- ブラインドテイスティングWEEK40に臨んで
- ブラインドテイスティングWEEK40/1杯目
- ブラインドテイスティングWEEK40/2杯目
- ブラインドテイスティングWEEK40/3杯目
- ブラインドテイスティングWEEK40予想を終えて
- 【追記】
- ブラインドテイスティングWEEK40 / 正解発表:1杯目
- ブラインドテイスティングWEEK40 / 正解発表:2杯目
- ブラインドテイスティングWEEK40 / 正解発表:3杯目
- ブラインドテイスティングWEEK40
ブラインドテイスティングWEEK40に臨んで
今週も恵比寿のワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑んできた。先週バタバタしていて数ヶ月ぶりのお休みを挟んでの今週は白1、ロゼ1(!!)、赤1の構成だ。
ついにきた、#パーティブラインド、ロゼ初登場である。いずれオレンジ、甘口も来るのだろうか。面白くなってきやがった…!
ブラインドテイスティングWEEK40/1杯目
さて1杯目は白だ。外観はやや薄めで、黄色みが少ない銀色の印象。透明度が非常に高くて、フレッシュに見える。
香りはややアロマティック。白桃、青い草、少しレモン、ほんのわずかにナッツのような香ばしさ。
飲んでみるとまず来るのは酸だ。レモンを浸した水のような印象を受ける。果実味は強くなく、甘みも感じない。
リースリングやソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ブラン、グリューナー・フェルトリーナーあたりが想起される。ちなみにペトロールは感じない。
でもって非常においしい。イタリアならばガヴィ、ソアーヴェ、最近飲んだヴェルメンティーノって言われたらなるほどね、となる。アルバリーニョも候補だろうか。
非常にニュートラルで高品質なワインだと思う。だからこそ、うーん、決められぬ。決められぬなあ。これでわずかでもペトロールがあればリースリングと断定するのだが、それがない。黄金感、蜜感もない以上否定せざるを得ない。
ソーヴィニヨン・ブランならばこれはどこ産だろうか。ニュージーランドかロワールかと言われれば、ロワールだ。
最後はイタリアを検討しよう。飲めば飲むほどイタリアっぽさを感じるのだ、このワイン。海の近くで魚介に合わせるワインなような気がする。
というわけで、ガヴィとソアヴェの2択の中からソアヴェを選択。
イタリア(ヴェネト)/ガルガーネガ/2022/13%
と予想した。
ブラインドテイスティングWEEK40/2杯目
2杯目はなんとロゼ。#パーティブラインド 61回の歴史で初のロゼだ。困ったなロゼ、あまり品種を気にして飲んでないし品種特徴もあんまり出ない傾向があるぞ、とみなさん思ったことでしょうきっと。
しかし私はワインマーケット・パーティ沼田店長と連載をやっており、そこでつい最近ロゼワインを特集しているわけなんですよ。いわば先行カンニング状態。よもや外すわけがあるまいとテイスティングして驚いた、うーん、さっぱりわからない!
色はやや濃いめのオレンジピンク。外観からは割としっかりタンニンが効いてそうな印象を受ける。香りはあまり強くなく、アイスの無糖アップルティーみたいな、ドライな甘やかさを感じさせる。少しハーブっぽさ。
飲むと一瞬キャンディっぽさがある。え、なにこれマスカットベーリーAとかじゃないですよね? ただ、その印象は本当に一瞬で、二口目以降には消える。
味わいは外観からイメージされる通り、やはり渋みがしっかりとあって、骨格もある。これピノ・ノワールじゃないかな。ワンチャンガメイもある気がする。グルナッシュ、サンソーとかの南仏品種ではない気がする。
甘やかさがないので、アメリカのホワイト・ジンファンデルでもないような気がする。王道のマルサネ・ロゼではないか…? いいや王道のマルサネ・ロゼですこれは!
