方が「これは甘めだしアルコール度数も控えめだから女性が好きそうですね」と発言したところ、酒強系女子から「女子だから甘いのが好きっていうのは偏見」「アルコール度数が低い=損と考える女性もいる」「酒もってこい」フルボッコになっていたことを付記しておきたい。

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肝心のペアリング部門はどうだった?

つづいて、「ペアリング部門」のベスト3を見ていこう。皆さんもご存知の通り、ワインの味わいはフードとの組み合わせて爆発的に高まることがあわけだが、今回の11種類のペアリングのなかで、もっとも秀逸なものはなんだったのだろうか。またしても第3位から発表していこう。

 

ペアリング部門【第3位】 サラダにぃーよ フルーツとトマトを添えて

ペアリング部門で3位にランクインしたのが「サラダにぃーよ フルーツとトマトを添えて」だった。

諸事情あってサラダの用意ができず、合わせたのは「フライドチキンvsスペイン白」のペアリング検証のために参加者のひとりが用意してくれた某有名フライドチキンの付け合わせのコールスローだったのだが、これがちょっと驚くほど合った。華やかな香りのスペイン産白ワインの後味に感じる少しの苦みをコールスローのマヨネーズが包み込むように消し去り、ワインの酸味がキャベツ、たまねき、にんじんという野菜の甘みをブーストする素晴らしいペアリング。

「香りはアロマティックで、酸もしっかり。そこにコールスローを合わせるとオイリーさが足されて、とても飲みやすくなる」という声が聞かれた。本来合わせるべき、フルーツとトマトを添え、オリーブオイルを回しかけたサラダにも絶対合うだろうなという味だった。

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ペアリング部門【第2位】野菜の天ぷらにぃーよ with レモン

単体部門でも2位にランクインした「野菜の天ぷらにぃーよ with レモン」がペアリング部門でも2位にランクイン。野菜の天ぷらがデパ地下で見つからず、「エビと山芋を紫蘇で包んだ天ぷら」にレモンを搾って合わせたのだが、これまた非常に良く合ったのだった。

ワインに含まれる少しの苦味やハーブっぽさが紫蘇の香りとマッチ。山芋の甘みともよく合っていたし、かすかな苦味がエビの旨みを増幅しているように感じられた。

ラベルにかかれたアスパラはもちろん、ピーマンとかそれこそ紫蘇の天ぷらにも合うと思う一方、エビやキスといった王道ネタにも絶対合う、とても優秀なワインだったのだった。

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ペアリング部門【第1位】スモークサーモンにぃーよwithレモン

「理屈なくおいしい。ローストしたスモークサーモンと合わせたが、炙った感じがワインとすごく合い、ワインに深みを与えている」

「スモークサーモン自体とも合うが、レモンとの相性が抜群!」

といった絶賛コメントが集まったのがこの「スモークサーモンにぃーよwithレモン」。単体部門ではトップ3圏外だったこのワインがペアリング部門では1位になる。なんというか、この“田邉ペアリングセット”の真髄がここにあるって感じがする。

スモークサーモンにぃーよwithレモンはフランス・ボルドー産の白ワイン。この地方の白らしいさわやかさと厚みが同居する味わいで、さわやかさがレモンと、厚みの部分がサーモンの脂と引き立て合い、素材の旨みをグンと上げてくれ、同時にワインの味わいもワンランク、ツーランク上げている印象だった。

参加者の方が用意してくれたのが、炙りスモークサーモンで、焦げたニュアンスがさらに相性の良さにつながっていた。というわけで、個人的には寿司チェーンの炙りサーモンを持ち帰って合わせたら最高だなと感じた次第だ。絶対合う。

