インドミタ デュエット・ピノ・ノワールを買ってみた
インドミタの「デュエット ピノ・ノワール2020」を飲んだ。twitterなどで高コスパとして話題となり、一時期品切れ状態にもなっていた人気ワイン。話題を集めていたタイミングのヴィンテージは2019だったと記憶しているが、2020ヴィンテージを買ってみたので飲んでみることにした。
チリの生産者・インドミタのワイン自体は過去にプレミアムレンジである「サルドス」を飲んでいる。このワイン、プレミアムレンジだっつってんのに価格は3980円と安く、しかも味わいはなるほどプレミアムだわいというおいしさで、まさに飲むユニクロ、あるいは飲むワークマンみたいな風情があった。
サルドスに関してはなんなら今年飲んだ赤ワインの中でも上位のおいしさだったので、今回の「デュエット」にも大いに期待している次第だ。
デュエット ピノ・ノワールのブドウが育つ産地「カサブランカバレー」とは
なんだけど、公式サイトが立派な割に情報が少ないんですよインドミタ。輸入元の都光の資料によれば2001年設立という若い生産者で、カサブランカバレーとマイポバレーに計500ヘクタールの畑を持っているのだそうで、どうやらデュエット ピノ・ノワールのブドウはカサブランカバレーで作っているようだ。
ちょっと話が逸れるけどカサブランカって「カサブランカ」でひとつの単語感があるけれども「カサ・ブランカ」なんですね冷静に考えると。カサ=家、ブランカ=白でホワイトハウスの意。「シャノワール」が「シャ・ノワール」で「黒猫」の意だと知ったハタチの頃以来の衝撃であるワインの話に戻ります。
カサブランカ・ヴァレーは南緯33度に位置するチリのDO(原産地呼称)。南緯33度って言われてもまったくピンとこないけど、南アフリカの主要産地である西ケープ州、オーストラリア最大の産地である南オーストラリア州などを横断するのが南緯33度線なのだそうだ。へー。
気候は冷涼で雨が少なく、シャルドネ、ピノ・ノワール、ソーヴィニヨン・ブランなどがよく育つのだそうだ。1980年代にチリのワイン産業が活性化したタイミングで木が植えられた、比較的若い栽培地なんだって。
今回のワインとは関係がないが、念のためマイポバレーについても調べておくとこちらは150年の歴史を誇るチリのワイン産業発祥の地。2955ヘクタールのブドウ畑の半分以上がカベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・ブレンドの生産に充てられているとある。
「デュエット」は、カサブランカバレーのブドウを100%使ったというワイン。いざ、飲んでみよう。
インドミタ デュエット ピノ・ノワールを飲んでみた。
グラスに注いでみると、チリのピノ・ノワールらしい濃い目の赤。で、第一印象はうーん意外とすっぱいな。2020ヴィンテージ 、開けるの早かったかなひょっとして、と思ったので初日は早々に撤退。2日目、3日目と分けて飲んだのだが日を追うごとにおいしくなっていった。
香りが開くというよりも、ウイスキーのロックの氷が溶けて液体がまろやかになるみたいに、ワインの角がとれ、酸味がおだやかになって果実味が顔を出してきた。チリのピノ・ノワールはときに果実味が前に出過ぎて樽の効いたブドウジュースみたいになっちゃうことなきにしもあらずと思うけれどもこれは良いバランスで、なるほど評判になるのも納得のおいしさだ。とくに3日目は好みの味になった。
インドミタ デュエット ピノ・ノワールの2019/2020ヴィンテージについての追記
ちなみに、2019ヴィンテージと2020ヴィンテージの違いについて、輸入元の戸塚尚孝氏に見解を伺うと、こんな答えが返ってきた。
「2020のほうが味わいが濃い感じがしました。しなやかな印象だった2019に比べ少し果実味ののった味わいだと思います」
まさに、2日目以降はそのような印象を受けた。初日も温度を上げながらゆっくり飲んだらポテンシャルを発揮したんだと思う。
インドミタは「サルドス」を頂点に、今回飲んだ「デュエット」シリーズ、さらに「グラン・レゼルバ」「クラシック」「無印」と価格帯が異なるシリーズが展開されている。定価1980円のデュエット・プレミアムがこの充実度だとすると、気になるのはさらに下のレンジ。
定価698円でスクリューキャップの無印ヴァラエタルシリーズとかも一度飲んでみたい、なんならコノスルと比較してみたいと思ったりしたのだった。楽しそうだなそれ。
このセットに入ってます↓
単品なら↓