ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

W AOYAMA。小売価格でワインが飲める南青山のセラー&グリルに行ってきた!

W AOYAMA(ダブリュー アオヤマ)とワイン会と私

W AOYAMA The Cellar & Grillにお誘いいただいて行ってきた。「The Cellar」というワインショップと「The Grill」というレストランの複合店舗というコンセプトで、標準小売価格で販売されているワインを抜栓料900円で料理とともに楽しむことができるというBYOスタイルのお店。コンセプトの段階でもういい店。

参加したのは主催者のNo.5さん、とりゅふさん、2週間ぶりの飲酒だというワインチャンさん、そして安ワイン道場師範、中塚龍雄さん、そして私というメンバー。

W AOYAMA外観。遅刻したので写真が雑。

図らずも男女3名ずつなので、男女ペアをつくってワインを選ぶというワイン婚活みたいなパリピッピ方式で開催。男性陣全員ゴリゴリの子持ち既婚者で色っぽさは悲しいかな皆無だが、未婚の読者諸兄姉におかれてはワイン婚活ならW AOYAMA The Cellar & Grillがオススメだ。一緒にワインを探すことで経済観念・センス・決断力等が試されて、人柄を見定めるのに良いような気がします……!

場所は南青山の骨董通りを1本入ったところという都内屈指のオシャレエリア。このエリアには神宮球場に広島カープを応援しに行く以外は用がないという私は盛大に道に迷い集合時間に遅刻、滝汗で入店すると私以外の5名の方々はもちろん到着されていて、1本目、No.5さんと中塚さんが選ばれたという泡が今まさにサーヴされようとしているところだった。

 

【W AOYAMA1本目】シュラムスバーグ ブラン・ド・ブラン

それがシュラムスバーグ ブラン・ド・ブラン。「シュラムスバーグはアメリカで初めてシャンパン方式のスパークリングを作った生産者です」と中塚さん。調べるとそのブラン・ド・ブランは1972年にニクソンが訪中した際に周恩来との乾杯(平和への乾杯)で使われて有名になったというワインのようだ。

飲んでみると、ブラン・ド・ブランらしい酸味がはっきりあるスパークリングワインで、太陽が沈んでもまだ暑さがまとわりついてくる猛暑日の18時半に沁みる味わい。2週間の禁酒明けのワインチャンさんにとってはことのほか格別だったようで「全身に沁みます」とおっしゃっていたのが大変印象的だった。わかる。中塚さんは「2週間も禁酒したなんてすごいですね、2日でも無理……」とおっしゃっていた。わかる。

 

【W AOYAMA2本目】ジーニ ソアヴェ・クラシコ サルヴァレンツァ

さて、ここからが会の本番。組み合わせアプリ的なものを駆使して男女ペアを作成し、チームごとにワインを選んでいく。アプリのボタンをタップすると、1組目は安ワイン道場師範&とりゅふさんと決まった。

前菜にオーダーしたのは魚介系前菜盛り合わせといった趣のオーシャンプラッターで、これに合うワインを選ぶというミッションを遂行すべくおふたりがセラーに消えて数分後、選んだワインがやってくる。それがジーニ ソアヴェ・クラシコ サルヴァレンツァ。

飲んでみたい造り手だったのでとてもうれしい。

ジーニはソアヴェ三羽烏の一角です。この黒いラベルは初めて見ましたが、樹齢100年を超えるガルガーネガも使われているみたいですよ」と師範。で、飲んでみるとこれが強烈においしい! ソアヴェというと超サッパリの岩清水系ワインの印象があったが、これはリッチでフローラルでフルーティな味わいで、師範も「ことのほかボリュームあるなあ」と驚くほど。中塚さんも「北(イタリア)のワインの感じというより、南っぽいトリピカルな香りがします」とおっしゃっていた。

オーシャンプラッター。非常にいい前菜。

サッパリじゃないから魚介に合わないかというとそんなことも全然なかった。オーシャンプラッターの一皿にホタテとパッションフルーツを組み合わせたものがあったのだが、この料理とソアヴェが合う・オブ・ザ・合う。トロピカル感のあるワインの味わいと、トロピカルそのもの、といった印象のパッションフルーツがお口の中で婚活成功である。おめでとう!

