ワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑戦してきた
さて今週も恵比寿のワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑戦してきたのでレポートしていきたい。
今回は作戦を変えてみた。今までは3杯のワインを少しずつ飲み、それぞれの新世界・旧世界その他もろもろのバランスを考慮して予想していたが、今回は一杯のワインの答えを出すまでほかのは飲まない作戦。
出題者であるワインマーケット・パーティ沼田店長がSNS発信しておられた「目の前のグラスに向き合ってください(ヒマワイン意訳:余計なこと考えないでください)」という趣旨のメッセージを受け、ただひたすら1杯のワインと向き合う坐禅スタイルでの挑戦だ。
そして、あくまでも目の前のワインと向き合っていくので、産地がカブろうが、先週同じ品種が出題されていようがすべて無視していく。メタ予想をすべて排除し、虚心坦懐目の前のグラスの中身を当てに行く作戦だ。
ブラインドテイスティングWEEK7/グラス1
ワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑戦してきた
そんなこんなでまず一杯目だが、外観は非常に色が薄めで、とても甘やかな香りがする。
飲むとドライで酸強め。あふれんばかりのトラミネみ。そしてめっちゃフレッシュ。これはさすがにゲヴュルツトラミネールではないのだろうか。
アルザス……とか? でも、私はこれに似たワインを過去に飲んだことがあるのだ。そう、今はなきコノスル レゼルバ エスペシャルのゲヴュルツトラミネールだ。あのワイン、ハマりたてのころ飲みまくったんだよな。懐かしい。ここはチリでいくのがスジだ。
チリ/ゲヴュルツトラミネール/2022/13%と予想した。
ブラインドテイスティングWEEK6/グラス2
1のグラスを飲み干して、2のグラスへと移る。2は熟成香なのか、酸化ニュアンスなのか、少し熟成したシャンパーニュのような香りがする。
ボディがしっかりしていて、アルコール度数は14.5%くらいありそうだ。ヴィンテージもこれは熟成がある程度進んでいると考えていいはずで、2017といいたいけれども2018と予想する。
熟成したシャンパンっぽい香りがするんだから品種はシャルドネだ。先週もシャルドネが出ているがシャルドネだと思ったらシャルドネなのだ今回はメタ予想抜きでいくんだかんな!
というわけでシャンパーニュのシャルドネみたいな味がするんだからフランスのどこかのシャルドネだ。ラングドックとかプロヴァンスとか。それがどこかはわからないが、ともかく泡のないシャンパーニュっぽいなあと思ったのだからこれはフランスのシャルドネなのだ。そしてこのワインは非常にうまい。いいワインだと予想。ズバリ……4800円税抜きッ(聞かれてない)!
というわけでフランス/シャルドネ/2018/14.5%と予想。なあ自信、オレ先に行ってるからあとからついて来てくれよな!
ブラインドテイスティングWEEK6/グラス3
続いて3番だ。この日最初で最後の赤ワインだが、これが全然わからない。赤ワイン味だ。この赤ワインは赤ワインの味がするので、解答欄に「赤ワイン」と書いてアディオスと帰宅したいところだがそんなことをしたら次回出禁になる可能性がある。
色は濃いめで、どちらかというと赤より紫の印象。液体の粘性は高めで、冷たい印象はない。産地は暖かいんじゃないすかね……?(スタッフの方の顔を上目遣いで覗き込みながら ※香川照之の顔真似で)。
ドイツではなく、ピノ・ノワールではない。どちらかというとスパイシーなニュアンスがあるので、メルローでもないと思うたぶん。なんかちょっと古めのクルマのレザーのシートみたいな香りがするんですよこれ。なにこのドライブ・マイ・カー。
印象としてはボルドー品種なんだけどガチでわからないので暖かいっぽいところのボルドーっぽい品種ということでスペインのテンプラニーリョ……? これはダメだ。ひさしぶりにまったくわからなかった。
スペイン/テンプラニーリョ/2018/14%と予想したがそのすべてにロジックが存在しない、つまり勘だ。無念だ。
果たして正解に辿りつけたのか?
さて、本来であればこの記事は「解答編」へと続くのだが、今週はまだ解答が発表されていない。というわけで本稿はここまで。明日、解答が発表されてから記事を完成させる予定だ。
果たして私の予想は当たったのか、否か。ぜひ明日チェックしにきていただきたい。
【追記】
ここまでを発表前に書き、以降の内容は火曜日の夜の正解発表後(ワインマーケット・パーティのブラインドテイスティングは月・火曜日に開催され、火曜日の夜に正解が発表される)に書いている。いざ正解発表いってみよう。
ブラインドテイスティングWEEK7/正解発表:1杯目
予想:チリ/ゲヴュルツトラミネール/2022/13%
正解:アルゼンチン/トロンテス/2022/13.5%
言われてみれば納得なんですよ。正解は「クマ オーガニック トロンテス」。めっちゃ飲んだことあるやつなんすよ。「これに似たワインを過去に飲んだことがある」という部分とヴィンテージだけが正解というめっちゃくちゃ悔しい結果となった。
ブラインドテイスティングWEEK7/正解発表:2杯目
予想:フランス/シャルドネ/2018/14.5%
正解:フランス/サヴァニャン/2017/13%
正解はジュラ。これはいわゆるヴァン・ジョーヌといっていいのだろうか。黄色いし酸化的な造りだしヴァン・ジョーヌは頭に浮かんだんだけどヴァン・ジョーヌは過去に30ml(試飲)とかしか飲んだことないからおこがましくて俎上に挙げられなかったんすよ純度100%の負け惜しみに過ぎないけど。
ともあれ「フランス」という点だけは当たった。悲しみの的中2項目目だ。販売価格は6050円税込。税込5280円(税抜4800円)の予想は当たらずとも遠からずだったが絶妙にドヤれない外しかた。早くも本日2杯目だ。
ともあれドメーヌ・ド・モンブルジョ サヴァニャン レ・ブード 2017、ブラインドなのに飲み干すのが惜しまれるような、とてもおいしいワインだった。
ブラインドテイスティングWEEK7/正解発表:3杯目
予想:スペイン/テンプラニーリョ/2018/14%
正解:イタリア/サンジョヴェーゼ/2017/14.5%
かすりもしてねえ。予想通りと言おうかこれは清々しいくらいの外しっぷりだった。サンジョヴェーゼはもちろん候補としては頭をよぎったが、まさによぎっただけ。よぎるだけなら猫だってなんだってよぎるんですよ。
これがサンジョヴェーゼの味なのだ、ということを脳裏に刻んで残りの人生を生きていきたい、そう強く思う結果となった。サンジョヴェーゼのことを私はなにひとつわかっていない。
※
というわけで12項目中の正解は先週に引き続き2項目。完全無欠の討ち死にではあったが、1と2に関しては正解にたどりつくチャンスはゼロではなかったので、また来週がんばりたいです自分。
そしてイタリア品種はもっと真剣に向き合わねばならぬ。イタリア品種だけの飲み比べとかやりたい。