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田邉ペアリングセットを飲み終えて

というわけで11本のワインを、11種のフードと合わせて飲んだわけだが、とにかく会としてめちゃくちゃ楽しかったことを付記したい。

みんなで料理を持ち寄るのがいきなり楽しいし、なぜこのワインはこの料理と合うのかな? みたいにみんなでワイワイ議論するのがまた楽しいのだ。今回はBEST3のみ発表したが、すべてのワインが個性的で、どれもきちんとおいしいワインばかり。

11本セットで14,500円なので、1本単価は1,318円と決して高級ワインではない。でも、「料理と合わせて楽しむ」というだけで、ワインってこんなに楽しく飲めるんだ! ということを改めて教えてもらった気分。

個人的に好きだった「ラムチョップにぃーよ」。焼いたラムにめっちゃ合う!

とはいえこのセット、一人で飲んでも全然楽しめると思う。今日は冷凍餃子を焼くから「焼餃子vsスペインのロゼ with ラー油&トマトソース」開けるか! とか、今日は会社でいいことあったから「ローストビーフにぃーよ with ピンクペッパー」で贅沢するぞ! とか。ペアリングワイン、それは平凡な毎日の食卓をパーティに変える魔法。

レストランなどでもペアリングブームの昨今、まずはこのセットで、家飲みペアリング革命を起こしてみてはいかがだろうか。

「訳ありセット」ならなんと11,000円! まじか!

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エピキュリアン・パレットの夏セールがアツい! おすすめ4商品を紹介

豊富な品揃えが魅力のショップ「エピキュリアン・パレット」がセールを開催すると聞いたので、おすすめ商品をご紹介![PR]

 

エピキュリアン・パレットが夏セールをやるらしい

感度の高いワイン好きの方なら、「エピキュリアン・パレット」の存在は先刻ご存じのことだろう。幅広い品揃え、手ごろな価格、魅力的なセール、フードペアリングの提案と、痒いところに手が届きまくってるショップだ。

www.epicurean-palette.com

そんなエピキュリアンパレットが“夏セール”を開催するという情報をキャッチした。オープンしてまださほど時間の経っていないショップなので、セールの目的はショップの周知のためのいわば宣伝と思われ、それがゆえにとってもお得に、しかも良いワインを入手することができる。

セール会場がこちら↓

www.epicurean-palette.com

今回も素晴らしいラインナップが用意されているようなので、4つに厳選してお届けしたい。

 

 

エピキュリアン・パレットのセール注目商品1:テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ ド・ブラン

まず、手はじめに紹介したいのは私・ヒマワインがもっとも好きなシャンパーニュことコント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブランだ。

エピキュリアン・パレットでの定価は33,000円。記事執筆のタイミングでの楽天での最安値は2万9800円だったが、驚くなかれ、セール価格18,000円という設定になっている。

テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ ド・ブラン(箱入り)

通常売価33,000円税別→セール特価18,000円税別

www.epicurean-palette.com

商品ページをチェックするとヴィンテージは2012。2012年といえば果実味前回の超グッドヴィンテージ。そもそも良年しか生産されないキュヴェではあるものの、なかでも良いヴィンテージのものがこの値段で手に入るというのがありがたさの極みという印象だ。

himawine.hatenablog.com

お財布に余裕のある方には、このコント2012は間違いなくお買い得なのでおすすめ。今買っておいて半年弱寝かせ、クリスマスやお正月に抜栓する、なんて感じがとっても魅力的だ。

 

 

エピキュリアン・パレットのセール注目商品1:テタンジェ コレクション セバスチャン・サルガド BOX

テタンジェのシャンパーニュはもうひとつ「テタンジェ コレクション セバスチャン・サルガド BOX」も35,000円が27,000円とお買い得になっている。

私・ヒマワインは某大学芸術学部写真学科を卒業しているのだが、学生時代に憧れていた写真家のひとりがこのセバスチャン・サルガド。モノクロで撮影された写真は本当に素晴らしいので、ぜひチェックしてみてください。

テタンジェ  コレクション セバスチャン・サルガド BOX 

通常売価35,000円税別→セール特価27,000円税別

www.epicurean-palette.com

 

