ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

おまけでもらったワインでしあわせになることはできるか? サンテロ ブラック ブリュットを飲んでみた。【Santero black brut】

ワインdeしあわせワインキャンペーンで本当にしあわせになれるかを検証する

ワインを買ったらワインをもらった。

私「ワインください」
店「ありがとうございます。お礼にワインをあげます」

という謎の商習慣が2020年4月の日本では一部横行している。ワイン通販サイトの「しあわせワイン倶楽部」で8000円以上お買い上げの方にスパークリングワインをプレゼントする「ワインdeしあわせキャンペーン」なる泡マーケティング(仮)としか言えないキャンペーンが実施されているのだ。ワインを買ってワインがもらえる。うーん、いい時代。

ただ問題は、そのワインのクオリティだ。いくらおまけでもらえるからっておいしくなければ意味がない。もしもその味わいに納得がいかなければ、昔とある作家氏に聞いた、「シャンパンで革靴を磨くとグロッシーになる」という都市伝説を検証するのに使う。あるいは豚肉とか煮ちゃうんだからねっと思わずツンデレみたいになる。

f:id:ichibanboshimomojiro:20200419165801j:plain

サンテロ ブラック ブリュットを飲みました




というわけで、ワインdeしあわせキャンペーンで本当にしあわせになれるかどうかを検証する、というのが本稿の趣旨である。

「最強お手頃泡」サンテロ ブラック ブリュット

さて、そのおまけワインの銘柄。輸入元のモトックスのサイトによれば「モトックス最強お手頃スパークリングワイン」とのこと。「最強」と「お手頃」のなんともいえない矛盾感はさておいて、ネットで調べると大体700〜1000円くらいで売られてるワインのよう。希望小売価格は税別950円だから、決して超ウルトラ激安ワインってことはない気がします。これはしあわせになれる予感。

モトックスのサイトによれば「ブリュット」は「残糖分が12g/L未満の辛口であるスパークリングワイン」が名乗れる規定」なのだとか。勉強になるなあ、モトックスのサイト。ブリュット=泡、みたいな雑な理解しかしていなかった昨日までの自分が恥ずかしい。

ブドウはグレーラ50%、シャルドネ30%、ピノ・ビアンコ20%。グレーラはプロセッコとも呼ばれていた品種で、イタリアのプロセッコ村ではプロセッコのことをグレーラと呼んでいて、グレーラで造られたワインだけがプロセッコを名乗れるのだとか。ゴメンなに言ってるかわからない。

ピノ・ビアンコはピノ・ノワールの枝変わり種であるピノ・グリのそのまた変異種(ピノ・ブラン)なんだとか。「ハーブあるいは柑橘系のさわやかな香りと、強い酸味、適度な苦みなどがあり、かなりこくのあるワインになる」とのこと。いいじゃないの。ボンゴレ・ビアンコ、ヴィノ・ビアンコに続く新たな単語を私は今日知った。

醸造はステンレスタンクでシャルマ方式。瓶内二次発酵しない方式。瓶内二次発酵を行なっているか、否かは私の味覚では判別不能。どちらも同じ「泡だな」程度の感想しか持ち得ないので、全然OKである(瓶内二次発酵ははえらい手間がかかるとなにかで読んだので、生産者の方は心からリスペクトします。念のため)。ちなみにシャルマ方式には「空気と接触しないためにぶどうのアロマを強く残したフレッシュなスパークリングワインが生まれ」るとかっていうメリットもあるのだとか。

サンテロ ブラック ブリュットの味わいは?

さて、しあわせワイン倶楽部からの荷物が届いたのは折良く金曜日の朝。この1週間も元気に終えられたことをことほいで、スポンと抜栓して飲んでみたんですけどなんでしょうこれ。まったく問題なくおいしい。イタリアのリモンチェッロというお酒が私はあまり得意ではないんだけれどもリモンチェッロに炭酸を加えて苦味を抑えたような味。レモンの苦味由来の苦味はないけれども、ハーブっぽい草系の苦味が加わってる感じ。春4月、夕方の涼しい風に吹かれて飲むのにどピッタリ。サンテロ ブラック ブリュットが出てくる蛇口があったら迷わず取り付ける。

というわけで、ワインdeしあわせキャンペーンで大いにしあわせになることができたのでした。ワインはブドウじゃなくてしあわせでできてる。

3桁円で買えるなら、なにかの折にまた買う。