- ブラインドテイスティングWEEK24に臨んで
- ブラインドテイスティングWEEK24/1杯目
- ブラインドテイスティングWEEK24/2杯目
- ブラインドテイスティングWEEK24/3杯目
- ブラインドテイスティングWEEK24の予想を終えて
- ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:1杯目
- ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:2杯目
- ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:3杯目
ブラインドテイスティングWEEK24に臨んで
<ここ最近の戦績>
1問正解
↓
1問正解
↓
2問正解
↓
4問正解
↓
5問正解←先週
というわけでひと月ほど前の地の底の泥をなめるような苦しい時期を脱し、最近少しずつ正解が出始めてきた。といっても12問中4問、5問といった正解数で、冷静に考えると100点満点で30点をとった40点をとったぞといって喜んでいる感なきにしもあらずだが果たして今週はどうか。さっそく白1、赤2の3杯のワインの中身を予想していこう。
ブラインドテイスティングWEEK24/1杯目
さて1杯目は白だ。外観は薄めのイエローで、香りに少しペトロールを感じる。かなりはっきりと酸があり、後味に少しの苦味がある。色・香りからの第一印象はリースリングなんだけど、ドイツのリースリングではない気がする。
というのもめっちゃドライなんですよこれが。ここまで果実がいないリースリングってドイツにあんのかなレベル。これに似たワインでいうと以前飲んだニュージーランドの南のほうのリースリングはこんな感じだった。ドライですけどなにか? 的なキレートレモン味。風邪に効きそうな感じ。僕が風邪を引いたらマスクとのど飴とリースリングを持ってきてください。
あと可能性として残るのはアルザスだろうか。でもアルザスのリースリングももう少し果実を残すと思うんすよ。あとはピノ・ブラン? あるいは日本の北海道のシャルドネですと言われたら納得するかもしれない。南アのエルギンもありえそうだ。
ただ、本線はニュージーランドだ。ただし、ニュージーランドとリースリングはイコールで結べない気がする。ならば少し移動してオーストラリアはどうだろう。イーデン・ヴァレーとかね。あのあたり涼しくてすごいすっきりしたリースリング造るじゃないすか。
ということでオーストラリア(イーデン・ヴァレー)/リースリング/2022/12.5%と予想した。
ブラインドテイスティングWEEK24/2杯目
2杯目はかなりムンムンした気配のある濃いめの赤ワインだ。産地が寒いか暑いかっつったらそりゃもう暑い。少なくとも寒くはないはずだ。11月でも半袖でオッケー、みたいな気候の雰囲気がグラスから漂っている。ワインがGAPのTシャツを着てるみたいな印象だ。
果実味があるかないかといえばある。あるけれども、渋みもかなり強く、果実が前面にあるわけではない。
アルコール感もあり、酸はそこまでではなく、樽の要素もあって、それでいて親しみやすい。野菜っぽさや獣っぽさはすくなくて、飲んだ印象はストレートに「渋い果実」だ。もう少し酸があったらきっとすごく好みの味だと思う。少しくぐもった印象は、南仏とかスペインとかのイメージな気がする。
1杯目も2杯目もまったく確信を持つことができない。うーん、激ムズ回ですよこれは。もっとマスカット・ベーリーAとか出してほしいんですよ私は。2週に1回マスカット・ベーリーAが出てほしい。
ただ、新世界か旧世界かでいえば旧世界だと思う。フランスかスペイン。南仏か、さもなくばカタルーニャとかあのあたり。でも、ここはシンプルに南仏でいこう。
フランス(南ローヌ)/グルナッシュ主体/2019/14%と予想した。
ブラインドテイスティングWEEK24/3杯目
最後も赤ワインで、香りはいいですねこれ。めっちゃバラ。かつ高級石鹸。バラというとピノ・ノワールを想起するが、色は濃い。バラの香りがして色が濃い品種ってなんだろう。2020のブルゴーニュ? ない話じゃないかもだけど、うーんどうだろう。
