ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ブラインドテイスティング挑戦記【WEEK12】

ブラインドテイスティング挑戦機【WEEK12】

一週のお休みを挟んで恵比寿のワインマーケット・パーティで実施されているブラインドテイスティングに参加してきた。本日のラインナップは白・赤・赤。

個人的には白より赤のほうがずっと難しいと感じるので苦手回だが私は逆境大好きっ子(45さい)。今回こそパーフェクトを目指し、さっそく1杯目からいってみよう。

 

ブラインドテイスティングWEEK12 / グラス1

まず1番目のグラスだが、色だが横に並んだ水のグラスと区別つかないレベルで薄い。色から予想されるのは甲州ですかね世界のワイン用ブドウのなかで一番色が薄いですからね甲州は。

ただ実際に飲んでみると、甲州に思えるんだけど決定的に甲州ではないという、以前名刺交換してると思うんだけどもしかしたらしてないかも……みたいな味わい。グリューナー・フェルトリーナーとかピノ・ブランとか可能性としてはソーヴィニヨン・ブランも残る。

正解は甲州ソーヴィニヨン・ブランを50%ずつブレンドしたワインでした! と言われたら納得するのだがそんなワインがこの世にあるのかどうかは謎だ。

淡麗な味わいながら、少しの蜜感があとを引いてスイスイ飲める味わい。日本ワインでいえば、アルバリーニョはありえるだろうか。あとはなんすかねこれ。竜眼(別名・善光寺)……? いやさすがに出ないでしょう竜眼は。

一抹の不安が残るが、日本/甲州/2022/11%と予想した。でも甲州ならではの和柑橘みたいな苦味がない気がしてどうも不安だというすっきりしない回答だ。

 

ブラインドテイスティングWEEK12 / グラス2

続いて2杯目。外観はグラスのふちがほんのわずかにオレンジみがかった紫色。香りはなかなかパワフルで、不愉快じゃない革製品のような香りに、香りの段階で甘さを感じるほどの複数のベリーを煮詰めた手作りジャムみたいな香りがする。

この感じはオーストラリアのシラーズとか? という香りの印象とは裏腹に、飲むと果実が意外とそこまで強くはなく、スパイシーさも感じない。いやこれはシラーではないでしょうよ。

じゃあなんだろう。候補に挙がるのはボルドー品種だろうか。カベルネ・ソーヴィニヨンか、メルローか。渋みは穏やかなんだけど角の丸さはあまりなく、印象としてはカベルネ・ソーヴィニヨンメルローの中間、あるいは両者のブレンドとなる。

となると可能性としてはチリのカルメネールが浮上してくるわけなんすよチリワイン好きとしては。単独では際立った個性を発揮しないけれども単独でボルドーブレンド的味わいを出してくるといった意味で。

でも出るかなあ、チリのカルメネール。私は大好きだが体感値だれもチリワインに興味ないしな(言い過ぎてるのは知ってる)。

わかんないときは大抵イタリアワインの法則というものが私にはあるが、虫喰いだらけの私のイタリアワイン辞書に正解を見つけるのもまた不可能だ。ならば仕方ない、直感に従うのみである。

というわけで、チリ/カルメネール/2019/14%と予想した。

 

ブラインドテイスティングWEEK10 / グラス3

3番のグラスはグラデーションのない濃いめの紫色で、色の印象通りの紫色のベリー、そして青畳のようなフレッシュな香りが漂う。飲んでみると味わいはすごくやわらか。果実がしっかりといて、渋み穏やか酸味はしっかりで非常においしい。

じゃあ品種がわかるのかと問われればこれは別問題だ。むしろさっぱりわからない。今週「これはわかった!」っていうのひとつもないなしかし。

ただ、色からも味わいからも赤い果実のニュアンスはないように思える。あくまでも色味は紫。そしてそれこそ紫芋みたいなほっこりした甘さのようなものを感じる。となればもうこれはメルローくらいしか残らないのではないでしょうか。

そしてじゃあどこのメルローなんだとなる。フランス?それともカリフォルニア? チリに南アにフランスに日本にといろいろあるけどこの果実の感じは太陽さんさん爽やか3組な地域(なにを言ってるかわからない人は身の回りの40代をつかまえて聞いてください)! つまりカリフォルニアで決まりだコノヤロー! ということでアメリカ/メルロー/2020/14.5%と予想した。

 

果たして正解は!?

