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クライン ムールヴェードル ロゼ。カリフォルニアでローヌ品種のロゼが造られる理由【CLINE MOURVEDRE ROSE】

ハリウッドセレブたちとロゼワイン市場

ジョン・ボン・ジョヴィブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーサラ・ジェシカ・パーカーカイリー・ミノーグ、スティング、ドリュー・バリモアキャメロン・ディアスの共通点を述べよ、という問題がクイズ番組で出たとしたら答えは「ロゼワインを造ってる」だ。

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クライン・セラーズ エンシェント・ヴァイン ムールヴェードル ロゼを飲みました。

セレブたちがこぞってロゼを造る理由は単純で、ロゼの人気があるから。アメリカでは前年比140%とか150%とかのレベルで市場が拡大し続け、ヴァン・ド・プロヴァンスドットコムによればフランスでは購入されるワインの3本に1本がロゼなんだそうだ。キテるぜ、ロゼ。

かくいう私もロゼが好きだ。私はしばしば白と赤を同じタイミング抜栓するんだけれども酒量の多くない(ボトル半分/日)私にはそれだと少し慌ただしい。その点、白赤両方の要素があるロゼは1本で満足できるので使い勝手がいいのだ。

クライン ムールヴェードル ロゼとムールヴェードルというブドウ品種について

というわけでクライン・セラーズの「”エンシェント・ヴァインズ” ムールヴェードル ロゼ」(クライン ムールヴェードル ロゼ)を飲むことにした。公式サイトによれば、ムールヴェードル76%、プリミティーヴォ19%、ジンファンデル5%というブレンド比率。プリミティーヴォ=ジンファンデル、のはずだけどどうなってるんですかね。

ジンファンデルといえばカリフォルニアを代表する品種。「ホワイトジンファンデル」としてロゼも人気だが、その誕生は1970年代。ある不作の年に果皮を一部のタンクに集めた結果、果皮なしのタンクでピンク色の甘いワインが生まれ、それをホワイトジンファンデルと名付けたところ意外なヒットになったというのがその起源のようだ(wiki情報)。果実味がくっきりあっていいですよね。ジンファンデル。

一方、今回の主役であるムールヴェードルに関してはほとんど印象がない。ローヌとかで使う補助品種ですよね、くらいのイメージしかなく、単独でどういう味わいなのかはまったくわからない。贔屓球団じゃない球団の先発6番手くらいわからない。あれ、左腕だっけ? 右だっけ? みたいな。

で、調べてみるとどうやらムールヴェードルはスペインが原産らしく、そこからフランスに伝播、ルシヨン、ローヌ、プロヴァンスなどフランスの南のほうで「地位を確立した」とある。そもそもAOCシャトー・ヌフ・デュ・パフ以北では気候的にうまく生育しないのだとか。

スペインからバンドで成功するのを夢見てフランスに来たけど北の土地が肌に合わず、ローヌでグルナッシュ、シラーと結成したバンド「GSM」でブレイクした、みたいなことですかね歴史的観点から見ると。果実味あふれるGことグルナッシュがギター兼ボーカル、エレガントなSことシラーがピアノ、でもって骨格とタンニンを与えるMのムールヴェードルはドラムって感じか。変則スリーピースバンドっていいですよね。

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カリフォルニアでローヌ品種を復活させた「ローヌ・レンジャー」とは?

さて、そんなムールヴェードルがアメリカに到着したのは1860年。大量生産ワイン用品種として使われていたが、20世紀末に上質な品種として見直されることになる。そのきっかけを使ったのが「ローヌ・レンジャー」なる団体だ。映画にもなった「ローン・レンジャー」のもじりなんだろうけどなんだよローヌ・レンジャーってかっこ笑い、みたいに思っていたらまさに今回飲んだクラインセラーズのオーナーがこの「ローヌ・レンジャー」の一員だった。

Wikipediaによればローヌ・レンジャーはローヌ品種を盛り上げようと集まったカリフォルニアのワインメーカーのグループなんだそうで、その活動はシラーをはじめ、グルナッシュ、ムールヴェードル、ヴィオニエなどの伝統的なローヌの多くのブドウの栽培を復活させるのに役立ったとある。やるじゃんローヌ・レンジャー。名前はアレだけど。地元の消防団がすごい頑張って地元の祭りを盛り上げた、みたいな感じがあってなんとも良い。

クライン・セラーズ自体が家族経営のワイナリーのようで、カリフォルニアのとくに安ワインが調べると大企業の傘下ブランドでしたっていうのが多いなか、なんとも好感が持てる。Wikipediaの固有ページも存在し、それによれば「フランスのローヌスタイルのワインとジンファンデルに特化している」とあるからさすがはローヌ・レンジャーだ。

このワインを購入した経緯↓

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クライン ムールヴェードル ロゼを飲んでみた

今回買ったのは、樹齢の古いブドウ樹から採れたブドウで造る「エンシェント・ヴァインズ」シリーズのひとつ。一部は樹齢100年を超えるブドウ樹から収穫された果実を破砕してプレスし、タンニンと色味を少しだけ抽出。残りのジュースは低温で発酵させたというから、白ワイン的に造ってるってことでいいのかなこれ。ヴィンテージは2018。いざ、飲んでみようと思います。

スクリューキャップをカリカリ回してグラスに注ぐと、うーん、渋い色。アメリカではロゼのことをピンクワインとか呼んだりするっていうけれどもこれはピングゴールドっていうのかな。あるいは使用する前の銅製のタンブラーみたいな色。限りなくオレンジ近いピンク。っていうかこれオレンジだな。色はオレンジです。

グラスからはハーブとか花とかを入れたボウルに熱湯を突っ込んだみたいないい香りがする。飲んでみるとアセロラみたいな酸味と果実味があって、後味に煎茶みたいな苦味と甘味があって、極めて整ってる。とてもおいしい。

このワイン、購入元のしあわせワイン倶楽部の現在の売価は定価から40%オフだそうで1716円税込。なのだが、公式サイトに記載された販売価格は20ドルだ。1000円台でこれが買えたのはかなり良かった。ブラインドプライシングをするならば安めに見積もって2560円って言いそう。ブラインドプライシングってなんだよ。ともかく、とてもオススメできるワインでした。