味わいはかなり渋みが強く、シングルモルトウイスキーのようなアルコール感も感じる。肩幅の広い男性がダブルのスーツを上手に着こなしているような印象だ。胸には一輪のバラ。私は肩幅がなく、かつ撫で肩なので基本スーツが似合わない。いいなあ、憧れるんですよ、イタリア人の小粋なスーツ姿とか。
……いまイタリア人っつった!? 言われてみると(誰も言ってない)この伊達男感はいかにもイタリアっぽい。飲んでイタリアの伊達男を想起したのだからこれはイタリアの伊達ワインでしょうどこをどう考えても。イタリアの風、吹いてる。吹き荒んでる。というわけでイタリア(ピエモンテ)/ネッビオーロ/2018/14.5%と予想した。
ブラインドテイスティングWEEK24の予想を終えて
さてこれにて今週も無事予想ができた。さて帰ろうと思ったところでなんといつも私のブログを読んでそこから独自にブラインド予想をしてくれているお友だち・アンディさんが来店された。おお、3週連続ゲスト登場だ。アンディさんはカリフォルニアワイン愛好家かつ専門家として知られ、ワインスクールで教鞭も執るすごい方。
ともかく「普段ブラインドテイスティングなんて全然しない」というアンディさんの予想が以下。
「3杯目、ヒマさんが言う『イタリアの風』を感じましたよ!笑」とのことだった。1杯目を除いてはおおむね予想の方向性は同じ。1杯目のアルコール度数が13.3度と異様に細かいのが妙に気になるという渋い予想だ。
果たして私とアンディさんの予想は正しかったのだろうか? 正解発表後、結果を追記するのでお楽しみに!
ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:1杯目
予想:オーストラリア(イーデン・ヴァレー)/リースリング/2022/12.5%
正解:南アフリカ(コースタル・リージョン)/セミヨン/2022/13.5%
セミヨンかー! セミヨンにはボルドー・ブランのイメージがあるが、こういうスタイルもあるんすね。ヴィンテージが当たったもののあとはまったくの不正解だった。残念。
ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:2杯目
予想:フランス(南ローヌ)/グルナッシュ主体/2019/14%
正解:アメリカ(ワシントン州)/カベルネ・ソーヴィニヨン/2016/13.5%
「ワインがGAPのTシャツを着てる」と書いておきながらなぜアメリカにしなかったのだッ! ただ、今回参加した52名のうち、この問題を「グルナッシュ」と回答した人はなんと10人もいたのだそうだ。そういう意味では、予想の方向性としては間違っていなかった。つまり私は悪くない。
ちなみにまったくの偶然なのだがアンディさんとブラインド終了後の雑談のなかでワシントン州の話題が出ていたのだった。私はワシントンは冷涼な産地だと思い込んでいたのだが、実際は内陸にあるぶん海の影響がなく温暖なんだそうだ。
しかし「アメリカのカベルネ・ソーヴィニヨン」という字面からは想像できない難問、ひとつもカスリもせず、ここまでの正解数は1問。やべえ。
ブラインドテイスティングWEEK / 正解発表:3杯目
予想:イタリア(ピエモンテ)/ネッビオーロ/2018/14.5%
正解:フランス(ロワール)/カベルネ・フラン/2020/14%
イタリアの風とはなんだったんでしょうか。というわけでこれまた箸にも棒にもかからない惨敗。認めよう、今週の正解数はわずか1問だ。おごれるものの久しくなさは異常。ただ瓶の底の澱の如し。いっやーカベフラか。
ちなみにアンディさんは3問目のヴィンテージとアルコール度数が正解で2問正解。なんと私の2倍のスコアを叩き出してきた。ちなみに100点満点でいうと8.3点と16.6点というハイレベルな争いでした。まさに死闘。
というわけで冒頭に「最近少しずつ正解が出始めてきた」とか書いた矢先の大惨敗の週となった。このまま絶不調期に突入しないよう、来週もがんばる。来週本気出す。