 

エピキュリアン・パレットのセール注目商品3:サン・ガール オルパール ブラン・ド・ブラン ブリュット

ここまででお分かりの通り、エピキュリアン・パレットはシャンパーニュなどの高級ワインの品揃えが非常に豊富。今回のセールにも、もうひとつ見逃せないシャンパーニュが出品されているのでご紹介しよう。こちらだ。

サン・ガール オルパール ブラン・ド・ブラン ブリュット

通常売価25,000円→セール特価12,000円

www.epicurean-palette.com

25,000円が12,000円の52%オフという事実もさることながら、とにかくこの「オルパール」、私のタイムラインで異様に評判がいい。エピキュリアン・パレットではときに特価販売されるワインだが、そのたびにタイムラインに飲んだよ報告が流れ、目視した限りほぼすべてが絶賛的内容なのだ。(正直に言おう、実は私は飲んだことがない…!)

というわけで、個人的にめっちゃ気になってるというか、今もっとも気になっているシャンパーニュと言っても過言でないのが、この「サン・ガール オルパール」なのだ。

しかも、サイトを見ると現行ヴィンテージはシャンパーニュの21世紀最高のヴィンテージとも言われ、個人的にもハズレがないどころか全部大当たりって印象のある2008。コント・ド・シャンパーニュとオルパール、どっちを買えばいいんだッという問題に頭を抱えることになる、大変罪深いワインなんですよこれがまた。

 

 

エピキュリアン・パレットのセール注目商品3:アンナフェンディ ボレロ バローロ 

エピキュリアン・パレットのセールはもちろんシャンパーニュ限定ではない。もうひとつ、赤で絶対に見逃せないのがこれ。

 

アンナフェンディ ボレロ バローロ 

通常売価18,600円税別→セール特価5,000円税別

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手元の電卓で計算したところ約73%オフという電卓の故障を疑うレベルの割引率。こういった激安商品は、どこから出てきたのかが不明の怪しいワインなんじゃ…? と思いがちだが、これはかの有名なイタリアンブランド「フェンディ」の開発責任者を長く務めたアンナ・フェンディさんが手がけるやたら由緒正しいワイン。

スラボニアンオークで2年間熟成させたあとボトルでさらに1年間追熟させたバローロが安く買えるのは嬉しい限り。商品ページを見るとヴィンテージは2015。10年熟成の(きっと)飲みごろのバローロが5,000円は値頃感があり、とりあえずカートに放り込んでおきたい1本だ。

 

エピキュリアン・パレットのセールをチェックしよう!

というわけで、エピキュリアン・パレットの夏セールでチェックしておきたいワインを4本ご紹介した。この4本はどれも購入して損のない選りすぐりのワインたちだが、ほかにもセール商品は多数。まずは売り場をチェックしてみてはどうだろうか。

www.epicurean-palette.com

 

また、エピキュリアン・パレットのインスタグラムでは名だたるソムリエやワインジャーナリストがワインとフードのペアリング写真を投稿している。こちらもフォローしておくと良さそうですよ! 

www.epicurean-palette.com

 

「酒日向。」がグランドオープン。オープンセールでなにを試すか、それが問題だ!

「ユニークなお酒との出会い」を標榜するショップ“酒日向。(さけひなた)”がグランドオープン! そのオープン記念セールのラインナップのなかから、おすすめのお酒を厳選して紹介します。[pr]

 

酒日向。のグランドオープンセールがすごすぎる

酒日向。をご存知だろうか。「ユニークなお酒との出会い」がキャッチコピーのショップで、ワイン、日本酒、リキュールなどその名の通り個性的っていうかクセが強いっていうかっていうお酒がたくさん集まっている。