ワインマーケット・パーティのブラインドテイスティングは毎週月曜・火曜の開催で、正解発表は火曜日の閉店以降。記事公開時点では正解はわからない。ていうか今回、初の0点の可能性まである気がしております。

果たして私は正解できているのだろうか。乞うご期待である。

あと今回からワインマーケット・パーティでのブラインドに関するXのポスト(慣れない)には #パーティブラインド のハッシュタグをつけることにした。自分のツイートをまとめて見るのが主目的だが、みなさんもよかったらご活用ください。

【追記】

さて、今週もワインマーケットパーティの各種公式SNSで正解が発表されたので、答え合わせをしていきたい。果たして私の予想は当たっているのだろうか?まずは一杯目から見ていこう。

 

ブラインドテイスティングWEEK12 / 正解発表:1杯目

予想:日本/甲州/2022/11%
正解:日本/甲州/2021/11%

というわけで正解だったのだが、私の予想をX(twitter)で見た方々から「1杯目はミュスカデではないか」という声があり、私自身も「1杯目はミュスカデだったかも…」と正直思っていたこともあって正解なんだけど不正解感があるというモヤモヤした感じになった。

正解のワインは鳥居平・今村の「菱山・鳥居平・ブラン キュヴェ・ヒデカ」。価格は3520円のワインだった。よくできてるなこれ!

 

ブラインドテイスティングWEEK12 / 正解発表:2杯目

予想:チリ/カルメネール/2019/14%
正解:フランス/メルロー/2014/12.5%

素直にメルローで良かったんだよ。カルメネールの可能性、浮上しなくてよかったんですよ。

ただ懸命なる読者諸兄姉はご存じの通りカルメネールはもともとフランス・ボルドーからチリに持ち込まれ現地で長らくメルローだと思って栽培されていた品種なので実質メルローみたいなもんなんですよ。メルローみたいなもんなんだッ(目に涙を浮かべてTシャツの裾を固く握り締めながら)。

銘柄はボルドー右岸・ポイヤックのシャトー・クリネのエール・バイ・クリネ2200円。微妙に安ワインなのもカルメネール感を引き立たせたと思うんすよ言い訳に過ぎないのは知ってる。マジで1問目正解しておいてよかった。

 

ブラインドテイスティングWEEK12 / 正解発表:3杯目

予想:アメリカ/メルロー/2020/14.5%
正解:アルゼンチン/マルベック/2018/14%

というわけでアメリカのメルローではなくアルゼンチンのマルベックだった。これはアルゼンチンのマルベックを飲んだ経験自体が少ないので間違えても仕方がない。

銘柄はホセ・ズッカルディのマルベック。5500円するワインなのだそうで、今回一番おいしいと感じたのもやはりこのワインだった。高いワインはうまい。

濃い紫色、紫色のベリーの感じ+少しの青っぽさ+温かみのある甘さ、をマルベックの特徴として仮登録しておきたい。

まとめると、今回は結局甲州しか正解できず、結果は12項目中3項目的中といういつも通りのうだつのあがらない結果となった。低値安定の常態化に伴う読者離れの懸念が深刻なのでみなさんなんとかよろしくお願いします…!

ともかく以上のようにワインマーケット・パーティのブラインドテイスティングは全然当たらなくても楽しめる。私は店の回し者でもなんでもないただの一般人に過ぎないが、ともに挑む仲間はつねに大募集中だ。みんなで挑もう、#パーティブラインド