コノスル ビシクレタをぜんぶ飲んでみようと思う
「コノスル ビシクレタをぜんぶ飲む」、という企画を今週からはじめている。正式名称コノスルの「ビシクレタ レゼルバ」。自転車マークがおなじみのコンビニでもスーパーでもだいたい800円くらいで買えるチリのド定番ワインで、私はこの銘柄がワインにはまったきっかけのひとつ。
公式サイトを見るとラインナップは全13種。ファミリーマート限定ボトルがあったりもするので、13種+αを飲み、独自に「コノスルランキング」を制定しようというのが企画の趣旨だ。
この企画、裏の目的は「高いワインを飲むこと」であった。1本750円程度で手に入るコノスル ビシクレタ2本に対し、3000〜5000円のワイン1本を飲むことで1本あたりの平均単価を下げようという涙ぐましい貧者の兵法を実装しようという魂胆。
だったのだが、いざスタートしてみるとコノスルぜんぶ飲む企画がことのほか楽しく、なんならもうコノスル以外飲みたくないみたいな気分。というわけで、しばらく集中的にビシクレタを飲んでいき、ベスト・オブ・コノスルを探していきたい。
コノスル ビシクレタぜんぶ飲む第一週はカベルネ、メルロー、リースリング
1本ずつ記事にすると大変だし飽きるので、何本かずつまとめて記事にしていこうと思う。まずは第1週として「カベルネ・ソーヴィニヨン」「リースリング」「メルロー」を飲んだのでご報告したい。
なぜこの品種を選んだかも記しておきたい。まずカベルネ・ソーヴィニヨンは定番中の定番、すべての基準として。リースリングは反対にスッキリした白ワインの基準づくり。ボルドーの左岸がカベルネなら右岸はメルローだよねということで3本目はメルローを選んだ。メルロー単独のワインってほとんど飲んだことがないので、品種特徴もついでにつかんでしまいたいという魂胆だ。
冷静に考えると、リースリングじゃなくてソーヴィニヨン・ブランにしておけばボルドー品種縛りになったような気がするけど飲んじゃったもんは仕方ない。見切り発車でレッツゴーである(リースリングが飲みたかったんです)。
さて、それぞれのワインのテックシートを見ると、カベルネとメルローは、それぞれの品種100%というワインではなく、それぞれ
カベルネ・ソーヴィニヨン 85% others15%
メルロー85% others15%
という比率。others気になるな。リースリングはリースリング100%というワインだ。1本ずつ、ワインについて調べたこととその味わいをまとめていこう。
コノスル ビシクレタ レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨンはどんなワインか
まずカベルネ・ソーヴィニヨンだ。ヴィンテージは2019。産地はチリのセントラルヴァレー、手摘み50%、機械摘み50%で収穫し、20%を樽、80%をステンレスタンクで9カ月熟成させたというワイン。アルコール度数は13.5%。残糖は4.5g/l、PH3.75、総酸は5.1g/l。
でですね、久しぶりにこのワインを飲んだんですけどけっこう本当に驚くほどおいしかったんですよ冗談抜きに。おそらく「others15%」が効いてるんだと思われる複雑さがあり、勇気を持って言ってしまおう、もし「高いボルドーです」と言われて出されたならば「やっぱりね。すぐにわかりましたよ、高いボルドーだと……!」くらい平気で私は言う。
そうはいっても750円なので深みがないとか香りが弱いとか言いたいけど別にそんなこともない。2日目以降になるとやや甘みが強く感じられるようになり、ボルドーっていうかカリフォルニアレッドブレンドっぽくなっていく。アメリカンチェリーに杉の木の香り、スパイシーさがあってうまい。強(つよ)〜。
コノスル ビシクレタ レゼルバ リースリングはどんなワインか
続いてはリースリングだ。私が飲んだのは2020ヴィンテージだが、公式サイトにテックシートの記載がないため2019ヴィンテージを参考にする。まず産地はコノスルが所有する畑のなかでももっとも南に位置する(南半球なので、つまり冷涼な)ビオビオ・ヴァレー。名前がいいんだよなあビオビオ・ヴァレー。ビオビオ・ヴァレーっていう名前のチリ料理屋が西新橋あたりにあったら行きたい。
話がそれたがビオビオ・ヴァレーのブドウを手摘みし、ステンレスタンクで4〜12カ月熟成させたというのがリースリングのプロファイルだ。アルコール度数は12.5%。残糖は6.5g/l、PH3.10、総酸は6.5g/l。カベルネと比べると酸が高く、PHも酸性寄りだけど残糖はむしろ高いのが面白い。
で、飲んでみるとこれもすっごくおいしいわけなんですよ。チリは南北に長い地理条件もあって、冷涼な地域はどうやら本当に冷涼なようなのだが味わいはたしかに冷涼地域のそれ。初日の印象は、アレですよ。レストランで出てくるレモンの入った水。嫌いな人もいるけど私好きなんですよアレが。それくらいかなりスッキリと飲めて、2日目以降はハチミツレモン感が出てきた。何の問題もない、普通においしいリースリングだったコノスルすげえ。
コノスル ビシクレタ レゼルバ メルローはどんなワインか
本記事の掉尾を飾るのはメルロー。ヴィンテージは2019。これも、カベルネ・ソーヴィニヨン同様メルロー85%、その他15%のブレンドだがカベルネ・ソーヴィニヨンとの違いはこちらは樽を使ってない点。樽使ってないんだね、意外。アルコール度数は13.0%。残糖は4.5g/l、PH3.77、総酸は4.8g/l。カベルネ・ソーヴィニヨンに近い数値だ。
飲んでみるとですね、前述したように私はこの品種に関する知見がまったくないのだが私が「サン・テミリオン味」と認識している味だった。いわゆるサンテみ(いわゆらない)。メルローに関してはふくよかで女性的みたいに書いてあることがよくあるけどなんですかね。そういう印象ではない。
プラムのような果実味がしっかりあるけど、ハーブ的な草っぽさと意外としっかり酸味もあって、印象はむしろシャープ。樽使ってないからなのかな。やや酸味、渋みが強い感じがするけどふつうにおいしい。サンテみがある。
と、3種類とも大いに楽しめてしまった。ワインにハマって2年半、私もいいワインを(たまに)飲んだりして舌も肥えてきちゃったからなあ、今更コノスル ビシクレタに戻れるかな〜? みたいに思わないでもなかったがゴメン余裕でした。私の舌がしょうもないのかコノスルがすごいのか。おそらく両方だけどいいんですおいしくワインが飲めるなら。
発表! コノスルランキング【WEEK1】
最後にコノスルランキングの発表だ。マジで悩むなこれいきなり。どれもおいしかったんですよホント。ただ、いきなり「同率」とかいっちゃうのも寒い。ランキングは1位から13位までしっかり出してこそ面白い。
というわけで今回飲んだ3本に順番をつけた。以下だ。
【コノスルランキング】
1 カベルネソーヴィニヨン
2 リースリング
3 メルロー
すべてのビシクレタを飲み終えた後、このランキングはどのようなものになっているのだろうか。我ながら興味津々だ。みなさんも、ぜひやってみてください。みんなでコノスルランキング発表しあってニヤニヤしたい。
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