- コノスル ビシクレタをぜんぶ飲んでみた
- そもそもコノスルとは?
- コノスルにはどんな種類がある?
- コノスル ビシクレタ 全品種とは
- コノスル ビシクレタ レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨンはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ レゼルバ リースリングはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ レゼルバ メルローはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ レゼルバ カルメネールはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ レゼルバ シラーはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ レゼルバ ソーヴィニヨン・ブランはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ シャルドネはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ ピノ・ノワール クールレッドはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ ピノ・ノワール ロゼはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ ピノ・ノワールはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ ゲヴュルツトラミネールはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ ヴィオニエはどんなワインか
- コノスル ビシクレタ マルベック/マルベック リミテッド・エディションはどんなワインか
- コノスル ビシクレタをぜんぶ飲んでおいしかった順に並べてみた
コノスル ビシクレタをぜんぶ飲んでみた
コノスルの「ビシクレタ レゼルバ」。自転車マークでおなじみのコンビニでもスーパーでもだいたい800円くらいで買えるチリのド定番ワインで、私はこの銘柄がワインにハマったきっかけのひとつ。
公式サイトを見ると品種別のラインナップは全13種。ファミリーマート限定ボトルがあったりもするので、13種+αすべてを飲み、独自に「コノスルランキング」を制定しようというのが企画の趣旨だ。
そもそもコノスルとは?
コノスルは1993年にチリ最大のワインメーカーであるコンチャ・イ・トロの子会社として設立。コノスルは「南向きの円錐」という意味で、チリの地理的な場所を表すとともに、wikipediaによれば「connoisseur(目利き)との言葉遊びでもある」のだそうだ。知らなかった。
酒屋はもちろん、コンビニでもスーパーでも、どこでも見かける自転車のラベルのワイン、それがコノスルのワインだ。
コノスルにはどんな種類がある?
コノスルには価格帯別に複数のシリーズがある。希望小売価格とともに見ていこう。
ビシクレタ レゼルバ(880円)
オーガニック(1150円)
レゼルバ エスペシャル ヴァレー コレクション(1280円)
シングルヴィンヤード(1950円)
20バレル リミテッド・エディション(2500円)
この上に7000円のピノ・ノワール「オシオ」、1万2000円のカベルネ・ソーヴィニヨン「シレンシオ」があり、スパークリングワインも複数種あるというのが現行(2022年1月時点)のラインナップだ。そのなかで、今回はもっとも安いレンジの「ビシクレタ レゼルバ」の全品種を飲んでいく。
コノスル ビシクレタ 全品種とは
さて、ではコノスル ビシクレタの全品種とはどのようなラインナップなのだろうか? 以下に羅列してみた。こんな感じだ。
カルメネール
シラー
マルベック
マルベック・リミテッドエディション
ピノ・ノワール ロゼ
ピノ・ノワール クールレッド
ゲヴュルツトラミネール
ちなみに「マルベック・リミテッドエディション」とはコンビニのファミリーマート限定のボトルなのだが、中身は通常のマルベックと同じ。なので正確には12種類ということになる。
ちなみに、ビシクレタのラベルに描かれる自転車は、「コノスルの『環境への取り組み』を象徴しています」と公式サイトでは説明されている。コノスルの農夫たちが環境に負荷のない自転車でブドウ園を移動することからラベルに採用されたのだそうだ。