というわけで、
フランス(ブルゴーニュ)/ピノ・ノワール/2022/12.5%
と予想した。チャーミングすぎず、これもおいしいロゼだった。
ブラインドテイスティングWEEK40/3杯目
さて、最後は赤だ。外観はベタリと濃いめのガーネット。液体のエッジが少しだけ曖昧な色になっていて、ほんのちょっとだけ熟成ている感。2019とか2020とか。
香りは果実とケモノ。鎮火して冷え切った炭。買ったばかりの野球のグラブ。
飲んでみるとタンニン非常に強く、果実もしっかりといる。酸も豊かにあってバランスが取れている。これもとってもおいしいワイン。
印象としてはアメリカっぽいのだが、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ジンファンデル、どれもハマりそうでハマらないパズルのピースみたいにぴたりと当てはまらない。難問だ。非常においしいけど突出した個性があるかと言われるとない優等生タイプ。
じゃあどこだ。ピノタージュじゃない。チリ……だとするとカルメネールがあるかもしれない。イタリア、でもないと思う。ピエモンテではないし、プーリアでもないし、シチリアでもないし、ワンチャントスカーナはあるかもだけど違う気がする。
旧世界で行こう。フランスならばコットまたはグルナッシュ! スペインならばテンプラニーリョ! この3択で行きたい。なぜかボルドーではない気がする。
そして、旧世界でボルドー想起系なのになぜかボルドーと回答したくないと思うならば、答えはこれしかない。
スペイン(リオハ)/テンプラニーリョ/2019/14.5%
と予想した。
ブラインドテイスティングWEEK40予想を終えて
というわけで今週も予想が出揃った。果たして私の予想は合っているのだろうか? 解答発表後に追記したいと思うので、お楽しみに。
【追記】
さて今週も公式から正解が発表された。果たして私の予想は正しかったのか? 早速見ていこう。
ブラインドテイスティングWEEK40 / 正解発表:1杯目
予想:
イタリア(ヴェネト)/ガルガーネガ/2022/13%
正解:イタリア(トラミン)/ピノ・グリージョ/2022/13.5%
というわけで1杯目の正解は意外なことにピノグリージョ。ピノグリージョといえばもう少し黄色い色味、黄色い果実味のイメージだが、こういうスタイルもあるんすねという結果となった。いやーこれは難しかった。それでも89名の参加者中6名の方が正解をぶち抜いているのがすごい。
ブラインドテイスティングWEEK40 / 正解発表:2杯目
予想:
フランス(ブルゴーニュ)/ピノ・ノワール/2022/12.5%
正解:フランス(ローヌ)/グルナッシュ主体/2021/14%
2杯目はフランスはフランスでもローヌ、ギガルの「タヴェル」だった。「グルナッシュ、サンソーとかの南仏品種ではない気がする」と書いたが思いっきりグルナッシュとかサンソーとかだったまじ無念。
ただこれも経験不足で仕方ないといったところ。フランスが当たっただけでも御の字、みたいな結果だった。
ブラインドテイスティングWEEK40 / 正解発表:3杯目
予想:
スペイン(リオハ)/テンプラニーリョ/2019/14.5%
正解:スペイン(リオハ)/テンプラニーリョ/2020/14.5%
なんでかさっぱり理由はわからないのだが、パーティブラインドを通じて私はテンプラニーリョだけは絶対当てるマンとなっており、前回に引き続き今回も、産地に至るまでほぼパーフェクトとなったなにこれ。 ブラインドを続けていると、こういう得意品種みたいなの出てくるのもひとつの楽しみな気がする。
ブラインドテイスティングWEEK40
というわけで今週は産地がすべて当たり、12項目中6項目正解という良い結果だった。トップ5には入れなかったが(レベルが高すぎるよ!)、自分的にはしっかり考え、しっかり答えを出してそこそこ当たったので満足、というWEEK40だったのでした。みなさんも、月曜・火曜は恵比寿で #パーティブラインド、ぜひご一緒しましょう!