酒日向。は楽天市場内のショップだが、7月15日に晴れてオリジナルドメインでのグランドオープンを迎えることになったのだそうだ。

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そして実は私はこの酒日向。のお酒をわけあってほぼ全部飲んでいため、一定の精度でレコメンドすることが可能。というわけで、特別な企画対象の商品のなかから、ズバリおすすめをご紹介していきたい。 その前に、まずは企画の全体像を把握しておこう。

  • 税込500円、1,000円、1,500円の均一価格
  • 最大75%OFF
  • お一人様2本まで
  • 期間はオープン日の7月15日(火)から7月31日(木)正午まで

というわけで、かなりお得に試せる価格設定になっていることがわかる。ただ、おひとりさま2本までという条件付きなので、あれもこれも買うというわけにはいかない。せっかくの機会だし、絶対に外さないお酒を選びたいところだ。まずは、セール商品のラインナップを確認していこう。

【500円均一】

来世は進化系りんご飴になりたいと願う林檎

めっちゃすっぱねん

夜更けのソーダフロート 岡山マスカット

夜更けのソーダフロート 沖縄パイナップル

夜更けのソーダフロート 富良野メロン

ミンチ天にがばいぃーよ

【1,000円均一】

天ぷらにぃーよ しお

エピソードゼロ

天ぷらにぃーよ つゆ

きりたんぽwith秋田酒こまち

ハンバーグにぃーよ 

トリヤー タレアウネン トロッケン

風薫る午後の静寂

餃子 VS ロゼ

エビチリャー アウネン ロゼ あわ

うなぎの蒲焼with山田錦

鳥もつ煮ぃーよ  甲州クベヴリ

エピソードワン

チョコレートvs甘口赤

もこもこシーズー さけ

来世はプルプル帝国を築きたいと願うナタデココ

陽乃穂のリキュール SAKURAMOCHI

スモークサーモンにぃーよ with レモン

カマンベールにぃーよ with 林檎スライス

ローストビーフにぃーよ with ピンクペッパー

野菜の天ぷらにぃーよ with レモン

焼餃子vsスペインのロゼ with ラー油&トマトソース

サラダにぃーよ フルーツとトマトを添えて

ハモンイベリコにぃーよ

フルーツにぃーよ

フライドチキンvsスペイン白 レモンを添えて

カルビにぃーよ

ラムチョップにぃーよ

SUSHI SAKE 0 SPARKLING ORGANIC

 

【1,500円均一】

ほのかに樽香る麗しシラー

和柑橘香る 麗しブラン

さくら餅香る 麗しオレンジ

ほのかに苺香る 麗しピンク

真冬の奇跡 Eternal Frost

めっっっちゃある。「酒日向。」の商品ラインナップのほぼすべてと言っていいんじゃないかレベルで均一価格。しかも500円、1,000円、1,500円の手に取りやすい値段設定がされている。

酒日向。の魅力はなんといっても「一体どんな味なんだ!?」と興味をそそられる独特なネーミングのお酒のラインナップ。それを気軽に試せるまたとないチャンスとなりそう。

なので、ラインナップのなからとくにワインにフォーカスし、いわゆる神7を選んでいこう。ヒマワイン厳選の酒日向神7、それが以下だ。

 

【500円】

めっちゃすっぱねん

 

【1,000円】

天ぷらにぃーよ しお

天ぷらにぃーよ つゆ

エビチリャー アウネン ロゼ あわ

ラムチョップにぃーよ

 

【1,500円】

ほのかに樽香る麗しシラー

真冬の奇跡 Eternal Frost

 

以上7本だ。1本1本を紹介する前に、まずは全体のイチオシを発表しよう。

 

【イチオシ!】真冬の奇跡 Eternal Frost

全体でイチオシなのは1,500円均一コーナーの「真冬の奇跡 Eternal Frost」だ。これは絶対買ったほうがいいです。理由はシンプル。ドイツのアイスワインがこの価格で試せる機会はそうそうないからだ。

