ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ブラインドテイスティング挑戦記【WEEK31】

ブラインドテイスティングWEEK31に臨んで

今週も恵比寿のワインマーケット・パーティでブラインドテイスティングに挑んできた。今週は白1、赤2の構成だ。

直近の結果を振り返ると、3回前が奇跡の2位、前々回が箸にも棒にもかからない結果、前回が奇跡の4位。順番的には今回は箸にも棒にもかからない回となるが気のせいだろうそうだろう。

というわけでさっそく今週もブラインドテイスティングをはじめていく。

 

ブラインドテイスティングWEEK31/1杯目


まずは1杯目の白ワイン。色はかなり薄めで、透けるような黄色をしている。アロマティック品種っぽい色合いだが、華や果実みたいな香りではなく、どちらかというと干した麦わらみたいな香りがする。

飲むと非常にシャープなレモン系の酸があり、その酸の長い長い廊下の先にハチミツ入りの壺が置いてあります、みたいな印象。

ガソリンスタンド的香りこそないものの、第一印象はリースリングドイツワインはドライなものでもどこかに豊かな蜜の印象があるけれど、それがかなり奥まっているのでむしろすごく冷涼なニューワールド、な気がする。

この色の薄さ、酸のシャープさ。温度が上がると少しペトロールも出てきたような気がするし、これはリースリングで決め打ちしてしまおう。産地はどこだろう。全然わからないので勘でいきます。

オーストラリア (南オーストラリア州)/リースリング/2022/13%

と予想した。

himawine.hatenablog.com

 

ブラインドテイスティングWEEK/2杯目


え、なんだこれ。ブラインドをやっていると、時々頭のなかが真っ白というか無というか空(くう)みたいな状態になることがあるがそうなるタイプのワインだ。さっぱりわかんない。逆に今までどうやって当ててたのかわかんなくなる。

まず前面に出ているのは酸だ。酸ぴっちぴち。続いて渋み。果実はチェリー的なのがちょっとあって、樽はそんなに効いてない印象だ。2、3年仕様の古樽で10か月熟成、とか輸入元資料に書いてありそうな雰囲気。

ツヴァイゲルト……ツヴァイゲルト博士じゃないこれ?(ツヴァイゲルトはツヴァイゲルト博士という人が開発した品種だそうですよ)

いつもはAかな、Bかな、いやCかな? みたいになるのだが、今週は別の品種が出てこない。なのでもうツヴァイゲルトでいっちゃおう。

そしてツヴァイっつったらオーストリアか北海道なわけなんですよ私のなかでは。なんとなく北海道、と言いたいが、このワインにある一定の濃さは北海道的ではないような……というわけでオーストリアのツヴァイゲルトでいこう。産地はブルゲンラント州。ちなみにブルゲンラント州に関する知見は私にはなく、「オーストリア ツヴァイゲルト 産地」で調べた結果(カンニング)であることをここに告白しておきます。

オーストリア(ブルゲンラント州)/ツヴァイゲルト/2022/12.5% 

himawine.hatenablog.com

ブラインドテイスティングWEEK/3杯目

さて3杯目も赤ワインだ。ここで2杯目と3杯目のグラスを比較してみると、どちらもちょっと濃いめのガーネット、なのだが、3のほうはふちがややレンガ色に変化している。

右が3番

てことはまあ熟成しているわけでしょう常識的に考えて。でもってここはワインバーではなくワインショップ。お店のセラーで熟成させました、ということは基本ありえない。

つまり、3番目のグラスは「熟成した状態でリリースされるワイン」ということだろう。で、なに? と問われると困るんだけど。知らないよ、となるわけなんですけど。

飲んでみても味わいは熟成したワインっぽい。カカオ成分多めのチョコ、ドライフルーツ、コーヒー、ちょっぴり紹興酒といった、温泉街のスナックの接客を思わせるこなれた風味が漂っている。

