ヒマだしワインのむ。|ワインブログ

年間500種類くらいワインを飲むワインブロガーのブログです。できる限り一次情報を。ワインと造り手に敬意を持って。

5万9000円のオーパス・ワンは当たるか!? 4380円のワインくじを買ってみた。

セレストのオーパス・ワンが当たるワインくじを買ってみた

売られているとつい買ってしまうスーパーのレジ横の小さいカステラ、みたいな存在にワインくじがある。見つけるとつい買っちゃう。というわけで先日インターネット上でワインくじを見つけてしまったので買った。

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当たったのは果たして……!?

買ったのはセレストの「[高級ワイン限定]赤ワイン&シャンパーニュ ガチャ オーパス・ワンが当たるかも!?限定100本!!ワインくじ」という商品。価格は4380円税込で、3月31日までの期間限定発売となっている。

なぜこのワインくじを選んだかといえば答えは簡単で、価格に対して内容がいいように思えたからだったのだった。まずはその当選商品のラインナップを見ていこう。

 

セレストのワインくじ当選ワイン一覧

特賞(1/100) 
オーパス・ワン2017 5万9000円

 

1等(3/100)
ドメーヌ・シャンソン コルトン・グランクリュ2016 1万9800円
ボランジェ・グランダネ2005 1万9800円
オーヴァーチュア 1万8000円

 

2等(4/100)
ファットリア・ディ・モンタリアーリ1982 1万5400円
ファットリア・ディ・モンタリアーリ1999 1万3200円
ローノワ・ペール・エ・フィス ブラン・ド・ブラン スペシャルクラブ2010 1万1000円
アンリ・グートルブ キュヴェ・ミレジム スペシャルクラブ アネ2006 1万1000円

 

3等(17/100)
レ・トゥーレル・ド・ロングヴィル2014 7180円
シャトー・トロンコワ・ラランド 7700円
アンリ・グートルブ キュヴェ・プレスティージュ プルミエ・クリュ ブリュット6930円

 

4等(41/100)
プティ・ベコ2013 5940円
バローネ・ピツィーニ フランチャコルタ ロゼ 5500円

 

5等(34/100)
シャトー・オルム ド・ベズ2011 5000円
ダム・ガフリエール2013 4800円
シャトー・レグリーズ・ダルマン2016 4600円

 

セレストのワインくじの当選確率

すごいのは特賞の当たる確率だ。なんと1%。1%のどこが高いんじゃ、どあほ、と思われるかもしれないが5万9000円のくじの当たる確率が1%は普通に高い。破格と言っていい。名前を出して恐縮だが実際に購入したので許してもらうとして、直近で買ったエノテカのワインくじの場合、特賞のシャトー・オーブリオン(11万円)の当選確率は0.03%(3000分の1本)だ。以下、平均価格4万円の1等が0.3%、平均価格3.23万円の2等で0.4%。平均価格1.5万円の3等で1.5%だった。

 

himawine.hatenablog.com

 

これを見れば、今回購入したくじの特賞、オーパス・ワンの当選確率1%がどれだけ“高い”かがわかるはずだ。3本入った1等もどれも魅力的だが、1等まで合わせれば4%。アイスの「ガリガリ君」の当たりが出る確率が約2%と言われている。ガリガリ君はひと夏に一回くらいは当たる。ガリガリ君が当たる約2倍の確率で1万8000円以上の高級ワインが当たる、それが今回のワインくじだ。こんなもんGOだ。

 

セレストのワインくじの平均価格と勝利条件

続いて、各ワインの正確な本数がわからないので参考値となるが、各賞の平均価格を見ていこう。

特賞 59000円 (1本)
1等 19200円 (3本)
2等 12600円(4本)
3等 7270円(17本)
4等 5720円(41本)
5等 4800円(34本)

2等までは平均価格で1万円を超える一方、末等の5等の平均価格は4800円と、販売価格の4380円と大差ない。「上」が当たる確率も高いけど、末等のお得感は低い、レバレッジの効いたワインくじといえるかもしれない。

 

himawine.hatenablog.com

 

