ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ラキュイス・フェレー ブリュット ロゼ プルミエクリュ。一級畑のシャンパーニュを飲んでみた。

ラキュイス・フェレー ブリュット ロゼ プルミエクリュとラグジュアリーシャンパーニュ

ラキュイス・フェレーのロゼシャンパーニュラキュイス・フェレー ブリュット ロゼ プルミエクリュ」を飲んだ。

ラグジュアリーシャンパーニュ、という名前の楽天内のショップで購入したセットに入っていたうちの1本で、ラキュイス・フェレーはランスの南にあるプルミエクリュ村のセルミエに17ヘクタールを所有するという生産者。ラグジュアリーシャンパーニュの商品ページには1960年創業の比較的新しい造り手だと書いてある。

のだが、この記事によれば創業者は1960年以前からブドウを栽培しており、シャンパンの製造開始は1966年。これまでは個人客とレストラン向けの販売がほとんどで輸出はほぼ行なっておらず、栽培されたブドウの約半分はニコラ・フィアットやマムなどの大手メゾンに販売していたことから、日本への輸入は今回が初、なのだそうだ。

 

ラキュイス・フェレー ブリュット ロゼ プルミエクリュと協同組合

自社畑のブドウでワインを造っているならRM的なことなのかな、と思ったらさにあらずで、前掲の記事によれば「プレス、醸造ブレンド、キュヴェの瓶詰めを地元の協力者に依頼する一方、リドリング、ディスゴリング、リキュールの添加といった作業をドメーヌ内で行う」とあり、区分としては協同組合に分類されるのだそうだ。

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「自分の畑で収穫したブドウからつくられた原酒のみで、シャンパーニュをつくる(シャンパーニュ委員会『用語集』より。以下同)」レコルタン・マニピュラン(RM)でなく、

「組合員が栽培したブドウからつくられた原酒でシャンパーニュをつくり、組合ブランドとして出荷する」コーペラティヴ・ド・マニピュラン(CM)でなく、

「協同組合メンバーが自分の畑の収穫を組合へ持ち込み、組合製造ワインを自分のブランドとして出荷する」カタチになるのでレコルタン・コーペラトゥール(RC)ってことになるんだと思いますたぶん。

栽培(自社)→醸造・瓶詰め(組合)→動瓶/澱抜き/糖分添加(自社)、という流れ。これだと自社に醸造設備がなくても大丈夫なので理にかなってる感ある。

 

ラキュイス・フェレー ブリュット ロゼ プルミエクリュを飲んでみた

畑における品種の構成比はピノ・ムニエ70%、ピノ・ノワール15%、シャルドネ15%だそうで、土地自体がムニエとピノ・ノワールの栽培に向いているみたいなことが書いてある。今回飲んだキュヴェはムニエ80%、シャルドネ20%という比率。そこにムニエで造った赤ワインがブレンドされているのだそうだ。

果皮から色素を抽出するセニエ方式でなく、赤ワインを入れちゃうアッサンブラージュ方式。ロゼは基本前者によって造られるワインだが、シャンパーニュでは赤ワインを混ぜちゃってOKなのすごい。

ムニエといえば、シャクッと果実を丸かじりしたような果実味が魅力の品種だと個人的には思っているのだが、飲んでみると実際に果実感がすごく強い。販売価格7700円というだけに薄っぺらい感じがない骨太な印象で、シャンパーニュらしいパン的な香りと花の香りが豊かに漂う飲むウキウキ通り商店街状態。3日をかけてゆっくり飲んだが、初日は旺盛な泡を楽しみ、3日めはごく微発泡のロゼワインとしてコクがあっておいしい、みたいになった。

3本で1万円ちょっとのセットで買ったのだが、値段に対してこれはかなり良かった。このショップ、たまにめちゃくちゃお得なセールをやっているのでちょこちょこチェックしていこうと思います。

購入したのはこのセット↓