シャルロパン マルサネ レ・ゼシェゾ2018について
休みの日に銀座を歩いていたら喉が渇いたのでエノテカ銀座ミレ店に立ち寄って喉を潤すことにした。
エノテカミレは建物の2階の通りを見下ろせるガラス張りのすぐ脇にテーブル席があって開放感が抜群にいい。そこで銀座の街を楽しそうにゆく人々を眺めながら飲むワインがうまいのだ。時の流れが銀座。
歩き疲れたので銀座エノテカミレでお茶。コレクション242安定のおいしさ。シャルロパンのマルサネ レ・ゼシェゾ2018めちゃくちゃおいしい! pic.twitter.com/h17T3iwhU4
— ヒマワイン|ワインブロガー (@hima_wine) 2022年2月23日
というわけでまずはルイ・ロデレールのコレクション242を飲み、そのおいしさに心のワインスイッチがON、2杯目にたしか期間限定と書いてあったシャルロパンのマルサネ レ・ゼシェゾ2018をいただいたのだがこれが素晴らしくおいしかったのでこのワインについて書きたい。
ドメーヌ・シャルロパンはどんな生産者か
と思って調べ始めたのだが、あれもしかしてシャルロパンって公式サイトない……?
先日飲んで大変おいしかったリシャール・マニエールも公式サイトがなかった。ボルドーの生産者で公式サイトがないということは過去に例がない気がするので、ボルドーとブルゴーニュって同じフランスなのにワインのスタイルだけじゃなくて、生産者のスタイルもとことん違うなあという印象だ。ブルゴーニュのほうが圧倒的に「個人」っていう感じがする。もちろん規模も違うんだろうけれども。ちなみにシャンパーニュはそれがモザイク模様になってるイメージ。
これは最高に素晴らしかった↓
というわけで一次情報にあたれないため、日本語で検索して出てきた話を箇条書きにしてみた。
・当主のフィリップさんは1976年に22歳でワイン造りスタート
・当初の畑の規模は1.5ヘクタール。現在は25ヘクタール
・師匠はアンリ・ジャイエ
・本拠地はもともとマルサネ、今はジュヴレ・シャンベルタン
・現在は息子のヤンが手伝ってる。親子でそっくり
・畑は減農薬
・低温マセラシオンの後、自然酵母で発酵
・無清澄
・新樽率はあえて低く抑える
といったことのようだ。丁寧にブドウを育て、丁寧にワインを造ると、結果的に自然派的な造りになる、みたいな話を聞いたことがあるが、まさにその通りの印象だ。
レ・ゼシェゾは海抜200メートルにある日照時間の長い畑だそうで、ドラジェによれば現在プルミエ・クリュ申請中だそうだからいい畑なんでしょうたぶん。フィラディスワインクラブによれば、ワインは新樽率25%で12カ月熟成だそうだ。
シャルロパン マルサネ レ・ゼシェゾ2018の味の印象
と、いまいち表面的な情報しか追えないので諦めてエノテカミレに話を戻すと、ザルトのバーガンディに注がれたマルサネ レ・ゼシェゾはとにかく香りが素晴らしい。
果実とか咲いたばかりのバラのようないい香りなんだけど、果樹園とかバラ園の規模感ではなく、個人宅の庭の一角にあるよく手入れされた果実の木とかバラの木、みたいな小規模だけど異様にいい感じの場所の印象。飲めるパワースポット。パワフルでボリューム満点ではなくて、控えめだけど凛とした香りだ。スプレー瓶に詰め替えて、日常でストレスを感じた瞬間に顔面に噴霧したい。
味わいも素晴らしく、角がなさすぎる味わいは印象としては真円で、摩擦がゼロと仮定した場合永遠に運動をやめないようななめらかさ。果実が非常にわかりやすくあって、飲みやすさは抜群だ。柑橘系ソースと合わせた鴨肉とか持ってきていただきたい感じ。
非常においしかったのでスタッフの方にその旨お伝えすると、「ですよね! 2018年は果実がとても豊かで、いま飲んでおいしいと思います(にっこり)」と同意していただけた。ワインの熟成に関する知見が私にはほぼなく、このワインが熟成してどうなるかは想像もできないが、ひとまず今飲んで十二分においしいのは間違いがないと思った。料理と合わせずにグラスで飲んだだけなので、参考までにではあるけれども。1本飲みたいなあ。
ブルゴーニュワイン、高いんですよ。このワインも6000円とかしてしまう。高いけど間違いなく魅力的。困ったものである。