ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

ベンド カベルネ・ソーヴィニヨンは759円で買える最強ワインか、調べて飲んで考えた【BEND Cabernet Sauvignon】

ベンド カベルネ・ソーヴィニヨンはどんなワインか?

昨夜はお値段759円と非常にお手頃な赤ワイン、ベンド カヴェルネ・ソーヴィニヨンを飲んだ。ワインボトルは750ml入りなので1mlあたりほぼ1円だ。スーパーやコンビニで同じ価格でテキトーに選んでおいしいワインに当たる確率は決して高くないと思うが、果たしてこのワインの場合はどうか。

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ベンド カベルネ・ソーヴィニヨンを飲みました

まずはどんなワインかと調べてみると、前に飲んでエントリーモデルの「ロッソ・ディ・カモミ」が大変おいしかったCa’Momiワイナリーの3人のイタリア人共同経営者の一人、ダリオ・デ・コンティがワインメーカーとして参加するワイナリーだということがわかった。

himawine.hatenablog.comCa’Momiを伝説のグランジロックバンド・ニルヴァーナとした場合、ベンドはドラマーであるデイブ・グロールによるプロジェクト、フー・ファイターズに相当するということでしょうか。うむ、期待できる。

公式サイトによれば、イタリア・ヴェネト州出身のダリオ・デ・コンティがワイン造りを学びはじめたのはなんと14歳の頃。大学卒業後は8年間イタリアのワイナリーで働き、その後アメリカへ。以降20年間、カリフォルニアでワインを造り続けているのだそうな。もちろん、ベンドもカリフォルニアのワインだ。

「BEND」の意味は?

そしてブランド名である「ベンド」とは道や川が「曲がる」こと。人生は真っすぐの道ではなく、つねに曲がり道があり、道を曲がった先になにかが待っている。そんなメッセージが込められているそうで、公式サイトには、『この「曲がり」は、我々を新たなる発見、まだ見ぬ経験、素晴らしい冒険へと導くのです。』とある。

この道を行けばどうなるものか

危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし

踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる

迷わず行けよ 行けばわかるさ。

そう言ったのはアントニオ猪木だが、ベンドと猪木は同じアティテュードでワインを造り、またリングに上がっていることがわかる(わからない)。

ベンド カベルネ・ソーヴィニヨンを飲んでみた

いずれにせよ、迷わず飲めよ、飲めばわかるさ、というメッセージを私は受信した。ならば飲むのみである。いくぞーっ!

イーチ、ニー、サーン! と抜栓。ダーッとグラスにつぐと、ブドウジュースを詰め込んだ風船をうっかり道路に落として割れたみたいな香りがする。高まった期待感そのままに、元気ですかー(ワインに向かって)! と気合を入れ、飲む。うーん、濃い。そして非常に果実味が強い。

こういうことを書くと今度こそどこかから怒られそうな気がするが、この果実感、目をつぶって飲んだら……もしかしたら……「梅酒?」って言ってしまうかもしれない……。「これはもう、梅酒というより、チョーヤです」とか言ってしまうかもしれない……冗談で言っているのではなく、本当に思ってしまったのが我が味覚の切ないところである。

ともかく、それくらい果実のフレーバーが強い。もちろん樽は強く効いていて、そのバニラ的な香りによってこれはワインだと認識できるほど、強く「果実酒」という印象を受ける。その味は以前飲んだCa’Momiの「ロッソ・ディ・カモミ」にやっぱり似ていて、こちらのほうがもしかしたら味のインプレッションはより派手かもしれない。

それで、結論を言うならばこれはアリ。759円という価格を考えれば十分すぎるほどおいしい。味の複雑さ、深み、繊細さ、みたいなものはそりゃまあないかもしれないが、外国人助っ人バッターの成績でたとえるならば、.235 19本 76打点(年棒4200万円)くらいの活躍はしてくれそう。年棒を考えれば全然アリで、おそらく来シーズンの契約も得られるはずだ。なにより全力プレー感がある。

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vivinoの点数は3.6点。コスパいい感じのワインが落ち着きがちな点数。

元気があればなんでもできる。元気があればワインも飲める。今夜もおいしいワインが飲めて、今日も私は元気です。

<追記>その後、同ブランドのシャルドネも飲みました。こちらもオススメです!

himawine.hatenablog.com