ヒマだしワインのむ。

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インポーターの個性は見えるか? 「ラシーヌ試飲会」に参加してみた

ウィルトス主催「ラシーヌ試飲会」に参加した

過日、仕事がひと段落したので神宮前のワインショップ、ウィルトスの試飲会に出かけることにした。今回のテーマは「ラシーヌ試飲会」。インポーター・ラシーヌの営業の方が来て、同社が輸入するワインを試飲できる。インポーターごとの個性の違いも知ることができてまだ見ぬワインも味わえて一石二鳥な会である。参加費は飲食店の方が500円で一般1500円。

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ラシーヌのワイン12種類を試飲してきました。

ハズレを引くのもワインの楽しみの一部なような気もするが、やっぱりおいしいワインを飲みたい。となると、試飲会はベストな選択肢。しかも、インポーターの方から直接話を聞いて選べるのは最高だ。東京は人と人のつながりが薄くコロナウイルスが蔓延しオリンピックで地価が高騰して生活費も高いみたいに言われるがおいしいワインが飲めるからすべて帳消しで最高の街です。

ラシーヌ試飲会で気に入ったワインBEST4

今回試飲できたワインは12種類。泡2種類白3種類ロゼ1種類、赤6種類だ。外は寒風が吹き荒んでいるが感染症対策としてドアは開けた状態。私はワインの試飲会にはワインに対する敬意からジャケット着用で臨みたいと思っているのだが寒すぎるのでダウンジャケットのファスナーを上まで上げていざ試飲会開始である。冬とコロナが早く終わってほしいです。

さて、印象的なワインを挙げていきたいのだが、困ったことに今回全部おいしかった。平均点超高い。「これおいしいですね」「これもおいしいですね」「うーんおいしいな、これも」みたいなお前おいしいですね意外に言うことないのかみたいになったんだけど本当にどれもおいしかった。

レモンみたいなさわやか泡。メンティ ロンカイエ・スイ・リエーヴィティ

なかでも強いて印象的だったものを挙げれば4本。まずは泡で、イタリア・ベネトの生産者、メンティのロンカイエ・スイ・リエーヴィティ。

ガルガーネガで造られた白のフリッツァンテなんだけど泡立ちは抜栓後やや時間が経っていることもあって弱めでとにかくレモン。苦味の少ないリモンチェッロみたいなさわやかすぎる味。これはいいな。春、暖かくなってきたタイミングとかで窓を開けて飲んだら最高だろうなっていう味。なんでも、二次発酵を行う際にレチョート(甘口ワイン)を足すんだそうで、それによって味に深みが出ているようだ。

これに関しては、抜栓後どれくらい時間が経っているのか? 泡の状態は均一か? などを飲食店の方が質問されていた。なるほどなー、グラスで出すとしたら泡の持ちは大事だよなそりゃそうだ。「イタリアの泡は“持ち”がいいので、(お店で)使いやすいんですよ」と参加者の方が教えてくれたが、こういうプロの生の声が聞けるのも試飲会のいいところである。

コク白。ニコラ・マンフェッラーリ ヴェネツィア・ジュリア ミッレウーヴェ・ビアンコ

次に気になったのが同じくイタリアはフリウリ=ヴェネツィア・ジュリアの生産者ニコラ・マンフェッラーリのヴェネツィア・ジュリア ミッレウーヴェ・ビアンコ。名前が長い。

フラグシップワイン用にならなかったロットのなかでも良かったものだけを瓶詰めしている、っていうだけにこれは普通にすっごくいい白ワインの味がする。

ラシーヌの営業の方曰く、この生産者はブルゴーニュ的なスタイルでワインをつくるんだそうでブルゴーニュ的とはなにかといえば樽を使ったコクのあるスタイル、とのことだった。

フリウラーノ、ソーヴィニヨン、シャルドネ、マルヴァジーア、リースリングを使ったこのワイン、スッキリしてるのにコクがあっておいしかったなあ……。

ネッビオーロの甘口ロゼ。ヴァルディソーレ プノイ

次はまたまたイタリア、ピエモンテの生産者ヴァルディソーレのロゼ、プノイ。オーナーが2015年にネット上に売りに出されていた耕作放棄地を購入し立ち上げたというワイナリー。インターネットすごい。

