ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ブラインドテイスティング挑戦記【WEEK30】

ブラインドテイスティングWEEK30に臨んで

今週も恵比寿のワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑んできた。今週は泡、白、赤が1本ずつの構成だ。

ちなみに先週は12項目中4項目正解。先週よりも多く正解したいところだが果たしてどうか。早速飲んでいこう。

 

ブラインドテイスティングWEEK/1杯目

まずは泡。香るのは果実とトーストで、シャンパーニュ方面からプロセッコ方面かと言われればシャンパーニュ方面の味わいだ。

果実がたっぷり感じられ、色も濃いめで、ほんの少しの苦味がアクセントになっている。

これは難問だ。非常に難問だ。素直に答えるならばシャンパーニュなのだが、前回シャンパーニュだったんすよ。

2連続シャンパーニュはないだろうというメタ読み(邪道)をした上で再度テイスティングしてみると、
シャンパーニュより酸がない
シャンパーニュより果実がある
ような気がする。

なのでフランチャコルタ、アルタランガ、イングリッシュスパークリングといった酸味勝負のみなさんを候補から外してしまおう。ついでに過去に出題されていたゼクト、プロセッコなども外しちゃおう(メタ読み(邪道))。

となると候補はこんな。
カリフォルニアスパークリング
カバ
MCC(南ア)

チリとかアルゼンチンとかオーストラリアとかは出されてもわからないから除外。なんとなくクレマンでもない気がする(前回シャンパーニュだったから。メタ以下略)。

で、これだけわかりやすくおいしくて、わかりやすくシャンパン感があるのはMCCだと思うわけですよ自分。クライン・ザルゼだと思うわけですよもっといえば。

南アフリカ (ステレンボッシュ)/シャルドネ主体/NV/11.5%(ドザージュ10g/L)
と予想した。



ブラインドテイスティングWEEK/2杯目

2杯目はやや緑がかって見える濃いめイエローの白ワイン。粘性がかなり高く、アルコール度数が高そう。

で、香りがかなり、すごく特徴的だ。なんなのこれ。酸化熟成っぽいニュアンスなのかな。ちょっとシェリー感が醸し出されてる気がする、非・フレッシュなタイプの白ワインだ。松井、イチロー、清原とかじゃなくて、笘篠、種田、元木、みたいなタイプ(野球の話です)。

あれなんだっけこれ。飲んだことあるけど知らないみたいなワインだ。ヴァン・ジョーヌが思い浮かぶけどヴァン・ジョーヌってこんな感じでしたっけ?

自然派アロマティック品種みたいな感じもなきにしもあらずな気がする。以前ワインマーケット・パーティで飲んだのでいうとハインリッヒのゲヴュルツトラミネールとかちょっとこんなニュアンスだったような。

おいしいが、かなり特徴的。クセのあるチーズなんかと合わせて爆発的においしくなりそうなワインだ。クセがあるけど強すぎない、とてもおいしいワイン。

結局ほかに候補は浮かばなかった。
フランス(ジュラ)/サヴァニャン/2016/13.5%
と予想。自信はまったくない。 


 

ブラインドテイスティングWEEK/3杯目

陰気、もといインキーなワインだ。色は深い深い紫色。菫、杉、熟した李……と普段「漢字は極力ひらく」がモットーの私が思わず漢字で表記しちゃうような重さ・暗さがある。重心の低さが谷繁(元中日監督。名捕手)。

