ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

「立ち飲みワイン 荒川STAND」。日暮里駅すぐの立ち飲み酒場がなにかと最高だった件。

「立ち飲みワイン 荒川STAND」に行ってみた

飲み友達のいさみさんと日暮里の立ち飲み屋に行くことにした。いさみさんがtwitterにいい感じの飲み屋の画像を投稿→私が食いつく→日程調整→行った、という流れ。ともに40代男性、ビジネスで培った調整能力をここぞとばかりに駆使である。

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「立ち飲みワイン 荒川STAND」に行ってきました。

向かったのはJR山手線の日暮里駅降りてすぐの場所にある「立ち飲みワイン 荒川STAND」というお店。この店舗、もともとは「串揚げ×大衆酒場日暮里ただいま」という店舗だったのだそうだ。それが2020年7月に「日暮里ただいま食堂」にリニューアル。それから1年4ヶ月後の2021年11月に「立ち飲みワイン 荒川STAND」へとメタモルフォーゼしたようだ。「ただいま」どこいった。

 

「立ち飲みワイン 荒川STAND」はどんなお店か

互いに仕事を終えた18時半、お店で待ち合わせ。スプーンとフォークのネオンが赤く輝き、「STAND」の文字も鮮やかなのれんが風にはためく外見はなんともオシャレでイマドキ。渋谷とか神泉とか三宿にありそうな雰囲気のお店が日暮里にあるっていうのがなんともいい。

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こちらドリンクメニューになります。

店内はコの字型のカウンターが入り口から店内奥へと続くいかにも立ち飲み屋らしい構造。カウンター内部ではスタッフの方々忙しく立ち働く姿が見え、壁にはワインを中心としたお酒が所狭しと陳列されている。

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おつまみのメニューがこちら。

下町の立ち飲み屋的雰囲気とヨーロッパのバル的雰囲気ががっぷり四つに組んで最終的に下町の立ち飲み屋的雰囲気が寄り切った、みたいな印象の店舗だ。お店のインスタの投稿には「#ネオ大衆居酒屋」とタグがついているが、なるほどそんな感じである。

 

「立ち飲みワイン 荒川STAND」と「サロモン・リースリング・ペットナット」

私といさみさんはワインつながりのお友だち。飲むのはもちろんワインだ。まず最初は「本日のナチュラルワイン」から「泡」をチョイスした。

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ナチュラルワインも揃ってます。イマドキ。

この日の泡はオーストリアの「サロモン・リースリング・ペットナット」。ワイングラスではなく、背の低い薄口で幅広なグラスで供されたそれで乾杯。リンゴの香りにレモンみたいな酸味があって、とてもおいしい。そして、正確な引用ではないがナチュラルの泡、一丁!」みたいにオーダーが通されるのがなんとも良い。ワイン飲みたい欲と大衆酒場系の飲み屋行きたい欲、両方が同時に満たされる。

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サロモン・リースリング・ペットナットで乾杯。おいしい。

我々の隣ではオジサン3人がワインには目もくれず楽しそうにハイボールかなんか飲んでいる。ここは日暮里、日が暮れる里。なにを飲もうともちろん自由だ。いいなこの店。また来たい。まだ入店して5分だけど。

つまみに目をやると、エビのアヒージョ、生ハム、本日のチーズ……といかにもワインに合いそうなメニューが豊富。量は少なめだが価格も概ね500円前後と安く、いろいろと食べられるのは飲むときそんなに食べない派の私としてはむしろありがたい。最終的に5、6品頼んだろうか。どれもおいしくて満足だった。いいなこの店(2回目)。

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生ハムたっぷり。うれしい。

いさみさんとは先日開催した「ヒマワイン会」がはじめましてで、今回が2回目。なので冒頭15秒くらいはややぎこちなかった気がするが、年齢1歳違い、ともにワイン好きということで20秒後くらいには5年前から月イチで飲んでますみたいな雰囲気。つくづくワインは関係性の潤滑油だよなあ私が馴れ馴れしいだけかもしれないけど。

 