この各賞の平均価格に各賞の本数をかけると今回のワインくじの総額(仮)が導かれる。68万8310円だ。これをくじの総数である100で割ると、出てくる数字は6883.1円。このくじは、平均して6883.1円のワインが当たるということになる。3等でもっとも安い「アンリ・グートルブ キュヴェ・プレスティージュ プルミエ・クリュ ブリュット」が6930円なので、3等以上が出れば文句なしに勝利だ。購入価格より高い4等でも良しとするべき。5等が敗北ということになるだろう。3等以上が当たる確率は25%。コインを宙に投げ上げて、2回連続で表が出る確率だ。うむ。いける!(カッ、と目を見開きながら)

といったようなことをツラツラ調べていたら玄関のチャイムが鳴り、当該ワインくじが届いた。さっそく、開封の儀に移っていきたい。

 

セレストのワインくじを開けてみた

さて、いろいろ書いたが当てたいのはオーパス・ワンだ。なんつっても。1%はあり得る確率だ。そして、第二希望はボランジェ・グランダネ2005。ぜひ飲んでみたい。飲んでみたいなあ。当たらないかなあ。いや、当たる! 天佑我にあり!

と、ぶつぶつつぶやきつつ爪の先でテープをカリカリはがして段ボールを開けると……多くのワインくじは内部にもうひとつ箱があったり、チラシが同梱されていたりと期待感を高めるワンクッションがあるのだがいきなりチョクでワインのキャップ! 心の準備できてなかった!

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段ボールを開けるといきなりワインが入ってるスタイル。

これはあれですね、赤ですな。ボランジェ グランダネじゃない確定。なんならこれオーパスワンでもないですよねこの時点で。もうちょっと、なんつーかさあ、こう、もったいぶってほしかったけれども仕方がない。もうちょい引っ張り出してみた。

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You、何等なんだい……?

当選したのは3等のシャトー・トロンコワ・ラランド2011(7700円)だった。3等なんでいい結果。2011はあまり良いヴィンテージではないようだけど見なかったことにして、今度友人を招く際に開けちゃおうと思う。楽しみだ。

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シャトー・トロンコワ・ラランド2011が当たりました。

3等と悪い結果ではなかったが、残念ながらオーパス・ワンもボランジェ グランダネも当たらなかった。悔しいのでガリガリ君買ってきます!

 

さて。最後に余談オブ余談だが、みなさんはモンティ・ホール問題をご存知だろうか。こんな問題だ。

あなたの前には3つのドアがある。ひとつは正解のドア、あとのふたつは不正解のドアで、開けてみるまでそのドアが正解か不正解かはわからない。あなたがひとつのドアを選ぶと、答えを知っている司会者が、あなたが選ばなかったふたつのドアのうちのひとつ(不正解)を開け、「もうひとつのドアに変えてもいいですよ」とあなたに提案する。ここで問題、司会者の提案に従ってドアを変えた場合と変えない場合、どちらが正解の確率が高いだろうか?

え、最初に選んだほうか、残りのひとつ、どちらかが当たりでしょ? こんなの1/2じゃん。確率が高いもなにもなくない? と思われるかもしれないがっていうか私もそう思ったのだが、この問題「司会者が開けなかったもうひとつのドアを選ぶほうが正解の確率は2倍高い」が正解だ。

これはドアの数を増やすとわかりやすい。たとえば100個のドアからひとつを選ぶ。司会者が残り99個のドアのうち不正解の98個を開け、その上で「ドアを変えますか?」というケースを考えると、それは自明となる。自分が選んだドアが正解の確率は1/100だが、司会者がひとつだけ残したドアが正解の確率は99/100だ。同じように、3つのドアから正解を選ぶケースでも、最初に選んだドアが正解である確率は1/3だが、司会者がひとつを開けたあとで変えた場合の確率は2/3となる。つまり正解の確率は2倍になる。

「確率」はふたしかで、ときに直感に反し、だからこそ面白い。今回の記事で取り上げたくじは100本限定。というわけで私はたったひとつだがドアを開けたことになる。これから買う人にとって大当たりが出る確率は私が買ったタイミングよりも高いことになる。興味があれば、ぜひご挑戦を。

 

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