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アイスワインは気候変動の影響で今後ドイツでは造れなくなる可能性がある。造れなくなる可能性があるということは、すでに造るのが困難になってきているということで、大変な苦労の末に生み出された甘露の雫。2本のうち1本はこれを選んで間違いがない。

500ml入りで定価は5,500円。なので約72%オフと割引率もすさまじい。もちろん味わいも最高だ。

 

【1,500円】ほのかに樽香る麗しシラー

続いておすすめしたいのが『ほのかに樽香る麗しシラー』。これは実は日本ワインで、山梨県勝沼産のぶどうを使ったシラーとなっている。

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シラーというと濃いイメージがあるが、これはともすればピノ・ノワールを思わせるようなエレガントな、まさに麗しさを感じるタイプ。日本のシラー、おいしいじゃんか! という驚きが得られるワイン。「麗しシリーズ」にはほかにも「麗しブラン」「麗しピンク」「麗しオレンジ」と複数のラインナップがあるので、そのお試しとしてもいい。

 

【1,000円】天ぷらにぃーよ しお&天ぷらにぃーよ つゆ

1,000円均一に目をやると、おすすめしたいのが「天ぷらにぃーよ」の「しお」と「つゆ」。

たしか酒日向。のワインの第一弾だったワインで、「しお」は甲州を使った白ワイン。「つゆ」はマスカット・ベーリーAを使った赤ワインとなっている。

私はかつて実際に天ぷらを買ってきてそれぞれのワインと合わせたことがあるのだが、どちらもたしかに天ぷらに合う秀逸なおいしさ。個人的には51:49で「つゆ」が好きだが、果実味酸味ともに豊かな「しお」も非常においしい。

酒日向。のワインは、どれもフードペアリングが前提となっている。そして、試すとわかるがこれを実際に試してみると実に楽しい。夏野菜の天ぷらと「天ぷらにぃーよ」は最高の組み合わせなので、ぜひお試しを。

 

 

【1,000円】エビチリャー アウネン ロゼ あわ

暑い季節だし泡も選んでおきたいところ。この、デラウェア主体のロゼ泡がラインナップに入っているのはラッキーだ。デラウェアらしい甘やかな香りに豊かな果実味。それでいて10%加えられたブラッククィーンが骨格を形成し、料理に合う味わい。エビチリはもちろん、中華全般、エスニックなんかにもよさそうだ。

デラウェアのスパークリングは日本ならではの味わいで、個人的にはとても好き。そして、季節でいえば夏から秋にかけてのぶどうシーズンとの相性が最高だと思う。というわけで、このワインは日本ワイン好きにもおすすめだ。

 

【1,000円】ラムチョップにぃーよ

発売されたばかりの田邉公一ソムリエ監修のフードペアリングシリーズの中の1本も推薦しておきたい。これはスペインの濃い旨系の赤ワインで、スクリューキャップなこともあってBBQにも最適。濃くて、果実味があって、スパイシーさも案じられる1本だ。

使われているのはテンプラニーリョのシノニムであるティンタ・デ・トロ。「天ぷら」にはじまる「ぃーよ」シリーズ初の「テンプラニーリョ」採用ワインだったりもするんと思うたぶん。

夏にバーベキューをする予定がある人は、ラベルのインパクトもあるしいい選択肢になる。田邉ソムリエ監修シリーズはどれも1,000円均一なので、自分の好きな料理に合うワインを選ぶというのも楽しそうだ。ワインはどれも田邉ソムリエお墨付きなので、間違いがない。

 

 

【500円】めっちゃすっぱねん

最後に、500円均一コーナーにはワインがラインナップされていないので、個人的にめっちゃおすすめのお酒を紹介しておこう。それがこの「めっちゃすっぱねん」なんすよ。めっちゃおいしいのだ、これが。