牛のタルタルも頼んでいます。これもとてもおいしかった。

この5品盛り合わせのオーシャンプラッターは魚介+フルーツ+ハーブが組み合わさった複雑な味わいで、どれもワインによく合うのだが、なかにひとつ「これはなにが入ってるんだろう?」というものがあった。そこで美食家・とりゅふさんに「これ(中身は)なんですかね?」と質問したところ、夏向けのさわやかななにか 〜南青山を添えて〜』ですね…」と回答してくださったのが大変印象的だったのを報告しておきたい。添えられるんだ、南青山……!

 

【W AOYAMA3本目】コント・ラフォン サンセール ロゼ

さて、ソアヴェが空になりそうなタイミングで、2組目のワインチャンさんと中塚さんがセラーへと消えた。テーブル上にはオーシャンプラッターがまだ半分くらい残っており、あとから来たイカのフリッター(これも絶品)もドドンと鎮座。「もう1本白ですかねえ」などと話していたら、おふたりが選んだのはロゼ。しかもコント・ラフォンって書いてある! え、どういうこと!?

サンセールのコント・ラフォン。

「こってりした白でもいいかな? と思いましたがロゼにしてみました。コント・ラフォンという名前ですが、コント・ラフォンとはなんの関係もないコント・ラフォンです」

とのことで、ムルソーの有名な造り手のコント・ラフォンとは関係のないロワールの造り手のコント・ラフォンなのだった。調べたらムルソーのコント・ラフォンはComtes Lafon、ロワールのコント・ラフォンはComte Lafondと微妙に綴りが違うみたい。

そして、このピノ・ノワールで造られたロゼがめっちゃくちゃおいしかったのだった。果実味がしっかりとありながら酸味もたっぷりあって、そこまでならば「おいしいロゼ」で済むところだが、このワインは赤ワインを代替可能なほどのぽっちゃり感も兼ね備えている。総じて夏のノースリーブから除くいい感じの二の腕(男性でも女性でも、お好みのほうをイメージしてください)みたいな印象のワインで、これはカツオとかマグロに合わせて大変おいしかった。

 

イカフリットと唐揚げにレモン問題

さて、ここでまたも余談だが、2皿頼んだイカのフリッターには角切りされたレモンがついてきた。こっ、これは……「唐揚げにレモン問題」!!

解説すると「唐揚げにレモン問題」とは飲み会における命題だ。注文した唐揚げにレモンが添えられていた場合、列席者にレモンをかけるのが好きあるいはレモンがかかっていても気にならない人がいる一方、唐揚げにレモンなんて言語道断という人も一定の割合でいるため、軽々に「唐揚げにレモン絞っておきますね(チュー)」みたいにすると下手すると戦争になるという問題だ。

これに対する解をお持ちだったのが中塚さんで、「正解は『レモン、ありますね』と言うことです」とのことだった。「レモンかけますね」でも「レモンかけますか」でもなく「レモン、ありますね」とその存在を指摘するにとどめることでレモンに関する議論を喚起し、その議論の導くところに従ってレモンの処遇を決すべしという教えだ。ドラマ『カルテット』で提案された方法とのことでした。勉強になる。

その議論を経て、この飲み会ではふた皿のうちのひとつは各人合意の上でレモンをかけ、もうひと皿は各人が自分の求むるに応じてレモンを絞る、NO.5さんが「ホスピタリティレモン」と名付けた方式を採用することとなった。そして梶井基次郎の『檸檬』の話題で盛り上がれる飲み会はいい飲み会。あとホスピタリティレモンっていうネーミングセンスは天才のそれ。以上、レモンを巡る本編とは何の関係もない話を終えます。

 

