ドイツ・モーゼルの地でリースリングだけを造る生産者、ヴィリ・シェーファー。パーカー高得点を連発し、入手困難だという造り手の特級畑リースリングを飲み比べ! 果たしてその味は?[pr]
リースリングの魅力を知ろう!
リースリングという品種は、ちょっと特別な品種という印象がある。オーストラリアとか、アメリカのニューヨークなんかでも造られるけれども基本的にはドイツが代名詞。
シャルドネとかソーヴィニヨン・ブランといった品種は普通に生活していると自ずと口に入ってくるものだが、リースリングは「リースリングを飲むぞ!」と思わないと意外と飲まなかったりする。そして飲んでみるとちょっとビックリするほどおいしかったりする。

さて、そんなリースリングが我が家に2本送られてきた。ラベルから漂うのは静かな圧。なんだかいいワインの気配がムンムンだ。一体どんなワインなのか、飲んでみることにした。
ヴィリ・シェーファーはどんな生産者か?
そのワインの生産者の名前は「ヴィリ・シェーファー」。モーゼルの造り手だ。その名前が歴史に登場するのは実に1121年というから900年以上も前。その後1590年にはブドウ畑を耕作していた記録が残っているというから、豊臣秀吉が天下統一を成し遂げた頃にはすでにワイン造りに関わっていたということだろう。なんかすごい。

その2023年ヴィンテージは6種類がインポーター・都光を介して日本に入ってきているようなのだが、すごいのはその6種類すべてがパーカー96点以上というとんでもないスコアを叩き出している点。こんな感じだ。
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ヒンメルライヒ リースリング カビネット RP96
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ドームプロブスト リースリング カビネット RP96+
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ヒンメルライヒ リースリング シュペートレーゼ カビネット RP99
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ドームプロブスト リースリング シュペートレーゼ #10 RP98
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ドームプロブスト リースリング シュペートレーゼ #5 RP97
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ドームプロブスト リースリング アウスレーゼ #14 RP98
いやこれすごいな。パーカーといえば濃い赤ワイン、みたいなイメージが(偏見かもしれないけど)あったけど、そんななか淡麗&高貴なリースリングでこのスコアはすごい気がする。ヴィリ・シェーファー、歴史もすごいが今がすごい。
この6本のワインがすべてリースリングであることからもわかる通り、ヴィリシェーファーはリースリング専門の造り手。今回送られてきた2本のカビネット、すなわち「グラーヒャー ヒンメルライヒ カビネット2023」と「グラーヒャー ドームプロプスト カビネット2023」はどちらも畑のある区画の名前で、いずれも急斜面に位置するグローセ・ラーゲ=特級畑。樹齢100年になる接木なしの古木で構成されているそうだ。好きです、急斜面。

果たしてパーカー96点と96+点の「カビネット」はどんな味わいなのか。期待感はほぼマックスだ。いざ、それぞれを飲んでいこう。
ヴィリ・シェーファーのリースリングを飲んでみた
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ヒンメルライヒ リースリング カビネット
まず飲んだのはヴィリ シェーファー グラーヒャー ヒンメルライヒ リースリング カビネット2023で、パーカー96点のワイン。

カビネット、と書いてあると甘口なのかなとつい反射的に思ってしまうが、このワインは甘口! っていう甘口ではなく、第一印象でやってくるのは鮮烈な酸味。味わいは甘いというよりめちゃくちゃ熟した果実の印象で、甘みは酸味の後景にある。
天頂から落雷にも似た酸が地上に置かれたボトルを直撃しましたみたいな印象で、良いリースリングはときに飲み手をして天上に連れて行ってくれるものだが、このワインもそのひとつだ。天国への階段、汝の名は特級リースリング。

レモンのような酸に、ビワのような旨みの乗った果実味。そして、品質の良いリースリングならではのカモミールティーのような奥深く少しオイリーな香りもあってつまりめちゃくちゃうまいですねこれは。パーカー96点リースリング恐るべしだな。
おいしい白ワインといえばブルゴーニュのシャルドネはそのひとつの例だと思うが、それに比肩するエレガントさがありつつ「酸」と「果実味」のレバーをどちらもガコンと押し込んで、ブーストさせたような印象だ。
ヴィリ シェーファー グラーヒャー ドームプロブスト リースリング カビネット
こうなると俄然気になるのがヴィリ シェーファー グラーヒャー ドームプロブスト リースリング カビネット(パーカー96+点)の味わい。飲んでみると区画が変わると印象はこんなにも変わるのか! という驚きがやってくる。

ヒンメルライヒの酸が雷ならば、ドームプロプストの酸はピアノの旋律のよう。リズミカルで跳ねるような酸が濃密な果実感とあいまってバランスし、居心地のよい部屋のような印象を液体にもたらしている。後味も素晴らしくて、ナチュラルな甘みがひたすら心地いい。肩の力がスコンと抜ける、リラックス作用強めのワインだ。
ちなみに、この2本のワインはワイン仲間3人とともに飲んで、どちらが好きかを「いっせーの」で指差したのだが、見事に二票ずつ票が割れた。私は酸味が大好物なので「ヒンメルライヒ」一択だったのだが、客観的に見ていま飲んでバランスが良いのは「ドームプロプスト」のほうかもしれない。

「リースリングは普段あまり飲まないけど、飲むとやっぱりおいしいですね。っていうかこのリースリングがうまい」
っていう意見が代表的な意見。そして、どちらもペトロール香は皆無。ペトロールはリースリングの特徴香だと言われるが、いいリースリングにペトロールは不要だということがコレを飲むとわかる。間違いなくいい造り手さんだと思うし、ドイツの特級畑のすごさもよくわかる。
ヴィリ・シェーファーのリースリングを飲んでみて
また、単体で飲んで非常においしいのはもちろん、極めてフードフレンドリーである点は驚きだった。特別なものと合わせたわけではなく、にらまんじゅうとかアジの南蛮漬けといったデパ地下惣菜と一緒にいただいたのだが、とくにアジの南蛮漬けとの相性はビックリするくらい抜群だった。甘酢の旨みとリースリングの酸&果実味が絡み合い、アジの南蛮漬けbeyondというかシン・アジの南蛮漬けというかともかくなにか特別な一皿に昇華していた。
というわけで、かなり期待して飲んだヴィリ・シェーファーだったが、その味わいは期待を超えてきたと言っていい。ちょっとお高いけど、福袋とかに入っていたり、3本よりどりX万円とかの企画に万が一含まれていたりしたら、ビーチに刺された旗をダッシュで奪い合う競技・ビーチフラッグかの如くに全力でつかみにいきたいワインだ。
ヴィリ・シェーファーの名前、ぜひ覚えておいてください。
