ウルグアイのタナ「ボテガ ガルソン タナ レゼルバ」を手に取るまで
「いきなりステーキ」でウルグアイ産牛肉のステーキのキャンペーンをやっている、という看板を見かけ、こりゃウルグアイワインと合わせたらさぞかしおいしいに違いないとウルグアイワインを購入した前日に当該キャンペーンが終了していた、という小さめの悲劇が我が身に起きた。いきなり終売だったマジか。
一瞬ウルグアイ産牛肉を入手するところからやるかこうなったら、と思ったがさすがに面倒なのでワイン単体で味わうこととした。ウルグアイワイン、その実力やいかに。ちなみに飲むのはおいしいという評判を見かけたボテガ・ガルソンのタナ・レゼルバだ。ウルグアイといえばタナだ。
タナとウルグアイとボテガ・ガルソン
Wikipediaによれば、タナはウルグアイの「ナショナル・グレープ」なのだそうだ。ウルグアイにタナを持ち込んだのはパスカル・ハリアグという人物。そのブドウはウルグアイで大いに繁栄し、アルゼンチンへと広がり、やがてカリフォルニアにまで伝播していった。タナ、ウルグアイでは「ハリアグ」とも呼ばれてるそうですよパスカル・ハリアグさんすげえ。田中さんが持ち込んでたら「タナ」じゃなくて「タナカ」だった……!?
タナはタンニン語源でそれだけにタンニンが強くて云々みたいな説明をよく見るが、ウルグアイのタナは「エレガントでソフトなタンニンとブラックベリーの果実の香りが特徴」なんだそうで、さらに近年のクローンは「よりパワフルなワイン」を生産できるようだ。タナっつってもいろいろあるんだなぁ。
さて、今回飲んだワインの生産者ボテガ・ガルソンは南米を代表する経済人のオーナーが、自らウルグアイのガルソン地区を開拓し、オープンさせたというワイナリー。世界のトップ100ワインに、同国のワインとして初めて選ばれるなど評価の高い造り手だと輸入元のヴィノスヤマザキのサイトにある。
さてここで問題だ。みなさん「竡」って読めますか? 「立」に「百」で正解は「ヘクトリットル」だ。1ヘクトリットル=100リットル。「立=リットル」だから「竡=ヘクトリットル」。そのままか。あとこれはまったく関係ないけどウルグアイの漢字表記は宇柳貝だ。
ともかくガルソン タナ レゼルバは150ヘクトリットル入りのコンクリートタンクで発酵後、ステンレスタンクで6-12カ月熟成するとのこと。価格は680ウルグアイペソ。日本円で1663円で、ヴィノスヤマザキでの販売価格は2948円税込。
ボテガ・ガルソン タナ レゼルバを飲んでみた
そのお味はいかがなものかと、抜栓して飲んでみることとした。色は濃い目の紫色で、香りはなんですかねこれ。南米的な派手な香りは意外となくて、森の奥のワインショップ(個人経営)の店内、みたいな落ち着いた香り。
飲んでみても印象は大きく変わらず、古い喫茶店で文庫本読んで気がついたら2時間経ってましたみたいな落ち着きが得られる。これ意外だな。もっと果実味ドカン! タンニンドッカン! みたいな感じかと思いきや違った。
なんならロッテのブルーベリーガムみたいな味をちょっとイメージしてたけど、ボルドーのどこかで造られたワインですって言われたら「そうですか」と言って飲みそう。
ここで急に統計的なデータを出すと、日本人の一人当たりの平均年間牛肉消費量は5.8キロ(農水省発表、2015)なのに対し、ウルグアイ人は60キロなのだそうだやべえ。1日あたり166グラム。2日に1回300グラム超のステーキを平らげる、みたいな計算になる。
このワインも、どこかそれが念頭に置かれているように思う。肉の脂とか、旨味をいかすためには、ワインに求められるのは極端な個性とかではなく飲みやすく、中庸であることなんじゃないか。肉を胃の腑に流し込むことに最適化してる印象がちょっとあった。ウルグアイステーキと合わせたかったな話は冒頭に戻るけど。
タナのワインを飲むのはこれがはじめて。ほかのも飲んでみて、さらにこの品種への理解を深めていきたい。マジメか。
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