ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワイン歴2年のワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ウィリアム・フェーヴル・チリ エスピノ ピノ・ノワール。ブルゴーニュの名手が造るチリワイン!

ウィリアム・フェーヴル・チリとエスピノ ピノ・ノワールと安うまピノ・ノワールMAP

個人的に「安うまピノ・ノワールMAP」という企画をやっている。3000円以下のおいしいピノ・ノワールマッピングするといったもので、作成するのが楽しいかつ見返すと備忘録的に役に立つのだ。

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とはいえ安ピノ・ノワールの場合、ガチでただの紫すっぱ液みたいなものもないとは言い切れず、闇雲に飲んでもなかなかいいものに当たらない。そこで、Twitterで定期的に賢人に「おいしいピノ・ノワールを教えてください」と依頼、名前の挙がったワインを買うケースが多い。

今回飲んだウィリアム・フェーヴル・チリのエスピノ ピノ・ノワールはまさにTwitterで教えていただいたワイン。亀戸の名店・デゴルジュマンの店主である泡大将が推薦してくれたワインっていう絶対に間違いないやつだ。

カウンターの向こうから注いでいただけるワインのすべてがおいしいデゴルジュマンだが、専門領域はなんといってもシャンパーニュ。次いでブルゴーニュだと思われる。なのにチリピノ!? と驚いたのだが、ウィリアム・フェーブルは私レベルの知識量でも知ってるシャブリの有名人でありそんなシャブリの造り手がチリで造るピノ・ノワールだったのだった。おかしいな、抜栓前からいい香りがしてきたぞ…!

 

ウィリアム・フェーヴル・チリはどんな生産者か

さて、ウィリアム・フェーヴル・チリは、ウィリアム・フェーヴル本人がチリでシャルドネの畑を探していたところ、鉱山行政に携わる地元の名士、ヴィクトル・ピノ・トルケが避暑地として使用していた農場を発見。以下、このような会話がフェーヴルとピノ・トルケの間で交わされたようだ。

ウィリアム・フェーヴルのエスピノ ピノ・ノワールを飲みました。

フェーヴル:この土地売って!
ピノ:無理!
フェーヴェル:じゃ、一緒にやろう!
ピノ:それならオッケー!

書いてしまえば4行およそ40ワードで済むが実際は数年間の交渉を経て両者合弁でのワイン造りがスタートしたようだ。

ウィリアム・フェーヴル・チリは複数の畑を所有しているが、今回飲んだ「エスピノ」はフェーヴル翁が気に入ったまさにその畑で、なんと標高840メートル。840メートルって言われてもピンとこないが北伊豆と南伊豆の境界を示す「天城峠」が標高840メートル。エスピノは飲めるタイプの天城越えだ。あなたと越えたい、マイポ・ヴァレー。

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高い標高により冷涼、強い風と乾燥のため殺虫剤不要、チリでは感慨が認められているため適宜感慨も使えるみたいな立地を活かし、ブドウのの収量を落として凝縮度も高めている。

公式サイトなどで歴史を調べると、当たり前の話だが設立当初はウィリアム・フェーヴルのチームがかなり精力的にワイン造りをリードしていたようだ。しかし、1929年生まれのフェーヴル本人が高齢となってくるにつれチリを訪ねる頻度が低下。それに伴い、ワイン造りの主導権もピノ家を中心とした地元チームに移っていったみたい。その醸造スタイルはあくまで「ブルゴーニュ流」。小さなオープンタンクで発酵させてピジャージュで抽出。フレンチオーク樽とステンレスタンクで熟成させて完成させる。輸入元・稲葉の商品ページには、

「フェーヴルは初めから私たちに強く『ワインの中心にはチェリーの種の味がしなくてはいけない』と指導してきました」という現地のワインメーカーの談話が掲載されていてむちゃくちゃ面白い。ピノ・ノワールはチェリーの種の味がしなくてはならんのですよ! チェリーの種の味って全然イメージできないけれども!

 

ウィリアム・フェーヴル・チリ エスピノ ピノ・ノワールを飲んでみた

購入価格は1353円。なのだが飲んでみるとちょっとこれは相当素晴らしいと思う。今年飲んだおいしいチリのピノ・ノワールだとビーニャ・ファレルニアのピノ・ノワールや、1000円台後半のコノスル シングル・ヴィンヤード ピノ・ノワールがあるが、それら金額が上のワインと十分比較可能なおいしさだと思う。

vivinoの評価は3.5。「チリ」「薄うま」はともにvivinoだと点数低くなりがち。

酸味がしっかりとあり、「ワインの中心にチェリーの味」がこれまたしっかりとある。涼しい場所のピノ・ノワールの特徴と魅力が存分に味わえて、これで1353円はめちゃ安だ。

更新しました。

チリというとカベルネ・ソーヴィニヨンとかカルメネールみたいなボルドー系品種のイメージも強いが、個人的にはピノ・ノワールリースリングといった涼しい土地品種のほうが断然おいしいと思っていて、このワインはそんな自説をさらに強く補強してくれたのだった。さすがだぜ、ウィリアム・フェーヴル。

たぶん「うきうき」が一番安い↓