ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

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「ルカ・マローニ」とは何者? 採点基準は? 安うまワインを求めて、「ルカ・マローニ高得点ワイン」 を買ってみた【Luca Maroni】

イタリア安うまワインとルカ・マローニ

毎日毎日1000円台、2000円台のおいしいワインを探していてふと思ったことがある。安うまワインの「打率」が一番高いのはイタリアワインなんじゃないか、ということだ。

いやいやカリフォルニアだ、いやチリでしょ、なんといっても南アだ南仏だいーやスペインだと議論百出あるとは思うが個人的にはイタリアワインのコスパも負けてない気がする。そして俺は今夜このピノ・ノワール、そしてその生産者と向かい合うのだみたいな気合いを入れずに、よくわかんないけどプーリアかなんかの赤飲むか、くらいの気軽な認識でワインと向き合えるのがラク

なので、安ワイン愛好家はイタリアに向かうべきなのではないかという仮説のもと、イタリアワインばかりを8本まとめて注文してみた。とはいえイタリアワインに関する知識はゼロ。どういう基準で選んだものかと悩んだ末に選んだのが、ショップなどでよく見る「ルカ・マローニ高得点ワイン」だ。

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ルカ・マローニ高得点ワインのみなさん

なんかこう、だれだれ高評価、とか、なんとかコンクール金賞、とかは逆にうさん臭い感なきにしもあらずだが、過去に飲んだ「ルカ・マローニ高得点ワイン」は結果的にどれもおいしかった記憶がある。というわけで8本のルカ・マローニ高得点ワインをまとめて買ってみたので今回はそもそもルカ・マローニってナニ? から調べてみたいと思う。

 

ルカ・マローニってどんな人?

さて。ルカ・マローニとはなにかといえば、人名だ。ディズニー・ピクサーが2021年夏にリリースしたアニメーションのタイトルは「あの夏のルカ」であり、その舞台はイタリアだったが、ルカ・マローニもイタリア人だ(ちなみに『あの夏のルカ』の主人公は半魚人だが)。

ルカ・マローニは1961年ローマ生まれの60歳。イタリアのワイン評論界の草分け的存在だという故・ルイジ・ヴェロネッリに師事し、独自のワイン評価法で知られるという人物だ。最高得点が99点なんですよね。パーカー100点とかサックリング100点とかは1万円でお釣りがくることはおそらくほとんどあり得ない。でも、ルカ・マローニ99点は下手すっと1000円台で買えちゃうわけです。コスパやばい。

 

こちらはルカ・マローニ99点ワイン↓

himawine.hatenablog.com

 

ルカ・マローニの公式サイトを訪ねると、トップページにワインとその点数が多数掲載されている。100と200の間くらいの数をチェックしたところ、最低点は88点。多くは90点以上で、96点以上を高得点とするならば、その数は5%といったところか。99点も散見される。

では、この得点はどういう基準でをつけられるのか。ルカ・マローニの公式サイトに掲載されているテイスティングメソッドのマニュアル的な資料によれば、ルカ・マローニが用いるのは3つの指標。すなわち、一貫性、バランス、完全性だ。ゴメン全然ピンとこない

その3つの要素それぞれを33点満点で評価するため、99点が最高点となる。ちょっと文章が独特でよくわからない部分もあるのだが、これら3つの要素が高いレベルにあると、「果実のレベルの高い、心地よいワイン」ということになるようだ。

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良いワインを決める「3つの要素」とは?

 

ルカ・マローニの“3つの要素”【その1】「一貫性」

では、「3つの要素」とはなんなのか。先に挙げたようにそれは「一貫性」「バランス」「完全性」だ。

一貫性(Consistency)とはなにかといえば、書いてあるものを読む限り、「ワインが生み出す感覚の量」なのだそうだ。一貫性の高いワインは色も、香りも、味もボリューム豊かということみたい。一貫性の高さを決めるのはブドウの質であり、いいワインは要素が「多い」ということのようだ。

 

ルカ・マローニの“3つの要素”【その2】「バランス」

次はバランス(Balance)だ。バランスはそれを表す式がある。これだ。
甘味物質=酸味物質+苦味物質
この式が成立しているとき、そのワインはバランスが良いということのようだ。

「ワインの味の甘さ(または丸み)が、酸味と苦味(ある場合)の合計に等しい場合、ワインはバランスが取れていると言えます。」

って書いてある。これはわかるようなわからないようなちょっとわかる気がする。私の好きなワインは「甘ずっぱいワイン」だが、上の式は要するにそのことを言っている気がするのだ。

ともあれバランスが悪いワインとは酸味強すぎ(未熟)、平板(過熟)、苦い(タンニン過多)なのだそうだ。納得できる。そして、このバランスを実現するのはブドウの質にほかならず、質の良いブドウを得るためには栽培がカギを握ると説く。これも納得だ。

一貫性が高い=要素が多いワインだとしても、バランスが悪ければいいワインにはならない。なるほど。

 

ルカ・マローニの“3つの要素”【その3】「整合性」

最後は整合性(Integrity)だ。書いてあることを理解できる範囲で理解する限り、これは醸造と香りに関する要素のようだ。

「ワインの味は、その構成要素である果実の風味が、その清潔さと新しさの中で認識されるとき、整数であり、無傷である。」

と書いてある。うはー全然わかんねえ。ちょっとこれ詳しく書くと長くなるし自分自身の理解が及んでない可能性もあるのでド要約すると「欠陥臭がなく、ブドウが醸造の過程で本来的に獲得すべきでない香りがない状態であること」が、整合性がとれている状態であるみたいなことのようだ。もう面倒だから「くさくないこと」ってことで勘弁してもらえませんかね……。 

 

ルカ・マローニが定義する良いワインとは

まとめると、いいワインとは、
・要素の量が多く
・要素のバランスが良く
・欠陥臭がしない
以上で、大きく外れてはないと思うが詳しい方がおられたら正しいところを教えていただきたい。ちなみにルカ・マローニの公式サイトでは以上の3要素がそれぞれ33点満点中何点かがわかって大変楽しいのでおヒマな方はぜひ除いてみると良いと思う。

長くなったので今回はここまで。次の記事では、実際に飲んだワインについてレポートしていきたい。

これ買いました↓

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