ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ブラインドテイスティング挑戦記【WEEK11】

ワインマーケット・パーティのブラインドテイスティングに挑戦

今週も恵比寿のワインマーケット・パーティで実施されているブラインドテイスティングに参加してきた。

本日のラインナップは白・白・赤。薄め、濃いめ、薄めの3杯だ。さっそく1杯目からいってみよう。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / グラス1

1杯目のグラスは白ワイン。色は非常に薄い。香りからは草! とか、灯油! みたいな感じはなく、つまり中庸。そして飲んでみるとすごく蜜っぽさがある。

なんだろうこれ。ヴィオニエ、ミュスカ、リースリングとか……? 草っぽさはないのでソーヴィニヨン・ブランではない。バラっぽくもないのでゲヴュルツでもない。なんとなくトロンテスでもなさそうだ。シュナン・ブランってこともないがシャルドネの可能性は捨てきれない。

以前間違えたガヴィ(コルテーゼ)にも似ていて、イタリアワインの可能性も十分にあるが、私はよくわからないと「イタリアワインの可能性がある」と言い出しがち。要するによくわからない。いったん保留としておこう。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / グラス2

続いて2杯目のグラスに移る。外観は淡い色調だった1杯目とは異なるリッチなゴールドで、グラスの壁面を伝う液体の粘性も高め。

香りはバターやハチミツ。飲んでみるとかなりバニラ。バター、蜜、バニラ、でもってちょっとアーモンド。バタリーでビッグでボールドで樽のドネ、要するにカリフォルニアの樽の効いたシャルドネで間違いないんじゃないだろうかいやこれさすがに。ワイン飲み始めのころにめっちゃ飲んだ味がする。これが間違っていたらお前はなにを飲んでいたんだ、という話になる。

樽の効いたブルゴーニュの可能性はある。南アフリカで樽をガンガンに効かせる生産者でもこういうシャルドネ造る人がいるけどこのスタイルならカリフォルニアしか私のワイン習熟度では導き出せない。

というわけでこれはカリフォルニアのシャルドネだ。店頭の棚に並んで半年。ボトル熟成半年。樽熟成1年。てことは2年前のヴィンテージってことで2021。アルコール度数は高いはずで14%か、あるいは14.5%か。15%の可能性も排除できないから間をとって14.5%でいってみよう。

アメリカ/シャルドネ/2021/14.5%でファイナルアンサーだ。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / グラス3

続いては3杯目、少し色の薄い赤ワインが入ったグラスを見ていこう。

グラスのふちがちょっぴりオレンジがかったルビーレッド。この色の漢字を私は熟成だと思い続けていたのだが、このブラインドテイスティングに参加すること11度、これってピノ・ノワールの色だよね、という気が今はしている。熟成したワインの褐色とはなんか違う気がする。

飲んでみると香りはバラ。渋みは強く、酸味も強いけれども奥に果実もキチンといる。あと数年熟成させたら花開いてトロンとおいしいワインに化けそうな気配。これはもう若いピノ・ノワールにほかならないでしょうよ。

2杯目は王道の、というか誰もがイメージする通りのカリフォルニアのシャルドネだった(はず)。ならばこれは王道のピノ・ノワール、すなわちフランスはブルゴーニュピノ・ノワール(のはず)だ。

フランス/ピノ・ノワール/2020/13.5%と予想した。ただ、先日飲んだ印象だと2020ヴィンテージめちゃくちゃあったかい印象だったんだよな。そこだけが懸念点である。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / グラス1ふたたび

さて、保留にしつつ2杯目、3杯目をテイスティングし、それぞれに答えを出してきた上で改めて1杯目飲んでみると、最初は思い浮かばなかった品種が脳裏に浮かんだ。2杯目、3杯目は王道だった。ならばこれも王道ではないのか。

というわけでこれはボルドー・ブランだ。色はあまり濃くないがエキス分は豊富で豊かな酸とリッチな蜜が同居している。これすなわちセミヨンとソーヴィニヨンの合体技にほかならぬ。セミヨンとソーヴィニヨン、どちらを書いても正解というタイプの問題と予想! そしてどちらがメインかと言われればセミヨンだ。なんとなく!

フランス/セミヨン/2020/14%これでお願いしたい。ヴィンテージは2021か2020か2019か。ただ、寒い年だったという2021の印象はないのでこれも間をとって2020とした。どれも王道産地すぎるしどれも王道品種すぎるがこれはもうそう思ってしまったんだから仕方ない。

 

ブラインドテイスティングWEEK11の結果は!?

というわけで以上のように私は予想した。この文章を書いているのは2023年8月1日の19時01分。現時点で正解は発表されておらず、したがってこの予想が正しいかどうかは神(ワインマーケット・パーティ沼田店長)のみぞ知るという状態だ。

果たして私の予想は正しかったのだろうか? 「解答編」は正解発表後に追記したいと思うので、乞うご期待である。

<以下追記>

さて、ここからは解答フェーズだ。果たして私の予想は正しかったのだろうか。いざ、答え合わせをしていこう。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / 正解発表:1杯目

予想:フランス/セミヨン/2020/14%

正解:南アフリカ/シュナン・ブラン/2021/13.5%

「シュナン・ブランじゃない」って書いたけど思いっきりシュナン・ブランだった。正解銘柄はジュリアン・スカールの ボーン・オブ・ファイヤー。ジュリアン・スカールはアルザス南アフリカの2拠点でワインを造る生産者。

私の繊細すぎる舌が南アのシュナン・ブランのなかに流れるフランスの風を感知してしまったのかもしれない言い訳ですさーせんッッ!!!

というわけで正解項目はゼロ。幸先わるっ。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / 正解発表:2杯目

予想:アメリカ/シャルドネ/2021/14.5%

正解:アメリ/シャルドネ/2020/14.5%

これはさすがにアメリカのシャルドネで、3項目的中。レベル・リッジのカリフォルニア シャルドネアメリカンオークで9か月熟成させているのだそうだ。私が「たるどね!」と感じる味は、そうか、アメリカンオーク由来なのかもしれない。フレンチオークとの味わいの違いを感じられると今後に生きそうだ。

税込3300円をお得に感じる、おいしいワインだった。

 

ブラインドテイスティングWEEK11 / 正解発表:3杯目

予想:フランス/ピノ・ノワール/2020/13.5%

正解:イタリア/ネッビオーロ/2012/14.5%

思い切りピノ・ノワールじゃなかったし色合いは熟成由来だった…! というわけで3問目も大惨敗。私はイタリア品種が出ると100%外すマンであることがほぼ確定したので、この秋はイタリアワインばっかり飲みたい。

正解銘柄はグラッソ・フラテッリのバルバレスコ ヴァッレ・グランデ。不正解だったがこれも素晴らしいワインだった。

というわけで今回は45名中31名が4問以上正解というやさしい回。ま、私は3問しか正解できなかったんですけどね(部屋の隅で畳をむしりながら)。

来週は出張で行かれないが、この悔しさを胸にまた次チャレンジしていきたい。当たることも外れることもあるけれど、みなさんもぜひブラインドテイスティングに挑戦していただきたい! きっと新しい発見があるはずだ。

 

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