以上で周辺情報は終了。いざ、13種類を飲んで行こう。
コノスル ビシクレタ レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨンはどんなワインか
まずはカベルネ・ソーヴィニヨンだ。ヴィンテージは2019。使用品種はカベルネ・ソーヴィニヨン85%、others15%。産地はチリのセントラルヴァレーで、手摘み50%、機械摘み50%で収穫し、20%を樽、80%をステンレスタンクで9カ月熟成させたというワインだ。アルコール度数は13.5%。残糖は4.5g/l、PH3.75、総酸は5.1g/lとなっている。
でですね、久しぶりにこのワインを飲んだんですけどけっこう本当に驚くほどおいしかったんですよ冗談抜きに。おそらく「others15%」が効いてるんだと思われる複雑さがあり、勇気を持って言ってしまおう、もし「高いボルドーです」と言われて出されたならば「やっぱりね。すぐにわかりましたよ、高いボルドーだと……!」くらい平気で私は言う。
そうはいっても買い値750円なので深みがないとか香りが弱い……とか言いたいけど別にそんなこともない。2日目以降になるとやや甘みが強く感じられるようになり、ボルドーっていうかカリフォルニアレッドブレンドっぽくなっていく。アメリカンチェリーに杉の木の香り、スパイシーさがあってうまい。
コノスル ビシクレタ レゼルバ リースリングはどんなワインか
続いてはリースリングだ。使用品種はリースリング100%。私が飲んだのは2020ヴィンテージだが、公式サイトにテックシートの記載がないため2019ヴィンテージを参考にする。まず産地はコノスルが所有する畑のなかでももっとも南に位置する(南半球なので、つまり冷涼な)ビオビオ・ヴァレー。名前がいいんだよなあビオビオ・ヴァレー。ビオビオ・ヴァレーっていう名前のチリ料理屋が西新橋あたりにあったら行きたい。
話がそれたがビオビオ・ヴァレーのブドウを手摘みし、ステンレスタンクで4〜12カ月熟成させたというのがリースリングのプロファイルだ。アルコール度数は12.5%。残糖は6.5g/l、PH3.10、総酸は6.5g/l。カベルネと比べると酸が高く、PHも酸性寄りだけど残糖はむしろ高いのが面白い。
で、飲んでみるとこれもすっごくおいしいわけなんですよ。チリは南北に長い地理条件もあって、冷涼な地域はどうやら本当に冷涼なようなのだが味わいはたしかに冷涼地域のそれ。初日の印象は、アレですよ。レストランで出てくるレモンの入った水。嫌いな人もいるけど私好きなんですよアレが。それくらいかなりスッキリと飲めて、2日目以降はハチミツレモン感が出てきた。何の問題もない、普通においしいリースリングだったコノスルすげえ。
コノスル ビシクレタ レゼルバ メルローはどんなワインか
次に飲んだのはメルロー。これもカベルネ・ソーヴィニヨン同様メルロー85%、その他15%のブレンドだがカベルネ・ソーヴィニヨンとの違いはこちらは樽を使ってない点。アルコール度数は13.0%。残糖は4.5g/l、PH3.77、総酸は4.8g/l。カベルネ・ソーヴィニヨンに近い数値だ。
飲んでみるとですね、前述したように私はこの品種に関する知見がまったくないのだが私が「サン・テミリオン味」と認識している味だった。いわゆるサンテみ(そんな言葉はない)がある。
プラムのような果実味がしっかりあるけど、ハーブ的な草っぽさと意外としっかり酸味もあって、印象はむしろシャープ。樽使ってないからなのかな。やや酸味、渋みが強い感じがするけどふつうにおいしい。
と、3種類とも大いに楽しめてしまった。ワインにハマって2年半、私もいいワインを(たまに)飲んだりして舌も肥えてきちゃったからなあ、今更コノスル ビシクレタに戻れるかな〜? みたいに思わないでもなかったがゴメン余裕でした。私の舌がしょうもないのかコノスルがすごいのか。おそらく両方だけどいいんですおいしくワインが飲めるなら。
コノスル ビシクレタ レゼルバ カルメネールはどんなワインか
続いてはカルメネール(2019)だ。カルメネールといえば長らくチリでメルローだと勘違いされていたという品種。
19世紀半ばにフィロキセラ禍で絶滅したと思われていたが、チリにメルローとして運ばれた苗木のなかに一定数のカルメネールが混ざっていて、運んでみたらチリが栽培好適地だった結果、チリでメルローとして生きながらえたのだそうだ。映画『バケモノの子』とほぼ同じストーリーですねこれ。
ちなみにカルメネール、ローマ時代から栄えたボルドー最古の品種のひとつで、名前の由来はクリムゾン(深紅)から来ているのだそうだ。なにそれカッコいい……!