「めっちゃすっぱねん」は本格焼酎にレモン果汁、梅果汁、そして蜂蜜を加えたというお酒で、キャッチコピーは「フレッシュレモネード梅酒」。これ、大量の氷を入れたグラスに入れてソーダと割るとこの季節に飲むお酒としては地球上で最強レベルにうまい。ちゃんとすっぱいし、甘さが蜂蜜由来なのでクドくない。

ワインブログで梅酒を推すのもなんだけど、ぜひお試しいただきたい1本。

 

【おまけ】おすすめの日本酒

以上、神7を紹介したわけだが、酒日向。のラインナップには日本酒もたくさん含まれる。厳選2種類だけご紹介しておこう。

<日本酒おすすめ1>うなぎの蒲焼with山田錦

兵庫県山田錦を55%まで磨いた純米吟醸。夏のスタミナ補給にうなぎの蒲焼を食べる際、この1本は間違いなく最適解になる。

 

<日本酒おすすめ2> もこもこシーズーさけ

ラベルがとにかくかわいい日本酒で、精米歩合50%の純米大吟醸。甘酸っぱさを感じるアタックのあと、旨み爆弾と形容したくなる複雑な味わいが追いかけてくる。犬好きの方へのプレゼントにもよさそう。

というわけで本当はまだまだおすすめのワインもお酒もあるのだが、きりがないのでこの辺で。酒日向。の本店グランドオープンセール、お得な機会にぜひユニークなお酒と出会ってみてはいかがだろうか。

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サンセットセラーズはどんなワイナリー? セミナーに潜入してみた

サンセットセラーズとは?

先日、東京で開催されたサンセットセラーズのセミナーに参加してきた。

サンセットセラーズのセミナーに参加した

サンセットセラーズは、日本への留学経験と日本企業での勤務歴のあるエンジニアのダグさんと妻のカツコさんが1987年に創業した、ナパバレーの東・ススーンヴァレーに位置する小さなワイナリー。

創業者おふたりが高齢になったのを機に、もともとワイナリーのファンだったきょろさん、はとねさん、みおさん、Fahさんの4人のメンバーが買収を打診し、最初は「お前たちはワインのことをなにもわかっておらん!」と断られたりしつつ、3年の修行を経て事業承継したという、人力M&Aというかなんというか、ハイスタの難波が新潟のラーメン屋を継いだ、みたいなストーリーを持つマイクロ生産者なのだ。

自らを「第二世代」と称する4人のメンバーは、全員がほかに本業を持つむちゃくちゃ優秀な方々。ガチのマジで優秀な人は本業を100%やりながらもワイナリー経営っていう本来片手間でできるわけがない事業を全力でやれてしまう。大谷翔平というピッチャーは、バッターとしても年間40本のホームランを打てる。優秀な人すごい。

 

サンセットセラーズのユニークさ

サンセットセラーズはユーザーへの直売をすることにより中間マージンを省き、それによって価格に対する高品質を追求。それを実現する上でワイン用ぶどうのオーナーシップ制度である“ツタ主”というシステムを採用している。

ツタ主の説明。サンセットセラーズの公式サイトより

これはワイン1本分だけぶどうの“ツタ”を所有できるという制度で、さまざまな特典があるだけでなく自分が所有するツタが生えている土壌の土中水分量やら収穫後のBrixといったマニアックすぎる情報もリアルタイムに入手できるBaaS(Budou as a Service)的ななにか。テクノロジーが愉快に暴走している。

そして、彼らは定期的に帰国し、ツタ主を中心とした顧客を招いてセミナーやパーティを実施しているのだそうだ。私は顧客ではないのだが、賑やかし枠としてお声がけいただき、参加させていただいた次第だ(ちなみにお金を払っての参加です)。

ジンファンデルについてのセミナーの模様

この日私はふたつのセミナーに参加した。ひとつは、イタリア品種であるサンジョヴェーゼとプリミティーヴォのイタリア/アメリカの飲み比べ。もうひとつは、同じくイタリア・ピエモンテ品種であるバルベーラのイタリア/アメリカの飲み比べだ。