【W AOYAMA4本目】クリスチャン・チダ ヒンメル・アウフ・エアデン

そんなこんなを経て、テーブルからほとんど料理が消えた。W AOYAMAは料理の盛りが良く、前菜の段階でちょっとお腹もいっぱいだ。海の近くの街に旅行に行って、18時に予約してる寿司屋に行く前に漁港で売ってるなんかの壺焼きとかなんかの殻焼きとかを買い食いしてたら意外とお腹が満たされてしまったときのあの感じ。ワインを選ぶのが超むずいこのタイミングでNo.5さん・ヒマワインチームにワインを選ぶ順番が巡ってきたのだったマジか。

私には中塚さんや師範のようなワインに関する知識はない。ペアリング理論への理解も皆無だ。そこでセラーに突入した我々が実施したのはまず価格調査。「No.5さん、4000円台がありましたぜ!」みたいな感じだ。ノリ的には夕方のスーパーで割引シールの貼られた惣菜を探す感覚である。お客様、ここは南青山なんですが……?

泡、白、ロゼときたので次に選ぶべきはまあ赤だろう。それも、このメンバーであればこの1本で打ち止めになる可能性は極めて低く、っていうかゼロで、5本目、6本目と飲み進めるとすれば徐々に味わいを濃くしていくのが定石だろう。となれば軽めの赤がいい。No.5さんは「ピノ・ノワールがいいな」とおっしゃっている。

そこで目に入ったのが、日本ワインやナチュラルワインばっかりが置かれている棚。この棚から選んだら値段的にも、味わい的にもいいんじゃないすかねとなったのだが問題はここからどの1本を選ぶかだ。

あれか、これか、それか……悩んだ果てに結局我々が選択したのは「ソムリエを呼ぶ」というチートコマンドであった。困ったら専門家に聞くのが一番だよねっ☆彡

選んだのはオーストリアの造り手、クリスチャン・チダの「ヒンメル・アウフ・エアデン」。ツヴァイゲルト80%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%のナチュラルワインという説明を受けたような記憶が霞のようにあるのだが、輸入元・ラシーヌのサイトで調べるとツヴァイ30%、カベルネ70%という比率のようだ。足破砕、野生酵母発酵、ノンフィルター、亜硫酸無添加とドラが4つ乗った感のあるゴリゴリのナチュラルワイン。

ゴリゴリのナチュラルを放り込んでみた。

実際飲んでみると「自然派だなあ」という香りがあるけど気になるほどではなく、梅干し系の甘酸っぱみがあって大変おいしくて一安心。ナチュラルワインには厳しい(印象のある)師範にも気に入っていただけたようだし、白系統から赤系統へのつなぎとしていい感じにワンポイントの中継ぎ左腕的なワインを選べたような気がするのだが「選ぶの遅すぎ」とえらいブーイングを食らったのも猛省とともに記しておきたい。時間飛んだ。

さて、このワインに合わせて食べたのが「グリルキャロット ハニービネガーとストラチャテッラ」という料理。

このにんじんもおいしかったなー。

ストラチャテッラは詳しい解説は省略すると要するにチーズ。にんじんにチーズとソースを乗せて食べる料理をイメージしていただければいいのだがこのチーズならびにソースが大変おいしかったことから生まれたNo.5さんの名言が「にんじんはソースを乗せるメディア」というもの。この一言をきっかけに「エビフライはタルタルソースを乗せる棒」とか「パンはバターを乗せる台」とかの大喜利が始まって大変楽しかった。楽しいなこの飲み会。

 

【W AOYAMA5本目】ダヴィッド・デュバン ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ  ルイ・オーギュスト 2019

さて、これで3チームそれぞれがワインを選んだことになる。再度組み分けすると、最初のチームはNo.5さんと師範となった。そしておふたりが選んできたのが、ダヴィッド・デュバンの「ブルゴーニュ オート・コート・ド・ニュイ  ルイ・オーギュスト 2019」。