やっぱりどこかメルローっぽさはある。つーか「その他15%」のなかにメルローが入ってるんじゃないか説である。上白石萌音(メルロー)も素晴らしいが、上白石萌歌(カルメネール)も素晴らしい。広瀬すず(カベルネ・ソーヴィニヨン)と上白石萌音が共演した『ちはやふる』はまさにボルドーブレンド的名作なんだということがはっきりとわかる。なんの話だよ。
コノスル ビシクレタ レゼルバ シラーはどんなワインか
というわけでカルメネールがスマッシュヒットだったわけだが続いてはシラー(2019)だ。シラーは私の大好きな品種のひとつ。たっぷりした果実味とキリッとした酸味、それでもってスパイシーさがあってスパイスを効かせた肉料理に合うんですよねシラーちゃんは。
コノスル ビシクレタのシラーは、シラー85%、その他15%からつくられるワイン。80%が機械で、20%が手で収穫され、10カ月間ステンレスタンクで熟成されている。度数13.0%はカルメネールと同じ。残糖3.6g/l、PH3.56、総酸5.27g/lと、その他の数字も非常によく似てる。
さて、飲んでみるとこれわりとあれですね。新世界のシラーは「Syrah」表記か「Shiraz」表記かで味の方向性がわかるなんていうけどほんとそれ。まさにシラーという味だ。ギガルのコート・デュ・ローヌ(おいしい)をもうワンサイズ小さくまとめたような味わい。果実味ボヨヨンでは意外となく、酸味も渋みもしっかりと感じる。また、このシラーは時間が経つほど酸味渋みの角がとれてとてもおいしくなった。買い値750円とかなのに後からポテンシャル出してくるんだよなコノスル先輩は。
コノスル ビシクレタ レゼルバ ソーヴィニヨン・ブランはどんなワインか
続いては白品種。ソーヴィニヨン・ブラン(2020)だ。私はニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランがもたらすVR草原みたいな飲む拡張現実的味わいが好きなので楽しみ。
50%が機械、50%が手で収穫され、3〜12カ月ステンレスタンクで熟成。アルコール度数は12.5%。残糖は3.60g/l、PH3.40、総酸は6.0g/l。品種は100%ソーヴィニヨン・ブランだ。収穫は2020年の2月24日から3月20日にかけてと、他の品種よりも一月くらい早い。
飲んでみると思ったより草っぽくない。むしろリースリングのようなキリリとしたミネラルウォーター的スッキリさがあって、蜜感もあってなんならちょっとボルドー・ブランっぽい。カベルネ・ソーヴィニヨンもそうだったし、メルローにもサンテ味(サン・テミリオン的ニュアンス)があったしシラーにはローヌ感があった。コノスル、ひょっとして造りはフランスっぽかったりするのかも。
コノスル=新世界のわかりやすい味わい代表! みたいに思い込んでいたけれど、実のところそんなことないんじゃないか。もっとすごくオーソドックスな味わいの良さを追求している印象をこの企画を通じて感じた。
コノスル ビシクレタ シャルドネはどんなワインか
続いては白のど定番・シャルドネだ。ラベルを見てみると「アンオークト シャルドネ」という表記。あれ、樽のかかった(オークト)シャルドネと、そうでないシャルドネがあるのかな? と思いきや実はコノスルのシャルドネはすべてステンレススチールで熟成されており、樽のかかったシャルドネはない。
なんでも、以前はシャルドネ表記だったが、ピュアな味筋であることをアピールするために、現在アンオークト シャルドネへとラベル変更をしている最中なのだそうだ。なので市中在庫にはシャルドネ表記とアンオークト表記が混在しているみたい。以上は公式に問い合わせたので一次情報だ。
使用ブドウはシャルドネ100%で、収穫は手摘み50%。ステンレスタンクで4〜12カ月熟成。アルコール度数13%、残糖3.8g/l、PH3.43、総酸は6.17g/l。残糖が意外と少なく酸が意外と多い。
飲んでみると、これは究極の中庸みたいに言いたくなる味わい。際立った個性はないが、際立った個性がないことが良さとなり、どんな食事も邪魔しない。
