ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ブラインドテイスティング挑戦記【WEEK44】

ブラインドテイスティングWEEK44に臨んで

今週も恵比寿のワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑んできた。今週は白1、赤2のオーソドックスな構成。先週は1杯目に出たドイツのピノ・ブランが正解者ゼロ。それを踏まえて今週はどんな問題が出されるのだろうか?

とはいえ、「グラスの外」の情報は一切無視し、あくまでグラスの中身と向き合っていきたい所存だ。早速いってみよう。

 

ブラインドテイスティングWEEK44/1杯目

さて1杯目は白ワイン。外観は透明と黄色とゴールドが作る三角地帯のど真ん中、みたいな色合い。なんていうか、ごく普通の白ワイン色だ。

香りは弱め。蜜っぽさ、バニラっぽさがないこともあってステンレスタンクっぽさを感じる。

飲んでみると、これ確実に飲んだことあるよって味がする。確実に飲んだことがあるので絶対に当てたいのだが、会ったことが100%あるのに名前が1ミリも思い出せない人とパーティで出くわしたしたときみたいな気分。えーっとお名前……なんでしたっけ?

味わいは杏のような甘ずっぱい印象に、少しの苦味。わずかにナッティなニュアンスと塩味に似たなにか。甘さやや強く、酸はやや多め。アロマティックまでギリいかないニュートラルな味わい。なんだろうこれ……イタリアのピノグリージョか、あるいはスペインのアルバリーニョか。

極々わずかに発泡しているっていうか「さっきまで発泡してました」みたいな雰囲気があるのでヴィーニョ・ヴェルデ的ななにかもワンチャンあるかもしれない。

わからない。ならばせっかくなので一度も当てたことのない品種で勝負してみよう。

スペイン/リアス・バイシャス/アルバリーニョ/12.5%/2022
と予想した。自信度は10%だ。

 

ブラインドテイスティングWEEK44/2杯目

2杯目は薄めの落ち着いたルビー色をした赤ワイン。キレイに透き通っていて、伝統的な造りを思わせる。

香りはなんすかねこれ。年季の入ったバーに入店した時の香り。少し燻したような木の香りと、カゴに盛られた野生のベリー類の香り。アルコール感もある。

飲んでみると渋みしっかり、酸味しっかり、果実もいる。いや、これは普通においしいピノ・ノワールじゃないんすかね。

と思ったがちょっと待った。この妙に陰性な感じはネッビオーロも全然あり得る。一方陽気さがないのでエレガント系グルナッシュとかではないと思う。ネレッロ・マスカレーゼ……じゃないでしょう多分。

ピノかネッビか。これはガチで2択でいいと思う。いやでもこれはピノ・ノワールだ。自信度50%でこう予想した。

フランス(ブルゴーニュ)/ピノ・ノワール/2021/13%


ブラインドテイスティングWEEK/3杯目

さて最後は一転、非常に濃くてインキーな青紫色みたいな外観の赤ワイン。スワリングしてみると液体がグラスにへばりつくアメーバ状態で粘性は高め。

香りは樽っぽい香りにベリーの香り。オッス、オラ、新世界の赤!  と自己主張してくるようなシンプルな香りで、飲んでみた印象もそのまんま。力強くて果実たっぷり。渋みと酸味がカレーにおける福神漬けとラッキョウ的な立ち位置で添えられている。少しスパイシーさもあって、少し緑っぽさもある。

新世界の赤。熟成させずに収穫から3、4年で飲み切っちゃおうっていう早飲みタイプ……な気がする。とてもとっつきやすくておいしいワインだ。

なんとなく、フランスの品種が国外で発展しました、みたいな印象を受ける。アルゼンチンのマルベックとか、チリのカルメネールとか。味わいの柔らかさからはメルロー、後味に野菜っぽさがあるのでカベルネ・ソーヴィニヨンもあると思う。いずれにせよ王道品種、その新世界バージョン。

いやでもこれチリな気がするな。そんなに高くない、ガブガブ飲んでぐるぐる回る、おいしいチリワインであるような気がする。これも奇をてらわずにいっちゃおう。

チリ(セントラル・ヴァレー)/カルメネール/2022/14.5%

と予想した。自信度は30%くらいか。カベソーかなあ。カベソーな気もするが、なんか今夜はカルメネールって言いたい気分だ。そんな気分あるんだ。

 

ブラインドテイスティングWEEK44予想を終えて

というわけで今週も予想が出揃った。果たして私の予想は合っているのだろうか? 解答発表後に追記したいと思うので、お楽しみに。(ちなみに回答用紙は撮り忘れました)

 

【追記】

さて今週もワインマーケット・パーティ公式SNSで正解が発表された。以下、結果を見ていこう。


ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:1杯目

予想:
スペイン/リアス・バイシャス/アルバリーニョ/12.5%/2022
正解:ポルトガル(ミーニョ)/ロウレイロ、アザル、アリント、トラジャドゥーラ/2022/12%
 


シュワシュワしてんだからそりゃヴィーニョ・ヴェルデなんだよ! というわけで、私名物・カスってはいたが不正解だった。

聞けばヴィーニョ・ヴェルデは初登場だったのだそうで、当てたらカッコよかった。残念。

 

ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:2杯目

予想:
フランス(ブルゴーニュ)/ピノ・ノワール/2021/13%
正解:フランス(ブルゴーニュ)/ピノ・ノワール/2021/12.5%
 

2杯目は見事に正解。とはいえ、73人中44人が品種を正解したそうでこれは比較的簡単な問題だったようだ。比較的簡単な問題ばっかり出して欲しい。

 

ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:3杯目

予想:
チリ(セントラル・ヴァレー)/カルメネール/2022/14.5%

正解:オーストラリア(マーガレット・リヴァー)/カベルネ・ソーヴィニヨン/2022/14%
 

「新世界のカベルネ的ななにか」という「白人男性」くらいの大雑把な予想は当たったが、チリでもカルメネールでもなくオーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンだったという私の予想解像度の低さを露呈する結果となった。

これ、過去にも多分間違えていて、私はたぶんオーストラリアのカベルネを一度も正解できていない。オーストラリアはシラーズばっかり履修してて、カベルネはほぼ未履修。ちょっとオーストラリアのカベルネ買ってきます。

終結果は2問目がほぼパーフェクトだったこともあり5問正解とまずまず。

「ヒマさんはさ、(発表される5位以内には全然入んないけど)10位以内とかには結構入っているわけよ。もうちょいなんだよね」

という沼田店長の慰め(?)の言葉を背に受けて、来週は久しぶりのベスト5入りに向けて頑張りたい所存だ。