「立ち飲みワイン 荒川STAND」と「スクリーミングベティ」

と、いい感じで潤滑油を摂取していたところグラスが空になったので2杯目として「本日のナチュラルワイン」から「白」をチョイス。

運ばれてきたのはオーストラリアの造り手・デリンクエンテのスクリーミングベティ。品種はヴェルメンティーノ100%で、この品種初めて飲む気がするのだが、レモンとかユズのような酸っぱみ系の液体でこれまたうまい。揚げ物なんかに良さそうですねこれは。

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スクリーミングベティのベルメンティーノもさっぱりしておいしい。濃い味つけの立ち飲みつまみによく合います。

うまいうまいとこれも飲み干すと、いさみさんから「せっかくなので、ボトルから選びませんか」と提案。ボトルは(どれを選んでも?)3850円〜と非常に安く、白、オレンジ、ロゼは冷蔵庫に入れられ、赤は壁に陳列されているなかから自由に選べるワクワク仕様。

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白ロゼ橙は冷蔵庫に入れられてる。だいたいなんでも3850円。

「立ち飲みワイン 荒川STAND」と「パレリャッチャ2016」

乾杯で泡を飲み(私は白も飲み)、いさみさんは赤ワインがお好きとのことなので、選んだのは赤ワイン。いさみさんが「ジャケ買い」的に選んだのが、アルテザーノ・ヴィントナーズの「パレリャッチャ2016」だ。

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赤はこんな感じで店内右手奥の壁際に並べられてます。

で、これが大当たりで、まったくもって私の好みのど真ん中の色合い薄めの甘酸っぱ味で最高だったのだった。甘酸っぱい 味のワインを 我は所望す。ヒマワイン。思わず一句詠んじゃうおいしさだ。ともあれどんなワインかさっぱりわからないので裏ラベルを見ると「Tinto/Blanco」という表記。

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「パレリャッチャ2016」をチョイス。結果これが大正解だったんですよ。

「ティントは赤ワイン、ブランコは白ワインってことですよね。どうなってんだこれ一体……?」と考えてもわからないのでスマホでピコピコ調べると、カバ品種のパレリャーダとガルナッチャの“まぜこぜワイン”であることがわかる。パレリャーダとガルナッチャをまぜてるからパレリャッチャ、チェック・イット・アウト・ヨーでチェケラッチョ的な命名だ。 「これはブログネタ的にも良さそうですね……!」といさみさん。まさにおっしゃる通りである。

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Tinto/Biancoと併記された裏ラベル。黒ブドウと白ブドウを一緒に発酵させてつくる赤白ワイン(?)がその正体。

あとから調べたところによるとこのワイン、除梗した白ブドウに全房の黒ブドウを投入して発酵させているのだそうだ。パレリャーダとガルナッチャのブレンド比率は不明だが、色合い的には「気持ち薄めの赤ワイン」。アルコール度数が12%と低めなこともありコップに注がれていることもあってゴクゴク飲めちゃう危険なワインだった。いいなあ、自由で。

で、このワイン、調べる過程で価格も目にしてしまったのだが3520円とかなのだネットで売られてる値段が。それが3850円で売られてるわけなんですよこのお店。どうなってんだ荒川STAND。栓を抜いてもらってグラスも用意してもらって後片付けもしてもらうのに店の利益が300円……!?

 

「立ち飲みワイン 荒川STAND」とお会計の金額

話も弾んでつまみ片手にうまいうまいと飲んでいるとあっという間に1本がカラに。じゃ、二次会行きますかと会計をお願いしたところ、なんと総額で1万円いかないわけですよ。男性ふたりでつまんでボトルでワイン飲んでるのに。どうなってんだ荒川STAND(2回目)。また来ます。それも近々。

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いいお店だったなー!

その後は二次会に場を移し、なんていうんでしょうか。中学2年時の修学旅行の就寝時間を過ぎた頃、「お前、好きな子誰? せーので言おうぜ」的ノリの中年バージョン、みたいな感じで今まで行った国でどこが良かった、みたいな中学30年生トークに花が咲いたのだった。あー楽しかった。

というわけでワイン好き、立ち飲み好きには荒川STANDを全力で推せるのでみなさんも是非。

 

年末なのでシャンパーニュセット買った↓

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