血の滴るステーキにもそこそこ合うだろうし、わかめときゅうりの酢の物にもそこそこ合うような、ど当たりもないけどど外れもない、映画でいえば釣りバカ日誌的な安定感があった。
コノスル ビシクレタ ピノ・ノワール クールレッドはどんなワインか
続いてはピノ・ノワール3種類を飲んでいく。コノスルランキング1位候補の一角で、私をワイン沼に突き落とした罪深いワインのひとつ、無印ピノ・ノワール。冷やしておいしいというピノ・ノワール クールレッド、そしてピノ・ノワール ロゼだ。まずはクールレッドから見ていこう。
このワインには公式のテックシートがない。14度が推奨温度で、冷蔵庫で2時間、あるいは冷凍庫で15分、あるいは氷の入ったバケツで5分冷やして飲んでもらいたいと書いてある。
なのでとりあえず冷蔵庫で冷やして飲んでみたのだが、正直ちょっとすっぱ渋いっすねこれ。居酒屋でグラスの赤ワインを頼むと出てくる冷えっ冷えのアレ的な印象で、うーんどうなんだろうこれ。
一方で温度が上がるにつれて、どんどんおいしくなっていくのも事実。でもこれ冷やしておいしいピノ・ノワールなんですよねってなるのもまた事実。製造部門はいい仕事をしているが、企画がそもそもどうなんだっけ的ないやそれを言ったら営業がさあみたいな、発売後に会議で揉める系のアレではないのかという気がする1本だった。誰かに勧めることはない。
コノスル ビシクレタ ピノ・ノワール ロゼはどんなワインか
次はピノ・ノワール ロゼだ。ピノ・ノワール100%で、産地は出ましたコノスルが誇る所有畑中最南端の冷涼産地、ビオビオヴァレー。リースリングと同じ産地。
収穫日は2020年の3月の9日から21日にかけて。果実は手摘みされ、ステンレスタンクで6カ月熟成される。アルコール度数は13%、残糖5.6g/l、PH3.2、総酸は6.2g/lだ。
飲んでみると、うーんこれは非常にいいな。プロヴァンスのロゼみたいな甘酸っぱさがあってとても飲みやすい。香りはピンク色のチェリーで、味は白桃。嫌いな人いるのかよ系の味わいだ。ラベルに「ほろよい」って貼り得る。
まったくのノーマークだったが、隠れた名品だと感じた。推せる。
コノスル ビシクレタ ピノ・ノワールはどんなワインか
続いては無印ピノ・ノワールだ。ワインにハマりたての頃、たった2年前のことなのにずいぶん昔に感じるが、その頃に飲んでなんておいしいんだ! と感動したワインのひとつだ。
私が飲んだのは2019ヴィンテージでテックシートは2020のものだから参考までにだが、ピノ・ノワール100%を手摘み15%で収穫し、20%は樽で、80%はステンレスタンクで6カ月熟成。アルコール度数は13.5%、残糖は3.5g/l、PHは3.54で総酸は5.2g/lだ。樽熟成を経ているのはWEEK1で飲んだカベルネ・ソーヴィニヨン以来。意外と樽がかかってないんですね、ビシクレタは。
で、飲んでみるとこれが感動するほどキチンとおいしい。花の香り、果実のおいしさ、キレイな酸味、そこはかとないダシっぽさ。薄うまピノ・ノワールとしてのレベルが非常に高い。薄うまピノ・ノワールって1000円以下ではほとんど買えない印象だが、これはちゃんとおいしい。
コノスル ビシクレタ ゲヴュルツトラミネールはどんなワインか
続いてはコノスルランキング1位候補の大本命、ゲヴュルツトラミネール。ヴィンテージは2020。
ブドウはゲヴュルツトラミネール100%。気温が25度より上がることが滅多にないチリ南部の畑で栽培されたブドウを70%手摘み。3〜12カ月ステンレスタンクで熟成したというワイン。アルコール度数は12.5%と低め。残糖は6.5g/l、PH3.1、総酸は6.0g/lと、数字的にはリースリングに近い。
飲んでみると、お馴染みのバラの香り&ライチの味わい。甘やかだが甘くないスッキリした酸味と後味にほんのわずかな苦味でうーん、うまい。そうそうこれこれ感のある味わいで、いつ飲んでも同じようにおいしい安定感が素晴らしい。
コノスル ビシクレタ ヴィオニエはどんなワインか
続いてはヴィオニエだ。今回飲んだ中で唯一の2021ヴィンテージ。公式サイトのテックシートは2020のものだが、参考までにみていこう。
