楽天市場でもっとも売れてる泡「プロヴェット ブリュット」
楽天市場でもっとも売れているスパークリングワインをご存知だろうか? 「プロヴェット ブリュット」だ。知らないんだけどという人も多いかもしれないが、日本のインターネット市場でもっとも売れているスパークリングワインのひとつが「プロヴェット ブリュット(以下、プロヴェット)」なのだ。
今回はこのプロヴェットを飲んでみよという指令が下された。というわけでさっそくプロヴェットって一体どんなワインなのか調査していこう。
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プロヴェット ブリュットの産地・生産者・品種は?
まずはプロヴェットのボトルを眺めていこう。表ラベルには「スプマンテ ビアンコ」の文字。「スプマンテ」ということはイタリアのワインかな? と思いきやさにあらずで、実はこのワインはスペインワイン。
そしてその造り手は……出た! スペイン最強の安うまワインメーカー、フェリックス・ソリス!! 「誰ですかそれ」という方がさすがに多いと思うので説明すると、フェリックス・ソリスはスペインの巨大ワイナリー。スーパーなどで「これうまいな!」と思ったワインがフェリックス・ソリス製だったという経験が複数回あったことで、私の中でリスペクトすべきワイナリーのうちのひとつ認定をされている生産者だ。
さらに調べてみると、ブドウのソースはカスティーリャ・ラ・マンチャ地方。北海道はカニがうまい、みたいなレベルで安ワインがうまいのがラ・マンチャ。勝ち確ですねこれは。
品種はヴィウラとアイレン。「知らないんだけど」という人もいるかもしれないので解説すると、ヴィウラはマカベオとも呼ばれるスペインの爽やか系白品種。そしてアイレンは世界3位の作付面積を誇る白ブドウ品種でありながら、ほぼスペイン国内で栽培されており、さらにそのうち95%がカスティーリャ・ラ・マンチャで栽培されているという品種だ。
ラ・マンチャという土地の圧倒的な生産力×フェリックス・ソリスの巨大設備。その結果が、スペインで造ったものを船で運んで日本で売って1000円で楽勝でお釣りがくるという価格の秘密となっているんだろう。
ちなみにプロヴェットという言葉はイタリア語で「熟練した、経験豊かな」という意味だそう。スペインのブドウをイタリアのワインスタイルで仕上げているからこんな名前になっているのだそうだ。
以上のようなところで大体調査は完了。あとは飲むだけである。
プロヴェット ブリュットを飲んでみた
というわけで休日の午後にグラスに注いでみると、薄めのゴールドの外観に、グラスの底からふつふつと立ち上がる泡が実にいい感じ。
香りはレモンやグレープフルーツが中心で、ほのかにフレッシュなミントのような爽やかでハーブを思わせる香りが彩りを添えている。
飲んでみると、まるで地中海を見下ろすリストランテでアペリティフしてるみたいな気分。香りの印象そのままのシチリアレモンみたいなキュッとした酸味、白い桃のような果実味、そして貝殻のようなミネラルも感じられる。これは……海のワインだ(注:ラ・マンチャは内陸です)。
プロヴェットが海のワイン(仮)であるのならば、合わせるつまみもシーフードがいいに違いない。ということで私は一計を案じた。今夜のおかずにするつもりで買った牡蠣、これとプロヴェットを合わせたら最高なのではないか。家族には怒られるかもしれないがこの際仕方ない。
プロヴェット ブリュットと料理のマリアージュ
そんなこんなで牡蠣を耐熱の器に並べ、軽く塩をして、そこに大さじ1のプロヴェットを振り、軽くラップをかけてレンジでチン。総作業時間5分で「牡蠣のプロヴェット蒸し」が完成した。
これとプロヴェットを合わせたとき私は思った。ここはミシュランの星付きの自宅か? と。簡単なのにとてもおいしいし、調理にプロヴェットを用いているためプロヴェット自体との相性は限界突破レベルで高い。カップラーメンを作るレベルの工数でこんなマリアージュを楽しめてしまっていいのだろうか。いいのだ!
牡蠣→プロヴェット→牡蠣→プロヴェットと無限に繰り返しているうちに牡蠣は消滅した(このあとめちゃくちゃ家族に怒られた)。プロヴェット、アルコール度数10.5度と軽いので、味わいに芯があるのにスイスイ飲めるのがまたいい。
いいかも!プロヴェット ブリュットのある暮らし
1杯のグラスととことん向き合う高級シャンパーニュも魅力的だが、休日の昼間に軽率に抜栓して、冷蔵庫の残り食材をつまみに1杯、2杯サクッと飲む、そんなふうな楽しみ方ができるプロヴェットもまた素晴らしい。値段が安いことで料理にちょっと振りかけても惜しくないし、それで即席マリアージュも完成する。
スペインの安うま泡・プロヴェット。これは自宅にストックしておくと便利な常備菜スパークリングの有力候補になりそうだ!