ワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングにリベンジ
<前回のあらすじ>
ワインマーケット・パーティが月曜日と火曜日に開催しているブラインドテイスティングイベントに参加したら惨敗した。
前回のブラインドテイスティング、私の結果は惨憺たるものだった。2005年の日本シリーズにおいて阪神タイガースが千葉ロッテマリーンズに4戦合計33-4の歴史的スコアで大敗を喫したレベルの惨敗具合であった。
当然このままでは引き下がれないので、前回はなにかの間違いだったんだ僕は本当はもっとできるんだお母さんもそう言ってたんだと今週も東京・恵比寿のワインマーケット・パーティ(WMP)に向かった。
WMPのブラインドテイスティングは参加費1100円。テイスティンググラス3つに注がれたワインの品種、産地、アルコール度数、生産年をノーヒントで当てるというもの。パーフェクトに当てればお店で使える10000ポイントがもらえる。
前置きは以上だ。ブラインドテイスティングのガチ予想、早速行ってみよう。
ブラインドテイスティング【1杯目】
まず1杯目。目の前には白ワインのグラスがある。
香りは……アロマティックな印象だ。だが草っぽい感じはない。つまりソーヴィニヨン・ブランではない。バラやライチっぽくもない。ならばゲヴュルツトラミネールでもない。そしてピノグリみたいな厚みもないしリースリングみたいな丸みを帯びた感じもないし甲州みたいな凹凸がない感じでもない。シュナンブランでもないじゃあなんなんだよアンタッ
と情緒がヤバくなりつつ考えていくと、残る選択肢が少なくなっていることに気づく。ピノ・ブランとかグリュナー・フェルトリーナーとかだったらお手上げだ。品種特徴ぜんぜんわかんない。これで「正解はカリフォルニアのシャルドネでした」とかだったら私は泣く。さめざめと泣く。
じゃあなんなんだろう? あとアロマ系の品種ってなにがあったっけ? あ……ヴィオニエ? ということで、ヴィオニエにした。原産国はフランス。ヴィンテージは2021。アルコール度数は12.5度と予想。
ブラインドテイスティング【2杯目】
続いて2杯目だが……あれ、このワイン、飲んだことある気がする。
めちゃくちゃ知っている味だ。甘やかで、果実のボリュームがあって、アロマティックないい香りもするイタリアのワイン。そうだ、ドンナルーチェだ!
ドンナルーチェめっちゃうまいんすよ↓
え、てことは品種は……嘘だろマルヴァジア・ビアンカ? わかんないけどブラインドテイスティングでマルヴァジア・ビアンカって出る感じなんですかね? 私は出ないと思う。
しかしながら一度思ってしまったものは簡単に覆せない。ほかに選択肢がまったく思い当たらなかったのでイタリア/マルヴァジア・ビアンカ/2020/14度と予想した。絶対当たってないことだけがわかる。(ちなみにあとから調べたらドンナルーチェの品種はマルヴァジア・デル・ラツィオ、グレコ、シャルドネのブレンドでした)
ブラインドテイスティング【3杯目】
さて最後の1杯だが、これもめっちゃくちゃ難しい。香りも味も第一印象はカリフォルニアワインのカベルネ・ソーヴィニヨン。なのだが色が薄いんですよこれが。グラスの向こう、透けちゃってる。すけすけソーヴィニヨン状態。カリフォルニアのカベソーってグラスの向こうが透ける感じでしたっけ!?!?!?
しかし味はやや甘酸っぱいもののカリフォルニア・レッドな味わいなのだ。どうなってんのこれ。じゃあシラー? あるいはサンジョヴェーゼ? あるいは薄うま系テンプラニーリョだろうか。全集中! 酒の呼吸! ガチでぜんぜんわかんない!
最終的には味わいはカリフォルニア、色は薄めということで、カリフォルニアよりちょっと北なんだけどその中では暖かめの産地のピノ・ノワール、という玉虫色の結論を導き出し、アメリカ/ピノ・ノワール/2019/13.5度と予想した。うーん、苦しい。
というわけで「あれ? これパーフェクトいっちゃうんじゃない?」みたいな相手を舐めてかかって一瞬でやられるタイプのバトル系漫画の雑魚みたいな態度で臨んだ前回から一転、当たってる気が1ミリもしない状態での答え合わせとなった。いやー今回難しかった。
ブラインドテイスティング解答編【1杯目】
予想:フランス/ヴィオニエ/2021/12.5度
正解:イタリア/コルテーゼ/2021/13度
いやコルテーゼって。コルテーゼはピエモンテの白ワイン・ガヴィに使われる品種なのだがガヴィ2回くらいしか飲んだことないよ! わかんないよ! WMPのインスタグラムで公開された正解画像には「今回は1問、ちょっと難しいかな・・・と思いつつ出してみました!」というWMP沼田店長のコメントが付されていたが、おそらくこの問題のことを指したコメントだと思われる。
というわけでこれは正解に辿り着ける可能性がほぼなかった。「なんとなくフレッシュだし」と予想したヴィンテージだけが正解という端的にカスリもしてませんという結果だ。いやコルテーゼって。
ブラインドテイスティング解答編【2杯目】
とはいえまだあと2杯ある。1杯目がイタリアの土着品種なので2杯目もイタリアである可能性はほぼ皆無と言ってよく、イタリアのマルヴァジア・ビアンカと予想した私は戦わずして敗北がすでに確定しているわけだが2杯目いってみよう。
予想:イタリア/マルヴァジア・ビアンカ/2020/14度
正解:フランス/ミュスカ/2020/13.5度
だからマルヴァジア・ビアンカなわけないんですよはじめっから。正解はアルザスのミュスカ。そうかミュスカか……そしてアルザスか…。なぜかヴィンテージだけ当たってるという奇跡は起きたが、こちらもカスリもしてませんという結果となった。ドンナルーチェはどこにいったんだよ。
ブラインドテイスティング解答編【3杯目】
すでに満身創痍だが、敗北が決定するまで私はまだ負けていない。抜き身の剣を杖代わりに、無明逆流れの構えでもって3杯目に向かっていこう。
予想:アメリカ/ピノ・ノワール/2019/13.5度
正解:アメリカ/ジンファンデル/2021/14.7度
ジンファンデルをピノ・ノワールと回答してしまったのかマジか。そして最初の印象がカリフォルニア・レッドだったのになぜジンファンデルを想起しなかったのか……涼しい年、涼しい土地なら薄うまジンも選択肢としてあり得た。今回の3杯で唯一ワンチャン正解にたどりつける道筋があったのに……正直1ミリも考えませんでしたッッ!
というわけで今回も私のブラインドテイスティングは終わった。今回も品種は全外し。産地とヴィンテージがなんとなく当たり、前回と同じ12問中3問正解という結果となった。100点満点でいうと25点ね。つまり惨敗だ。どうしてこうなった。
ちなみにWMPのブラインドテイスティングは結果を自らが口外しない限り(あるいは最高得点を獲得しない限り)挑戦した事実が公開されることはない。私のように己の恥をわざわざ満点下に晒すという専門機関を受診したらなにがしかの病名がつきそうな行為を行わなければ恥ずかしいとか自分にはハードルが……とか感じずに誰でも気楽に楽しむことができる。
ご覧の惨状の私がこれだけ楽しめているんだから、きっと人類ほぼ全員が楽しめるので、みなさん、月曜・火曜はWMPにGOである。私は今のところ2連敗だが、なあに勝つまでやれば敗北は過程に過ぎぬ。ちょっとハマりかけてる予感なので私もまた行きます。
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