こういう感じに熟成するワインってなんだろう。そして私は頬にイタリアの風を感じている。イタリアでDOCGの規定で長い熟成期間が定められてることが多いじゃないすか。

ネッビオーロじゃないと思う。じゃあブルネッロか。あるいはアマローネか。いわんやタウラージか。

そのなかだったらタウラージか。根拠はないけどタンニンが前にズガンと出ている感じにアリアニコ感がある。ような気がする。色も濃いし。

というわけで、
イタリア(カンパーニャ)/アリアニコ/2016/14%と予想してみた。ちなみにこれはめちゃくちゃおいしいワイン。ジビエと合わせて飲みたい。ジビエが想起されるということは肉をよく食べる産地→トスカーナ→ブルネッロの可能性もある気がするが、ここはタウラージでいっちゃおう。

 

ブラインドテイスティングWEEK31の予想を終えて

というわけで今週も予想が出揃った。果たして私の予想は合っているのだろうか? 解答発表後に追記したいと思うので、お楽しみに。

 

【追記】

さて今週もワインマーケット・パーティ公式SNSで正解が発表された。以下、結果を見ていこう。


ブラインドテイスティングWEEK31 / 正解発表:1杯目

予想:オーストラリア (南オーストラリア州)/リースリング/2022/13%

正解:オーストラリア(ヤラ・ヴァレー)/シャルドネ/2022/13.2%
 


生産国、ヴィンテージ、アルコール度数が的中(正解が13.2%なので13%はおそらく正解扱いだと思う)しておきながらシャルドネリースリングと言ってしまったことで素直に喜べない微妙な結果に。

ヤラ・ヴァレーは改めて調べてみるとオーストラリアでもっとも冷涼な産地のひとつ。ちょっと改めて飲んでみないといけません。

 

ブラインドテイスティングWEEK31 / 正解発表:2杯目

予想:オーストリア(ブルゲンラント州)/ツヴァイゲルト/2022/12.5% 

正解:オーストリア(カンプタール)/ツヴァイゲルト/2020/12.5%
 

なんと本当にツヴァイゲルト博士だった。なんかこう、目をつぶってバットを振ったらホームランになった、というドラえもんにおけるのび太の草野球的展開であり、生産国、品種、アルコール度数までおまけに正解で、早くも6問的中だ。どうなってんのこれ。

 

ブラインドテイスティングWEEK31 / 正解発表:3杯目

予想:イタリア(カンパーニャ)/アリアニコ/2016/14%

正解:イタリア(トスカーナ)/サンジョヴェーゼ/2016/14%
 

3杯目も微妙に惜しい感じで、正解はサンジョヴェーゼ。ワインについて調べてみると「ブルネッロになるはずのブドウを使用した6年熟成リゼルヴァ」とあり、品種は正確にはサンジョヴェーゼ・グロッソ

6年熟成のサンジョヴェーゼはこんな感じになるんだ、といういい勉強になった。沼田店長いわく2016のトスカーナは素晴らしい年とのことで、このワインもすでに述べたようにすごくおいしいワインだった。ジビエのお店とかに持ち込んだらこりゃもうたまらんでしょうなぁ。

ともあれ生産国、ヴィンテージ、アルコール度数がまたしてもなんだか知らないけど当たり、驚くなかれ、12項目中9項目的中という自己ベストを更新してしまったまじか。

そして、順位はなんと参加76名中3位。この日ワインマーケット・パーティではなく新橋駅前宝くじラッキーセンターに向かっていたら2億円くらい当たっていたんじゃないか、という奇跡の好結果となったのだった。

リースリングシャルドネを間違えているし、ツヴァイゲルト博士は勘だし、あんまり手応えはないのだが結果が出たのはとてもうれしい。それにしても、1-27回までランクイン0回、28-31回でランクイン3回というこの結果の偏りはなんなんだろう。やはり私が向かうべきは新橋駅前宝くじラッキーセンターなのかもしれない。