候補はかなり限られると思う。ワイン界の陰気なやつら、お前らちょっと来いといって集まった陰気なメンバーがこちらだ。

カベルネ・ソーヴィニヨン
メルロー
シラー
マルベック
テンプラニーリョ
タナ

いやいやメルローちゃんは陰気じゃないだろうとか意見はあると思う。わかる。でもメルローちゃんにもそういう側面はあるのだ。闇堕ちメルローっていうか。

あとなんかありましたっけ。トゥーリガ・ナシオナルとかか。クシノマヴロとか。サペラヴィとか。プティ・シラーとか。そのあたりが出たらお手上げだ。

ではこのワインの正体はなんだろうか。スパイシーな感じはないのでシラーではないと思う。言うてもメルローちゃんはなかなかここまで陰気にはならないので外そう。

カベルネ・フランではないと思うんですよ。あの子以外と陰気になりきれないから。根が陽キャピノタージュもそう。

ビジュこそ陰気だがタンニンが強すぎるわけでなく、酸も強すぎず、果実もあっておいしいワイン。赤身肉の厚切りステーキかなんかと合わせて最高においしそう。

というわけで今回はストイック系カリカベと予想した。

アメリカ(カリフォルニア)/カベルネ・ソーヴィニヨン/2018/15%

 

 

ブラインドテイスティングWEEK30の予想を終えて

というわけで今週も予想が出揃った。果たして私の予想は合っているのだろうか? 解答発表後に追記したいと思うので、お楽しみに。

 

【追記】

さて今週も公式から正解が発表された。さっそく見ていこう。

 

ブラインドテイスティングWEEK30 / 正解発表:1杯目

予想:南アフリカ (ステレンボッシュ)/シャルドネ主体/NV/11.5%(ドザージュ10g/L)

正解:スペイン(ベネデス)/マカベオ、チャレッロ、パレリャーダ/NV/11.5%(ドザージュ0g)
 


今から負け惜しみを言います。これ、MCCと回答した帰り道、恵比寿駅へと向かう動く歩道の上で「カバだったかもしれない」と思ったんですよ本当に。逃した魚、あれは小さく見積もって2メートルはあったんですよ。

軽い苦味=カバ。シャンパーニュ方向を向いているがどこかプロセッコっぽさもある=カバ。単一品種ではなく複数品種ならではの複雑さ=カバ。すべての要素がカバだと言ってるのにおれのバカ!(これが言いたかった)

というわけで正解はカバでした。残念。

 

ブラインドテイスティングWEEK 30/ 正解発表:2杯目

予想:フランス(ジュラ)/サヴァニャン/2016/13.5%

正解:フランス(ジュラ)/サヴァニャン/2017/13.5%
 

おお、すごい。これは見事に正解。気をてらわずに思ったとおりに回答したのが吉と出た。沼田店長の解説によれば「酸化熟成したサヴァニャンではなく、ウィヤージュしているサヴァニャン」とのこと。ウィヤージュ=樽熟成時の目減り分を補うことで、それをしないからヴァン・ジョーヌは酸化熟成のニュアンスを強く帯びるわけですね。

なので、ヴァン・ジョーヌっぽいけどヴァン・ジョーヌじゃない気がするという私の考えはわりと正解で、今回はこれがファインプレーとなった。


ブラインドテイスティングWEEK30 / 正解発表:3杯目

予想:アメリカ(カリフォルニア)/カベルネ・ソーヴィニヨン/2018/15%


正解:アメリカ(カリフォルニア)/メルロー/2019/ 14.7%

闇堕ちメルローだったか……! というわけでアメリカ、カリフォルニアは正解だったけど品種はメルローちゃんだった。沼田店長いわく、「カベルネ・ソーヴィニヨンメルローを見分けられる確率は50%」とのことなのでこれは仕方ない。カベソーっぽいメルローもあれば、メルローっぽいカベソーもあるのだ。

というわけで今回は7項目が的中。産地も2か所が当たり、ヴィンテージなどもそこそこ寄せられていたことから、なんと参加66名中4位入賞(3位の方が3名おられるので、実質は6位)という結果となった。うれしい。カバと回答してればなあ!

と、参加者全員が思っているであろうタラレバを噛み締めつつ、来週もがんばっていきたいと思います。

himawine.hatenablog.com

都光の決算福袋よさそう↓