2019のブルゴーニュは本当に良年な気がする。

これは掛け値なしに素晴らしいワインだった。この日のワインはどれもおいしかったのだが、ワイン好きを100人集めて選挙をしたら1位当選はおそらくこれ、ちゃんと小選挙区で勝てるタイプのおいしいワインだった。

「オート、は『高い』の意。温暖化の影響で気温が上がってきていることで、標高の高い位置の畑のブドウがどんどん良くなってるんでしょう。暑い年のオートコートは“買い”ですよ」と師範が言えば、「2019は本当にいいヴィンテージ」だと中塚さんも証言。実際、今飲んで果実酸味渋みのバランスに完璧感がある。

中塚さんによれば、最近のブルゴーニュワインはエレガント路線で、樽を使う生産者が減っている。そんななか「樽を使って上手く馴染ませ、嫌味じゃない。そういう造り手は多くありません」とのことだった。馬鹿話だけじゃなく、こういう専門的な解説も聞けるのがすごいなこの会。

野暮の極みとなってしまうがネット通販の価格を調べると3000円台で買えてしまうことがわかる。ブルゴーニュワイン高騰の折、このような安くてもおいしいワインを楽しんでいきたいなーと感じた次第だ。ただもちろん、このお店の素晴らしい雰囲気と料理に合わせたからのおいしさであることも付言しておきたい。

 

キミとチミチュリと肝臓のキャパシティ問題

さて、このワインを飲んでいる最中に運ばれてきていたのが「ビーフハンギングテンダーのグリル チミチュリソース」。チミチュリとはアルゼンチン発祥のソースで、パセリとニンニクのみじん切りを塩とワインビネガー、オリーブオイルであえてつくるスペイン語圏で広く使われる万能ソース以上wikiより、とのことなのだが「チミチュリってなに〜笑」みたいなことで盛り上がれるという点でも万能の名に偽りなしというソース。

上にかかってるのがチミチュリソース。しかし盛りがいいな!

いい加減全員酔っ払ってきて脳の発語能力を司るエリアにもジワリとアルコールの影響が表れているため「チュミチュリ?」「チュミチュミ?」みたいになり、いい年の男女がバブみ全開みたいになって乙だ。そういった副反応のみならず味わいも肉質の強い赤味肉に酸味と香味と塩気を補って実に良いものだったチミチュリソース。家でも作ってみたいなこれ。

次にワインを選ぶのはとりゅふさんと中塚さんチームなのだが、おふたりがワインを選んでいる間、「今の(肝臓許容量的な意味で)満足度は何割か」という話題が出た。6人で5本をほぼ飲んだタイミングで、私の満足度はちょっと見栄を張って「6割6分(本当は9割超)」。師範は「5割」。さすが師範酒強(さけつよ)族だなあと思っていたらNO.5さんとワインチャンさんは口を揃えて「3割」とのことだった。ハモってるまであった。阿佐ヶ谷姉妹ならぬ南青山姉妹かな感あった。みなさんお酒がお強いですね……。

 

【W AOYAMA6本目】クロ・デュ・ヴァル ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2018

そんな駄話をしている間にとりゅふさんと中塚さんが選んだこの店最後のワインが、クロ・デュ・ヴァルの「ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2018」。ナパのカベルネといえば濃くて甘くてレッド・ホット・チリ・ペッパーズの「カリフォルニケーション」かなんか聴きながらオラオラ飲みたい感じかと思いきやさにあらず。

最近のカリフォルニアワインは総じてエレガント傾向にあるみたいな話を聞いたことがあるが、これがそういうことなのかなという感じで、酸味がしっかりとあるタイプ。おいしいなーこれ。

これもおいしかった。全部おいしかった…!

