デ ウェホフのいちばん安いやつ
南アフリカのワイナリー、デ ウェホフのワインをはじめて飲んだのは2019年6月のこと。
楽天スーパーセールで買ったワインセットのうちの1本として、デ ウェホフの「バトラー」が入っていたのだった。
ワインを飲み始めて約半年、そのワインが旨すぎてビビりすぎて死ぬみたいになって初めて、ワインにはまったような気が今思うとする。
私が買ったショップにおける「バトラー」の惹句は“南アのモンラッシェ”というもの。
東北のダルビッシュとか下町のナポレオンとかかよ、と突っ込みながら飲んだ味わいを言語化することはできないが、とにかく今まで飲んだすべての白ワインと決定的に違っていて、その違いこそが自分にとっては非常に重要なものに感じられた。
ビールと第3のビール、いわゆる“新ジャンル”くらいの違い。
あるいは、飲み屋で飲む生レモンサワーと缶のレモンハイくらいの違いだ。
その後、デ ウェホフのワインが安く売られているととりあえず購入、ニヤニヤしながら飲むということが私の人生の小さな潤いのひとつになっている。
それで人生のすべてが救済されるわけではないが、あまり混んでない居心地の良いサウナにたまに行く、くらいの幸せをもたらしてくれる感じにはなっているような気がする。
デ ウェホフ ライムストーンヒル シャルドネ 2018で記憶がよみがえった話
でもって、今日はヒマなのでデ ウェホフの「ライムストーンヒル シャルドネ 2018」を飲んでみた。
公式サイトのショップカテゴリを見ると、このライムストーンヒルの価格はおよそ100ランド。
1ランドは2020年3月22日現在で約6円くらいなので、現地価格は600円ほど。
え、これ600円で飲めんのかよ今すぐ南ア行くわ、っていうくらいにおいしい。
日曜の昼下がりに飲んでみたところ、遠い記憶がよみがえってくる。
どこかで飲んだことがある。
小学生じゃない。中学生の早い時期……中1。
野球部の夏の県大会。
そうだ、ベンチにあった父兄自作のはちみつレモン。あの味だ。
あれからはちみつの甘さを抜いてそのフレーバーだけを残し、レモン味を前面に出した味がライムストーンヒルの味。今ほど夏が暑くなかった30年前とはいえ、それでもやっぱり暑かった夏にあって、口の中だけでも涼しくしてくれるような味だった。その味だ。
公式サイトによれば、ローマ風のクラシックなカルボナーラに合うとのこと。生クリーム使わないやつ。
楽天スーパーセールで28%オフで1980円。安いしおいしいし、どこか郷愁までそそるしスクリューキャップでラクだしと、悪いところがないワインでした。楽天スーパーセールで私は南アフリカとつながっている。
(筆者にワインに関する知識はありません。内容に間違いがあればご指摘ください)