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ボテガス・パラシオ「グロリオーソ セレクション エスペシャル」を飲んで、リオハとボルドーの歴史に思いを馳せる。【GLORIOSO SELECCION ESPECIAL】

ボテガス・パラシオ「グロリオーソ セレクション エスペシャル」を買ってみた

先日「やまや」で購入した1650円のクレマン・ド・ボルドーが妙においしかったので、二匹目のどじょうを狙って再びやまや探検へと向かった。そして棚をかきわけあれこれ物色した末に選んだのがボテガス・パラシオの「グロリオーソ セレクション エスペシャル DOCa リオハ」。これまた1650円なのに格付け上位のDOCaリオハですよヤダお安い……!

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しかもなんかこれなんかの100周年記念ワインみたいなことが書いてある。周年ワイン、大概おいしい説。こっそり調べたvivinoの点数3.9と激アツ。というわけで買った。

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レビュー数が十分に多く、かつ高得点なので期待大。

スペイン・リオハの歴史とボルドーからの影響

リオハのワインを飲むのはド初心者の頃にエノテカのセットワインを飲んで以来。というわけで調べると、リオハにおけるワイン造りは1850年代にお隣フランスからリシアーノ・ムリエタという人物がボルドーで学んだ醸造技術を持ち帰ったことで近代化がはじまり、その後1870年代にフィロキセラ禍に見舞われたフランスから醸造家たちがやってきてさらに発展したようだ。

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リオハの位置。フィロキセラ禍の折、ボルドー醸造家はピレネー山脈を越えてこの地を目指した(Té y kriptonita, CC BY-SA 3.0)

豊臣秀吉文禄・慶長の役朝鮮半島から連れてこられた陶工たちが唐津焼を編み出したとか、満洲からの引揚者たちによって今に連なる札幌ラーメンが生まれたとか、地理的に近い国同士の文化が混淆することが歴史上にはある。カバもシャンパーニュで修行した人がスペインに持ち帰った技術で生まれたっていうし。

マセレーションに大型樽を、熟成に225リットルのバリックを使用するボルドー方式を迎え撃ったのが、フェニキア人の時代からこの地で栽培されていたというブドウ、テンプラニーリョ。wikiによればその性質はカベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールなどに比べると「比較的控えめな性質」で、「樽の香りが容易にワインに移る」ことから、オーク樽での熟成との相性がいいというふうに説明されている。製法と材料のマリアージュ的なことが起きたわけですね。

様々な地理的歴史的必然と偶然が折り重なり、リオハはテンプラニーリョ×ボルドー製法という必殺技を編み出す。おいしいワインに歴史ありですなあ。

 

ボテガス・パラシオ「グロリオーソ セレクション エスペシャル」はどんなワインか

で、今回買ったワインの生産者、ボテガス・パラシオは1894年創業というから、ちょうどリオハワインが急速に発展した黄金時代に設立されたということになりそう。1917年に誕生したというブランド名の「グロリオーソ」は「栄光」という意味で、なんかこう往時のアッパーな感じを思わせる。そのブランド100周年を記念したボトルが、スペインを遠く離れたニッポンの片隅の歓楽街のど真ん中のやまやの店頭で私が手にした1本だったようだ。

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「グロリオーソ セレクション エスペシャル」を飲みました。

収穫は2014年。熟成区分はオーク樽熟成12カ月以上のクリアンサで、公式サイトによれば最低でも13カ月ミディアムローストのフレンチオーク樽で熟成後、最低でも6カ月に瓶熟後にリリースされるそうな。ではいよいよ飲んでみたいと思います。

 

ボテガス・パラシオ「グロリオーソ セレクション エスペシャル」を飲んでみた

グラスに注ぐとほんのりくすんだ紫色で、うーん、いい香り。ベリー系と、老夫婦が営む都心のエアスポットみたいな喫茶店に置いてある灰皿から漂うタバコの残り香みたいな香り。

飲んでみると、渋みと酸味が助さん・格さんのように護衛する隙間から水戸のご老公的存在感で果実味が顔を出し、その果実味の控えめ具合に先の副将軍的上品さがある。(若い方は『水戸黄門』で検索してください)。

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「なにかしら92点」みたいなシールが貼られていました。92点感あるよね。

端的にこれは非常においしくて、1650円でこの内容をボルドーワインの無限に近いラインナップから探すのはかなり難しいのでは、という気がする。安うま、ともまた違う、安本格、みたいな味。本格的な赤ワインが飲みたいなあ、カネないけど。みたいなタイミングでまた買いたい。

というわけで「やまや」ではここまで1000円台のワインを3本買って3打数3安打。やまやの探検を、引き続き進めていこうと思う。