この日のベストは? と聞かれたらこれか、自分たちで選んだオーストリアのワインか、師範チームが選んだダヴィッド・デュバン。自分たちが選んだのを挙げるのも手前味噌だしダヴィッド・デュバンは客観的にはNO.1なのでここはあえてのクロ・デュ・バルが今日イチでした! と発言したところ師範に「素人だな」と切って捨てられたのはいい思い出。

 

W AOYAMA総括

そろそろ河岸を変えますかとここでシメたのだが、会計の一人ほぼジャスト1万円はとてもお得に感じた。ワインがほぼ販売価格で提供していただけることもそうだが、料理の盛りの良さが満足度とコスパに大きく貢献している。後半頼んだにんじんの料理と肉料理はそれぞれたぶん一人前ずつのオーダーだったと思うのだが、なんなら6人でシェアできてしまった。W AOYAMA、とくに大人数で行くには最高のお店だと思う。

そしてNo.5さんが提案してくれた「男女ペアでワインを選ぶ」という趣向が本当にナイスアイデアだった。これがワインを選ぶ楽しさをブーストしてくれたのは間違いなく、飲む楽しさ、話す楽しさ、食べる楽しさに選ぶ楽しさが加わって楽しさの4次元空間みたいになってた。

と書くといかにも俺たちパリピだぜウェイウェイ空気うめー、みたいに聞こえるかもしれないが、実際は美しい女性3人が話している間、男性陣3人全員がスマホをいじっていて主催者であるNo.5さんに怒られる、といった体たらくであったことを懺悔とともに報告したい。現実の私は(ブログ用メモのため)ワイン会の間ほぼずっとスマホをいじってるだけの中年男性です……!

 

【ワインリビング シグネチャー1本目】シャンパーニュ ナポレオン トラディションブリュットNV

そんなこんなで2軒目だ。2軒目はとりゅふさん行きつけだという表参道の交差点近くにあるワインリビングシグネチャーというお店へ徒歩で向かった。

私の飲酒可能量はほぼワイン1本。ゆえに以降は許容量を超えての飲酒となり、記憶の精度が著しく低下しているが覚えている範囲で記録していこう。

まずはシャンパーニュで乾杯をし直そうという運びになった。ソムリエの方が3本を提案してくれ、師範が「一番安いものをいただきます」と威厳を込めておっしゃり、一番安いやつがやってきた。それが「ナポレオン」という名のシャンパーニュだ。後から調べたところナポレオンの名を名乗れる(商標を所有する)唯一のシャンパーニュなんだって。

シャンパーニュなのにナポレオン。

メモによれば、果実味がしっかりとありうまみもあるおいしいシャンパーニュだったようだいまいち覚えてなくてゴメン。それを飲み干すと終電がそろそろ気になる時間帯。ここで「じゃあこのへんでお開きにしましょう」となるか「じゃあシメに1本飲みますか」となるかでワインシリアス度みたいなのが判定できる気がするがこのメンバーはもちろん後者。この日最後のワインを選ぶ段となった。

 

【ワインリビング シグネチャー2本目】シャトー・ブリエット2002

お店に提案いただいたのはたしか4本。もちろん「一番安いのを……」というのが師範が代弁してくれた概ね総意と言っていい意見だと思うのだが説明を聞くと一番安いわけではないが面白いのが1本あった。2002年ヴィンテージのボルドーのクリュブルジョワ級「シャトー・ブリエット 2002」がそれで、20年熟成ボルドーの味わいへの好奇心が勝ってこれをオーダーする運びとなった。

とてもいい熟成ボルドーだった。また飲みたい。

これが大正解で、すごくキレイに熟成したボルドーだった。私のメモには「カシス100%」という偏差値17くらいのインプレッションが残されていたが、渋みと酸味の外皮が剥けて、中から甘酸っぱい果実がツルンと顔を出しました、みたいな液体の印象を酩酊状態のなかそこだけくっきり覚えている。今日飲んだワイン全体を通して、これかダヴィッド・デュバンが客観的NO.1だったような気がする。

以上のような流れで6人で8本を飲み干したところで全員がほぼ終電。楽しい会は終わった。いやー楽しかったなあ。みなさんまた飲みましょう。そして読んでくださった皆様、ぜひW AOYAMAへ。ありゃいい店だ。

シャトー・ブリエット2002↓