会場はインポーター、ヴィーノ・ハヤシが経営するヴィノモンドというショップ兼カフェ。ヴィーノ・ハヤシのワインとサンセットセラーズのワインの飲み比べが楽しめた

ひとつひとつを詳細に記すと長くなるので、ふたつのセミナーに参加し、わんこそばのように注がれるワインたちを飲み、さらには4名のメンバー全員とお話をさせていただいた上で思ったことなどを以下にまとめていきたい。

 

カリフォルニアワインとサンセットセラーズ

さて、カリフォルニアワインといえばみなさんはどんな印象を持つだろうか。濃くて甘くてアルコールが高くてバターでバニラでアメリカンチェリーな感じだろうか。

これはたしかにそうだと思うけど、一方で最近のお高めカリフォルニアワインは思った以上にエレガントで、酸を活かした造りをしていることが多い。

サンセットセラーズをめぐる位置関係。ナパヴァレーの南東、ケンゾーエステートの近く

いろんなところで読んだり聞きかじった話をまとめると、これは世界的な食への嗜好の変化が根底にあるとかないとかいう話だ。日本料理的な素材の持つおいしさを味わうのが食の本質だよねSDGsだよね的価値観がハイエンドワインを愛好する層の間でじわりと伝播、時を同じくして濃いワインを好んで評価したロバート・パーカーが引退したりした結果、繊細な料理に合う繊細なワインが求められようになってきている。

というわけでサンセットセラーズのワインもオールドカリフォルニアなビッグ&ボールドなスタイルではない。フルーツフォワードを基本とし、ハングタイムを長く取ってうまみと甘みを引き出すんだけれども、酸を残すことで骨格をつくり、エレガントさも担保する。そんなワイン造りをしている。

 

サンセットセラーズと「バルベーラ」

それを象徴するのが、彼らが「サンセットセラーズの魂」と呼ぶバルベーラだ。バルベーラは、赤ワインのなかで酸が非常に高く、タンニンがおだやかなのが特徴の品種。イタリア・ピエモンテネッビオーロに次ぐ二番手的立ち位置のぶどうだが、現地ではネッビオーロは輸出用、自分たちが飲むのはバルベーラ、みたいな感じで愛されているのだそうだ。

バルベーラ。これは2017ヴィンテージ

話を戻して、サンセットセラーズのポリシーであるハングタイムを長くし、うまみと甘みを引き出す手法には、つねに「酸落ち」という問題がつきまとう。

一般に酸度と糖度はトレードオフの関係にあり、ハングタイムを長くしようと思えば酸が落ちて骨格のないワインにもなりかねないのだ。

そのあたりどうなんすかねと質問してみたのだが、返ってきた答えが「だからバルベーラなのだ」というもの。

バルベーラの高い酸量があればこそ、ハングタイムを長くし、糖度やうまみをギリギリまで引き出しても酸が落ちすぎない。結果、カリフォルニア的な果実が前面に出るおいしさと、旧世界的な豊かな酸で骨格を形成するエレガントさの両立が叶うのだそうだ。この日セミナーでいただいたバルベーラ2014のアルコール度数は、友よ、驚くなかれ17.5%。それでも酸は残っており、飲み口はむしろスムースだった。

この日飲んで感銘を受けたバルベーラ2014。アルコール度数はなんと17.5度!

