カッシェロ・デル・ディアブロ シラーズを買ってみた。
用事があって池袋のヤマダデンキに行ったところワインコーナー全品半額というとんでもないセールをやっていた。こんなもん買う一択だわとモンテス クラシックシリーズ シャルドネ、ヴィーニャ エスメラルダ、カッシェロ デル ディアブロ シラーズの3本をカゴに蹴り込み、その夜のご近所飲み会に2本を持ち込んだのだがそこで飲んだカッシェロ・デル・ディアブロ シラーズが妙においしかったのだった。
カッシェロ・デル・ディアブロ。輸入元はキリン。コンビニでもスーパーでもどこでも売ってる安ワイン。生産者はチリのコンチャ・イ・トロ。蔵に盗人がこないようにこの蔵には悪魔(ディアブロ)がいるぞと主人が噂を流したのが名前の由来、みたいなところまではなんとなく日本人の基本的教養として知ってる。教養としてのディアブロ。
で、私はこのワインをほぼ飲んだことがなかったのだ。どこでも売ってるし名前の由来にマーケティング臭を感じちゃって。なのだが、飲んでおいしかったのもまた事実なのでこれを機にガッツリ調べることにした。どこから調べるかと言えば、悪魔がいるという噂を流した蔵の主人からだ。
カッシェロ・デル・ディアブロとコンチャ・イ・トロの創業者、ドン・メルチョー
ドン・メルチョー、フルネームはメルチョー・デ・サンティアゴ・コンチャ・イ・トロ。名前長いな。ドンはスペイン語圏における貴人に対する損傷で、ラテン語の君主への尊称であるドミナスに由来する。支配を意味する英語のドミネートもここから来てるみたいですよ。ヒマだしワインのむ。は勉強になるブログですね(宣伝)。
ドン・メルチョーはコンチャ・イ・トロのフラグシップワインの名前になってる↓
なんの話だっけ。ドン・メルチョーの話だった。彼が生まれたのは1833年。コンチャ・イ・トロを立ち上げたのは1883年。じゃあその間の50年間なにやってんだとなるわけだが調べたらチリの大蔵大臣やってた。大物かよ。チリで政財界の大物が設立したワイナリーって意味ではエラスリスと同じ感じ。↓参照
さておき1883年、ドン・メルチョーはフランスはボルドーからブドウの苗木を輸入し、マイポヴァレーにワイナリーを建設する。ちなみに持ち込んだのは、カベルネ・ソーヴィニヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、メルロー、カルメネールだったそうだ。
ワイナリーは順調に発展し、1923年に株式公開。1933年に輸入を開始すると、1950年にはより規模を大きくしたとある。
カッシェロ・デル・ディアブロの歴史
さて、カッシェロ・デル・ディアブロだが、発足したのはなんと1966年と半世紀以上前で、マーケティング臭どころか普通に歴史あるブランドだったすみません私が間違ってました。フロンテラとかサンライズとはわけが違う感のある同社のビジネスの中核に位置するワインがカッシェロ・デル・ディアブロだった。
ちなみに公式サイトを見ると、カッシェロ・デルがつかないそのものズバリの「ディアブロ」というワインもあるようだ。これ日本で見たことないけどハロウィンシーズンとかに需要ありそうな気がする。誰か輸入してください。評価も高いみたいだし。
コンチャ・イ・トロの所有するブドウ畑の総面積は113平方キロメートル。山形県天童市の市域が余すところなくすべてブドウの畑っていうレベル。ピンとこないがとにかくすごい。このスケールを活かしてワインを造るわけだからおいしくないわけないんですよ普通に。
カッシェロ・デル・ディアブロと安うまシラーMAP
実際に飲んだシラーズも、シラーとシラーズの中間地点、エレガントと果実味の間の味わいでとってもおいしかったのだった。
キチンと果実味があり、胡椒的なスパイシーな香りもちゃんとしてとってもイージー・トゥ・ドリンク。1000円台前半のシラーズとして非常にいいと思う。大手強い。コノスルと同じ会社(コノスルはコンチャ・イ・トロが輸出専用のブランドとして1993年に設立)だけある。飲んだ2018VTが良いVTだったとかなのかな。とにかくおいしかった。
こうなるとしばらく放置していた安うまシラーMAPも再起動させていこう。寒くなってきたことだし。