ブドウはヴィオニエ100%。産地はセントラルヴァレー。手摘み50%で収穫したブドウを3〜12カ月ステンレスタンクで熟成させたというワイン。アルコール度数は13.5%。残糖は6.5g/l、PH3.3、総酸は5.8g/l。
で、飲んでみるとこれが非常にいいんですよ。2020ヴィンテージも最近飲んだんだけどこの2021ヴィンテージはさらに良いような感じがする。たっぷりな果実味に、必要最低限の酸味。誰が飲んでも問答無用でおいしい! と言いそうな味だ。強く推せる。栽培が難しいことから名前の由来が“地獄の谷への道”の意だという説もあるというヴィオニエ、味は素晴らしい。コノスルの全ラインナップのなかでもっとも万人受けするのはこれだと思う。
コノスル ビシクレタ マルベック/マルベック リミテッド・エディションはどんなワインか
いよいよこの企画もクライマックスだ。最後に飲むのはマルベックと、マルベック リミテッド・エディション。リミテッドのほうはファミリーマート限定のため公式サイトに記載はない。
なのでデータはマルベックのもの。ちなみに私が飲んだのはマルベックが2018、リミテッドが2019ヴィンテージだ(ややこしいが、以下に記載するデータは2020のもの)。
産地はセントラルヴァレー。ブドウはマルベック85%、その他15%。手摘み20%のブドウを10カ月ステンレスタンクで熟成。アルコール度数は13.0%。残糖は3.5g/l、PH3.63、総酸は4.96g/lだ。
さて、飲んでみると、これはおそらくすべてのラインナップのなかでもっとも渋みが強いんじゃなかろうか。酸味もしっかりとあって、意外なほど果実味が少ない。うーん、手強いぜ。ヴィンテージが1年若いリミテッドのほうが多少果実味が感じられてとっつきやすさがあるが味の方向性は一緒だ。
いやー、最後の最後で微妙だな。と思ってほかのワインを開けちゃったりして飲み切るのに1週間くらいかかったのだが日を追うごとにどんどんおいしくなっていったのもまた事実だ。でもあれですよね、800円のワインは開けた瞬間においしく飲みたいですよねどう考えても。
コノスル ビシクレタをぜんぶ飲んでおいしかった順に並べてみた
これで、コノスル ビシクレタ14種類を飲み終えた。いざ、最終のコノスルランキングを発表していきたい。作成した自分のなかではこれ以外にランキングは存在しないくらい納得がいっている。これとこれはどっちが上か悩むなーっ、みたいなの、意外なことにマジでない。
それではいってみよう、14位からのカウントダウン方式でお送りする、これが14本すべてを飲んで選んだランキングだっ。
【コノスルランキング】
14 ピノ・ノワール クールレッド
13 マルベック
12 マルベック リミテッドエディション
11 メルロー
10 シラー
8 シャルドネ
7 リースリング
6 カルメネール
5 ゲヴュルツトラミネール
4 ピノ・ノワール ロゼ
3 ヴィオニエ
1 ピノ・ノワール
※
全体を見ると、3位に入ったヴィオニエ、4位に入ったピノ・ノワール ロゼが大きなサプライズ。ヴィオニエは万人受けの権化のような味わい。ピノ・ノワール ロゼも極めて飲みやすく、コノスル関係なく1000円未満のベストロゼはこれなんじゃないか感があった。
そして1位はピノ・ノワール、2位はカベルネ・ソーヴィニヨンとなったが14本のうち樽熟成を経ているのはこの2本だけ。やっぱり樽がかかると味わいは複雑になる。赤はこの2本が抜けておいしい。
そして3位から5位はアロマティック、あるいはスッキリ系の白・ロゼが並んだ。コノスルは基本的に冷涼な気候に適した品種をワインにするのが上手い。それとは別の文脈で樽使いも上手いというのが今回のまとめと言えるかもしれない。さらに味わいは新世界的な果実味大爆発系ではなく、意外と(エレガントまでいかない)シックなフレンチ風味。これも意外な発見だった。
というわけでビシクレタはすべて飲んだ。少し時間を置いて、今度は高コスパのほまれ高い緑のラベルの上位キュヴェ「レゼルバ・エスペシャル」シリーズを飲み比べようと思う。ありがとう、コノスル。また会う日まで!