グラン・クリュ・ヴィンヤーズ ピノ・ノワールを買ってみた
グラン・クリュ・ヴィンヤーズ ピノ・ノワールを飲んだ。以前安くておいしいピノ・ノワールを教えてくださいとtwitterで募集した際に、フォロワーの方に教えていただいたワインだ。
ワインは世界中に無数にあり、100人のワイン好きにオススメの3000円以下のピノ・ノワールを聞けば、答えは100通りではないかもしれないが、少なくとも90以上のワインの名前が挙がる。そのようにフォロワーのみなさんがオススメしてくださるワインを順次飲んでいくことで、私は常時おいしいワインにありつくことができる。みなさんいつもありがとうございます。まさに他人のふんどしでハッケヨイのこった状態である。「ヒマだしワインのむ。」はみなさんの善意で運営されております。
さて、グラン・クリュ・ヴィンヤーズだ。この生産者名を目にしたとき、私は思った。「すげえ名前だな」と。グラン・クリュ・ヴィンヤーズはブルゴーニュの格付け的な意味でのグランクリュとは関係のないアメリカワイン。東京ドイツ村(千葉県)を思わせる名称だ。大丈夫なんでしょうか。定価1300円とかなり安いし。
グラン・クリュ・ヴィンヤーズとブロンコワイン
さて、「グラン・クリュ・ヴィンヤーズ」という名前の生産者が存在するわけではなく、これはアメリカのワイン会社が所有するブランド名。調べると、おお、やってるのはカリフォルニア安うまワイン界の巨魁、ブロンコワイン先輩じゃないっすか!
「ブロンコワイン? 知らないな」っていう人も、カルディコーヒーファームの人気NO.1ワイン「レッドウッド」は知っているはずだ。ブロンコワインは「レッドウッド」の生産者だ。
ブロンコワインについてはこちらの記事で詳しく調べました↓
ところでこれは本当にどうでもいい話なのだが、このワインが自宅に届き、手で持った瞬間に私は思ったのだった。「これ、レッドウッドのボトルじゃない?」と。極端に背が低く、ものすごく軽い特徴的なボトルは、レッドウッド以外に記憶がない。
結果的に、レッドウッドとグラン・クリュ・ヴィンヤーズは同じブロンコワインのプロダクトであることが判明したのでこれはほぼ間違いなく正解。ブラインドでボトル当てるのすごくないすかなんの自慢にもならないのは知ってる。
グラン・クリュ・ヴィンヤーズ ピノ・ノワールはどんなワインか
さて、なにがどうなっているのかわからないが、ブロンコワインの公式サイトは現在アクセスできない。なので輸入元の布袋ワインズのサイトを見ると、その2016ヴィンテージはピノ・ノワール81%、19%は「Proprietors’ Blend」とある。これどういう意味だろう。「所有者ブレンド」。謎だ。誰か教えてください。
アルコール度数は12.5%、発酵・醸造は「ステンレスオーク+一部オーク」とある。「オーク樽」とは言ってないので、定価1300円の価格を思えばオークチップを使用しているのかもしれないし、樽を使っているのかもしれない。わかることはこれくらいなので、もう飲んじゃいましょう。
グラン・クリュ・ヴィンヤーズ ピノ・ノワールを飲んでみた
このワイン、グラスに注いだ時点でいい予感がする。薄いのだ色が。カリフォルニアの安ピノ・ノワールの多くは妙に濃い。でもって甘い。しかしグラン・クリュ・ヴィンヤーズはいい感じに色調が薄い。それでいて香りは1300円のワインと思えないほど強い。バニラの香りや枝付きレーズンみたいな香りがしっかりする。
飲んでみると梅干しみたいな酸味もはっきりとある。全米4位の生産規模を誇る生産者が、安い値段でブルゴーニュ的なピノ・ノワールをつくる、という明確な目的のもと、スケールメリットを活かしてビジネス的に一生懸命作ったみたいな味だ。ロマンはないかもしれないが、どっこい安いし味はいい。1300円のワインとしてきっちり納得のいく味がする。
というわけで、twitterでみなさんに教えてもらったワインを飲んでさえいれば私の人生は幸せなんじゃないか、という仮説がまた立証されたのだった。ありがとうございます。