バルベーラという品種とサンセットセラーズのこだわり、そして気候と土壌の条件、その三者の交差点にしか咲かない花のようなこのボトルは、ちょっと飲んだことのないワイン体験となった(が、一瞬で完売してしまい買い逃した。無念)。

 

カリフォルニアワインの未来とサンセットセラーズの方針

この日のセミナーで面白かったのが、そもそもカベルネ・ソーヴィニヨンシャルドネにとって、すでにカリフォルニアの気候は暑すぎるという指摘だ。そのため、サンセットセラーズではチャボーノ、ボナルダ、バルデゲーといったガチで一度も聞いたことのない品種だったり、カリニャンやプティ・シラー、グルナッシュ、白はアルバリーニョやシュナン・ブランなどを小バッヂで試しているのだそう(アルバリーニョはこの日テイスティングさせてもらったが、素晴らしい味だった)。

この日販売されていたワイン

このような、言ってしまえばマイナー品種にチャレンジできるのも、サンセットセラーズが直販オンリーのビジネスモデルだから。サブスク方式のワインクラブを運営する上では顧客を飽きさせない工夫が求められ、それがこういった新しい品種を少量ずつ造る実験的な生産方式とマッチしているのだ。

説明しているのは共同オーナーで醸造担当、そしてDNA専門科学の専門家でソムリエでもあるというFahさん

ビジネスモデルがスケールするかをテストするために小規模に実験する手法をPoC(プルーフ・オブ・コンセプト=概念実証)と言ったりするが、そのワイン版みたいなイメージかもしれないし、いろんなジャンルのCxO的な人々の集まりであるサンセットセラーズならではの手法といえるかもしれない。サンセットセラーズのワイン、それは飲むPDCA

ちなみに、バルベーラが植わっているのと同じ畑にカベルネ・ソーヴィニヨンを植えて「ナパ・カベルネ」の名前でリリースすればワインは3倍の値段で売れるそうだ(彼らが仕入れている畑は、かのケンゾーエステートのすぐそばだそうだ)。しかし彼らはあえてバルベーラを造る。しかも、先代から受け継いだ60か月の鬼熟成という鬼気迫るレシピとともに。大量生産・安定品質の大手ワイナリーの最適解の真逆を行うことで、マイクロワイナリーとしての最適解を追求している。

 

 

テイスティングを終えて

カリフォルニアのカベルネ、あるいはシャルドネと言われたら味の方向性はだいたい想像がつく。ナパ・ヴァレーならこんな感じだろうな、とか、ロシアンリバーヴァレーならこんなだろうな、オークヴィルでト・カロンのぶどうを使ったやつなら高級な感じに違いなかろうとか。

でも、カリフォルニアのバルベーラの味は想像がつかないし、カリニャンやアルバリーニョしかりだろう。この日飲んだ瓶内二次発酵のソーヴィニヨン・ブランもそうだ(おいしかった)。

ソーヴィニヨン・ブランを瓶内二次発酵で仕上げたワイン。微かな苦味と豊かな酸があっておいしいワインだった

それは、たとえば「オーパス・ワンの味が想像がつく」ことの真逆の姿勢と言っていいと思う。オーパス・ワンが交響楽団ならばサンセットセラーズは四人組のジャズバンド、あるいはパンクバンドっていうイメージ。しかし、その演奏の腕はたしかだ。

ならばどちらを求めるかは(予算を一旦脇におけば)、今から飲むワインに対して「未知」をどの程度求めるのかという議論になる。珍しい品種を少量仕込むワイン造りは「未知」の割合が自ずと高くなる。それは“こういう味が飲みたいな”という期待には応えにくく、“どんな味がするんだろう?”という好奇心には応えやすくなるはずだ。

私は基本的には同じワインを2度飲まなくていいと思う、つねに後者を選択する立場。なので、サンセットセラーズの取り組みはすごく魅力的に感じられた。小さな未知との遭遇の楽しさが、きっとたくさん得られるだろうなと思えるからだ。

というわけで、セミナー2本を受講し、パーティで会話を楽しみ、ワインを2本お買い上げしてわりとすっかりファンになって帰ってきたのだった。みなさんもサンセットセラーズのワイン、チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

基本小売りでは買えないが、日本だとしあわせワイン倶楽部で買えるっぽい。私は手始めということで思いっきりカリフォルニアっぽい以下の2本を買いました↓