品種はネッビオーロ。で、これがもうすごい可愛いロゼなんですよ。「すあま」みたいな体にストレス皆無みたいな癒し系の甘さ。ふわっふわの猫のお腹を撫でてるみたいな心地よさ。え、ネッビオーロってこんな感じになるんすね。

なんでもネッビオーロは、かつてタンニンが強いためマセレーションを行わず、収穫時期も遅いことから発酵が終わる前に冬が来て、結果的に甘口のロゼになっていたのだとか。へー。現在は樽で長期間熟成させることでタンニンをやわらげることができることがわかってきているそうなのだが、このワインはあえてその手法が見つかる前の、醸しを行わないという手法で造っているのだとか。いやー甘くていいですよこれは。500ミリ入りで飲みやすそう。

本当に1000円台!?  エセンシア・ルラル パンパネオ・テンプラニーリョ・エコ

最後はスペインはラ=マンチャの生産者、エセンシア・ルラルがテンプラニーリョで造ったワイン、パンパネオ・テンプラニーリョ・エコ。これが1000円台とは思えないほどとにかくおいしい。

試飲会用のメモには「タニックでフルーティー、スパイシーさが感じられ、スペインらしさたっぷり」と書かれているけどホントそれ。ラシーヌの方曰く、この地は日照時間が年間3000時間近くある一方年間降水量は300mlと少なく、つまり非常に乾燥しているのにも関わらず、灌漑を行わないため、自然と収量が落ちて凝縮したブドウが実るんだそうだ。そしてかつては大量生産していたというだけに畑は40ヘクタールと広大。そのスケールメリットを活かして1000円台という異様なコスパが生まれたようだ。いやこれはいいわラベルのデザインもいいし。

 いやこれ悩むな。我が家のセラーは24本入りなのだが、まさに24本くらいワインが溢れた状態に一時なり果て、それを一生懸命消費することでようやくもうすぐセラーの中にワインが収まりそうなところまで来ている。外気温が上がり始める前にセラーに余裕を持たせたいのでなんとか買うのは1本に絞りたい。いや実はモンテプルチアーノ主体の「ドルチェットダルバ セントアンナ」もおいしかったし、ドルンフェルダーとシュペートブルグンダーの「プルプル ロートヴァイン プールス」もおいしかったんだよな。SO2無添加だっていうけどすごくキレイな味わいで。だから全部おいしかったんですよ冒頭申し上げたように。

今回飲んだワインは自然派的な造りをしているワインも多くあったが、どれもいかにも自然派という感じではなくて、すごくキレイなワインばかりという印象を受けた。なんでもラシーヌは、輸入するワインにこだわるのはもちろんのこと、輸送が定温でなされているかなど、その状態にも非常にこだわりを持っているのだとか。実際、この日飲んだワインはすべてナチュラルかつ高品質という感じで、これがインポーターの個性ならすごいことだなあと思う味わいだったのだった。

パンパネオ・テンプラニーリョ・エコを買いました。

さて、にしてもどうすっかなマジでと困り果てた挙句に選んだのは価格的には一番安いパンパネオ・テンプラニーリョ・エコ。参加費払っているとはいえ1000円台1本だけっていうのも若干心苦しいのだが、本当に1000円台とは思えないくらいおいしかったんですよこのワイン。さらにはスペインワインを飲んでみたいなーと最近思っていたこともあった上に、

インポーターさん「これは何本買ってもいいと思います」
ショップの方「麻婆豆腐に合うんですよ、これ」

 という後押しもあって決定。「山椒を多めに振ってください」とのこと。カラシビ系は好物だ。

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最後はこの2本で悩んだ。左はヴェネツィア・ジュリア ミッレウーヴェ・ビアンコ。右はパンパネオ・テンプラニーリョ・エコ。

そんな感じで12種を換気の効いた環境のなかで飲んでいたら体が芯まで冷えたので、ウィルトス至近の有名ラーメン店「ホープ軒」に立ち寄り、多くの方に共感していただけるであろうあの懐かしい味を堪能して家路に着いたのだった。今回も楽しい試飲会だった(あとホープ軒おいしかった)!

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